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【ユナイテッドテクノロジーズ】 世界を代表する複合企業の理論株価は?(2018年12月期)

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<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒★★☆☆☆

1. 企業概要

・ユナイテッドテクノロジーズは、エレベーター・エスカレーター、空調システム、航空用エンジン、航空宇宙関連システムなどの製造、販売、メンテナンスなどを行っているコングロマリット企業です。

・エレベーター・エスカレーターはOtisというブランドで事業展開しており世界シェアトップ、航空用エンジンはPratt & Whitneyブランドで世界3位。

2. 業界展望

・エレベーター・エスカレーター、空調システムなどは、今後途上国の都市化が進む上で、必ず伸びてくる需要の為追い風。

・航空用エンジン及び関連システムに関して、日本航空機開発協会の予測によると以下の通り、成長力の強いアジアがけん引役となり航空旅客輸送量(×10の12乗 人・km)は今後20年で2.3倍に増加すると予想されており、これに伴い航空機需要も増加することが見込まれているのでこちらも追い風。

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demand airplane -BA-2018

3. 個別企業競争力

・このように、業界としては引き続き大きな需要があることが確認できる中、その中でのユナイテッドテクノロジーズの競争優位性とは何でしょうか?コングロマリットですのでセグメント毎に考えてみます。(各セグメント概要は下の<セグメント毎ビジネスモデル>をご参照)

(1). Otis
・エレベータ・エスカレータに関して、Otisは現時点で世界シェアトップを誇るものの、競合他社との差別化ってできるのでしょうか?

・我々利用者として、「このエレベーターは乗り心地が良いが、あのエレベーターは全然だめだ」と思うことがないように、エレベータ・エスカレータがどこのメーカーであるかを気にする人はいません。

・技術的にも難易度は低く、差別化及びブランディングが非常に難しく、競争優位性を作り出すことは困難な分野であると考えます。

(2). Carrier
・空調システムやビルオートメーションシステム等に関して、現在このセグメントがユナイテッドテクノロジーズの一番の稼ぎ頭になっております。

・Carrierはセキュリティやガス、コントロールシステム等、ビルなどの大きな建物に必要なものをトータルで提供できることが強みで、Carrierに一任すれば全部やってくれるというのを売りに、営業利益率も20%あり非常に利益率の高いセグメントです。

・個別技術の差別化は難しいですが、トータルソリューションでの差別化を図っており、これはある程度の競争優位性を発揮し続けられる分野ではと思います。

(3). Pratt & Whitney(PW)
・航空用エンジンは、人命を預かる航空機の最も肝となる部分ですので、過去の実績が非常に重視される分野で、確固たる技術を持ったうえで実績を作ってしまえば高い利益を望める分野です。

・PWは、GEとロールスロイスと並んで3大航空用エンジンメーカーと評されており実績は十分です。
但し、技術力及びシェアではGEが群を抜いており、巨大推進力が必要な大型航空機へのエンジン等はやはりGEが強いようです(これが利益率が高い)。

・GEがこの部門で営業利益率20%以上を稼ぐのに対して、PW、ロールスロイスは1桁であり、3大メーカーの中でも格差が生まれてしまっている状況ゆえ、大きな期待をできる部門かというとそうでもないかもしれません。

(4). Collins Aerospace Systems
・航空宇宙システムに関して、これも航空用エンジンと同様、過去の実績が評価される分野と思います。

・この部門は、Carrierに次いで2番目の稼ぎ頭となっており、ユナイテッドテクノロジーズが今後更に技術を磨き、実績をしっかりと作っていくことで競争優位性を発揮できる分野だと思います。

<理論株価>
70ドル(2018年12月末時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に続くと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要はこちらご参照。

NYダウ銘柄理論株価一覧はこちらご参照ください!

<セグメント毎ビジネスモデル>

1. Otis
エレベータ・エスカレータの製造、設置、メンテナンスサービス。(ちなみに、築20年のうちの団地のエレベーターもOtisでした。日本でも結構昔から普及してるんですねー。)

2. Carrier
エア・コンディショナーなど空調システム、ビルオートメーションシステム等の製造販売

3. Pratt & Whitney
航空用エンジンなどの設計・製造・販売・メンテナンス

4. Collins Aerospace Systems
商業や軍事、国などへの航空宇宙システムの設計・製造・販売

<決算情報>

・売上は66,501百万ドルと前年対比11.1%増加、米国内需要が旺盛だったことが要因。

・純利益は5,269百万ドルで前年対比15.8%増、上述の通り米国内で特に空調システム関連が好調だったことが要因。

<財務情報>
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以上

りろんかぶお

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※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。

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[ 2019/10/29 12:09 ] 6.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(0)
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プロフィール

りろんかぶお

Author:りろんかぶお
【名前】:りろんかぶお
【生年】:1987年
【出身】:千葉
【性格】:感情の起伏ゼロ。声低め。
【学歴】:東京大学大学院卒
【職業】:現在はセミリタイアし専業投資家。元総合商社勤務(M&A等)
【資格】:証券アナリスト
【趣味】:投資・麻雀・ランニング
【目標】:資本を通じて社会に貢献すること


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