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現代でも示唆に富む「共産党宣言(1848年)」②

共産党宣言_20200602


今回は「資本論」で有名なマルクスとエンゲルスの文書「共産党宣言」(1848年発表)についての第二回です。

現代でも示唆に富む「共産党宣言(1848年)」①

170年以上前の文書ですが、この文書が指摘する資本主義の構造的な問題などは現在にも通ずるところがあり、資本主義の理解を深めるという意味でも投資家には示唆の多い内容になっていると思います。


2. 歴史的背景②(フランス革命~ナポレオン)


前回に引き続き、共産党宣言を正しく理解するために、当時の歴史的背景をみていきます。

今回はナポレオン失脚後の歴史です。

④1814年~1830年 「復古王政」

政治:軍事独裁→立憲君主制
経済:私有財産制(資本主義)

・ナポレオン時代のヨーロッパは、イギリスとロシアを除けばそのほとんどが、フランスの服属国、同盟国となっていました。そして、ナポレオン失脚後のヨーロッパの秩序回復を図る目的で行われたのがウィーン会議。

・ウィーン会議はその名の通りオーストリアの首都ウィーンで開催され、ヨーロッパ諸国の君主及び代表が参加しました。もともとナポレオン戦争は、王政廃止を実現したフランスがその革命理念をヨーロッパに拡張しようとしたもので、これに反発した周辺諸国が対仏大同盟を結び、最終的に対仏大同盟側が勝利したものです。

・よって、ウィーン会議はヨーロッパをフランス革命以前の絶対王政の状態に戻すという理念を出発点として議論が行われ、結論として各国の旧君主が復位することで合意。

・一方フランスでは、フランス革命で生まれた市民意識は定着していたので、憲法をはじめ、所有権の不可侵や法の下の平等など、革命の成果は保障(ただし選挙権は一定額の納税者に限定する制限選挙)。よって、王政は戻ったものの、憲法の縛りがある立憲君主制に。

・平等や私有財産権は確保されたものの、フランス市民は選挙権の拡大、より自由主義的な経済を求め、そのような考えを持つ自由主義者が増加。そんな中、1824年に王位に即位したシャルル10世は、かつての絶対王政の状態に戻すような動きを見せ、1830年に、出版の自由の制限や制限選挙のさらなる強化を画策し、これに反発した民衆が蜂起し7月革命が勃発。

・この間に、当時自由主義者が多数派を占めた議会が国王の廃位を宣言し、シャルル10世はイギリスに亡命。

⑤1830年~1848年 「七月王政」

政治:立憲君主制→共和制
経済:私有財産制(資本主義)

・七月革命後、国王に迎えられたのは、それまで王位に就いていたブルボン家の分家筋に当たるルイ=フィリップで、独裁者としてではなくフランス人のための王と称して市民王とも呼ばれた(ただし議会は引き続き制限選挙制)。

・七月王政期のフランスは本格的な産業革命時代となり、機械化が進み鉄道の建設が開始。その結果、資本家(ブルジョワジー)と賃金労働者(プロレタリアート)という階級が明確に形成され現代の資本主義に非常に近い形に。

・資本主義が発展するにしたがって、ブルジョワジーはますます富を増やした。一方でプロレタリアートの労働力は商品と同様に扱われ、その対価はプロレタリアートの維持費用、つまり生活費ぎりぎりの水準まで切り下げられていった。

・さらに、制限選挙故に、いわゆるお金持ちしか選挙権を持たないため、必然的にブルジョワジー寄りの政権に。当時の首相が「選挙権が欲しければ金持ちになり給え」といったのは有名。

・こういう状況の中、プロレタリアートの権利を回復するため、社会主義・共産主義への期待が高まった。さらに一部の市民層が普通選挙を要求する選挙法改正運動を起こした。これを抑え込もうとした政府に激昂したパリ市民、労働者はついに蜂起して二月革命が勃発。その結果、ルイ=フィリップを退位に追い込み七月王政を倒し、共和政を宣言し臨時政府が成立された。

・かつてのフランス革命や七月革命では貴族階級対ブルジョワジーであったが、二月革命はブルジョワジー対プロレタリアートという構図であったことが特徴的。

・二月革命の結果男性普通選挙が実現し、社会主義・共産主義を志向するプロレタリアートも選挙に参加するも、私有財産権を否定する社会主義・共産主義的な思想は、フランス革命でようやく私有地を得た農民からの反発を受け、結局はブルジョワが支持する穏健共和派が政権を握ることに。

・つまり、ブルジョワジー対プロレタリアートの対立関係は二月革命では解消せず、その後も続くことに。

STOP

次回は、二月革命時のプロレタリアートの思想に多大な影響を与えた「共産党宣言」の内容に迫っていきます。

以上

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りろんかぶお

※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
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[ 2020/06/03 12:22 ] 13.投資の勉強部屋 | TB(-) | CM(0)
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プロフィール

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Author:りろんかぶお
【名前】:りろんかぶお
【生年】:1987年
【出身】:千葉
【性格】:感情の起伏ゼロ。声低め。
【学歴】:東京大学大学院卒
【職業】:現在はセミリタイアし専業投資家。元総合商社勤務(M&A等)
【資格】:証券アナリスト
【趣味】:投資・麻雀・ランニング
【目標】:資本を通じて社会に貢献すること


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