
<2019年度バフェットからの手紙(2020年2月)>(りろんかぶお訳)
Berkshire’s Performance vs. the S&P 5002019年
Berkshire:11.0%
S&P500 (with dividend):31.5%
1965-2019 平均年率リターン
Berkshire:20.3%
S&P500 (with dividend):10.0%
Overall Gain – 1964-2019
Berkshire:2,744,062%
S&P500 (with dividend):19,784%
バークシャーハサウェイ社株主の皆様へ:バークシャーの2019年純利益は814億ドル(GAAP)でした。この数字の構成要素は、営業活動に伴う純利益240億ドル、株式投資からの実現利益37億ドル、株式投資からの未実現利益537億ドル、からなります。これらは全て税引後ベースです。
この537億ドルの利益には注意が必要です。2018年に課せられた新しいGAAPルールの結果、保有証券の未実現損益も純利益に含めなければいけなくなりました。昨年の手紙で述べたように、チャーリー・マンガーも私もこの新ルールには賛同できません。
実際、会計専門家によるこのルールの採用は、彼らの考え方の途方もない変化でした。2018年以前、GAAPは、証券取引を事業とする会社を除き、保有証券の未実現利益を会社の損益に含めることを認めず、未実現損失は、「一時的ではない」と見なされた場合のみ含める、と主張していました。一方現在のルールでは、バークシャーは、多くの投資家、アナリスト、コメンテーターが重要視する各四半期純利益に、保有株式の上下動を含める必要があります。たとえそれらの変動が気まぐれであっても。
バークシャーの2018年と2019年の業績は、新しい規則に対する我々の懸念を明白に示しています。2018年は株式市場が下落した年で、バークシャー保有証券の未実現利益は206億ドル減少したため、バークシャー全体の純利益はGAAP会計上わずか40億ドルでした。 一方、2019年は、保有株式が上昇し前述の通り未実現利益が537億ドル増加し、結果としてGAAP会計上の純利益は814億ドルとなりました。株式市場の上昇が、バークシャーのGAAP会計上の純利益を1,900%増加させたのです!
一方、私たちが考える実際の世界では、会計の世界とは対照的に、バークシャーの保有株式(平均約2,000億ドル)の本質的な価値は、この2年の期間を通じて着実かつ実質的に増加しました。
チャーリーと私は皆さんに、バークシャーの営業純利益に焦点を合わせ(2019年にはほとんど変化していない)、投資による損益は実現したものであれ未実現のものであれ無視することをお勧めします。
我々は決して、これらの投資活動がバークシャーにとって重要性が低いといっているわけではありません。時間の経過とともに、ポートフォリオとしての保有株式は(予測不可能で非常に不規則な動きをするものの)大きな利益をもたらすと、チャーリーと私は期待しています。我々が楽観的である理由を見ていくために、次のトピックに進んでください。
(続く)
以上
りろんかぶお
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