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ファイザーとバイオンテック連合がEUAを取得できると考える理由

FDA_20201112.png

ファイザーとバイオンテック連合はFDAに緊急使用許可(Emergency Use Authorization:EUA)を取得にこぎつけることができるのか?

当然確実なことは言えないものの、FDAが掲げるEUAの取得条件がわかればある程度の確度で想定することは可能です。

今回は、EUAの取得条件について分析していきます。(FDAの以下二つの文書を参照)

https://www.fda.gov/media/142749/download
https://www.fda.gov/media/139638/download

FDAが掲げるEUAの取得条件とは、主要なもの限れば以下二つです。(もちろん他にもありますが今回は主要項目に絞ります)

①ワクチンの有効性

②ワクチンの安全性

では、上記二点は具体的にどのように判断されるのでしょうか?

①ワクチンの有効性

まず、有効性に関する基準は、

「少なくとも50%の有効性があり、かつそれが統計的に信頼できる数字である必要あり」

というもの。

ここでいう有効性とは何か?

日経バイオテックの記事がわかりやすいので以下抜粋

QTE

一般にワクチンの有効性は、被験者の一方にワクチン、もう一方にプラセボ(偽薬)を接種し、「ワクチン接種群で疾患を発症した被験者の数」と「プラセボ接種群で疾患を発症した被験者の数」を比較して、ワクチンの接種によって疾患になるリスクをどの程度減らせたかで評価する。

例えば、1000例にワクチン、1000例にプラセボを接種し、ワクチン接種群で100例が疾患を発症し、プラセボ接種群で200例が疾患を発症すると、有効性は50%となる。

UNQTE

今回ファイザーのプレスリリースによると、中間評価では全被験者の内、新型コロナを発症した人の総数は94人、有効性は90%以上あったとしており、これは

「ワクチン接種群で疾患を発症した被験者の数」→8人以下
「プラセボ接種群で疾患を発症した被験者の数」→86人以上

であると逆算できます。

ところでFDAは、パンデミック下で迅速なワクチン供給が求められる中、新型コロナワクチンに関して臨床試験の中間評価のデータを基にEUA申請を認めています。

そして、ファイザーによると中間評価に必要な発症患者数は、FDAとの協議の結果「62人以上」になったと明らかにしており、今回既に94人の発症患者を評価することができており、有効性がFDAの基準の50%を大きく上回っていることから、有効性に関しては既にEUA申請の基準を満たしていることがわかります。

ちなみにファイザーによると、EUA申請に関わらず臨床試験は継続する予定で、2回目の接種から7日後までにCOVID-19を発症した症例が164例に達した時点で、第3相臨床試験の最終解析を実施する計画。

最終解析には、2回目の接種から7日後までの発症予防効果だけでなく、接種から14日後までの発症予防効果、COVID-19の重症化の予防効果、SARS-CoV-2の感染予防効果についても評価する予定。


②ワクチンの安全性

安全性に関しては、ワクチン投与者に生じたあらゆる好ましくない, あるいは意図しない徴候,症状,または病気(有害事象)に関する全てのデータが求められ、ワクチン投与によるメリットと比較した上で、FDAによる総合的な判断が下される。

また、既感染者へのワクチン投与の影響、妊婦への影響なども必要で、さらにワクチン投与者に副作用が生じてしまった場合のフォローアッププランも提出要。

EUA申請には、これらのデータ採取期間の中央値が2か月以上となっていることが求められる。

ファイザーによると、現時点では重大な副作用は報告されておらず、データ採取期間の中央値が2か月以上となるのが11月第三集とのこと。

有効性に関しては、FDA基準を既にクリアしているため(臨床試験は続けるものの)、安全性のデータが揃った時点でEUA申請するとのこと。

<まとめ>

有効性に関してはEUAの基準はクリア、安全性に関して現時点(11月9日時点)では重大な副作用は報告されておらず、今後1週間程度で重大な問題が出なければ、おそらくEUAを取得できるだろうというのが、上記を踏まえた考え方になるでしょう。

ちなみに、EUA取得には、製造、品質管理の面でもしっかりとした体制が整えられていることが求められるが、この点は製薬界の巨人ファイザーがぬかりなく対応していると見込めます。

以上

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りろんかぶお

※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
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[ 2020/11/12 12:01 ] 17.米国株 旬の話題 | TB(-) | CM(0)
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プロフィール

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Author:りろんかぶお
【名前】:りろんかぶお
【生年】:1987年
【出身】:千葉
【性格】:感情の起伏ゼロ。声低め。
【学歴】:東京大学大学院卒
【職業】:現在はセミリタイアし専業投資家。元総合商社勤務(M&A等)
【資格】:証券アナリスト
【趣味】:投資・麻雀・ランニング
【目標】:資本を通じて社会に貢献すること


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