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財政破綻はウソだった

財政破綻_20200430


<財政破綻論者の言い分>

日本の平成30年度末の国債残高は、以下財務省資料の通り874兆円となっており、これに地方債残高144兆円(総務省)を合わせると1018兆円となります。

国債残高推移
出典:財務省HP

平成30年の日本のGDPは547兆円(内閣府)ですので、借金はGDPのおよそ2倍になります。(GDP対比借金は世界で一番大きい)

更に悪いことに、以下の通り毎年の国の租税収入などで歳出をまかないきれず、毎年国債残高は増加傾向をたどっております。

歳入出
出典:財務省HP

リーマンショック以降、日本銀行は2%インフレを目標に大規模な金融緩和を続け、国債買い入れを続けてきて平成30年度末の保有国債残高は470兆円(日銀HP)となりました。

このような一見いびつな財政状況下、多くの経済学者や文化人などが、「そのうち日本は財政破破綻する」と叫んでおります。

財政破綻とは、資金繰りに行き詰まり、借入金の返済や資金調達が正常にできなくなる状態をいいます。

財政破綻論者の言い分としては、財政赤字を垂れ流し続ける現在の状況では、いつか「日本政府は国債を返済できないのでは?」と信用を失い、新規国債の買い手が見つからず、既存国債の元利金返済もできない状況(国債のデフォルト状態)に陥るというものです。

例えていえば、赤字を垂れ流し続けている企業には、いずれ誰もお金を貸してくれなくなり、そのうち倒産するだろう、というものです。

<財政破綻はウソだった>

但し、このような財政破綻論というのは全くのウソなのです。

事実、財政破綻論というプロパガンダを主導する財務省でさえ、国際格付企業が日本国債を格下げした時に以下のような意見書を出しています。

https://www.mof.go.jp/about_mof/other/other/rating/p140430.htm

ポイントは「日・米など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない」と財務省が明言していることです。

そうなのです、財務省も正式に認めていますが、円建て国債のデフォルトは現実的にはあり得ないのです。

ここで理由として、「日本政府は通貨発行権を持っているから」とよく言われますがこれは正しくありません。

日本では、日本銀行券(紙幣)は日銀に、貨幣(硬貨)は政府に発行権があります。

但し、貨幣は、額面価格の20倍迄が法貨として通用する、と法律で定められているので、例えば1万円の代金をもらうときに、相手が100円玉100枚で支払ってきたら、受け取りを拒否することができます。(100円玉で払えるのは20倍の2000円まで)

つまり、政府が発行できる貨幣では、1000兆円をこえる国債の返済は不可能です。

とは言っても、紙幣の発行ができる日銀は政府の子会社(55%保有)なのだから、日銀から資金調達できるのでは?という声が聞こえてきそうですがこれもできません。

財政法第5条で、日本政府は日本銀行から直接資金調達することは原則禁じられているからです。

(引用)
財政法
第五条 すべて、公債の発行については、日本銀行にこれを引き受けさせ、又、借入金の借入については、日本銀行からこれを借り入れてはならない。但し、特別の事由がある場合において、国会の議決を経た金額の範囲内では、この限りでない。

(終わり)

このような法律があるのは、政府が実質的な通貨発行権を有し、予算に応じて自由に通貨を発行できてしまうと、市場での適切な通貨量の管理が難しくなりインフレをコントロールできなくなってしまうから、というのが建前です。

よって、政府は現在のように財政赤字の中、自身の国債を返済するときには、日銀以外の外部から資金調達をする必要があります。

<なぜ円建て国債のデフォルトがありえないのか?>

そのような中、国債のデフォルトがありえないというのはなぜなのでしょうか?

理由は以下二つです。

理由①

新規国債の買い手がいなくなるということは現実的にはあり得ないといえます。

政府が発行する国債の直接の買い手は、一義的には財務省に登録された金融機関で、その金融機関を通じて個人なども国債を買うことが可能になります。

そして国債には流通市場があるため、これらの銀行は保有している国債をこの流通市場で売却可能です。

つまり、銀行が国債を買いたくないと思うケースというのは、この流通市場において適正な価格での買い手が見つからない状態(国債の市場価格が暴落している状態)です。

但し、日銀は国債を直接買うことはできませんが、流通市場において買うことは認められています。

(引用)
日銀法
第三十三条 日本銀行は、第一条の目的を達成するため、次に掲げる業務を行うことができる。
三 商業手形その他の手形(日本銀行の振出しに係るものを含む。)、国債その他の債券又は電子記録債権の売買

(引用終わり)

つまり国債の流通市場では、通貨発行権のある日銀がいわば無制限に国債を買い支えることができるので、日銀が日本をつぶそうと思わない限り国債の流通市場で買い手がいなくなるというのは現実的にはあり得ないわけです。

更に、民間銀行が国債を抱えすぎても、流通市場を通じて日銀が吸収してくれるので、新たに国債を買う余地が生まれてくるのです。

まとめると、国債市場価格が暴落するということはありえず、このような流通市場が存在する限り銀行は安心して国債を購入できますから(基本的には銀行は安全資産である国債を買いたい)、政府が発行する国債の買い手がいなくなるということは、現実的にはあり得ないといえるでしょう。

理由②

上述の取り組みにもかかわらず、万万が一、政府に誰も貸してくれなくなったという特殊なケースが生じた場合でも、政府が破綻することになるとは考えがたいです。

なぜなら、政府が日銀から直接資金調達することは上で見た財政法で「原則」禁じられているものの、国会の議決を経た範囲内で政府が日銀から直接資金調達することは可能なのです。

(引用)
財政法
第五条 すべて、公債の発行については、日本銀行にこれを引き受けさせ、又、借入金の借入については、日本銀行からこれを借り入れてはならない。但し、特別の事由がある場合において、国会の議決を経た金額の範囲内では、この限りでない。

(引用終わり)

これは日銀法にも書かれています。

(引用)
第三十四条 日本銀行は、我が国の中央銀行として、前条第一項に規定する業務のほか、国との間で次に掲げる業務を行うことができる。
一 財政法(昭和二十二年法律第三十四号)第五条ただし書の規定による国会の議決を経た金額の範囲内において担保を徴求することなく行う貸付け
二 財政法その他の国の会計に関する法律の規定により国がすることが認められる一時借入金について担保を徴求することなく行う貸付け
三 財政法第五条ただし書の規定による国会の議決を経た金額の範囲内において行う国債の応募又は引受け
四 財務省証券その他の融通証券の応募又は引受け

(引用終わり)

更に、日銀法では、信用秩序の維持に重大な支障が生じるおそれがあると認めるとき、政府の要請に応じて、日銀は、信用秩序維持に必要な業務を行うことが認められています。

(引用)
第三十八条 
2 日本銀行は、前項の規定による内閣総理大臣及び財務大臣の要請があったときは、第三十三条第一項に規定する業務のほか、当該要請に応じて特別の条件による資金の貸付けその他の信用秩序の維持のために必要と認められる業務を行うことができる。

(引用終わり)

つまり、政府に対しても、日銀が最後の貸し手になることはできるのです。

以上のようなことからも、日本政府が資金繰りに行き詰まり、借入金の返済や資金調達が正常にできなくなる財政破綻というのは、現実的にはあり得ないといえるでしょう。

<国債発行の制約は?>

では財政破たんがありえないのであれば、政府が無制限に国債発行できるのか?いずれにしても国債とは政府の借金なのだからいつかは誰かが返済しなければいけないんじゃないか?という疑問が出てきそうです。

無制限に国債発行ができるかという点については、理論的には可能ですが、国債を発行して政府がお金を使いまくり、政府が作り出したこの需要が供給をはるかに上回ってしまうと当然需給の関係でインフレが起こります。

当然ですが、ハイパーインフレのようなことが起こってしまうと経済というのは正常な状態を保てなくなりますので、国債発行に際しては適正なインフレ率を保たなければいけないという制約は生じてきます。

また、国債は誰かが返済しなければいけないんじゃないか?という疑問ですが、これはそんなことありません。

政府が国債を発行して予算執行を通じて、民間経済にお金を支払うという行為は、要はお金を発行しているということです。

逆に国債を返済するということは、お金の量を減らすということになります。仮に、政府が1000兆円の国債を全額返済できたとしたら、民間経済から1000兆円のお金が消失するということなので大変なことになります。

つまり、世の中に適切な通貨量が存在しており、適切な需給環境が存在していれば、政府は無理に国債残高を減らす努力をする必要はなく、世界破滅の日まで、政府のバランスシートに負債として乗っけておけばいいだけの話なのです。

このような話は以下の動画がとても分かりやすいです。

https://www.youtube.com/watch?v=CMLYpWlQp1E

STOP

日本では、2019年に消費増税を国民に問うというお題目の下、参議院選挙がなされ、見事に消費増税を謡う自民党が勝利しました。

つまり、国民も現在の日本の財政状態を考えれば消費増税はやむなしと考えているのです。
経済学的にはこれは全くの間違いだったのです。

日本国民の過半数をこう思いこませた財務省のプロパガンダとメディアの力は本当に恐ろしいなと思いました。

財政破たんというはあり得ません。

これは財務省も認めることです。

国債残高の大小も関係ありません。

財政赤字が行き過ぎて困るのは、極度のインフレだけなので、インフレ率を指標に財政計画を立てていけばよいのです。

よって、「財源がないから○○できない」というのは、単なる嘘です。

コロナウイルスによる自粛で、日本経済がストップしてしまい、多くの中小企業や個人事業主が収入の減少に陥っています。

国の要請に基づいて経済がストップしてしまってるので、それによって経済的に困っている人に国が補助するのは当然です。

財源の問題など鼻からないのですから、政府からしっかり補助をもらえるよう我々個人個人が声を上げていくのが、民主主義の本来の姿だと思います。

以上

りろんかぶお

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※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
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[ 2020/04/30 16:11 ] 13.投資の勉強部屋 | TB(-) | CM(0)
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プロフィール

りろんかぶお

Author:りろんかぶお
【名前】:りろんかぶお
【生年】:1987年
【出身】:千葉
【性格】:感情の起伏ゼロ。声低め。
【学歴】:東京大学大学院卒
【職業】:現在はセミリタイアし専業投資家。元総合商社勤務(M&A等)
【資格】:証券アナリスト
【趣味】:投資・麻雀・ランニング
【目標】:資本を通じて社会に貢献すること


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