
次回に引き続き、植物性由来人口肉の生産販売を手掛けるBeyond Meatについて研究していきます。
前回記事↓
ビヨンドミートの企業研究①今回はBeyond Meatの製品や、植物由来人口肉の市場規模について見ていきます。
<Beyond Meatの製品>※出典:Beyond Meatホームページ
大きなカテゴリーとして以下三つの商品があります。
1. BEYOND BURGER

2. BEYOND BEEF

3. BEYOND SAUSAGE

4. BEYOND BEEF CRUMBLES

Beyond Meatの大きな特徴として、生肉用な状態で販売されており、実際に調理する過程で油や肉汁が滴るところまで再現しているところです。
見た目や、調理過程、食感、味等、どれも高度に本物の肉を再現しておりますが、いったいどのように作っているのでしょうか?
原材料としては以下5種類が使われております。
1. タンパク質:Pea • Mung Bean • Fava Bean • Brown Rice • Sunflower
2. 脂肪:Cocoa Butter • Coconut Oil • Sunflower Oil • Canola Oil
3. ミネラル:Calcium • Iron • Salt • Potassium Chloride
4. 香料、色素:Beet Juice Extract • Apple Extract • Natural Flavors
5. 炭水化物:Potato Starch • Methylcellulose
生産プロセスとしては、まずタンパク質の食材を、加熱、冷却、プレスなどを用いて本物の肉のような繊維状の質感を再現します。その後、脂肪、ミネラル、香料、色素、炭水化物を混ぜて、本物の肉のような、見た目、ジューシーさ、香りなどを再現して完成です。
<Beyond Meatのビジネスモデル>Beyond Meatのビジネスモデルは、自社で生産したこうした生肉の状態の人口肉を、Whole FoodsやWalmartなどの小売り店舗や、SubwayやCarl’s Jrなどのレストランやフードショップに販売することです。
これらの幅広い販売先に、販売していくために多数の配送拠点を持っており、以下の通り2019年5月のIPOから5か月で配送拠点を倍にする等、急速に拠点を増加中です。

出典:Beyond Meat 2019年第三四半期決算プレゼンテーション
<植物由来人口肉の市場規模>人口肉の市場規模について、Beyond Meatは人口牛乳の例を活用しております。
植物由来の人口肉も人口牛乳と同様、採食主義者や健康・動物愛護に関する意識の高い人が需要者となることが予想されるので、この考え方には一定程度の納得感があります。
実際にこれを基に計算したのが以下の図です。(但しこれは米国市場のみ)

出典:Beyond Meat 2019年第三四半期決算プレゼンテーション
米国における牛乳市場における人口牛乳のシェアが13%なので、これを肉の年間市場規模$270billion(30兆円弱)にかけると、米国における人口肉の市場規模は年間$35billion(4兆円弱)と計算できます。
世界の肉の市場規模は年間$1,400billion(154兆円程)といわれているので、仮に上述の13%をかけると年間$182billion(20兆円程)と計算できます。(実際には、米国における需要者の比率と世界の需要者の比率は異なるので注意)
こう考えると、かなり大きなマーケットであることがわかります。
更に、Beyond Meatは自身では自社ブランドの店舗を持たず、卸売に徹している為、実際の小売業者やフードショップなどに認められれば一気にマーケットを取りに行くことができると予想されます。
STOP
・上述の計算結果だけでも、市場規模としては十分なサイズがあると思いますし、健康問題、地球温暖化の問題、動物福祉の観点からも、今後ますます注目を浴びる業界のはずなので、更なる市場規模の拡大が見込めると思います。
次回は、Beyond Meatの財務面を研究していきます。
以上
りろんかぶお
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