
<りろんかぶおコメント>りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒
★★★★★1. 企業概要・世界最大のエンターテインメント企業。ディズニーは強力な独自コンテンツ(ミッキーマウス、トイストーリー、スターウォーズ等々)を持ち、それをテーマパーク、テレビ、映画、音楽などを通して世界中で展開。
・日本にいると東京ディズニーランドのイメージが強くテーマパークの会社と思いがちですが、ディズニーはコンテンツ開発を行い、それを映画で全世界に周知し、そのキャラクターをテレビやテーマパークなどの有料課金プラットフォームで稼ぐというのが常套手段です。
2. 業界展望・今後AIが急速に発展し世の中の生産活動が更に効率化されることで、人々の労働時間が短縮され、より余暇を楽しむ生活スタイルになるものと思われます。(例えば日本では昭和の時代は週休1日が一般的で、それが今では週休2日が普通となり、現在徐々に週休3日の企業が出始めてきている)
・よって、よりエンターテインメントを楽しむ人が増えることが予想されるので業界としては今後需要が増えていくものと思われます。
3. 個別企業競争力・今後需要の増加が見込まれるエンターテインメント業界においてディズニーの競争力はどうなのでしょうか?
・ディズニーのような企業にとって、最大の競争要因はなんといってもコンテンツの強さです。そしてディズニーは今後も、他者と比較してもより強靭なコンテンツのラインナップを維持・拡大し続けることができると考えます。
・なぜなら、強いコンテンツを持つためには自社開発のみに頼る必要はないからです。ディズニー傘下の人気コンテンツであるトイストーリー、アバター、アベンジャーズ、スパイダーマン、スターウォーズ、インディジョーンズ等は全て買収によって獲得しました。
・そして、ディズニーは獲得したコンテンツを、映画、テレビ、テーマパーク、ネット配信、グッズ販売等、幅広いチャネルを通して収益化することができます。また、この収益化の過程でそれぞれのコンテンツが育ち更にブランド力に磨きがかかるという好循環がうまれます。
・この優れたコンテンツ収益化プラットフォームにより莫大な利益を得ることができるため、その利益を新たなコンテンツ開発や、優れたコンテンツの買収にあてることができ、更に収益が増加していくという好循環が生まれるのです。
・このように、優れたコンテンツ収益化プラットフォームを基に、強靭なコンテンツのラインナップを維持・拡大し続けることができるディズニーの競争優位性は今後も永続するものと考えます。
<理論株価>62ドル(2020年10月3日時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後、米国長期平均インフレ率である2%の成長が半永久的に続くと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要は
こちらご参照。
NYダウ銘柄理論株価一覧は
こちらご参照ください!
<セグメント毎ビジネスモデル>1. Media Networks
以下コンテンツを通して、ケーブルテレビ会社からのアフィリエイト収入、広告収入、ライセンス収入を得るビジネス。
・ケーブルテレビチャンネル(Disney、ESPN(スポーツ関連)、Freeform(若年層向け番組)、FX(ドラマやコメディ)、National Geographic(ドキュメンタリー))
・ABCブランドでのブロードキャスティング事業
・その他(テレビ制作、雑誌等)
2. Parks, Experiences and Products
・ディズニーランド(米フロリダ、米カリフォルニア、パリ、香港、上海、東京)
・クルーズ、ホテル、ディズニーアドベンチャーズ、ディズニーリゾートアンドスパ(ハワイ)などの他エンターテインメント
・キャラクターなどのグッズ販売。
3. Studio Entertainment
・映画(Walt Disney Pictures, Twentieth Century Fox, Marvel, Lucasfilm, Pixar, Fox Searchlight Pictures, Blue Sky Studios)
・舞台、劇場(Broadwayなど)
・音楽
・他
4. Direct-to-Consumer & International
・自社保有チャンネルの海外放送
・ネット配信サービス(Disney+、ESPN+、Hotstar、Hulu)
・他デジタルコンテンツ、出資
<決算情報>・売上は65,388百万ドルと前年対比6.0%減、新型コロナ蔓延によるテーマパーク、リゾート、クルーズ、映画館の閉鎖、それに伴うグッズ販売の減少、更にプロスポーツの延期などによるケーブルテレビ広告収入の減少が主因。これらの大幅な減少要因を、昨年買収を完了させたTFCF(21世紀フォックス)やネット動画配信のHulu、新サービスのDisney+などによる増収が一部相殺したかたち。
・純利益は▲2,864百万ドルで前年対比赤字転落、上述の売上減少に加え、のれん・無形資産の減損(4,953百万ドル)、TFCFとHuluの買収時ののれん償却加算などのマイナス要因を、出資先のDraft Kings(スポーツベッティングやオンラインカジノを運営)がIPOしたことによる評価益の増加(973百万ドル)が一部相殺したかたち。
<財務情報>









以上
りろんかぶお
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