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M&Aを手掛けた東大卒元商社マン(証券アナリスト資格有、現在はセミリタイアし専業投資家)が主に米国株の理論株価を全力分析!

【ファイザー】 製薬業界の巨人の理論株価は?(2019年12月期)

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<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒★★★☆☆

・ファイザーは米国の製薬会社です。ビジネスは医薬品販売に特化しており非常にシンプル。製薬会社の競争優位を与えている最大の要因はやはり特許です。特許があるからこその超高収益なのです。

・一方、特許には期限があるので、現時点で特許があることが超長期で見た場合の競争力とはなりません。特にファイザーのような純粋な製薬会社では一部の大型医薬品に売上高の多くを依存しており、特許切れは会社の業績を大きく左右します。よって、ニーズのある医薬品を生み出し続ける研究部門の強さが競争力の源泉となります。

・但し、一般的に、一つの薬が着想され新薬となるまでには10年から20年かかり、その研究開発費は約10億ドルと言われています。また、最終的に患者さんに製品として届くものは多くありません。このように新薬が生み出されるのが長く険しい道のりであることも事実です。

・ファイザーは、研究所のネットワーク効率化、科学者との連携強化等、自社資源を最大限有効活用するための研究開発体制を完備し、更に、臨床データから得られる情報を速やかに次の臨床試験計画に反映させるため、各国の医師および規制当局と連携をとりながら臨床開発を行っており、研究開発の生産性を上げるために、世界トップクラスの体制を敷いております。

・そしてこの研究体制を基盤として、毎年8000百万ドル前後の研究開発費を投じているので今後も優れた医薬品を作り出していくことが予想されるますが、競合他社と比較した時に特別な競争優位性というのは発揮しづらい業種ではないかと思われます。

<理論株価>
42.55ドル(2019年12月31日時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に続くと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要はこちらご参照。

NYダウ銘柄理論株価一覧はこちらご参照ください!

<セグメント毎ビジネスモデル>

・Pfizer Biopharmaceuticals Group
主に、内科、ワクチン、がん、炎症・免疫、希少疾患、減菌・抗感染などに関する特許医薬品販売。

・Upjohn
特許が既に失効しているか、近い将来に特許の期限が到来する医薬品の販売。

<決算情報>
・売上は51,750百万ドルと前年対比4%減少。主要因は以下。
⇒ファイザーの稼ぎ頭の一つであるリリカ(口腔内崩壊錠)が欧州に続き2019年6月に米国でも特許満了。これにより1,600百万ドルほどの減収効果。
⇒市販薬販売事業をグラクソスミスクライン(GSK)の同部門と統合し、同事業が連結対象外になったことで1,436百万ドルの減収効果(※)。(同JVは持分法利益として計上)
⇒米ドル高によって1,352百万ドルの減収。

・純利益は16,273百万ドルで前年対比46%増。市販薬販売事業をGSKの同部門と統合したことにより税引前8,086百万ドルの一過性のキャピタルゲイン(※)が発生したことが主要因。

(※)GSKとの事業統合では新たにJVを設立。GSKが68%,ファイザーが32%を保有することになり、市販薬販売事業はファイザーの財務諸表からは連結対象外になったため減収効果。但し、この取引によってファイザーが譲渡した市販薬販売事業の時価よりも、ファイザーが受け取った新JVの持分32%の価値の方が高かっため(統合によるシナジー効果?)、一過性のキャピタルゲインを計上。

・9年連続増配銘柄。

・2020年ガイダンスは以下。

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<補足>

1.ファイザーの売上トップ5の特許満了時期(トップ5の薬品で総売上の20%を稼ぐ)

Prevnar 13/Prevenar 13(2019年売上:5,847百万ドル):米国:2026年、日本:2029年
Ibrance(4,961百万ドル):米国:2023年、EU:2028年、日本:2028年
Eliquis(4,220百万ドル) :米国:2026年、EU:2026年、日本:2026年
Lyrica(3,321百万ドル) :米国:満了済み、EU:満了済み、日本:2022年
Xeljanz(2,242百万ドル) :米国:2025年、EU:2028年、日本:2025年

総売上(51,750百万ドル)

2.ファイザーのパイプライン(開発段階の薬品)

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Phase 1(1~2年):ごく少人数の健康な方を対象に少量と投与を行なって作用と安全性を確認。
Phase 2(1~2年):少数の患者さんを対象に安全性の確認と、適切な容量設定を行うための試験。
Phase 3(2~3年):多数の患者を対象に有効性、安全性の確認。

競合のメルクはPhase 2が18、Phase 3が23(2020年2月21日時点)なのでファイザーのPipelineの強さがうかがえる。

<財務情報>
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以上

りろんかぶお

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※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。

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[ 2020/03/09 10:55 ] 6.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(0)
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プロフィール

りろんかぶお

Author:りろんかぶお
【名前】:りろんかぶお
【生年】:1987年
【出身】:千葉
【性格】:感情の起伏ゼロ。声低め。
【学歴】:東京大学大学院卒
【職業】:2019年にセミリタイアし現在は専業投資家。
元総合商社勤務(M&A等)
【資格】:証券アナリスト
【趣味】:投資・麻雀・ランニング
【家族】:妻、子供2人
【目標】:資本を通じて社会に貢献すること
【投資デビュー】:大学3年生(小遣い稼ぎのつもりがぼろ負け。。)

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