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【シェブロン】 スーパーメジャーの一角の理論株価は?(2019年12月期)

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<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒★★☆☆☆

1. 企業概要

・シェブロンはスーパーメジャーと呼ばれる世界6大石油・ガス会社の一つです。スーパーメジャー各社はエネルギー資源の探鉱・生産、輸送、精製、販売までの事業を垂直統合で行っていることが特徴です。

2. 業界展望

・石油・ガス等の化石燃料業界は、環境問題への意識の高まりとともに、徐々に衰退し行く産業では?と考えられています。国際エネルギー機関(IEA:International Energy Agency )が予測する、今後のエネルギー源別需要予測は以下の通り。

石油需要予測

Stated Policies Senario:今後気候変動に対する新たな政策や規制が施行されず、既存の枠組みのままで経済活動が行われると仮定したシナリオ

Sustainable Development Scenario:SDGsで設定されたエネルギー関連目標やパリ協定の目標を達成するために新たな政策や規制が施行され、温室効果ガス排出量を2070年までにNet ゼロにするための適切な行動がとられると仮定したシナリオ

詳細は以下ご参照↓
石油会社の未来

Stated Policies Senarioでは、石油需要は2025年までは堅調なるも、その後ゆるやかになり、2040年には2018年対比で8%増加していることになります。

このシナリオでは、石油の主要用途である自動車ガソリン需要は2020年後半にピークアウトするものの、石油化学品、船舶、航空用の需要が増加し続けていくために、結果的に微増を続けるという結果となっております。

一方、Sustainable Development Scenarioでは、石油需要のピークは今後数年間で到来し、2040年には2018年対比で32%減少していることになります。

このシナリオでは、自動車、船舶、航空用など輸送用途向け需要の顕著な減少を想定しており、自動車に至ってはEVの普及率が2040年に50%に達していることを前提としている。一方、リサイクルの取り組みが加速する中でも石油化学品需要は増加せざるを得ない想定となっている。

・このように、世界人口増加に伴うエネルギー需要増と、地球温暖化をストップすべく化石燃料消費を抑制しようという世界的な取り組みの綱引きで、今後の原油需要がどのように推移していくのかというのは非常に予測しづらいですが、超長期で見れば基本的には徐々に衰退していく業界といえるでしょう。

・但し、資源開発の業界は巨大な資金と探鉱に関する膨大な知見が必要であるため、新規参入障壁が非常に高い業界です。よって、比較的競争が少ない業界ということはいえます。

3. 個別企業競争力

・このように、業界としては引き続き大きな需要があることが確認できる中、その中でのシェブロンの競争優位性とは何でしょうか?シェブロンは最終製品として、原油、石油製品、石油化学製品を販売しておりますが、我々がガソリンを給油するときにどこの会社のガソリンかを気にしないように、製品自体の差別化は難しい分野です。

・更にその多くは指標となる市場価格が存在するため、石油会社に価格決定力はなく、特定の企業のみがプレミアムを稼ぎ出すことは非常に困難です。

・他社と差別化するには、コスト面で勝負することになります。主に探鉱コスト、資金調達コストや規模の経済を活用したコストメリットなどですが、例えばエクソンモービルと比べたときにコスト面でのアドバンテージがあるかといわれれば、目立ったものはないのではと思います。

・このように、販売製品の差別化が難しく、同規模の同業他社が多く存在する業界では競争優位性が発揮しづらいと考えられます。

<理論株価>
155.37ドル(2019年12月末時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に続くと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要はこちらご参照。

NYダウ銘柄理論株価一覧はこちらご参照ください!

<セグメント毎ビジネスモデル>

1. 上流
原油、天然ガスの探鉱・開発・生産

2. 下流
石油製品、石油化学製品の精製、販売

<決算情報>

・売上は139,865百万ドルと前年対比12.0%減少、原油価格及びガス価格が前年度と比較して低めで推移したことが要因。

・純利益は2,924百万ドルで前年対比80.3%減、将来の原油価格及びガス価格見通しの下方修正により、米北東部のアパラチア鉱区のシェール油田やメキシコ湾の海洋油田ビッグフットなどで、税引後$8,170 百万ドル規模の減損処理を行ったことが主因。

<原油価格の損益分岐点>

・下表は、Chevronの原油販売価格と開発コストの推移です。

・2019年時点の開発コストは、US$10.62/bllであり、原油価格がこれを上回っていれば何とか原油の販売によって利益を出せるということになります。

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出典:Chevron 2019 10K

<財務情報>
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以上

りろんかぶお

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※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。

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[ 2020/04/10 10:38 ] 6.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(0)
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プロフィール

りろんかぶお

Author:りろんかぶお
【名前】:りろんかぶお
【生年】:1987年
【出身】:千葉
【性格】:感情の起伏ゼロ。声低め。
【学歴】:東京大学大学院卒
【職業】:現在はセミリタイアし専業投資家。元総合商社勤務(M&A等)
【資格】:証券アナリスト
【趣味】:投資・麻雀・ランニング
【目標】:資本を通じて社会に貢献すること


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