
今まで怒涛の勢いで上昇してきたハイテク銘柄が高値圏でもみ合いを続ける中、
そろそろコロナ禍で最もやれていた銘柄に目を向けてもいい時期かもしれません。
なぜ今か?
それは以下三つの理由があります。
①雇用統計などに見る景気の回復が鮮明になってきた。
②11月以降、ワクチンの臨床試験結果が見えてくる。
③最も悲観されている業界にこそ、最も大きなチャンスがある。
さて、それでは、コロナによって今一番やれている業界とはどこか?
航空会社、石油会社、銀行、飲食店、etc
前回記事はこちら↓
そろそろ今一番やられている銘柄を買おう~石油企業編~今回はその中でも銀行セクターについて考察してみます。
<銀行の株価>銀行の株価は大きく低迷しています。
S&P 500 Bank Sector Index

未だにコロナ以前より30%以上低い水準です。
この原因は、
①ゼロ金利政策の長期化による金利収入の長期低迷
②コロナによる経済活動の急減速で融資の貸し倒れが増えるという懸念
が挙げられます。
これらの要因を具体的な数字として見ていきます。
ここではJPモルガン(JPM)、ウェルズファーゴ(WFC)、バンクオブアメリカ(BAC)を例にとってみていきます。
<金利収入>
確かに金利収入は減少傾向が続いています。
FRBのゼロ金利政策により利ザヤが稼ぎにくくなっていることが主因です。
ちなみに銀行は借入金利と貸出金利の利ザヤで儲けているのだから、収入サイドの貸出金利が低くならざるを得ないのであれば、支出サイドの借入金利も下げて、利ザヤを確保すればいいではないか?と思うかもしれません。
ただし、借入金利をゼロ以下にすると人は預金をしなくなるので、現在のように借入金利が下限のゼロに近い状態ですと貸出金利が下がる一方で、借入金利は下げることができず、利ザヤが縮小するというようなことが起こるのです。
実際の各社の金利マージンは以下。

今後も高金利の時のローンの借り換えなどで金利収入はさらに悪化する可能性はあります。
<貸倒引当金>
各社2020年1Qと2Qで巨額の貸倒引当金を計上しましたが、3Qでは激減しています。
経済が徐々に回復してきたことと、十分に引当金を積んだこともあって、現状は全て膿を出し切った状態といえます。
<EPS>
貸倒引当金の積立がひと段落したことで、EPSは既にかなり回復してきています。
株価と見比べてみると、EPSの回復にも関わらず、株価はいまだに出遅れていることが鮮明です。
<非金利収入>
更に、経済の低迷にも関わらず、株式市場は絶好調故にIPO案件は活発で、低金利を生かした新規ローンや既存ローンの借り換えなどが活発なため、非金利収入はそこまで影響を受けずに推移。
<まとめ>業績に大きなインパクトを与える貸倒引当金は既にひと段落して膿を出し切った状態でもあり、今後ワクチンが承認されれば本格的な経済回復とそれにともなう長期金利の上昇を先取りして、出遅れていた株価が急速に回復する可能性があります。
ちなみに現在(2020年10月19日時点)での、来期予想EPSを基にした銀行各社のPERは11~12倍ほど。
銀行というのは資本主義のエンジンでもあり、資本主義が続く限りなくなることはありません。
そのような長期的な視野に立てば、今は絶好の買い場の可能性ありです。
以上
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