<りろんかぶおコメント>りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒
★★★★☆・マクドナルドは外食チェーンの世界最大手企業です。主な競合他社はウェンディーズやバーガーキング、KFC、近年ではスターバックスなども競合となってきております。ファストフードのマーケットシェアの尺度は様々ですが、どれを取ってもやはりマクドナルドは業界No 1です。
・マクドナルドの競争優位性とは何か?よく言われることではありますが以下三つが挙げられると思います。
① ブランド力
やはり最も競争優位性を発揮しているのはブランド力だと思います。Interbrand社が毎年公表する、グローバルブランドランキング2018年でも10位にランク付けされております。リーズナブルな価格で、おいしいものが、手っ取り早く食べられるというイメージは誰でも持っており、そういった気分の時に「ちょっとマックにでも行こうかな」というのがマクドナルド社の大きな競争優位性となっております。一時期極端な低価格路線で失敗しましたが、現在は低価格帯と中価格帯をそろえ、カフェなどの商品のすそ野を広げることで、収益性および顧客数を維持・向上することに成功しております。
② 立地
マクドナルドのような大衆向け外食チェーンにとって最も重要なのが集客力のある立地。マクドナルドは長年の歴史の中で、価値の高い不動産を積み上げてきており、好立地を陣取ってしまうという陣取り合戦の勝者でもあり、これも強力な競争力の源泉となっております。
③ オペレーティングシステム
マクドナルドは全店舗の9割以上がフランチャイズ店舗ですが、直営店舗も保有しております。収益性の観点ではフランチャイズが勝りますが、直営店舗は新しいオペレーションシステム、商品、マーケティング手法、プライシング手法等を試験的に行い、良いものは全世界のフランチャイズ店舗にも普及させるという実験所的な役割を担っており、マクドナルドのオペレーティングシステムが洗練され続けているのはこうした改善の努力と工夫がなされている為です。こういったシステムを裏付けとして、注文して、出来立てのハンバーガーをすぐに受け取ることができるという、優れたサービスが確立され、これも大きな競争優位性になっております。
<理論株価>126.14ドル(2019年12月31日時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に続くと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要は
こちらご参照。
NYダウ銘柄理論株価一覧は
こちらご参照ください!
<セグメント毎ビジネスモデル>・フランチャイズ
フランチャイズ店舗のオーナーからロイヤルティー等のフランチャイズ収入を得るもの。マクドナルド自身は、自社のグローバルブランド、オペレーティングシステム、資金、等を提供。マクドナルドはフランチャイズ店舗の割合を全店舗の95%に高める経営戦略(2018年末時点で93%)。
フランチャイズには大きく以下二つの形式あり。
① Conventional Franchise
マクドナルドが、土地や店舗などを保有し、内装や店内機器、テーブルなどの費用はフランチャイズオーナー負担。フランチャイズオーナーはマクドナルドに対し、賃貸料、売上に応じたロイヤルティー、開店時のイニシャルフィーを支払う。
② Developmental License or Affiliate
マクドナルドは自社ブランド及びオペレーティングシステムの提供のみを行い、土地や建物の手配含め全ての資金拠出はフランチャイズオーナー負担。フランチャイズオーナーはマクドナルドに対し、売上に応じたロイヤルティー、開店時のイニシャルフィーを支払う。国によっては、マクドナルドの関係会社を作り、同関係会社への出資分に応じた収入を得る。
・直営店舗
マクドナルド自身が運営する店舗。フランチャイズ収入を会社の主力収入と位置付けるものの、直営店舗はフランチャイズ店舗から提案のあった新しいオペレーションシステム、商品、マーケティング手法、プライシング手法等を試験的に行い、良いものは全世界のフランチャイズ店舗にも普及させるという実験所的な役割を担う。またマクドナルド社員が現場感を身に着ける研修の場としての機能も果たす。直営店も5%は残し続けるというのはこういった役割がある為。
<決算情報>・売上は21,077百万ドルと前年対比0.2%増。現在戦略的にフランチャイズ店舗の比率を上げているところで、フランチャイズ店舗の売上増を、直営店舗の売上減が相殺している形。
・純利益は6,025百万ドルで前年対比1.7%増。利益率の高いフランチャイズ店舗比率が増加していることが寄与。
・44年連続増配銘柄。
<財務情報>









以上
りろんかぶお
その他の人気記事はこちら↓
にほんブログ村※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
- 関連記事
-