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日本の資本主義はどのように始まったのか?②

明治維新_20200703


日本の資本主義はどのように始まったのか?

前回、資本主義には以下三つの基本要件が必要であると述べました。

日本の資本主義はどのように始まったのか?①

①私有財産権
②貨幣経済
③機械

今回はまず①私有財産権の歴史を見ていきたいと思います。

①私有財産権

財産の主要なものは「土地」ですが、日本の土地所有権に関する考え方の歴史は以下の通りです。

1.大化の改新(645年)による公地公民制導入

大化の改新では、律令制という中央集権的な統治制度が取り入れられ、
「土地と人民は王の支配に服属する」という公地公民の考え方を基本理念としました。

日本の土地はすべて国家所有で、国民(百姓)は国より土地を割り当てられて生産を担い、その見返りとして租税の義務を負うというシステムでした。

2.三世一身法(723年)・墾田永年私財法(743年)による土地の一部私有化

大化の改新後、かなり早い段階で百姓の労働意欲低下による生産量低下に直面しました。

当時人口増加に伴い新田の開墾が必須でしたが、「開墾しても結局土地は国のもの」という考えから、新規開墾者が出てこなかったのが原因と考えられていました。

これを解決すべく、723年に「三世一身法」が制定され、新しく開墾した土地に関しては三代までの私有を認める法律ができました。

日本の歴史上、この時初めて土地の私的所有が法的に認められるたのです。

更に開墾を促進すべく、743年に「墾田永年私財法」が制定され、三代という制限を取り払い、新たに開墾した土地は永久に農民たちのものとなりました。

3.荘園の発展

墾田永年私財法により、労働意欲は改善し生産性も向上することになりましたが、新たな問題が生まれてきました。

貧富の差の拡大です。

新しい土地を開墾するためには当然大きな費用が掛かりますから既にお金を持っている貴族などが有利なのです。

よってお金持ちは次々と土地を開墾し、お金と権力で土地を買い占めていったのです。

このようにして彼らがつくった田畑を「荘園」と呼びます。

平安時代には、荘園支配者と中央政府との力関係に変化が生じ「不輸の権利」「不入の権利」を獲得した免税農地の荘園が発展し、また税を逃れる為に、皇室や摂関・大寺社へ荘園を寄進するものも現れ、荘園に対する中央の統制機能が揺らぎ出します。

これらの荘園は自らの力で守らなければならないので、開墾地を守るための自警団的な役割として「武士」が発展していったのです。

国家から切り離され個人所有となった土地の存在が、その後戦国大名という群雄割拠する小国家を生み出す元になったのです。

4.太閤検地

しかしその後、この様な荘園や守護大名が統治する「私有地」の存在は、1582年以降に豊臣秀吉の行った太閤検地により消滅しました。

強大な武力を背景にした豊臣政権は、各地の戦国大名の領地を一旦召し上げ、恭順を誓った者に領地安堵のお墨付き、つまり領地の統治権を認める契約を交わして天下を平定したのです。

つまりここでまた私有地から公地へと変わったのです。

そしてこのような体制は江戸時代にも引き継がれていきました。

5.地租改正(1873年)

1867年の大政奉還により明治政府が誕生し、諸外国に追いつくために次々と改革が行われ、その一つとして1873年の地租改正がありました。

これにより、日本にはじめて全ての土地に対する私的所有権が確立したのです。

地租改正のポイントは以下。

・収穫量の代わりに、収穫力に応じて決められた地価を課税標準とした。
・村単位とする賦課体系を廃して、個別の土地単位で賦課を行うこととした。
・物納であった税を、お金で支払うこととした。
・税率を地価に対する一定率(当初は3%)とした。
・耕作者ではなく、土地所有者(地主)を納税義務者とした。
・制度を全国統一のものとした。

個人に対する土地の私的所有が認められるた結果、農民はほかの土地を買って農地を拡大することができましたし、逆に土地を売り払い他の職業に就くこともできました。

こういうことも踏まえ、地租改正により、日本は資本主義体制の確立を基礎づける重要な一歩を踏み出したといえるのです。

STOP

次回は②貨幣経済の歴史についてみていきます。

以上

りろんかぶお

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プロフィール

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Author:りろんかぶお
【名前】:りろんかぶお
【生年】:1987年
【出身】:千葉
【性格】:感情の起伏ゼロ。声低め。
【学歴】:東京大学大学院卒
【職業】:2019年にセミリタイアし現在は専業投資家。
元総合商社勤務(M&A等)
【資格】:証券アナリスト
【趣味】:投資・麻雀・ランニング
【家族】:妻、子供2人
【目標】:資本を通じて社会に貢献すること
【投資デビュー】:大学3年生(小遣い稼ぎのつもりがぼろ負け。。)

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