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米国大統領選挙のプロセス解説

2020年大統領選挙


2020年は米国大統領選挙の年です。

ここで、米国大統領選挙をより楽しむために、知っているようで詳しく知らない米国大統領選挙のプロセスと概要について記載してみたいと思います。

1. プロセス
大統領選挙の流れは以下の通り。
一般的に各政党の候補者を一人に絞る過程を予備選挙(予備選挙・党員集会~全国党大会)といい、実際に大統領を選出する過程を本選挙(一般投票~選挙人投票)といわれます(詳細は後述)

大統領選挙の流れ

出典:朝日新聞

2. 政党
米国には共和党と民主党の二大政党が存在します。

もちろん他にも第三勢力はありますが、多くの州では、二大政党以外の立候補者には一定数の有権者による署名を必要としているので、第三勢力の候補者にとって立候補のハードルは高く、署名が揃わず一部の州でしか立候補できない事例が多いです。こういったこともあり1853年以降は共和党か民主党の候補のどちらかが大統領になっております。

政党のカラーとして一般的には、共和党は保守主義(従来からの伝統・習慣・制度・社会組織・考え方などを尊重)、民主党はリベラル(自由と平等な権利を尊重、男女平等、人種の平等、言論の自由等)といわれております。

3. 予備選挙(予備選・党員集会~全国党大会、2月~8月)

予備選挙は各政党内の選挙ということもあり、政党毎、各州毎でルールが異なりかなりややこしいですが簡単に説明します。

予備選挙は形式としては州毎に行われる間接選挙です。
各州の有権者が代議員を選出し、その代議員が全国党大会で党の公認候補を選出します。

ここでいう代議員は、各大統領候補の支持者、支援団体の代表者などからなっており、基本的に特定の候補者に投票することをあらかじめ宣言している為、実質的には有権者が直接、各政党の公認候補を選出することになります。

そして、有権者が代議員を選出する方法が予備選(大きなくくりの予備選挙と区別)と党員集会の二種類です(州ごとに違う)。

① 予備選
各州の有権者が、秘密投票(無記名投票方式)で特定の候補者投票を宣言している代議員に投票する方式。

投票権は党籍がなくても可能だが、選挙人登録が必要。

② 党員集会
こちらは複雑で、州毎、政党ごとで異なるものの、よくあるものとして、党員が集まって議論を行い、議論を深めながら最終的に各党員が公開投票(各自が投票先を公開)を行い代議員を選出するやり方。予備選と比べると少々原始的です。

投票権は党籍が必要なるも、一般人が直前でも党籍登録できるので、実質的には州民の意見を反映させることが可能。



代議員の議席数は、民主党では一般代議員と特別代議員に分けられており、一般代議員は予備選・党員集会の得票数に応じて議席が割り当てられる比例配分方式で、特別代議員は党の幹部役員等。

一方、共和党では多くの州で、各州の勝者が各州に割り当てられた議席を総取りできる勝者総取り方式をとっております。

そして、7月~8月に行われる全国党大会において、正式に代議員の投票によって各政党の公認大統領候補が決定され、公認候補が副大統領候補を指名します。

4. 本選挙(一般投票~選挙人投票、11月~12月)

本選挙も予備選挙同様、形式的には間接選挙です。

有権者(35歳以上の米国籍者で選挙人登録を行っている者)が選挙人団へ投票し、選挙人が後日大統領候補者の中から大統領を選出します。
但し、選挙人団は特定の大統領候補に投票することをあらかじめ宣言している為、実質的には国民投票によって大統領が選出されることになります。

ここで疑問なのが、予備選挙も本選挙も、なぜ実質的には機能していない間接選挙なのでしょうか?

これは、交通・通信が不便な数十年前以前においては、国土の広い米国では間接選挙は有効な手段だったためです。しかし、交通・通信の発達によってその意義は薄れ、事実上間接選挙制の形骸化が進んでいるものの、間接選挙は憲法で定められている為、憲法を変えてまで、制度を変えようという動きがまだないというのが現状のようです。

さて話を元に戻すと、各州から選出される選挙人の議席数は、その州の上院と下院の議員数に等しい人数(合計535人)と決められています。上院議員は各州から2名ずつ、下院議員は州の人口に基づいて比例配分的に決められるので、人口の多い州に、より多くの議席が割り振られます。最も議席数が多いのはカリフォルニア州で55議席あります。

そしてほとんどの州では、勝者総取り方式を採用。よって、カリフォルニア州では最も投票を得た選挙人団に55議席が与えらます。そして当然その55人の選挙人はあらかじめ宣言している候補者に投票するということです。

よって、人口の多い(議席数の多い)州で僅差で勝ちまくって、人口の少ない(議席数の少ない)州で大敗しまくると、全有権者から最多得票をえた候補者が大統領選に敗れるという逆転現象すら起こりえるのです。
(実際に2016年大統領選ではヒラリークリントンがトランプを得票数では上回っていましたが、大統領に選出されたのはトランプです)

このようにして選出された選挙人が、12月に選挙人投票を行い、全538人の選挙人から過半数の投票をえた候補者が正式に大統領に選出されます。

仮にどの候補者も過半数票を獲得できなかった場合、大統領は大統領候補高得票者3名以下の中から下院が、副大統領は副大統領候補高得票者2名から上院が選出することになっているようです。これによって選ばれた例としてアダムズ大統領(1825-1829年)がいます。

STOP

・米国大統領選て、予備選挙と本選挙の二回あったり、形骸化している間接選挙があったり、勝者総取りによる逆転現象があったりで複雑ですね。

・現在は予備選挙直前で各候補者が演説バトルを繰り広げ始めており、上記の仕組みをしった上で、見てみると楽しめるかもしれません。ちなみに、近年は、ビルクリントン(1993年~2001年)、ジョージブッシュ(子、2001年~2009年)、バラクオバマ(2009年~2017年)と3代続けて、再選を果たしており、今回のトランプ大統領も順当にいけば再選されそうだというのが大勢の見方ですね。

以上

りろんかぶお

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※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。

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[ 2019/12/25 11:58 ] 13.投資の勉強部屋 | TB(-) | CM(0)
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プロフィール

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Author:りろんかぶお
【名前】:りろんかぶお
【生年】:1987年
【出身】:千葉
【性格】:感情の起伏ゼロ。声低め。
【学歴】:東京大学大学院卒
【職業】:2019年にセミリタイアし現在は専業投資家。
元総合商社勤務(M&A等)
【資格】:証券アナリスト
【趣味】:投資・麻雀・ランニング
【家族】:妻、子供2人
【目標】:資本を通じて社会に貢献すること
【投資デビュー】:大学3年生(小遣い稼ぎのつもりがぼろ負け。。)

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