バフェット部 セミリタイアした東大卒元商社マンの米国株情報サイト

M&Aを手掛けた東大卒元商社マン(証券アナリスト資格有、現在はセミリタイアし専業投資家)が主に米国株の理論株価を全力分析!

オイルカンパニーが最高のリターンを発揮する条件が整った?

オイルメジャー


こんにちは!
バフェット部のりろんかぶおです!

長期投資家のバイブルとも言われるジェレミーシーゲルの「株式投資の未来」(書評はこちら)では、
1957年に組成されたS&P500の各銘柄に、1000ドル投資して、
2003年まで配当再投資を行った結果の各銘柄のパフォーマンスが記されております。

パフォーマンスが最もよかった銘柄は、
なんとたばこメーカーのフィリップモリスでした!!

たばこ業界といえば、米国でも昔から健康を害することで有名で、
訴訟が多くあまりイメージの良い業界ではありませんでした。

そういった状況下、パッとしない株価が続き、
結果的に割安に放置されてきました。

一方で、フィリップモリスは安定的に利益を稼ぐ会社で
稼いだ利益を配当を通して手厚く株主に還元する企業でもありました。

その結果、たっぷり得られた配当を原資に、割安株をたくさん買うことができたので、
株価上昇では他の銘柄に劣るものの、その間に保有株式数を驚異的に増やすことに成功し、
少ない株価上昇で多くの利益が得られる銘柄になったのです。

(こちら「投資家から見向きもされない銘柄が真のリターンを生み出す」もご参照!)

フィリップモリは2003年に社名をアルトリアグループに変更し、
アルトリアグループは2008年にタバコ事業国際部門をスピンオフし社名をフィリップモリスインターナショナルとする、
というややこしい経歴をたどるのですが、
このフィリップモリスインターナショナルの株価は直近10年間で2倍
アルトリアグループは3倍になるなど、
もはや割安に放置された銘柄とはいいがたくなっております。

ここで気になるのが、次なるフィリップモリス(最良のパフォーマンス銘柄)となりうる銘柄は何なのでしょうか?という疑問です。

りろんかぶおとしては、オイルカンパニー(ダウ銘柄でいえばエクソンモービルとシェブロン)こそ、
次なるフィリップモリスになりうるのではないかと考えております!

今回は、そう考える理由について見ていきましょう!

目次
1. 低迷する業界で下がる株価
2. 重要視する株主還元
3. まとめ
4. NYダウ銘柄理論株価一覧






1. 低迷する業界で下がる株価


オイルカンパニーにとって最も重要な指標といえる、原油価格の推移を見ていきましょう。

WTI価格推移
出典:世界経済のネタ帳

2000年代後半からシェールオイル・ガスの供給が増え供給過剰の様相を呈してきた中、
2014年のOPECの減産見送りをきっかけとして、原油価格は半分以下に暴落しました。

スーパーメジャーと呼ばれる巨大石油会社群も、原油価格によって業績が大きく左右されるため、
その多くが巨額減損を計上し、大規模リストラを行いました。

そして最も深刻なのが、この低い原油価格の状況が今後も当分続きそうなのです。

IMFの原油価格予想を見てみましょう。

Untitled spreadsheet










2018年 2019年 2020年 2021年 2022年

原油価格 $48.6/bbl $50.3/bbl $51.8/bbl $53.3/bbl $54.8/bbl

※原油価格はBrent、ドバイ、WTIの平均







原油価格は少しずつ上がっていくものの、先5年間でみても$60/bblを超えることはありません。

ここまで原油価格低迷が長引くのはシェールオイル・ガスの損益分岐点が関係しております。

シェールオイル・ガスの損益分岐点は$50/bbl~$60/bbl程迄下がってきているといわれており、
原油価格が$60/bblに近づくと、止まっていたシェールの生産が、次々と再開され再び供給が増え原油価格の下落圧力が強まるのです。

こういったことから、原油の供給過剰状態は長期にわたるとの見方が大勢です。

また昨今、再生可能エネルギーが急激に盛り上がってきており、
CO2排出削減という世界的な流れの中で、化石燃料は今後下火となることは間違いないでしょう。

こういった、マーケット環境を織り込んで、オイルカンパニーの株価もパッとしません。
NYダウ平均株価、エクソンモービル、シェブロンの5年前の株価を基準とした時のパフォーマンス比較見てみましょう。

スーパーメジャー株価推移
出典:MSNマネー

エクソンモービルとシェブロンは、NYダウ構成銘柄の中でも完全にお荷物銘柄となってしまっております。。


2.重要視する株主還元


こういった状況下でも、スーパーメジャーは元々持っている強力な財務基盤に加え、
コスト削減努力によりキャッシュを稼ぐ力を強めております。

エクソンモービル、シェブロンの連続増配年数及び配当利回りは以下の通りです。

Untitled spreadsheet


連続増配
(2016年迄)
配当利回り
(2017年10月5日時点)


Exxon Mobil 34年 3.85%

Chevron 29年 3.68%







両社共に株主還元重視の政策は変更しておらず、
2015/2016年の最悪期でも連続増配を続けており、
株価下落を受け配当利回りも魅力を増しております。

こういった姿勢からも、今後も配当を出し続けてくれることが大いに期待できます。

一方で、今の株価が割安か否かという点においては疑問が残ります。

理論株価とPERが記載されている4. NYダウ銘柄理論株価一覧をご覧ください。

例えばエクソンモービルの理論株価対比の現在株価は以前127%も割高であり、
PERも44倍台(平均は17倍程度)となっていることから、バリュエーションで見る限り、未だ株価は割高水準であるといえます。

次なるフィリップモリスになるためには更に株価を下げる必要があると思われます。


3. まとめ


・石油ガス業界では、原油価格が長期で低迷するとの見方が大勢で、かつ、CO2削減という世界的な流れの中再生可能エネルギーが爆発的に普及し始めており、石油ガス業界は下火。それに伴い、エクソンモービル・シェブロンの株価も低迷中。

・一方、厳しい状況下でも、底堅いキャッシュ創出力を見せており、株主還元を重視する姿勢を崩さず、エクソンモービルもシェブロンも連続増配継続中。株価低迷も相まって配当利回りはかなり魅力的な水準に。

・上記2点の状況は、1957年~2003年でS&P500銘柄の中で最高のパフォーマンスを発揮したフィリップモリスと類似しており、エクソンモービルやシェブロンなどのオイルカンパニーへの配当再投資戦略が今後大きなパフォーマンスを発揮する可能性あり!

・ただし、株価は未だに割高水準にあると考えられ、次なるフィリップモリスになるためには更に株価を下げる必要があると思われる。


4. NYダウ銘柄理論株価一覧

(一覧表は随時アップデート中!最新版はこちら!)






Untitled spreadsheet
NYダウ銘柄
企業名(時価総額順)
※カッコ内はS&P格付
※企業名クリックで
財務分析が見れます
理論株価
(ドル)
現在株価
(ドル)
(2017/10/5)
割安度
割高度
連続増配
(5年以上のみ)
時価総額
(百万ドル)
(2017/10/5)
最新決算年
純利益
(百万ドル)
実績PER
Apple (AA+) 138 153.48 11%  高 5年 794,464 45,687 17.39
Microsoft (AAA) 36 74.69 107%  高 15年 574,664 21,204 27.10
Johnson & Johnson (AAA) 104 132.89 28%  高 54年 352,194 16,540 21.29
Exxon Mobil (AA+) 36 81.79 127%  高 34年 345,875 7,840 44.12
JP Morgan Chase (-) 79 96.36 22%  高 6年 340,777 24,733 13.78
Visa (A+) 33 105.31 219%  高 9年 241,117 5,991 40.25
Walmart (AA) 122 79.09 -35%  安 44年 234,346 13,643 17.18
P&G (AA-) 77 92.42 20%  高 61年 234,015 15,326 15.27
Chevron (AA-) (※1) 117.58
29年 222,530 -497 NA
Pfizer (AA) 36 35.96 0%  安 7年 214,521 7,215 29.73
GE (AA-) 16 24.48 53%  高 212,726 8,831 24.09
Verizon (BBB+) 56 49.90 -11%  安 12年 201,360 13,608 14.80
Home Depot (A) 68 165.29 143%  高 7年 193,350 7,957 24.30
Coca Cola (AA-) 33 45.50 38%  高 54年 191,086 6,527 29.28
United Health (A+) 136 200.48 47%  高 7年 190,897 7,017 27.20
Intel (A+) 35 39.34 12%  高 183,449 10,316 17.78
Merk (AA) 55 64.60 17%  高 6年 176,051 3,920 44.91
Cisco Systems (AA-) 42 33.44 -20%  安 6年 167,129 9,609 17.39
DowDuPont (-) (※2) 70.45 - - 164,499


Walt Disney (A) 51 100.55 97%  高 154,132 9,391 16.41
Boeing (A) 155 255.76 65%  高 6年 151,311 4,895 30.91
IBM (AA-) 213 146.48 -31%  安 21年 136,678 11,872 11.51
McDonald (BBB+) 74 157.21 112%  高 41年 127,137 4,687 27.13
3M (AA-) 107 216.52 102%  高 58年 126,968 5,050 25.14
United Technologies (A-) 55 117.63 114%  高 23年 93,894 5,055 18.57
Goldman Sachs (A+) 241 240.31 0%  安 6年 93,102 7,398 12.58
Nike (AA-) 34 52.08 53%  高 15年 85,139 4,240 20.08
American Express (BBB+) 73 91.01 25%  高 5年 80,036 5,408 14.80
Caterpillar (A) 49 126.74 159%  高 23年 73,706 -67 NA
Travelers (-) 192 123.90 -35%  安 12年 34,030 3,014 11.29
(※1)シェブロンは過去対象期間のフリーキャッシュフローがマイナスの為理論株価計算不可
(※2)ダウデュポンは2017年9月設立のため理論株価計算不可









NYダウ平均株価 17,200.04 22,661.64 32%  高 - 6,391,183 286,410 22.31
(※)シェブロン及びダウデュポンは現在株価を使用。


以上

りろんかぶお

その他の人気記事はこちら↓
にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
にほんブログ村

※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。

関連記事


[ 2017/10/05 14:08 ] 17.米国株 旬の話題 | TB(-) | CM(0)
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

りろんかぶお

Author:りろんかぶお
【名前】:りろんかぶお
【生年】:1987年
【出身】:千葉
【性格】:感情の起伏ゼロ。声低め。
【学歴】:東京大学大学院卒
【職業】:2019年にセミリタイアし現在は専業投資家。
元総合商社勤務(M&A等)
【資格】:証券アナリスト
【趣味】:投資・麻雀・ランニング
【家族】:妻、子供2人
【目標】:資本を通じて社会に貢献すること
【投資デビュー】:大学3年生(小遣い稼ぎのつもりがぼろ負け。。)

プロフィール詳細はこちら

PR
株式投資本の王道






















米国株人気ブログ紹介
ブログランキング
その他人気ブログはこちら