<りろんかぶおコメント>りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒
★★★★★1. 企業概要・P&Gは、シャンプーや髭剃り、洗剤、おむつなどの生活必需品を販売する世界を代表する消費財メーカーです。
2. 業界展望・P&Gが扱っている商品が上述したような生活必需品であるがゆえに、これは人類が生活を営んでいく限り必要とされる商品です。
・かつ、世界人口の増加、途上国経済の発展は、P&Gのような世界的企業が販売する優れた商品需要は今後も増加し続けると考えます。
・更に、消費剤の為、購入サイクルが短く、ロイヤルティの高い顧客を獲得することができれば定期的に売上がたつ優れたビジネス。
3. 個別企業競争力・P&G個社の競争力に関しては、非常に高いものがあると考えます。
・なぜならP&Gは質の高い製品を作り出すことと同等以上に商品のマーケティングに力を入れており、その優れたマーケティング力により各商品が強いブランドを持ち、一般消費者がこれを買えば間違いないと自然と手が伸びるブランドを確立しているからです。
・P&Gはブランドがまだ重要視されていなかった1931年にブランドマネジメントという概念を発表し、今ではマーケティング戦略、ブランド戦略において他企業の模範となる企業でもあります。
・ブランドマネジメントとは、個別の商品を、ブランドを単位として管理することで、売り方や広告の仕方も含めたブランドという抽象的な存在をマネジメント・育成するという考え方です。各ブランドにはブランドマネジャーが存在し、全ての分野はブランドマネージャが戦略を立て、利益の先には常にブランドマネージャがいて、マネジャー同士の競争もあります。強いブランドを作るという企業文化があるのです。
・例えば我々がシャンプーを買う時の決め手は何でしょうか?多くの人は、スーパーのシャンプーコーナーに行き、まずは多くのメーカーの商品がずらりと並んでいるのをみて正直どれを選べばいいのかわからないと悩むはずです。
・シャンプ―は自分の頭皮につけるものなので、ある程度の質は求めたいものの、そもそも商品の説明書きを見たところでシャンプーの質を定量的に測ることはできません。
・そうなると、だいたいの人は「みんなが使っているものなら間違いないだろう、商品棚で一番目立つところに多く並べらているものがいわゆるみんなが使ってるものだろう」と考え、加えてその商品が自分も知っているブランドでかつ、値段も特別安いわけではないけど、特別高いわけでもないということであれば、この商品にしよう、という購買行動になると思います。
・ここで、購買基準となるのは、「みんなが使ってる」「商品棚の一番目立つところにいっぱいおいてある」「自分が知ってる」等といった点です。(実際にはもっと違う視点もあると思いますが)
・P&Gは消費者のこういった購買行動を長年ものすごく研究し、その上で、CM等の広告を作ったり、商品パッケージを作成したり、小売店に対して商品の陳列方法の提案・交渉を行ったりしているのです。ブランド価値を高めるために、この全てが徹底的に考え抜かれているのです。
・マーケットリーダーゆえに大量生産によるコストリーダーシップがあり、それゆえに他社よりもマーケティングに予算を割り当てることができ、売れる商品だからこそ商品陳列方法に関する小売店との交渉も他社より優位に進めることができるのです。
・このようにマーケティングのプロフェッショナルであり、長年の知見も豊富で、既にマーケットリーダーで強いブランドを確立しているP&Gの競争優位性は今後も永続するものだと思います。
<理論株価>130ドル(2021年6月30日時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に続くと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要は
こちらご参照。
NYダウ銘柄理論株価一覧は
こちらご参照ください!
<セグメント毎ビジネスモデル>1. Beauty (全世界マーケットシェア:約20%)
シャンプ―、コンディショナー等のヘアケア用品やスキンケア用品の販売。主要ブランドは、Pantene、SK-II等。
2. Grooming (同約60%)
主に髭剃り商品の販売。主要ブランドは、Gillette等。
3. Health Care (同約20%)
歯磨き粉などのオーラルケア商品、サプリメントなどのヘルスケア商品などの販売。主要ブランドはCrest等。
4. Fabric & Home Care (同約25%)
洗濯用洗剤、食器用洗剤、消臭剤芳香剤などの販売。主要ブランドはDowny、Tide、Febreze等。
5. Baby, Feminine & Family Care (同約25%)
オムツ等の子供用商品やペーパータオルやトイレットペーパーなどの家庭用品の販売。主要ブランドはパンパース等。
<決算情報>・売上は76,118百万ドルと前年対比7.3%増加、主にFabric & Home Care部門とHealth Care部門の売上が二桁成長したことが主因。
・純利益は14,306百万ドルで前年対比9.8%増加、売上増加、営業マージン増加がプラスに寄与し、債務の期前返済にかかるペナルティ、実質税率増、為替によるマイナスインパクト535百万ドルが一部相殺。
・2022年6月期のガイダンスは以下。
売上:+2%~+4%
EPS:+6%~+9%
<財務情報>









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りろんかぶお
※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
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