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日本人が労働ではなく資本で稼がなければいけない理由~ソ連に酷似する日本の状況~

ソ連崩壊_20200629


<ソ連崩壊の歴史からの考察>

1991年にソ連が崩壊しました。

なぜか?

1917年にロシア革命がおこり、ソ連が誕生して以降、ソ連経済は社会主義体制でした。

国民は、割り当てられた労働を行い、国が作った経済計画を達成しながら、生活に必要な食量や物資は国から無料で配給され、学費はタダ、医療費もタダ、年金ももらえる、といった万民が等しく暮らす建前の国でした。

一方で、頑張っても頑張らなくてもみな平等という状況下、当然労働者の意欲は低下し、生産性は低下。

そんな中でも、ソ連は米国に対抗して、軍事費に国費の多くを費やし財政状況は悪化。

つまり、人々の生活に必要なモノの生産量が減少しているのに、それらを生活に必要なものを生み出さない軍人に配給し、戦闘機の購入などに充てられてしまうので、当然国民全員が食料やモノが足りない状況に陥っていくわけです。

その結果、ついに行き詰って1991年にソ連が崩壊し、ロシアは共和国となり一気に資本主義化していくわけです。

今まで食料や物資は無料配給され、学費は医療はタダで、年金も支給されていた状況はどのように変わったのでしょうか?

①ハイパーインフレ

まずはハイパーインフレが起こりました。

これはソ連崩壊後、急速に市場経済を導入したためと考えられます。

元々、社会主義の下、供給能力が非常に低かったため、市場経済を導入後は、一気に供給不足・需要過多の状況が浮き彫りになり、市場メカニズムが働き一気にインフレしたのです。

1992年~1995年の間に物価は1000倍以上になったといわれています。

②年金・医療保障などの社会保障制度崩壊

次に、年金や医療保障などの社会保障費の大幅カット或いは全廃が行われました。

元々、国の財政状況が悪く社会保障費を負担する余裕はなかったわけですから、これらは当然カットせざるを得ない状況となりました。

その結果どのようなことがおこったのでしょうか?

高齢者や病人が数百万人死亡したとされています。

1986年と1994年を比べると、平均年齢は男性で約7歳、女性で約3歳も縮まりました。


このように、社会主義による生産性の低下と、軍事費などへのなりふり構わぬ放漫財政のツケは、数百万人の死者をもってして払われたといっても過言ではありません。

<ソ連に酷似する日本の状況>

ソ連のこのような状況、実は今の日本と似ていると思いませんか?

ソ連時代の最後の最高指導者であるゴルバチョフは「日本は最も成功した社会主義国」と表現しました。

日本経済は基本的には資本主義経済です。
企業同士は資本主義システムの下、競争を強いられます。

一方で、企業の中の労働者を見るとどうでしょうか?

古い大企業の多くは、年功序列の賃金で頑張っても頑張らなくても同期はみんな給料が一緒、終身雇用なのでクビになる心配もない。

つまり、労働者は社会主義制度の下で働いているのです。

この結果、日本の生産性はバブル崩壊以降停滞したままで、他国に一気に置いて行かれました。

生産性_20200629


さらに、言わずもがなですが日本の財政状況は非常に厳しいものがあります。(下図は日本の国債残高)

財政赤字_20200629

出典:財務省



そして、少子高齢化という致命的な構造的問題も抱えています。

人口_20200629

出典:総務省



以前MMTを紹介しました。

MMT(現代貨幣理論)とは?

MMTを誤って解釈している人は、

「日本に財政問題はないのだから、お金を刷れば年金や医療費はいくらでも捻出できるんだ!」

といいます。

MMTは簡単に言うと、財政政策の基準を財政均衡からインフレ率に変更するものです。

つまり、MMTでも通貨発行にはインフレ率という制約があるのです。

現在のようなデフレ期は、供給能力に対して需要が不足している状況なので、通貨を発行してもインフレはおきませんが、この供給能力が今後少子高齢化で減少していくことが予見される中、社会保障費を通貨発行に頼るというのはばかげた理論です。


<日本人はどうすればいいのか?>

ではこのような、国で生きていくためにはどうすればいいのでしょうか?

生産性の向上、女性の社会進出などが叫ばれますが、これらは当然必要でしょう。


ただ著者の意見としては、今後定着するであろう超少子高齢化社会においては

「高齢者は生産力の高い若者に支えられる」

という前提を覆す必要があると思っております。

つまり、高齢者であっても自分の面倒は自分でみていかなければならないと思っています。

こういうことを言うと、「体力的に衰えた高齢者に、死ぬまで働けというのは現実的ではない!」という人がいるかもしれません。

但し、モノの生産というのは、「労働」と「資本」の二つの要素で成り立っているのが資本主義の原理です。

労働で生産活動に関与できないのであれば、資本の面で関与すればいいのです。

つまり、若い時にたくさん労働をして資本を築き、年をとったら資本の面で生産活動に携わっていけばいいのです。



年金は破綻しないといえば破綻しないでしょう。

国がお金を刷ればいいわけですから。

但し、国内の供給能力を上げる努力をせずに、そんなことを続ければ長期的に見れば確実にインフレが起こります。

よって将来もらえる年金で生活費が賄えるとは思えません。


世界に先駆けて少子高齢化が急速に進む日本においては、国に頼らず、若者に頼らず、自分自身が生涯にわたって生産活動に携わっていく覚悟を持たなければならないのです。

そしてその第一歩は資本主義を理解することだと思います。

以上

りろんかぶお

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※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。





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プロフィール

りろんかぶお

Author:りろんかぶお
【名前】:りろんかぶお
【生年】:1987年
【出身】:千葉
【性格】:感情の起伏ゼロ。声低め。
【学歴】:東京大学大学院卒
【職業】:現在はセミリタイアし専業投資家。元総合商社勤務(M&A等)
【資格】:証券アナリスト
【趣味】:投資・麻雀・ランニング
【目標】:資本を通じて社会に貢献すること


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