
日本の資本主義はどのように始まったのか?
時期としては一般的に明治初期、急速に欧米文化を取り入れる中で、その一環として資本主義が導入されていきました。
(1868年に幕を閉じた江戸時代は封建制の時代でした)
資本主義の導入と、欧米の先端的な政治制度や文化を取り入れ、奇跡的な近代化を遂げた日本は、江戸時代が幕を閉じたわずか26年後の1894年に大国中国(当時は清)を日清戦争で破り、さらに1904年には超大国ロシアを日露戦争で破り、列強の仲間入りを遂げました。
日露戦争のわずか36年前まで侍文化だった日本がなぜこの短期間で急速に成長できたのでしょうか?
ここでは、主に経済の視点で、明治時代にどのように資本主義が浸透していったかを見ていきたいと思います。
まず、資本主義はどのように始まったのかを考える上で、資本主義とは何か?を考える必要があります。
資本主義は、各自が自由競争により利益を追求して経済活動を行えば、それが市場を通して最適化され、社会全体の利益も増大していくという考え方に立脚しています。
資本家は利益を追求して財・サービスをつくりだしますが、そのために必要な工場・土地・機械などの生産手段を私有でき(私有財産制)、生産手段をもたない者は労働力を提供して資本家から賃金をもらう(労働力の商品化)といった特徴があります。
また、市場を通じて、需要と供給のバランスが調節されて価格が決まり、その価格に応じて生産者が商品を生産する量や消費者が商品を購入する量が決まっていきます。
この経済原理を市場経済といいます。
これらを踏まえると、資本主義にはどのような基本要件が必要でしょうか?
ポイントは以下であると考えられます。
①私有財産権
土地、工場、機械など生産手段の私有が認められることで、資本家はこれらを駆使して利益を出そうとするからです。
②貨幣経済
資本主義の根幹である「市場」は、しっかりとした貨幣が存在し、商品の売買が広くなされる必要があるためです。
③機械
資本家が大きな利益を出すためには、ヒトの手だけではなく、大きな機械を使って効率よく大量の商品を生産できるようになることが必要だからです。
それでは、これらの要素がどのようにそろってきたのかを次回見ていきたいと思います。
以上
りろんかぶお
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