
中国Eコマース大手のアリババが2021年1~3月期決算を発表しました。
<決算結果>Alibaba | | | |
| 予想 | 実績 | 前年同期比 |
売上高 | 27.8B | 28.6 B | 64% |
調整後EPS | 1.79 | 1.58 (※) | 12% |
通期予想売上高 | 143.75B | 141.95 | |
通期予想EPS | NA | NA | |
※独禁法違反の罰金$2.8bilは除く。これを含めるとEPSはマイナス0.3 | | |
<著者コメント>・売上高は予想を上回るも、調整後EPSと売上予想は事前予想を下回った。
・主力のEC売上は前年比40%と引き続き堅調。海外向けECも77%増と好調。
また、主に地方在住の低所得層向けのTaobao Dealsも年間Active Userが1.5億人に達し急成長中(競合のPinduoduoは7.8億人)。
・戦略的重点分野のNew Retail(主に生鮮食品などを扱うリアル店舗)は前年同期比134%増加。昨年末買収を発表した中国スーパーマーケットチェーン最大手Sun Artの業績を今期から取り込んだことが寄与。
・将来の収益の柱として期待のCloudは前年同期比37%増と伸び率は縮小。大口顧客の解約が主因。
・食品デリバリーのEle.meも前年同期比50%増と好調。
・売上の伸びに対して、EPSが伸びなかった理由はコスト増が原因。Sun Art等、利益率の低いリアル店舗事業の割合が増えたこと、Ele.meで顧客獲得費用が増加したことが等により営業利益率が悪化。
・Ele.meは先行投資と考えられるが、近年割合を増やしているリアル店舗事業による利益率悪化は恒常的なものなのでアリババの評価が下がる要因になりうる。
・アリババはコマースのサプライチェーン全てを取り込むべく、Sun Art、Tmall Mart、Freshippo等のリアル店舗事業、Ele.me等の食品デリバリーなどにも事業を拡大している。コマースにおいてオンラインとオフラインを融合することで効率的なコマースを目指す。
その一方で、利益率の悪い分野に足を踏み入れていることにもなり、これが将来的にアリババの成長にどう寄与するかは要注目。
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