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【マイクロソフト】 IT業界の覇者の理論株価は?(2019年6月期)

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<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒★★★★

1. 企業概要

・マイクロソフトはビルゲイツが1981年に創業したソフトウェアを開発・販売する会社です。

・PCに搭載されるWindows OSや、Excel、Word、PowerPoint等のMicrosoft Officeなどでも広く認知されてますが、最近は法人向けにクラウドを通じた業務支援サービスなども行っております。

2. 業界展望

・マイクロソフトのビジネスセグメントを大きく二つに分けると、①従来のWindows/Office関連サービスと②クラウドサービス、になるとかと思います。

・①に関しては、近年Office 365等のサブスクリプション型でのサービス提供などもして利用者増加につながっておりますが、もはやOffice(特にエクセル)は世界の経済活動においてなくてはならないツールとなっておりますので、世界経済の拡大と共に需要も増加していくでしょう。

・②に関しては、AIやデジタル技術を活用した業務効率化などは今後どんどん増えていくでしょうから、こちらもニーズは今後莫大に増えていくことでしょう。

3. 個別企業競争力

・このように、業界としては引き続き大きな需要があることが確認できる中、その中でのマイクロソフトの競争優位性とは何でしょうか? 上述の①Windows/Office関連サービスと②クラウドサービスに分けて考えていきたいと思います。

① Windows/Office関連サービス
・これはもう間違いなく抜群の競争優位性を維持し続けるでしょう。企業勤めをしたことがある人ならわかると思いますが、業務の全てがワード、エクセル、パワポで回っているのです。特にエクセルは秀逸で、「エクセルを止めたら世界が止まる」と迄言われる程、企業の業務はエクセルに依存しております。
このようにMicrosoft Officeは、もう世界の経済活動に組み込まれているわけです。これは今後もずっと使われていくでしょう。

・近年注目されているのは、Windows/Officeの売り方の変遷です。従来はWindows&OfficeをPCの標準装備として売り出していました。PCを買うとほぼ確実にWindowsが搭載されているので、PC=Windowsと思い込んでいる人も多かったのではないでしょうか?太刀打ちできる競合もほぼ皆無で、Windows&Officeをがっちり守っていればマイクロソフトは一生安泰だと思われていたのです。

・しかしiPhoneの隆盛以降、時代はPCからスマホ時代へ。そこで乗り遅れたマイクロソフトはスマホのOSとしてアップル(iOS)とグーグル(アンドロイド)に覇権を握られてしまったのです。

・世の中ではスマホの台頭でPCの販売数はどんどん減少していき、それに伴いマイクロソフトの業績も振るわず、株価もずっと低迷していたのです。

・そんな中、2014年にサティア・ナデラ現CEOが就任し、今までのWindows「&」Officeではなく、マイクロソフトの価値の根源であるOfficeのみを切り出して、これをクラウド上で、スマホを含む他のOSでも利用できるようなアプリケーションのオープン化を行いました。つまり、ユーザーはWindowsを使いたいのではなく、Officeを使いたいのだということに気づいたのです。

・これがもう大成功だったわけですね。マイクロソフトのスマホ(ウィンドウズフォン)は使いたくないけど、iPhone上でエクセルとかパワポが使えるなら使いたいという人は山ほどいたわけです。

・このように売り方の変遷はあるものの、Microsoft Officeというのはビジネスの大前提として組み込まれている以上今後も長い間使い続けられるものだと思われます。

② クラウドサービス
・Microsoft Officeと違ってこちらは、現時点での競争優位性は何とも言えません。

・AIやデジタル技術がクラウドを通じて、今後企業の業務を劇的に効率化していくことは間違いないのですが、巨大な競合他社(アマゾン、グーグル、IBM等々)が非常に多く、現在は誰が覇権を握るのかの戦国時代ではないでしょうか。

・Windows/Officeの場合は、Windows 95以降、立ち向かえる競合がほとんどおらず、その間に世界中のほとんどの人がWindowsとOfficeの使い方に完全に慣れ切ってしまたことが大きな競争力優位性の源泉になっていたのですが、現在のクラウドサービスに関してはそうもいかないのです。

・クラウドは各社いろいろなサービスがありますが、アマゾン、グーグル、IBMなどが競合にいる中、マイクロソフトにしか作れないサービスというのはないのではないでしょうか?

・ゆえに、この分野で覇権を握るというよりは全体のパイが増えていくことで業績を拡大していくのみで、他社に対する競争優位性というのは発揮しづらいと思います。(現時点では)


<理論株価>
66ドル(2019年6月末時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に続くと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要はこちらご参照。

NYダウ銘柄理論株価一覧はこちらご参照ください!

<セグメント毎ビジネスモデル>

1. Productivity and Business Processes
・Microsoft Office(ワード、エクセル、パワポ、Outlookをはじめとしたアプリケーション)のサブスクリプションやライセンス契約。
・LinkedIn(ビジネス特化型ソーシャル・ネットワーキング・サービス)
・Dynamics(法人向けに業務の生産性向上、迅速/最適な経営判断をサポートするアプリケーション。特にCRM(Customer Relationship Management、企業活動における顧客接点・関係を管理すること)やERP(Enterprise Resource Planning、企業の資産(ヒト・モノ・カネ)を一元管理)の分野にフォーカス。)

2. Intelligent Cloud
・クラウドサービス部門。
Microsoft Azureではクラウドを通じて、主にIT技術者やアプリケーション開発者向けに、システムやアプリケーションを開発するまでの業務の生産性、効率性を高める為のサービス(AI、IoT、ストレージ、他)を提供。

3. More Personal Computing
・ウィンドウズOSのライセンス販売。
・Surface等のデバイス販売。
・Xbox等のゲーム関連
・Bing等の検索エンジンやウェブ広告ビジネス。

ちなみにサービス/プロダクト別売上高は以下。
やはり、Azure等の法人向けクラウドサービスがかなり伸びてきているんですね。もはやWindows OSやオフィスだけの会社ではないですね。

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<決算情報>

・売上は125,843百万ドルと前年対比14.0%増加、すべてのセグメントの売上が好調だったことが寄与。

・純利益は39,240百万ドルで前年対比2.4倍、上述の通り本業が好調だったことに加え、前年度は税制改正により一過性の税負担が生じていたことが要因。

<財務情報>
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以上

りろんかぶお

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※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。

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[ 2019/11/01 12:03 ] 6.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(0)
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プロフィール

りろんかぶお

Author:りろんかぶお
【名前】:りろんかぶお
【生年】:1987年
【出身】:千葉
【性格】:感情の起伏ゼロ。声低め。
【学歴】:東京大学大学院卒
【職業】:2019年にセミリタイアし現在は専業投資家。
元総合商社勤務(M&A等)
【資格】:証券アナリスト
【趣味】:投資・麻雀・ランニング
【家族】:妻、子供2人
【目標】:資本を通じて社会に貢献すること
【投資デビュー】:大学3年生(小遣い稼ぎのつもりがぼろ負け。。)

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