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日本の空き家はなぜ増え続けるのか?


日本の空き家はなぜ増え続けるのでしょうか?

総務省の平成 30 年住宅・土地統計調査によると、
総住宅数,総世帯数及び1世帯当たり住宅数の推移は以下の通り。

住宅数推移_20210608
出典:総務省

1世帯当たり住宅数は1.16戸で住宅が過剰供給状態であることがわかります。

次に空き家数及び空き家率の推移は以下の通り。

空き屋推移_20210608
出典:総務省

空き家率は伸び続けていることがわかります。

では、なぜ空き家は増え続けているのでしょうか?

以下は建築の時期,住宅の購入・新築・建て替え等別持ち家数です。

新築信仰_20210608
出典:総務省

これを見ると、持ち家の取得に占める新築の割合は増え続け2018年には73.1%に。

つまり、空き家が増え続けている理由は、既に十分な住宅があるにも関わらず、人々が新築を求めるからと言えます。

では、なぜ人々は新築を好むのでしょうか?

以下三つの理由があります。

①ライフステージの変化に対応した物件供給ができていない賃貸市場

これは賃貸住宅の貸手の「取引費用」が原因。

日本では借家人への強い保護が存在し、家賃を滞納されても、貸し手がすぐに退去させることが難しいという現状がある。

そのような滞納リスクを鑑みて、貸し手は住宅の質を上げようとはせず、規模が小さい物件を供給することを選びがちだ。

結果として、ファミリータイプなど一定以上の広さで質の高い住宅は、賃貸住宅として供給されにくくなった。

②中古住宅売買市場における買い手にとっての取引費用の高さ

中古住宅の流通には、買い手側にとって住宅に深刻な欠陥がないと判断できるような情報が提供されることが重要である。

一方で、売り手は高く売りたいので物件のいいとこばかりをアピールして、汚いところは隠したがる傾向にある。

よって価格に見合わないものが市場に混じっていて、しかもその質を判断するために高い「取引費用」がかかるとすれば、買い手は購入を控えるようになる。

結果的に、良質な住宅でも妥当な価格で販売することが難しくなり、中古住宅市場が成り立ちにくくなるということである。

③税制面での新築購入への後押し

基本的に政府は持ち家を推奨すべく住宅ローンには国の保証がついて金利は安く、住宅ローン減税も存在する。

一方で、新築と中古では新築が税制面で優遇されていることが以下を見てもわかる。

● 固定資産税(固定資産評価額×1.4%)の軽減
新築:戸建ては3年、マンションは5年、建物分の固定資産税が半額
中古:軽減措置はなし

● 登録免許税の軽減 
新築:建物分の固定資産評価額×0.15%
中古:建物分の固定資産評価額×0.3%

● 不動産取得税の軽減
新築:建物分の課税標準額(固定資産評価額)から1200万円が控除
中古:築年数によって控除額が減額される

STOP

これが人々が新築を求める原因であり、故に空き家率は構造的に増えていくことになる。

空き屋を軽減するには、上記①~③を解消するような施策が必要。

①、③に関しては行政で対応できる可能性あり、
②に関してはテクノロジーにより中古住宅市場の透明性向上が図られる可能性はある。

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りろんかぶお

※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
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プロフィール

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Author:りろんかぶお
【名前】:りろんかぶお
【生年】:1987年
【出身】:千葉
【性格】:感情の起伏ゼロ。声低め。
【学歴】:東京大学大学院卒
【職業】:現在はセミリタイアし専業投資家。元総合商社勤務(M&A等)
【資格】:証券アナリスト
【趣味】:投資・麻雀・ランニング
【目標】:資本を通じて社会に貢献すること


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