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地球温暖化は本当に人為起源?②

地球温暖化20200217


前回のページで、地球温暖化は今や世界的課題として資産運用の分野にも大きく影響を与えている中、地球温暖化懐疑論を主張する人もいることを説明しました。

そんな中、①地球温暖化は本当に人間活動に起因するものなのか?②地球温暖化懐疑論はどれだけ信憑性があるのか?といった疑問が浮かび上がってきましたので、今回はまず①について詳しく見ていきたいと思います。

現在、地球温暖化に対して、最も科学的な評価を行っているとされているのがIPCCの評価報告書です。

IPCCは、国際的な専門家でつくる、地球温暖化についての科学的な研究の収集、整理のための国際的な政府間機構を指します。

このIPCCが、1990年に公表した第1次評価報告書から、数年おきに報告書を公表し、2014年の第5次評価報告書が最新のものとなります。

IPCC第5次評価報告書で、「地球温暖化は本当に人間活動に起因するものなのか?」という問いに対して、どのような説明がなされているのか以下で見ていきます。

<IPCC第5次評価報告書>
※グラフの出典は全てIPCC第5次評価報告書

1. 気候システムの観測された変化

まずは客観的事実として、地球の平均気温は過去どのように推移していきたのかを確かめたものが以下のグラフです。

地球気温上昇20200217

これを見ると、地球表面では、最近30年の各10年間はいずれも、1850年以降の各々に先立つどの10年間よりも高温であり続け、長期にわたる評価が可能な北半球では、最近30年は過去1400年において最も高温の30年間であった可能性が高い (確信度が中程度)とされております。

陸域と海上を合わせた世界平均地上気温は、1880~2012年の期間に0.85度上昇していることが見て取れます。

これらの結果より、IPCCの見解としては、気候システムの温暖化には疑う余地がなく、また 1950 年代以降観測された変化の多くは、数十年から数千年間にわたり「前例のないもの」である、としております。

つまり、現在の地球温暖化は、長期的に見ても、自然に起こる気温変化ではなく、特別な何かしらの要因が寄与している可能性が高いとみていることになります。

(一方で、地球は46億年の歴史があるといわれていて、その間に数千万年以上の単位の氷河期と温暖期のサイクルを繰り返してきている中、たった数百年、数千年の気温変化を切り取って、過去に前例のない気候変動が起こっているといえるのかというとかなり疑問な気もします。)

2. 気候変動の原因

次に、上記の前例のない気温上昇を引き起こした「特別な何かしらの要因」が何かについて見ていきます。

まず、温室効果という現象について説明します。

二酸化炭素などの温室効果ガスと呼ばれる気体は赤外線を吸収し、再び放出する性質があります。

この性質のため、太陽からの光で暖められた地球の表面から地球の外に向かう赤外線の多くが、熱として大気に蓄積され、再び地球の表面に戻ってきます。この戻ってきた赤外線が、地球の表面付近の大気を暖めるので、これを温室効果と呼びます。

二酸化炭素などの温室効果ガスは、近年の工業化以降、化石燃料の燃焼によって大量に排出されるているので「特別な何かしらの要因」である可能性が高いと容易に想像できるので、まずは、温室効果ガスの空気中の濃度及び排出量の推移について以下のグラフで見てみます。

温室効果ガス20200217

これを見ると、工業化以降(産業革命は1700年代後半ごろ)温室効果ガス濃度と排出量は増加し続け、特に1950年ごろを境に急速に増加していることがわかります。

これは主に経済成長と人口増加からもたらされており、そして、今やその排出量は史上最高で、このような排出によって、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素の大気中濃度は、少なくとも過去80万年間で前例のない水準にまで増加したとされています。

次に、このような温室効果ガスの増加が、本当に現在の地球温暖化の主要な原因となっているのかについて見ていきます。

というのも、気候変動は、大気の組成、プレートの動き、太陽の出力変化、火山活動などの自然起源の要因もあるからです。

下の図では、1951年~2010年の間で、人為起源の温暖化効果がどの程度気温上昇を招いたか、自然起源の温暖化効果がどの程度気温上昇を招いたか、そして実際に観測された気温上昇幅はどの程度であったかを見ることで、近年の気温上昇の内、人為起源の割合がどの程度あるかを見たものです。

人為起源強制力20200217

上図よりわかることは、「人為起源強制力の合計」と「観測された気温上昇」がほぼ同程度であり、自然起源の気温上昇はこの間、ほぼゼロであったことがわかります。

これを根拠に、IPCCとしては人為的要因が20 世紀半ば以降に観測された温暖化の支配的な原因であった可能性が極めて高い、との見解を示しております。

3. 気候変動の将来予測

IPCCでは以下4つのシナリオを想定し、これらのケースで2100年までにどのような気温変化が予測されるかを調べております。

RCP2.6シナリオ:温室効果ガス排出の厳しい抑制を行うシナリオ
RCP4.5シナリオ:ある程度の排出抑制努力を行う中間シナリオ
RCP6.0シ ナリオ:ある程度の排出抑制努力を行う中間シナリオ
RCP8.5シナリオ:温室効果ガス排出を抑制する追加的努力のないシナリオ

ちなみに、工業化以前に対する世界平均の気温上昇を2°C未満に維持する(パリ協定の目標)可能性が高いのがRCP2.6です。

各シナリオの、温室効果ガス排出量前提は以下の通りです。

シナリオ別排出量前提20200217

つまり、パリ協定の目標を達成するには、温室効果ガス排出量を2000年代後半ごろにゼロ以下にする必要があるということです。。

このようなシナリオの下、予測された気温変化は以下の通りです。

気温変化予測20200217

21世紀末(2081~2100年)までの世界平均地上気温の1986~2005年平均に対する上昇量は、RCP2.6シナリオでは0.3~1.7°C、RCP4.5シナリオでは1.1~2.6°C、RCP6.0シナリオでは1.4~3.1°C、RCP8.5シナリオでは2.6~4.8°Cの範囲に入る可能性が高いことがわかります。

極度の温暖化においては、多 くの生物種が絶滅リスクの増大に直面し、食料の安全保障を低下させ、健康上の問題を悪化させることで人間の健康に 影響を与えることなどが予測されています。

若い世代であれば、本当に生きているうちにこのような地球規模での大問題が顕在化している可能性が十分にあるのです。

このようなことからも、我々自身、地球温暖化問題を他人事と思わず、将来の自分及び自分の子供に直接かかわってくる大きな問題として、各個人が真剣に考えていく必要があります。

STOP

以上

りろんかぶお

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※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。

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[ 2020/02/18 12:22 ] 13.投資の勉強部屋 | TB(-) | CM(0)
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プロフィール

りろんかぶお

Author:りろんかぶお
【名前】:りろんかぶお
【生年】:1987年
【出身】:千葉
【性格】:感情の起伏ゼロ。声低め。
【学歴】:東京大学大学院卒
【職業】:2019年にセミリタイアし現在は専業投資家。
元総合商社勤務(M&A等)
【資格】:証券アナリスト
【趣味】:投資・麻雀・ランニング
【家族】:妻、子供2人
【目標】:資本を通じて社会に貢献すること
【投資デビュー】:大学3年生(小遣い稼ぎのつもりがぼろ負け。。)

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