
4/22にAT&Tの決算が発表され、好決算を受けて株価は終値で4%上昇しました。
特に好感されたのは以下の3点。
・携帯の新規加入者数が予想を上回ったこと。
・コロナ化でストップしていたスポーツなどが再開しメディア部門の広告収入が戻ってきたこと。
・昨年サービス開始した動画配信サービスのHBO Maxの加入者が順調に伸びていること。
こんな中、私が注目したのが、動画配信サービスのHBO Maxです。
HBO Maxの2021年3月末の有料会員数は米国内では1Qだけで2.7百万人増加し44.2百万人、全世界で63.9百万人に達しました。
ちなみに競合他社の有料会員数は以下。
Netflix:米国・カナダで74.4百万人、全世界で207.6百万人(2021年3月末時点)
Disney+:全世界で94.9百万人(2021年1月2日時点)
HBO Maxは現在米国本土及び米領国のみでサービスが提供されていますが、2021年中に追加で一気に60か国でサービスが開始される予定です。
更に、先月のインベスターデイでは2025年までに有料会員数が120百万人に達する予想であることを発表。
動画配信の皮切りはNetflixやHuluから始まり、映画配給会社はそれらのプラットフォーマーに自身の作品を提供してきました。
ちなみに米国の映画配給会社ビッグ5は以下。
ウォルト・ディズニー・スタジオ
ワーナー・ブラザース・エンターテイメント
ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント
パラマウント映画
ユニバーサル・スタジオ
ところが最近、これらの映画会社も動画配信サービスが優良事業であることを認識し、各社独自の動画配信サービスを続々と開始し始めたのです。
ウォルト・ディズニー・スタジオ→Disney +(2019年11月~)
ワーナー・ブラザース・エンターテイメント→HBO Max(2020年5月~)
ユニバーサル・スタジオ→Peacock(2020年7月~)
パラマウント映画→Paramount +(2021年3月~)
このように動画配信サービスというのは現在戦国時代に突入しているのです。
Netflixはこのような時代がきて、映画会社各社がNetflixへの作品提供を断り始めることがわかっていたこともあって、独自コンテンツの制作に巨額の投資を行ってきて、実際に優良なコンテンツが続々とネットフリックスから生まれています。
但し、ビッグ5は古くから映画製作を続けてきてことによる膨大なコンテンツがあります。
中でもディズニーはこれまで、マーベル、ピクサー、20世紀スタジオなどの有力映画会社を次々に買収してきた経緯があり、コンテンツの質と量で他社を圧倒している感があります。
そういった意味ではDisney+は今後の動画配信事業を牽引していくでしょう。
但し、二番手としてはAT&T傘下のワーナー・ブラザーズが挙げられるでしょう。
ハリウッド映画の歴史はワーナーブラザーズ抜きには語れません。
例えば一度は聞いたことがある以下のような超有名映画は全てワーナーブラザーズが提供してきたものです。
インセプション
インターステラー
オーシャンズ11
スーパーマン
シャーロックホームズ
バットマンシリーズ
ハングオーバー!シリーズ
マトリックスシリーズ
ハリー・ポッターシリーズ
コンテンツの質と量においては、やはりディズニーには劣るものの、その次には位置しており、米国でも好調なスタートを切ったHBO Maxは今後世界に展開していくことで大きく有料会員数を増やしていけると考えられます。
但し、一点注意が必要!
仮にHBO Maxの有料会員数が2025年に120百万人に達したとしましょう。
HBO Maxの月額料金は約15ドルです。
すると年間の予想売上高は120百万人×15ドル×12か月=$21.6 billionとなります。
これに対し2020年通期のAT&Tの売上高は$171.7 billionです。
つまり、売上ベースで見るとせいぜい10%程度の構成比しか持ちません。
AT&Tのような超巨大企業で10%の売上を担うことは重要なインパクトがあるものの、HBO MaxだけでAT&Tの株価を爆上げできるかというとそうでもないような気もします。
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