バフェット部 セミリタイアした東大卒元商社マンの米国株情報サイト

M&Aを手掛けた東大卒元商社マン(証券アナリスト資格有、現在はセミリタイアし専業投資家)が主に米国株の理論株価を全力分析!

【インテル】 半導体業界王者の理論株価は?(2019年12月期)

rogo-INTL-2016.png


<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒★★★★★

1. 企業概要

・インテルは世界的半導体メーカーです。半導体の中でも演算処理などを行うマイクロプロセッサー(MPU)に強みがあり、PC向けのCPU(中央演算処理装置)では80%程のシェアを持っておりほぼ独占状態。インテル Core iシリーズが有名。

2. 業界展望

・半導体市場規模の推移は以下の通りです。

市場規模-INTC-2018
出典:World Semiconductor Trade Statistics (WSTS)

・半導体の歴史では、1980年代からPC向けで爆発的に需要が伸び、その後デジタル家電、スマホ、クラウドなどの需要が出てきて、拡大の一途をたどっております。

・今後、世の中に普及されることが確実視される、IoT、AI、自動運転などにおいても多くの半導体が必要となり、更にデータの世紀ともいわれる今世紀では、大量のデータを処理する必要があり、データのストレージや処理に欠かせない半導体は今後も需要が堅調に伸びていくものと考えられます。

3. 個別企業競争力

・堅調な伸びが期待できる半導体業界において、インテルの競争力はどうなのでしょうか?

・<セグメント毎ビジネスモデル>で詳細説明しますが、半導体は大きく分けると、メモリIC、ロジックIC、アナログICの三つに分けられます。インテルは中でも技術難易度が高く高付加価値のロジックICに強く、MPUやCPUなどもここに分類されます。

・現在、半導体企業としてクアルコムやエヌビディアなどが有名ですが、彼らはファブレス企業といわれ、MPUのコア技術は英ARMの技術を採用しております。演算処理を行う半導体において、最もコアとなるMPUやCPUに関する技術は特許で守られており開発コストも高いため、インテルとARMが二大巨頭で独占状態です。

・インテルはPC・データセンター向け、ARMはスマホ向けに強みがあり、各分野でほぼ独占状態。PCはスマホの台頭で既に減少傾向、スマホも既に飽和状態、データセンターはこの中では唯一未だに強い伸びがみられる分野。

・今後、莫大な半導体需要を生み出すことが確実視されるIoT、AI、自動運転に関して、既に両社莫大な投資を行っており、どちらが覇権を握るかが注目。

・但し、技術難易度が非常に高いMPUの分野において、ライバルがほぼARMに限られる中、インテルのコア技術が使われ続けることはほぼ間違いなく、今後も競争優位性は非常に高いものと考えます。

・インテルは現在、コア技術の開発から製造販売迄垂直統合で行っておりますが、今後はARMのように最も高付加価値な技術開発のところに自社ビジネスを集約させていくのではないかと思っております。

<理論株価>
43.71ドル(2019年12月28日時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に続くと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要はこちらご参照。

NYダウ銘柄理論株価一覧はこちらご参照ください!

<セグメント毎ビジネスモデル>

・まず、半導体は大きく以下のように分類できます。

半導体-INTC-2018
出典:群馬大学 https://kobaweb.ei.st.gunma-u.ac.jp/news/pdf/2018/2018-10-16nakatani.pdf

・上記のSoC (System on a Chip)は、一つのLSIチップ上に、各種デジタル回路、メモリ回路、アナログ回路およびソフトウェアが混載された半導体です。

SoC-INTC-2018.png
出典:群馬大学 https://kobaweb.ei.st.gunma-u.ac.jp/news/pdf/2018/2018-10-16nakatani.pdf

・メモリICはロジックICに比べて技術難易度が低く低付加価値といわれ、サムスンや東芝などの日韓勢が強いです。

・より高付加価値のロジックICやSoCにおいて、PCやデータセンター向けはインテル、スマホ向けは米クアルコム、画像処理・AI向けは米エヌビディアが強いです。一方、以下の通りインテルとクアルコム・エヌビディアなどは以下の通りビジネスモデルが異なります。

type-INTC-2018.png
出典:群馬大学 https://kobaweb.ei.st.gunma-u.ac.jp/news/pdf/2018/2018-10-16nakatani.pdf

・半導体企業として英ARMは有名ですが、自社技術のライセンス販売に特化しております。低消費電力のCPU(中央演算回路)が売りでCPU分野ではインテルと並ぶ二大巨頭でインテルがPC向けCPUで8割のシェアを持つといわれるのに対し、スマホのCPUの9割はARMといわれてます。

・このようにインテルの主力製品であるマイクロプロセッサーはコンピューターの中核を担う司令塔の役割を果たします。現代のコンピューターは、プログラムに書かれている手順に従って忠実に動作します。プログラムは、マイクロプロセッサーが理解できる命令が多数並べられたもので、計算対象となるデータとともにメインメモリーに記憶されています。コンピューターは、メインメモリーに格納されたプログラムから命令を 1個ずつ取り出し、マイクロプロセッサー内部に送り込んで実行していきます。マイクロプロセッサーが命令を実行する手順は、大きく分けて以下の 4つの基本工程から成り立っています。

フェッチ:メインメモリーから命令を取り出す
デコード:取り出した命令の具体的な指示内容を解読する
実行:計算対象となるデータをメインメモリーから読み出し、命令の指示内容に従って計算処理を行う
ライトバック:計算結果をメインメモリーに書き戻す

・マイクロプロセッサーは、これらの工程を何度も繰り返すことで、複数の命令を次々と実行していきます。

・マイクロプロセッサーの役割がざっくりわかったところで、以下インテル社のビジネスセグメントを見ていきましょう。

1. Client Computing Group
主にPC向けのプロセッサー(インテル Core iシリーズ等が有名)の販売。(この分野はインテルと米AMDの2社でほぼ独占。インテルがシェア80%を占める)

2. Data Center Group
データセンター向けプロセッサー(Xceonシリーズ等)や高性能メモリ(Optane等)

3. Internet of Things Group
IoT化を志向する、工場や病院、エネルギー企業等向けへのプロセッサーやワイヤレス関連半導体などの販売。

4. Non-Volatile Memory Solutions Group
Optaneや3D NANDなどの半導体メモリの販売。

5. Programmable Solutions Group
FPGA(Field Programmable Gate Arrayの略で、ユーザーが半導体ICの入手後、開発現場で書き換えることができるもの)の販売。

<決算情報>

・売上は71,965百万ドルと前年対比1.6%増加、主にData Center部門及びIoT部門の売上増が牽引。

・純利益は21,048百万ドルで前年対比横ばい、技術難易度が低い半導体メモリ事業の競争激化に伴うマージン低下を、マーケティングコスト減及び持分法利益増にて相殺した形。

<財務情報>
abuka-INTC-2019.png
rev-INTC-2019.png
pat-INTC-2019.png
cf2-INTC-2019.png
roe-INTC-2019.png
eps-INTC-2019.png
seg-INTC-2019.png
area-INTC-2019.png
div2-INTC-2019.png
seiko-INTC-2019.png


以上

りろんかぶお

その他の人気記事はこちら↓
にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
にほんブログ村

※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
関連記事


[ 2020/04/06 11:09 ] 6.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(0)
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

りろんかぶお

Author:りろんかぶお
【名前】:りろんかぶお
【生年】:1987年
【出身】:千葉
【性格】:感情の起伏ゼロ。声低め。
【学歴】:東京大学大学院卒
【職業】:2019年にセミリタイアし現在は専業投資家。
元総合商社勤務(M&A等)
【資格】:証券アナリスト
【趣味】:投資・麻雀・ランニング
【家族】:妻、子供2人
【目標】:資本を通じて社会に貢献すること
【投資デビュー】:大学3年生(小遣い稼ぎのつもりがぼろ負け。。)

プロフィール詳細はこちら

PR
株式投資本の王道






















米国株人気ブログ紹介
ブログランキング
その他人気ブログはこちら