バフェット部 セミリタイアした東大卒元商社マンの米国株情報サイト

M&Aを手掛けた東大卒元商社マン(証券アナリスト資格有、現在はセミリタイアし専業投資家)が主に米国株の理論株価を全力分析!

ビヨンドミートの企業研究③

beyond meat


次回に引き続き、植物性由来人口肉の生産販売を手掛けるBeyond Meatについて研究していきます。

前回記事↓
ビヨンドミートの企業研究①
ビヨンドミートの企業研究②

今回はBeyond Meatの業績と今後の成長性について見ていきます。

<Beyond Meatの業績(2019年9月期時点)>

前回記事で見た通り、Beyond Meatのビジネスモデルは、スーパーマーケットなどの小売り店舗での商品販売と、ファストフードショップなどのへの卸販売の二つです。

当然、自社製品を扱ってくれる提携先が増えれば増える程いいのですが、小売店舗との提携数の推移に関しては以下の通りです。

retail rollout_beyond beef
出典:Beyond Meat 2019年第三四半期決算プレゼンテーション

このように提携先の数をかなり順調に増やしていることがわかります。
2019年5月の上場で、認知度やブランド力は更に向上したため今後飛躍的に提携数を増やしていくことが期待できます。

ファストフードショップへの卸販売に関しても、既に多くのショップで販売が開始されていることに加え、2019年後半は、マクドナルド、KFC、Subway、Denny’sなどの影響力の巨大な超グローバルなチェーン店でテスト販売を開始しており、仮に正式販売に繋がれば一気に販売量を拡大することが見込まれます。

これらの提携数の増強を反映して、以下の通り四半期ごとの売上も急激に伸ばしてきております。

rev_beyond beef
出典:Beyond Meat 2019年第三四半期決算プレゼンテーション

そして、注目すべきは、創業以来ずっと赤字が続いておりましたが、2019年第三四半期でとうとう四半期ベースの黒字を達成しました。

PAT_beyond beef
出典:Beyond Meat 2019年第三四半期決算プレゼンテーション

売上規模の拡大に伴いGross Marginが大幅に改善し、利益の出せる体質に転換したのではないかと考えられます。

このように需要拡大に伴い生産力もどんどん増強していく必要があり、大きな資本が必要となってきますが、今年のIPOに伴いキャッシュも潤沢にあるため、そこらへんも問題なさそうです。

<Beyond Meatの競争優位性と今後の成長性>

実は人口肉というのは何十年も前から存在していました。
但し、コストは高いし、味も本物とは程遠い、ということでなかなか浸透してこなかった歴史があります。

Beyond Meatは、人口肉なのに本物の肉の味とほとんど変わらず、しかも値段もリーズナブルということで、人口肉業界に革命を起こしたといえます。
なかなか人口肉が浸透しなかった歴史を鑑みても、Beyond Meatの技術力の高さがうかがえます。

Beyond Meatの現時点での最大のライバルは同じく米国ベンチャーのインポッシブルフーズでしょう。
同社も、バーガーキングと提携し、2019年8月から「インポッシブル・ワッパー」を全米展開したことで有名です。

他にも、食品大手のネスレや米タイソンフーズなどもこの業界に参入し始めております。

このように、植物由来人口肉の潜在市場規模(ビヨンドミートの企業研究②ご参照)や将来性の高さから、Beyond Meatやインポッシブルフーズなどのベンチャーのみならず、他の大手食品会社も莫大な研究開発費とマーケティング費用をかけて参入してくるはずで、いずれ競争が激化することは必然です。

そんな人口肉の競争優位性は何でしょうか?

価格や味は当然、他社との差別化要因になりますが、食品業界においては、競争が激化し、業界が成熟していく毎にこれらの要素は平準化していくのが一般的ではないでしょうか。

そうなるとやはり「このメーカーの人口肉なら間違いない」といった消費者のロイヤルティーを勝ち取るためのブランド力が重要になってきます。

こういったブランドは通常、確かな味(技術力の高さ)を裏付けとして、長い時間をかけて入念にマーケティング活動していく中で確立されていくものです。

現時点ではBeyond Meatやインポッシブルフーズに先行者メリットがありますが、今後食品大手がその巨大資本にものを言わせ、大規模なマーケティングを行ってきた場合、果たしてBeyond Meatのような駆け出しのベンチャーが立ち向かえるのかは疑問です。
スイッチングコストが非常に安い業界なので、ちょっとしたことでも他社に乗り換えられてしまうのです。

但し、他社の追随が少ない今のうちにブランド力を磨いていくことで、マーケットリーダーになれるかどうかは別としてやはり市場規模の大きさに比例した企業に成長できることは期待できると考えます。

STOP

・上述の通り、食品販売事業における他社との差別化というのは非常に難しく、将来的に競争激化が予想される中、Beyond Meatが業界の中で確固としたポジションを確立できるかどうかは現時点では不透明です。

・但し、人類の健康、地球環境問題、動物福祉などといった素晴らしい理念を掲げており、一投資家として応援したい企業ではあるので引き続きWatchしていこうと思います。

以上

りろんかぶお

その他の人気記事はこちら↓
にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
にほんブログ村

※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
関連記事


[ 2019/12/23 11:41 ] 7.企業研究 | TB(-) | CM(0)
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

りろんかぶお

Author:りろんかぶお
【名前】:りろんかぶお
【生年】:1987年
【出身】:千葉
【性格】:感情の起伏ゼロ。声低め。
【学歴】:東京大学大学院卒
【職業】:現在はセミリタイアし専業投資家。元総合商社勤務(M&A等)
【資格】:証券アナリスト
【趣味】:投資・麻雀・ランニング
【目標】:資本を通じて社会に貢献すること


プロフィール詳細はこちら

PR
株式投資本の王道






















米国株人気ブログ紹介
ブログランキング
その他人気ブログはこちら