<りろんかぶおコメント>りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒
★★★☆☆・AT&Tはベライゾンと並んで米国最大の通信事業者で、その他にテレビ、動画配信等も手掛ける。
・通信事業に関しては、インターネットがますます生活に不可欠なものになっており、今後IoTや自動運転などでもインターネットは不可欠であり、5Gの普及によりさらに多くのビジネスが生み出されることも予見され、今後も堅調に伸びていく分野。
・通信事業における競合はベライゾンとT Mobile。サービスの差別化が難しい分野故に、他社と比較して競争優位性は発揮しづらいが、莫大な設備投資が必要であり多くの規制も存在するためそもそも3社寡占という点は大きなメリット。
・テレビに関しては、近年NetflixやHulu、Amazon Primeに代表されるように定額動画配信サービスが隆盛を極め、更にYoutube等のメディアも盛り上がりを見せ、テレビに関しては今後も強い逆風が吹く。実際に、筆者も最近はほとんどテレビはみず、Youtube見ることの方が多いです。インターネットがない時代には、テレビというのはほぼ唯一の動画メディアでしたが、現在ではOne of themになった中、シェアは奪われるばかりだと思われます。
・動画配信に関しては、AT&Tも昨年HBO Maxという動画配信サービスを開始。テレビの衰退と引き換えにここは業界全体としては今後も伸びていくことが予想される。
・もともと同社のWarner Media部門(旧タイムワーナー)では映画やテレビドラマなどのコンテンツ制作部門も抱えているため、自社コンテンツは豊富にあり、今後ここで他社と差別化できるかどうかがカギ。2020年末時点でNetflixの有料顧客は世界で2億人を超えるがHBOは6千万人程。Netflixは自社コンテンツ制作に巨額の投資を行っておりそこでの差別化を図る。HBO Maxの出遅れ感は否めないが、コンテンツの魅力でいえばまだまだ巻き返しも考えられるか。
<理論株価>42.76ドル(2020年12月31日時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に続くと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要は
こちらご参照。
NYダウ銘柄理論株価一覧は
こちらご参照ください!
<セグメント毎ビジネスモデル>1.Communications
・携帯電話の端末販売及び通信サービス
・テレビ配信(Premium TV、AT&T TV Now)によるサブスクリプションフィー及び広告収入
・インターネット
・法人向け固定電話・IPなどの有線サービス
2.WarnerMedia
・テレビ(CNNやTurner Sports等のWarnerMedia傘下のコンテンツに特化したテレビ)
・HBO Max等の定額動画配信サービス
・映画やテレビドラマ制作および上映・配信
・その他
3.Latin America
・中南米での衛星テレビ事業
・メキシコでの携帯電話事業
<決算情報>・売上は171,760百万ドルと前年対比5.2%減。
→Communications部門では、主力の携帯・インターネット事業は堅調なるもテレビ収入の減少が顕著。近年の定額動画配信サービスの隆盛によりテレビの有料顧客の減少が止まらず広告収入も減少が続きこれだけで35億ドルの減収。
→Warner Media部門では、コロナの影響で映画の上映キャンセルや延期が響き22億ドル減収、期待の動画配信サービスの収入はわずかに微増する程度でテレビの減収を補うことはできず。
・純利益は▲5,176百万ドルで赤字転落。上述の減収に伴い営業利益が減少したことに加え、主にNetflixやHulu等の定額動画配信サービスの隆盛により事業基盤が大きく変化しているテレビ事業において既存資産の再評価を行い155億ドルの減損を計上したことが主因。
<財務情報>









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※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
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