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【ダウ】 米国最大の素材化学メーカーの企業分析(2021年12月期)

ロゴ-DOW-2019


<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒★★☆☆☆

・ダウは、2019年に化学・農業大手ダウ・デュポンが3分割されたことで誕生しました。元々、総合科学メーカーであった、旧ダウケミカルと旧デュポンは、両社の事業を統合して、そののちに事業を横割りで分割する、という計画の下、2017年に合併し、一時的な姿であるダウデュポンとなり、2019年に計画通り分割されたのです。

・ダウデュポンは、事業を、素材化学、特殊化学、農業関連、の三つに分け、これをそれぞれ、ダウ、デュポン、コルテバ・アグリサイエンスに分社化したのです。(下表ご参照)

分社-DOW-2019

出典:東レ経営研究所

・化学製品の大元は原油であり、そのことから石油化学製品と呼ばれたりします。石油化学製品の流れは以下の通りです。

石油化学-DOW-2019

出典:石油化学工業協会

・つまり、原油が精製されて、そこで得られたナフサを分解して、エチレンやプロピレンなどの基礎製品を得て、これに更に手を加えてプラスチックや合成繊維、合成ゴムなどの誘導品ができ、これを使って最終製品である自動車や衣料、タイヤなどを作っていくわけです。

・我々の生活の中には、プラスチック、繊維、ゴムなどの石油化学製品があふれており、もはや石油化学製品なしの生活というのはあり得ないでしょう。そういう意味では、世界人口が増え、更に中流層が増えるとされる今後の世界では引き続き大きな需要がある有望な市場といえるでしょう。

・新生ダウの主要事業である素材化学とは、文字通り、最終製品の素材となる、基礎製品の製造から誘導品までを取り扱っており、主に、包装、インフラ、コンシューマーといった成長著しい市場に注力しています。

・一般的に石油化学業界では、バリューチェーンの上流の方が低付加価値で下流の方が高付加価値といわれます。つまり、エチレンやプロピレンなどの基礎製品等は差別化できないので価格競争になりやすい一方、それらの原料や素材を組み合わせたりして特別な機能を持たせた化学製品は付加価値が高く収益性も上がります。但し、下流分野も競争が激しいので、一つ革新的な製品を作ったとしても他社がいつかは真似して商品として陳腐化してしまうので、常に新しい発明をし続けていく必要があります。

・そういった意味では、例えばコカ・コーラのように一つの製品が100年以上も消費者から支持を得ているように、消費者へのブランディングによって付加価値を付けているビジネスモデルとは異なるといえるでしょう。機能の模倣はできるけども、長年かけて築き上げたブランドの模倣は容易ではないからです。

・新生ダウは、バリューチェーンでいうと付加価値の相対的に低い上流、中流辺りで事業を行っているといえます。この分野では、競合他社も多く、長期的な競争優位性というのは形成しづらいのではないかと考えられます。

<理論株価>
68.65ドル (2021年12月末時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に続くと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要はこちらご参照。

<セグメント毎ビジネスモデル>
1. PACKAGING & SPECIALTY PLASTICS
食品、工業、医療、自動車、インフラ向けに、ポリオレフィン製品を使った高耐久・高性能のプラスチック、包装材を販売。

2. INDUSTRIAL INTERMEDIATES & INFRASTRUCTURE
家庭器具、塗装、インフラ、オイルガス業界向けに、酸化エチレンや酸化プロピレンを用いて、製品の製造工程に欠かせない、潤滑剤やオイルなどを販売。

3. PERFORMANCE MATERIALS & COATINGS
農業・工業用の塗装、ホームケア、パーソナルケア等向けに、アクリル・セルロース・シリコーンベースの技術プラットフォームを用いて幅広いニーズに応える化学製品を販売。

<決算情報>

・売上は54,968百万ドルと前年対比42.62%増。大半が販売価格の上昇によるもの。化学製品の原料は原油であるため、販売価格も原油に連動する。2021年は原油価格がコロナ禍からの回復で大幅に上がった年。

・純利益は6,311百万ドルで前年対比約5倍、2020年はコロナ蔓延を受けコスト改革を実施したことによる一時費用を708百万ドル計上していたこと、分社化に伴う一時費用239百万ドルを計上していたことが主要因。更に、持分法適用会社であるSarada、クウェートのジョイントベンチャー、タイのジョイントベンチャーでも、販売価格の上昇及びマージン改善に伴い975百万ドルの持分法利益を計上したことが大きい(昨年は18百万ドルの赤字)。

<財務情報>
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りろんかぶお

※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
「低年収・子持ち・投資知識ゼロの人がFIREするためにやるべきたった一つのこと」を、31歳でFIREした僕が自身の実体験をもとにnoteにまとめました。

また僕がFIRE計画時に実際に作成した収支計画表(Excel)も添付してます。必要な資産額や何歳でFIREできるかがわかりますので是非ご覧ください。

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[ 2022/04/26 15:27 ] 7.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(0)

【メルク】 米国大手製薬会社の理論株価は?(2021年12月期)

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<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒★★★☆☆

1. 企業概要

・メルクはファイザーと並ぶ世界的製薬会社。ビジネスは医薬品販売に特化しており非常にシンプル。

2. 業界展望

・製薬業界は、今後世界的な高齢化が進むことによって大きな成長が見込まれ、非常に魅力的な業界。

3. 個別企業競争力

・製薬会社の競争優位を与えている最大の要因は特許です。特許があるからこその超高収益なのです。一方、特許には期限があるので、現時点で特許があることが超長期で見た場合の競争力とはなりません。

・特にメルクのような純粋な製薬会社では、一部の大型医薬品に売上高の多くを依存(メルクでは売上上位6種の医薬品で全売上高の7割超を稼ぐ)する企業にとって特許切れは業績を大きく左右します。よって、ニーズのある医薬品を生み出し続ける研究部門の強さが競争力の源泉となります。

・大きな製薬会社では、より多くの研究開発費をかけることができ、かつ多額の報酬を払うことで優秀な研究者を雇うことができ、医師とのネットワーク、大量のデータなどから効率的な研究開発をすることができます。

・よってメルクのような世界的製薬会社は今後も、優れた医薬品を作り出していくことが予想されますが、競合他社と比較したときに、特別な競争優位性というのは発揮しづらい業種ではないかと思われます。

<理論株価>
91.62ドル(2021年12月末時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に2%(米国の平均インフレ率)ずつ成長していくと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要はこちらご参照。

NYダウ銘柄理論株価一覧はこちらご参照ください!

<セグメント毎ビジネスモデル>

1. 医療用医薬品
2. 動物用医薬品

<決算情報>

・売上は48,704百万ドルと前年対比17.3%増加、売上1位のKeytruda(がん治療薬)が20%増、売上2位のGardasil/Gardasil 9(ワクチン)が39%増、売上5位(急性疾患治療薬)が28%増となるなど、売上上位医薬品が大幅増収で牽引。また、コロナ向けの経口治療薬のMolnupiravirも今年から952百万ドル売上げ、貢献。

・純利益は13,049百万ドルで前年対比84.6%増加、2020年には、無形資産の減損で$1.6 bil計上していたり、買収したVelosBio社(抗ROR1抗体薬物複合体の開発を手掛ける)の買収金額$2.7 bilを研究開発費として一括費用計上していたため、必要以上に利益がへこんでいたことが主因。

<補足>

1.売上トップ5の特許満了時期(トップ5の薬品で総売上の50%以上を稼ぐ)

Keytruda(2021年売上:17,186百万ドル):米国:2028年、EU:2028年、日本:2032-2033年、中国:2028年
Gardasil/Gardasil 9(5,673百万ドル) :米国:2028年/2028年、EU:2021年/2025年、日本:満了済、中国:NA/2025年
Januvia/Janumet(5,288百万ドル):米国:2023年、EU:2022年、日本:2025-2026年、中国:2022年
ProQuad/M-M-R II/Varivax(2,135百万ドル) :NA
Bridion(1,532百万ドル) :米国:2026年、EU:2023年、日本:2024年、中国:2020年

総売上(48,704百万ドル)

2.パイプライン(開発段階の薬品)

Phase 2: 75
Phase 3: 28
承認審査中: 3

Phase 1(1~2年):ごく少人数の健康な方を対象に少量と投与を行なって作用と安全性を確認。
Phase 2(1~2年):少数の患者さんを対象に安全性の確認と、適切な容量設定を行うための試験。
Phase 3(2~3年):多数の患者を対象に有効性、安全性の確認。

<財務情報>
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りろんかぶお

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[ 2022/04/25 14:42 ] 7.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(0)

【ボーイング】 世界最大の航空機メーカーの理論株価は?(2021年12月期)

rogo-2016_BA.png


<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒★★★☆☆

・Boeingは米国の航空宇宙機器メーカーです。中でも主力は民間用航空機の製造・販売となります。

・民間用航空機業界の長期的な見通しについては、従来の明るい見通しからは下方修正せざるを得ません。何といってもコロナの影響です。新型コロナの影響で失われた旅行客需要はいずれ戻ってくると思われますが、ビジネス客に関してはそうはいかないでしょう。なぜならビデオ会議の便利さを多くの人が実感したことで確実に海外出張は今後も激減することが予想されるからです。
国際航空運送協会(IATA)が2020年5月に発表した今後20年間の旅客需要は以下で、コロナ化で行動様式が変わるとは言え年率3.7%ずつ伸びていくと予想しています。

旅客需要_BA_2020
出典:IATA

・Boeingは航空機需要がコロナ以前のレベルまで戻ってくるのに3年を要すると見込んでいます。旅客が戻ってきても、Boeingの直接の顧客となる航空会社の財務が改善してくるのにはタイムラグがあるためとのこと。

・こういった業界の中で、Boeingの競争力はどうなのでしょうか?以下は、メーカー別ジェット機受注数の推移です。Boeingは最大のライバルである欧州のAirbusとマーケットリーダーを激しく争っておりますが、ほぼこの二社で90%程度のマーケットシェアを占めております。長らくマーケットリーダーであったボーイングですが、最近は737MAXの事故、777、787の品質問題に基づく相次ぐ納入停止などがあり、エアバスにNo 1の座を譲り渡しております。

11_BA_2022.png

出典:日本航空機開発協会

・旅客機は大きく、主要ジェット機(100座席以上)とリージョナルジェット機(100座席以下)の二つに分けることができますが、航空機市場全体においては主要ジェット輸送機需要が占める割合が大きいです。Boeing、Airbusともに主要ジェット輸送機の製造に注力しており、同市場はこの2社の独壇場になっておりますが、その理由は、航空会社にとって現行機と異なるメーカーの機体導入はパイロット育成に時間とコストを要することや、リージョナルジェット機と比較して主要ジェット輸送機は高い開発コストを要するという参入障壁があることなどが挙げられます。一方で、リージョナルジェット機の市場シェアは混戦状態となっています。

・しかし主要ジェット輸送機に占めるBoeingの立ち位置は悪化しています。Boeingは主力の737MAXの事故で生産停止が続き、2019年は新規受注の多くをAirbusに持っていかれこれは2020年以降も継続しています。737MAXは2020年12月に生産再開したものの、一度シェアを奪われると航空会社側でのパイロット育成の問題などで長期的な影響を及ぼすために、今後BoeingとAirbusの競争はさらに激化していくことが予想されます。

<理論株価>
直近3年間のフリーキャッシュフローが赤字の為計算不可。

※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に続くと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要はこちらご参照。

NYダウ銘柄理論株価一覧はこちらご参照ください!

<セグメント毎ビジネスモデル>
1. 民間用航空機
民間用航空機の製造、販売、及びアフターサービスの提供。
現在生産中の機体は、737、747、767、777、787の5種類。現在797を開発中。

2. 軍事、防衛及び宇宙関連
軍事用航空機、防衛関連機器、宇宙航空関連製品(衛星、スペースステーション等)の製造、販売。

3. サービス&サポート
自社製品のメンテナンスやアップグレード等のサービス提供。

4. ファイナンスサポート
自社製品購入顧客に対する融資などを通じたファイナンスソリューションの提供。

<決算情報>

・売上は62,286百万ドルと前年対比7.1%増加。20%強増加した民間用航空機部門が牽引。主力の737MAXの生産再開及び納入機数が増えたことと、昨年は737MAX事故の乗客に対する譲歩金498百万ドルが計上されて足を引っ張っていたことが主因。これらの要因を、準主力製品ボーイング787の製造上の欠陥による減産の影響が一部相殺。

各機体の納入機数は以下。(2020年→2021年)
737:43機→263 機
747:5機→7機
767:30機→32機
777:26機→24機
787:53機→14機

・純利益は▲4,202百万ドルと赤字縮小。上述の通り民間用航空機部門の売上が回復したことに加え、昨年は777Xの納入開始時期遅延に伴う$6.5 bil規模の減損を行っていたことが足を引っ張っていたことも大きい。これらのアップサイドを、生産再開に向けて調整中の787の納入再開が更に遅延する見込みでそれに伴って$3.5 bil規模の減損を行ったことが足を引っ張った。

・全部門の受注残合計は金額ベースで2020年末の363,404百万ドルから2020年末に377,499百万ドルに微増。主力の737MAXが受注再開したことが主因だが、今後787の納入再開遅延が続けばさらなるキャンセルが発生し、コロナの影響次第で新規受注が減り、キャンセルが増加する可能性も引き続きある。

<財務情報>
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りろんかぶお

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[ 2022/04/22 17:08 ] 7.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(2)

【インテル】 半導体業界王者の理論株価は?(2021年12月期)

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<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒★★★★

1. 企業概要

・インテルは世界的半導体メーカーです。半導体の中でも演算処理などを行うマイクロプロセッサー(MPU)に強みがあり、PC向けのCPU(中央演算処理装置)では80%程のシェアを持っておりほぼ独占状態。インテル Core iシリーズが有名。

2. 業界展望

・半導体市場規模の推移は以下の通りです。

11_INTC_2022.png
出典:World Semiconductor Trade Statistics (WSTS)

・半導体の歴史では、1980年代からPC向けで爆発的に需要が伸び、その後デジタル家電、スマホ、クラウドなどの需要が出てきて、拡大の一途をたどっております。

・今後、世の中に普及されることが確実視される、IoT、AI、自動運転などにおいても多くの半導体が必要となり、更にデータの世紀ともいわれる今世紀では、大量のデータを処理する必要があり、データのストレージや処理に欠かせない半導体は今後も需要が堅調に伸びていくものと考えられます。

3. 個別企業競争力

・堅調な伸びが期待できる半導体業界において、インテルの競争力はどうなのでしょうか?

・<セグメント毎ビジネスモデル>で詳細説明しますが、半導体は”種類”と”製造工程”の二つの軸で考えていく必要があります。

・まず半導体の種類は大きく、メモリIC、ロジックIC、アナログICの三つ。インテルは中でも技術難易度が高いロジックICに強く、MPUやCPUなどもここに分類されます。AMDやクアルコム、エヌビディア等もここに分類されます。

・次に製造工程でいうと、コアIP、チップデザイン、製造の三つに分けられます。インテルはこのすべてを自社完結でやっておりますが、通常はそれぞれの製造工程ごとでプレイヤーが異なりロジックICでいうと以下が主要プレイヤーになります。

コアIP:ARM、AMD
チップデザイン:AMD、クアルコム、エヌビディア、アップル、etc
製造:台湾セミコンダクター(TSM)、サムスン電子、etc

・次に、それぞれの製造工程別にインテルの競争力を見ていきます。

・まずはコアIP。ここは実質インテルとARMの二強状態。PCはインテル、スマホ・AIはARM、データセンターは両社で激しくシェア争い中という状態です。PCに関してはインテルの競争優位性は圧倒的でこれは簡単に揺らぐものではないでしょう。

・次にチップデザイン。こちらもPCはAMDが激しい追い上げを見せるもののインテルはいまだに8割以上のシェアを持っており強い競争優位性あり。またデータセンターにおいてもAMD、そして近年ではエヌビディアと激しいシェア争い中。一方でスマホはクアルコムに、AIはエヌビディアにシェアをほとんど持っていかれている状況。

・次に製造工程。最大のライバルはTSM。製造というと付加価値の低い工程ととらえられがちですが、半導体の場合は異なります。なぜなら半導体素子の大きさは現在最小で5nm迄小さくなっており、製造難易度が非常に高いためです。

・また、半導体の処理能力を上げる手っ取り早い方法は、単位面積当たりの半導体素子の数を増やすことで、そのためには半導体素子が小さければ小さい方がいいわけです。そして、小さい半導体素子を製造する技術の面でインテルはTSMに大きく後れを取っているのです。以下は半導体素子の大きさとそれを量産開始した年です。

インテル
22nm:2011年
14nm:2014年
10nm:2019年
7nm:2022年末~2023年初頭

TSM
16nm:2015年
10nm:2017年
7nm:2019年
5nm:2020年
3nm:22年後半

・半導体処理能力には素子の大きさのみならず密度も重要なので、一般的にはインテルの10nmとTSMの7nmは同程度の処理能力といわれますが、それにしてもインテルの遅れは否めません。

・製造能力で後れを取ることはかなり重大です。というのも、製造をTSMに委託するAMD、クアルコム、エヌビディアは既に5nmの半導体素子で製品開発ができるのでその分、性能面でインテルに差をつけやすいからです。これを受け、大きな危機感を感じ取ったインテルは一部製品の製造をTSMに委託することで合意しています。

・ここまでを総括すると、インテルの競争優位性がある部分は、PCとデータセンターにおけるコアIPとチップデザインということになります。一方で、スマホやAI等のコアIP、チップデザインでは競合他社が優勢となっており、製造に至ってはTSMに完全に後れを取っているのが現状です。

・半導体が多くのデジタル製品で使われるようになり市場規模が大きくなってきた中、かつてよりもプレイヤーが多く現れてきており、インテルとしても自社の競争優位性がある分野に徐々に事業領域を狭めていくものと思われます。(特に製造分野等)

<理論株価>
98.65ドル(2021年12月26日時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に2%(米国の平均インフレ率)ずつ成長していくと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要はこちらご参照。

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<セグメント毎ビジネスモデル>

・まず、半導体は大きく以下のように分類できます。

半導体-INTC-2018
出典:群馬大学 https://kobaweb.ei.st.gunma-u.ac.jp/news/pdf/2018/2018-10-16nakatani.pdf

・上記のSoC (System on a Chip)は、一つのLSIチップ上に、各種デジタル回路、メモリ回路、アナログ回路およびソフトウェアが混載された半導体です。

SoC-INTC-2018.png
出典:群馬大学 https://kobaweb.ei.st.gunma-u.ac.jp/news/pdf/2018/2018-10-16nakatani.pdf

・メモリICはロジックICに比べて技術難易度が低く低付加価値といわれ、サムスンや東芝などの日韓勢が強いです。

・より高付加価値のロジックICやSoCにおいて、PCやデータセンター向けはインテル、スマホ向けは米クアルコム、画像処理・AI向けは米エヌビディアが強いです。一方、以下の通りインテルとクアルコム・エヌビディアなどは以下の通りビジネスモデルが異なります。

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出典:群馬大学 https://kobaweb.ei.st.gunma-u.ac.jp/news/pdf/2018/2018-10-16nakatani.pdf

・半導体企業として英ARMは有名ですが、自社技術のライセンス販売に特化しております。低消費電力のCPU(中央演算回路)が売りでCPU分野ではインテルと並ぶ二大巨頭でインテルがPC向けCPUで8割のシェアを持つといわれるのに対し、スマホのCPUの9割はARMといわれてます。

・このようにインテルの主力製品であるマイクロプロセッサーはコンピューターの中核を担う司令塔の役割を果たします。現代のコンピューターは、プログラムに書かれている手順に従って忠実に動作します。プログラムは、マイクロプロセッサーが理解できる命令が多数並べられたもので、計算対象となるデータとともにメインメモリーに記憶されています。コンピューターは、メインメモリーに格納されたプログラムから命令を 1個ずつ取り出し、マイクロプロセッサー内部に送り込んで実行していきます。マイクロプロセッサーが命令を実行する手順は、大きく分けて以下の 4つの基本工程から成り立っています。

フェッチ:メインメモリーから命令を取り出す
デコード:取り出した命令の具体的な指示内容を解読する
実行:計算対象となるデータをメインメモリーから読み出し、命令の指示内容に従って計算処理を行う
ライトバック:計算結果をメインメモリーに書き戻す

・マイクロプロセッサーは、これらの工程を何度も繰り返すことで、複数の命令を次々と実行していきます。

・マイクロプロセッサーの役割がざっくりわかったところで、以下インテル社のビジネスセグメントを見ていきましょう。

1. Client Computing Group
主にPC向けのプロセッサー(インテル Core iシリーズ等が有名)の販売。(この分野はインテルと米AMDの2社でほぼ独占。インテルがシェア80%を占める)

2. Data Center Group
データセンター向けプロセッサー(Xceonシリーズ等)や高性能メモリ(Optane等)

3. Internet of Things Group
IoT化を志向する工場や病院、エネルギー企業等向けへのプロセッサーやワイヤレス関連半導体などの販売。

4. Non-Volatile Memory Solutions Group
Optaneや3D NANDなどの半導体メモリの販売。

5. Programmable Solutions Group
FPGA(Field Programmable Gate Arrayの略で、ユーザーが半導体ICの入手後、開発現場で書き換えることができるもの)の販売。

<決算情報>

・売上は79,024百万ドルと前年対比1.5%増加。
Client Computing Groupは1%増収、引き続きノートPC・デスクトップPCの力強い需要が主因で、単価下落が一部相殺。
Data Center Groupは1%減収。競争激化に伴う単価下落が主因。
Internet of Things Groupは33%増収、 Mobileyeは43%増収。コロナ禍からの需要回復が主因。
Non-Volatile Memory Solutions Groupは需要の後退と単価下落が主因で減収。
その他は、顧客への供給契約の前払い金を売り上げとして計上したことで$584 million増収。

・純利益は19,868百万ドルで前年対比-4.9%減少、PC及びデータセンター向けプロセッサーに関する研究開発費が増えたこと、従業員へのインセンティブ費用が増加したこと、VLSI Technologyに関する訴訟コストを計上したことが主因。これらを、子会社の評価額増価に伴う評価益計上と、昨年中国のメモリー事業売却に伴い税負担が増加していたのが普通に戻ったことで昨年対比での税負担が軽減したことが一部相殺。

<財務情報>
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以上

りろんかぶお

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[ 2022/04/20 14:44 ] 7.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(0)

【IBM】 IT業界の巨人の理論株価は?(2021年12月期)

ろご

<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒★★☆☆☆☆

1. 企業概要

・IBM社は長年IT業界を牽引してきた企業です。多くの方がご存知の通り近年、ハードウェア中心のビジネスから、AIやクラウドといったより付加価値の高い分野に軸足を移しております。

2.   個別企業競争力

・IBMと言えば投資家の間では、バフェットに「IBMへの投資は失敗だった」と言わしめたあまりいけていない企業として有名なのではないでしょうか?バフェットは、IBMが注力するAIやクラウドの分野では、Google、Amazon、Microsoft等の超優良企業が大規模な投資や研究開発をしており、そのような競争が激化している分野でIBMが競争優位性を発揮できるかどうかという点に疑問を持ち、IBMから撤退しました。実際にクラウド業界では以下グラフの通り、上述三社とアリババの後塵を拝す結果となっています。

Cloud market_IBM_2022

・一方IBMは、長年法人顧客向けに業務システム等の企業内ITインフラの構築をしてきて、上述三社と比較しても法人顧客の抱える業務プロセス上の課題やニーズに対する知見が豊富で、顧客ネットワークも強いのではないかと考えます。実際にIBMは法人顧客に特化して、既存の基幹システムも有効活用した上でのクラウドやAIも組み入れた最適なITプラットフォームの構築を提供するサービスに注力しています。

・ただ、実際にはIBMのクラウドの成長力は競合他社と比べて弱く、更にIBMはクラウドの普及により、元々のメインビジネスであったITインフラ部門などはどんどん縮小していくとみられ、全体的には今後も厳しい業績展開が予想されます。

<理論株価>
185.37ドル(2021年12月31日時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に続くと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要はこちらご参照。

NYダウ銘柄理論株価一覧はこちらご参照ください!

<セグメント毎ビジネスモデル>

1.Software
・IBMが保有する有名なAIであるWatsonが、言語、画像、音声データなどを、機械学習を通して大量に解析し、顧客の業務上の課題やニーズに対してソリューションを提供するサービス。
・ハイブリッドマルチクラウドという、既存基幹システムも有効活用しながらのクラウド化及び他のクラウドサービスとの組み合わせのシステムに関するオペレーションに必要なオペレーティングシステムやプラットフォームソフトウェアの提供。
・企業内で独自に構築するITインフラに対する各種ソフトウェアの提供。

2. Consulting
業務の自動化やデジタル化、効率化を志向する顧客に対するコンサルティングやソリューションを提供するサービス

3. Infrastructure
サーバーやストレージ、ソフトウェア等の、ITインフラ構築に必要なハードとソフトの提供。

4. Financing
ITインフラ構築の初期費用を抑えたい顧客に対するファイナンスプランの提供。


<決算情報>

・売上は57,350百万ドルと前年対比3.9%増。Kyndrylの売却益・Red Hatの二桁成長などが牽引しSoftwareが5.3%増収、Consultingも好調で9.8%増収、 Infrastructureは生産サイクルの影響もあり-2.4%減収。

・純利益は5,743百万ドルで前年対比2.7%増。売上増に加え、昨年計上していた人員削減費用2,035百万ドルが今年は181百万ドルに減少したことを、昨年の税メリットがなくなったこと、Kyndrylの売却に伴う利益減少が一部相殺。

<財務情報>
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りろんかぶお

※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
「低年収・子持ち・投資知識ゼロの人がFIREするためにやるべきたった一つのこと」を、31歳でFIREした僕が自身の実体験をもとにnoteにまとめました。

また僕がFIRE計画時に実際に作成した収支計画表(Excel)も添付してます。必要な資産額や何歳でFIREできるかがわかりますので是非ご覧ください。

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[ 2022/04/19 15:05 ] 7.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(0)

【キャタピラー】 建設機械業界の巨人の理論株価は?(2021年12月期)

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<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒★★★★

・Caterpillarは世界最大の建設機械メーカー。

・業界の展望は、今後も堅調に伸びていくことが予想される。途上国のインフラ整備、都市化、世界人口増による鉱物資源・エネルギー資源開発関連の需要増などに伴い、建設機械の需要は今後も確実に伸びていきそうです。

・ではそういった伸び行く業界においてキャタピラーの競争優位性はいかがなものでしょうか?りろんかぶおはキャタピラーは業界内で非常に高い競争優位性を持っていると考えます。

・建機業界においてキャタピラーは世界トップですが、その最大のライバルは日本のコマツです。キャタピラーとコマツのマーケティング戦略は似ていて、製品価格自体は競合他社よりも高いことが多いものの、製品ライフサイクル全体でのコストが競合よりも低く(故障の少なさに起因する維持管理費の低さや機械の稼働効率、再販価格の高さ)、実質的な価格競争力を有していることを売りにするものです。よって両社ともに安かろう悪かろうの製品ではなく、高い品質とサービスを提供することで顧客の信頼を勝ち得ており、本業界において高いブランド力を有します。(近年はICT技術も駆使し、稼働率向上やメンテナンスコスト低減に取り組んでおります)

・但し売上高で見るとキャタピラーはコマツの二倍以上で、シェアでは2位以下を圧倒。そして、建設機械の製造コストの大半は資本集約的な大型部品(エンジン、車軸、トランスミッション及び油圧ブレーキ)であり、規模の経済が大きく寄与するのです。キャタピラーは、同一部品を用いる製品ラインをデザインし、規模の経済を活かし他社よりも大規模かつ最新鋭の部品製造工場を設立することで、部品の単位当たりコストを他社よりも下げることができるのです。また、輸送コストを下げるために部品レベルで世界の需要地へ搬送し、現地の組立工場で最終製品を完成させることで、高いコスト競争力を発揮しております。

・建設機器需要は景気の良しあしに大きく左右されるため、業績のぶれは非常に大きいのですが、上述の通り規模の経済が働く業界において、圧倒的シェアを誇り、高い品質とサービスを長年提供し続けてきたことによる強力なブランドを誇るキャタピラーは、今後も競争優位性を保持し続けると考えます。

<理論株価>
211.25ドル (2021年12月末時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に続くと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要はこちらご参照。

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<セグメント毎ビジネスモデル>

1. 建設機器
主にインフラ、林業、ビル建設業者への建機販売。主な製品はアスファルト舗装機、コンパクター、切削機など。

2. 鉱山開発・運搬関連機器
主に採鉱、採石、重量構造物、運搬業者への建機販売。主な製品は、ショベルカー、運搬トラック、ロータリードリル等。

3. エネルギー・輸送関連機器
オイル&ガス、発電、海運、鉄道関連業者への建機販売。主な製品は、エンジン、ジェネレーター、推進機器、ガスタービン、電気式ディーゼル機関車等。

4. ファイナンスサポート
Caterpillar製品購入の際のファイナンスサービス。分割払いやリース等。

<決算情報>

・売上は50,971百万ドルと前年対比22.1%増。コロナ禍からの経済回復で製品販売量が増加したこと、ディーラーが在庫を増加させたことが主因。その他、販売価格増加も寄与。

・純利益は6,489百万ドルで前年対比116.4%増、上述の売上増に加え、リストラ費用の減少により営業利益が改善、米国外の税率がさがったこと、退職給付費用の時価再評価に伴う一時益があったことが主因。。

<財務情報>
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りろんかぶお

※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
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また僕がFIRE計画時に実際に作成した収支計画表(Excel)も添付してます。必要な資産額や何歳でFIREできるかがわかりますので是非ご覧ください。

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[ 2022/04/18 14:22 ] 7.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(0)

【ユナイテッドヘルス】米国最大のヘルスケア企業の理論株価は?(2021年12月期)

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<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒★★★☆☆

1. 企業概要

・ユナイテッドヘルスは医療保険を軸としたヘルスケア企業で、保険料収入で世界最大の企業です。

2. 業界展望

・ユナイテッドヘルスの利益の大部分を占める米国の医療保険業界の展望については非常に明るいと思っております。米国では人口増加と高齢化により医療ニーズが高まり、これによって今後も医療保険加入者増加が見込まれております。

・懸念材料としては、米民主党の中には「メディケア・フォー・オール(国民皆保険制度)」法案を提唱している議員がいることです。これは、オバマ大統領時代に提唱したオバマケア(既存の民間および公的医療保険制度の対象者を拡大・義務化)から更に一歩踏み込んだもので、保険加入の義務化はもちろんのこと、その加入先を全て公的医療保険にするというものです。仮にこれが成立した場合、医療システムにおける民間保険会社の役割はなくなる可能性があるため、同法案が提案された2019年2月には医療保険銘柄の株価は大幅に下落しました。長期目線では常にこういったリスクに見舞われる可能性が付きまといます。

3.個別企業競争力

・さて、このように今後も成長が見込まれる業界においてユナイテッドヘルスの他社に対する競争優位性はあるのでしょうか?競合他社には、アンセムやCVSヘルス(2018年にエトナを買収して医療保険に参入)がおりますが、ユナイテッドヘルスは保険料収入ベースでは競合他社の倍近く稼いでおり圧倒しております。

・利用者目線でいうと医療保険を選ぶときのポイントは何でしょうか?それはやはりコスパだと思います。できる限り安い保険料で、多くの補償を得られる保険が選ばれると思います。保険会社としては顧客へのサービスとなる「補償」での差別化が難しいと考えるとやはり価格競争力が非常に重要になってきます。

・ここで、米国の医療システムは日本とは違うので簡単に説明です。米国の医療システムの中にはPBM(Pharmaceutical Benefit Managemet:薬剤給付管理)が存在します。PBMは保険者、製薬企業、医薬品卸、薬局、医療機関、患者 といった様々な利害関係者の間に立って、医薬品のコストや疾病管理の観点から薬剤給付の適正マネジメ ントを行います。
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・中でも、PBMの重要な役割の一つにフォーミュラリーの作成があります。これは、PBM会社が医療保険者(ユナイテッドヘルス等)に代わって,臨床的,経済的な見地から高品質でかつ安価な薬剤を選択し,保険者に推奨する医薬品リストのことで、保険者は契約先のPBM会社がフォーミュラリーに採用した医薬品しか保険償還の対象としません。医療保険会社としては、自社のコストとなる医療費を低く抑えるために、PBMが作成するフォーミュラリーが安価に仕上がっていることが重要になってきます。

・製薬会社は自社の医薬品がフォーミュラリーにリストインされることが自社医薬品の販売増に繋がるため、何とかしてフォーミュラリーに自社医薬品を入れてほしいという思いがあります。このような構造からPBMは製薬会社より強い立場にあり、大きな価格交渉力を持っているので、ここで医療コストを下げる役割も担っているのです。

・話をユナイテッドヘルスに戻すと、ユナイテッドヘルスはOptumRxというPBMがグループ傘下におります。よって、OptumRxを通じて、製薬会社との交渉及びコスト競争力のあるフォーミュラリー作成をすることで、コストを最適化し競争優位性を築いているといえます。

・ただし、CVSヘルスは元々、薬局から始まり、現在は医療保険(エトナの買収)、PBM(PBM大手への出資参画)へも参入しており、ユナイテッドヘルスと同様、医療システムの中での守備範囲を広げて競争優位性を築こうとしております。つまり、ユナイテッドヘルスの戦略は競合他社にも模倣可能な戦略であるため、今後も価格競争が激化し、業界の中で確固として競争優位性は堅持できないのではと考えます。

・一方で、業界としては伸び行く業界なので、業界の伸びと同程度の伸びは期待できると考えます。

<理論株価>
432.72ドル (2021年12月末時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に続くと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要はこちらご参照。

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<セグメント毎ビジネスモデル>

1. UnitedHealthcare
・企業及び個人向けの医療保険
・高齢者向けヘルスケアサービス
・州向けの管理医療システム提供(医療サービスの提供を保険者側がコントロールすることによって,効率的に医療サービスを供給するシステム)
・海外での総合ヘルスケアサービス

2. OptumHealth
医療介護などのヘルスケアサービス、ファイナンスサポート等を提供。

3. OptumInsight
医療機関向けに、医療技術、医療データ、コンサルティング、医療管理サービスを提供。

4. OptumRx
医薬品メーカーと薬局の仲介としての薬剤給付管理、処方薬配送サービスを提供

<決算情報>

・売上は287,597百万ドルと前年対比11.8%増加、メディケア(高齢者向医療保険)とメディケイド(低所得者向医療保険)の加入者数が増えたこと、Optum事業の特にケアデリバリー関連が増収となったことが主因。

・純利益は17,285百万ドルで前年対比12.2%増加、コロナ関連の医療コストが増加したため、営業利益は7%しか伸びなかったが、Health Insurance Taxの廃止により税負担が減ったことで売上以上の伸びを見せた。

<財務情報>
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[ 2022/04/15 23:35 ] 7.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(0)

【コカ・コーラ】世界最大の清涼飲料水メーカーの理論株価は?(2021年12月期)

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<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒★★★★☆

・コカ・コーラ社は世界最大の清涼飲料水メーカーです。コカ・コーラ社は世界中で500以上のブランドを保有しており、炭酸飲料水の世界Top 5の内、4製品がコカ・コーラ社の製品です(コカ・コーラ、ダイエットコーク、ファンタ、スプライト)。そんな中、同社の競争力の源泉は、なんといってもコカ・コーラというエッジの利いた製品とそれを優れたマーケティングで世界トップクラスのブランドに仕立て上げたことだと思います。

・コカ・コーラ社のミッションは以下と定義しているのですが、同社製品を飲むことで、「さわやかだ」、「ハッピーだ」、等のポジティブな感情を抱いてもうようにうまくマーケティングをしております。よって同社は、コカ・コーラなどの製品を通じて、そういったポジティブな感情を味わってもらうという”体験”を提供しているのであり、これはたとえ同じ味のものでも”コカ・コーラブランド”の製品でなければこういった感情は味わえないのです。こういったブランドを確立したことが、他社に対する強力な競争優位性となっております。

1.世界中にさわやかさをお届けすること
2.前向きでハッピーな気持ちを味わえるひとときをもたらすこと
3.価値を生み出し前向きな変化をもたらすこと

・筆者も米国駐在中のオフィスではコーラが無料で常備されていた為、毎日ダイエットコークを飲んでいたほどコーラは大好きです。コーラの味は何となく中毒性があるというか何度も飲みたくなりますし、コーラの味に特化すればペプシ以外、他に競合がいないのでやはり強いです。コカ・コーラのレシピは超極秘扱いされていることは有名で、この時代では珍しく他社にまねできない製品を持っているという点も強力な競争優位性の一要素となってます。

・一方、近年世界的に健康意識が高まっており、糖分の多いコーラには逆風となっております。コカ・コーラ社も、糖分の少ない、或いはシュガーレスの商品を拡充させており、現に新発売したコカ・コーラゼロシュガーは大幅に販売数量を伸ばしております。

・ただ、個人的にはコカ・コーラ社を100年以上支えてきた屋台骨はやはりコカ・コーラであり、これが主力製品になりえないようであれば、コカ・コーラが他社に勝る競争優位性というのは大幅にそがれると考えます。りろんかぶおとしては、現時点でのコカ・コーラの長期的な競争優位性という点では少々疑問符がつかざるを得ず、今後、健康意識の高まった環境の中で、いかにコカ・コーラ製品を売り込んでいくかを見ていく必要があると思います。

<理論株価>
46.71ドル(2021年12月31日時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に2%(米国の平均インフレ率)ずつ成長していくと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要はこちらご参照。

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<セグメント毎ビジネスモデル>

・Concentrate Operations
飲料の原液となるシロップを卸売業者に販売するビジネス

・Finished product operations
飲料の最終製品を卸売業者に販売するビジネス

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コカ・コーラは近年、製品開発とマーケティングという中核事業に注力すべくFinished product operations部門を縮小中。ちなみにコカ・コーラの主要ブランドは以下。

・Sparkling soft drinks:
Coca-Cola, Diet Coke/Coca-Cola Light, Coca-Cola Zero Sugar, Fanta, Schweppes, Sprite, Thums Up

・Water, enhanced water and sports drinks:
Aquarius, Dasani, glacéau smartwater, glacéau vitaminwater, Ice Dew, いろはす, Powerade;

・Juice, dairy and plant-based beverages:
AdeS, Del Valle, innocent, Minute Maid, Minute Maid Pulpy, Simply, ZICO;

・Tea and coffee:
綾鷹, Costa, FUZE TEA, Georgia, Gold Peak, HONEST TEA.

<決算情報>
・売上は38,655百万ドルと前年対比17.1%増。コロナからの回復による販売量増の影響が+9%、販売価格増の影響が+6%、為替が+1%。特に新興国の需要が急増。

・純利益は9,771百万ドルで前年対比26.1%増。上述の要因に加え、持分法投資会社の業績が良かったこと、BodyArmor買収に伴い$834 milの利益を計上、Coca-Cola Amatil Limited売却に伴い$695 milの売却益を計上、有価証券投資で$467 milの利益を計上したことが主因。これらはいずれも一過性。

<財務情報>
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[ 2022/04/14 11:30 ] 7.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(0)

【マクドナルド】 誰もが知っているハンバーガー屋の理論株価は?(2021年12月期)

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<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒★★★★

・マクドナルドは外食チェーンの世界最大手企業です。主な競合他社はウェンディーズやバーガーキング、KFC、近年ではスターバックスなども競合となってきております。ファストフードのマーケットシェアの尺度は様々ですが、どれを取ってもやはりマクドナルドは業界No 1です。

・マクドナルドの競争優位性とは何か?よく言われることではありますが以下三つが挙げられると思います。

① ブランド力
やはり最も競争優位性を発揮しているのはブランド力だと思います。Interbrand社が毎年公表する、グローバルブランドランキング2020年でも9位にランク付けされております。リーズナブルな価格で、おいしいものが、手っ取り早く食べられるというイメージは誰でも持っており、そういった気分の時に「ちょっとマックにでも行こうかな」というのがマクドナルド社の大きな競争優位性となっております。一時期極端な低価格路線で失敗しましたが、現在は低価格帯と中価格帯をそろえ、カフェなどの商品のすそ野を広げることで、収益性および顧客数を維持・向上することに成功しております。

② 立地
マクドナルドのような大衆向け外食チェーンにとって最も重要なのが集客力のある立地。マクドナルドは長年の歴史の中で、価値の高い不動産を積み上げてきており、好立地を陣取ってしまうという陣取り合戦の勝者でもあり、これも強力な競争力の源泉となっております。

③ オペレーティングシステム
マクドナルドは全店舗の9割以上がフランチャイズ店舗ですが、直営店舗も保有しております。収益性の観点ではフランチャイズが勝りますが、直営店舗は新しいオペレーションシステム、商品、マーケティング手法、プライシング手法等を試験的に行い、良いものは全世界のフランチャイズ店舗にも普及させるという実験所的な役割を担っています。マクドナルドのオペレーティングシステムが洗練され続けているのはこうした改善の努力と工夫がなされている為です。こういったシステムを裏付けとして、注文して、出来立てのハンバーガーをすぐに受け取ることができるという、優れたサービスが確立され、これも大きな競争優位性になっております。

・マクドナルドは、自社ブランドとオペレーティングシステムという超巨大な無形資産をバックに、自身で手を動かさずにフランチャイズオーナーが世界中に店舗を作っていってくれて、追加の利益を得るのに必要な追加投資はものすごく小さいです。こういう意味でも超優良ビジネスといえるでしょう。但し、近年の健康志向やビーガン人口の増加などはやや逆風か。

・ちなみにマクドナルドは2020年後半に成長戦略を発表しており、今後の成長の柱を以下と位置付けています!

①マーケティングの最大化
新しいものに手法にも投資したり、デジタル広告も強化する。

②コア商品にコミット
おいしいハンバーガー、チキン、コーヒーに注力。チキンとビーフは最も大きな成長余地があると考えている。特にチキン(米国で販売されているクリスピーチキンサンドイッチやマックスパイシーチキンサンドイッチ)の成長機会は大きく、商品を拡充予定。

③3D(デジタル、デリバリー、ドライブスルー)を倍にする

<理論株価>
226.43ドル(2021年12月31日時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に2%(米国の平均インフレ率)ずつ成長していくと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
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<セグメント毎ビジネスモデル>

・フランチャイズ
フランチャイズ店舗のオーナーからロイヤルティー等のフランチャイズ収入を得るもの。マクドナルド自身は、自社のグローバルブランド、オペレーティングシステム、資金、等を提供。マクドナルドはフランチャイズ店舗の割合を全店舗の95%に高める経営戦略(2018年末時点で93%)。
フランチャイズには大きく以下二つの形式あり。

① Conventional Franchise
マクドナルドが、土地や店舗などを保有し、内装や店内機器、テーブルなどの費用はフランチャイズオーナー負担。フランチャイズオーナーはマクドナルドに対し、賃貸料、売上に応じたロイヤルティー、開店時のイニシャルフィーを支払う。

② Developmental License or Affiliate
マクドナルドは自社ブランド及びオペレーティングシステムの提供のみを行い、土地や建物の手配含め全ての資金拠出はフランチャイズオーナー負担。フランチャイズオーナーはマクドナルドに対し、売上に応じたロイヤルティー、開店時のイニシャルフィーを支払う。国によっては、マクドナルドの関係会社を作り、同関係会社への出資分に応じた収入を得る。

・直営店舗
マクドナルド自身が運営する店舗。フランチャイズ収入を会社の主力収入と位置付けるものの、直営店舗はフランチャイズ店舗から提案のあった新しいオペレーションシステム、商品、マーケティング手法、プライシング手法等を試験的に行い、良いものは全世界のフランチャイズ店舗にも普及させるという実験所的な役割を担う。またマクドナルド社員が現場感を身に着ける研修の場としての機能も果たす。直営店も5%は残し続けるというのはこういった役割がある為。

<決算情報>

・売上は23,223百万ドルと前年対比20.9%増、前年のコロナの影響から大きく回復した欧州を筆頭に、米国でもリバウンド需要と新メニュー、3D(デジタル・デリバリー・ドライブスルー)売上が増加したことが主因。

・純利益は7,545百万ドルで前年対比59.5%増。特殊要因を除いた営業マージンが2020年の36.7%から43.4%に改善したこと(大半は売上増によるもの)、日本マクドナルドの一部売却益、イギリスの税制変更による税メリットなどが主因。

<財務情報>
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りろんかぶお

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また僕がFIRE計画時に実際に作成した収支計画表(Excel)も添付してます。必要な資産額や何歳でFIREできるかがわかりますので是非ご覧ください。

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[ 2022/04/13 11:07 ] 7.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(0)

【シェブロン】 バフェットもついに投資したスーパーメジャーの一角の理論株価は?(2021年12月期)

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<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒★★★☆☆

1. 企業概要

・シェブロンはスーパーメジャーと呼ばれる世界6大石油・ガス会社の一つです。スーパーメジャー各社はエネルギー資源の探鉱・生産、輸送、精製、販売までの事業を垂直統合で行っていることが特徴です。

2. 業界展望

・石油・ガス等の化石燃料業界は、環境問題への意識の高まりとともに、徐々に衰退し行く産業では?と考えられています。国際エネルギー機関(IEA:International Energy Agency )が予測する、今後のエネルギー源別需要予測は以下の通り。

石油需要予測

Stated Policies Senario:今後気候変動に対する新たな政策や規制が施行されず、既存の枠組みのままで経済活動が行われると仮定したシナリオ

Sustainable Development Scenario:SDGsで設定されたエネルギー関連目標やパリ協定の目標を達成するために新たな政策や規制が施行され、温室効果ガス排出量を2070年までにNet ゼロにするための適切な行動がとられると仮定したシナリオ

詳細は以下ご参照↓
石油会社の未来

Stated Policies Senarioでは、石油需要は2025年までは堅調なるも、その後ゆるやかになり、2040年には2018年対比で8%増加していることになります。

このシナリオでは、石油の主要用途である自動車ガソリン需要は2020年後半にピークアウトするものの、石油化学品、船舶、航空用の需要が増加し続けていくために、結果的に微増を続けるという結果となっております。

一方、Sustainable Development Scenarioでは、石油需要のピークは今後数年間で到来し、2040年には2018年対比で32%減少していることになります。

このシナリオでは、自動車、船舶、航空用など輸送用途向け需要の顕著な減少を想定しており、自動車に至ってはEVの普及率が2040年に50%に達していることを前提としている。一方、リサイクルの取り組みが加速する中でも石油化学品需要は増加せざるを得ない想定となっている。

・このように、世界人口増加に伴うエネルギー需要増と、地球温暖化をストップすべく化石燃料消費を抑制しようという世界的な取り組みの綱引きで、今後の原油需要がどのように推移していくのかというのは非常に予測しづらいですが、超長期で見れば基本的には徐々に衰退していく業界といえるでしょう。

・但し、資源開発の業界は巨大な資金と探鉱に関する膨大な知見が必要であるため、新規参入障壁が非常に高い業界です。よって、比較的競争が少ない業界ということはいえます。

3. 個別企業競争力

・このように、業界としては引き続き大きな需要があることが確認できる中、その中でのシェブロンの競争優位性とは何でしょうか?シェブロンは最終製品として、原油、石油製品、石油化学製品を販売しておりますが、我々がガソリンを給油するときにどこの会社のガソリンかを気にしないように、製品自体の差別化は難しい分野です。

・更にその多くは指標となる市場価格が存在するため、石油会社に価格決定力はなく、特定の企業のみがプレミアムを稼ぎ出すことは非常に困難です。

・他社と差別化するには、コスト面で勝負することになります。主に探鉱コスト、資金調達コストや規模の経済を活用したコストメリットなどですが、例えばエクソンモービルと比べたときにコスト面でのアドバンテージがあるかといわれれば、目立ったものはないのではと思います。

・但し、上述したように、この業界に参入するには巨大な資本が必要である一方、超長期で見ると衰退産業ということもあり、新規参入はかなり限られると思います。新規参入は限られるが、需要は今後も堅調であることを考えれば、既に存在感のある大手石油会社は当分は利益を稼いでいけるのではと考えます。

<理論株価>
119.22ドル(2021年12月末時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に続くと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要はこちらご参照。

NYダウ銘柄理論株価一覧はこちらご参照ください!

<セグメント毎ビジネスモデル>

1. 上流
原油、天然ガスの探鉱・開発・生産

2. 下流
石油製品、石油化学製品の精製、販売

<決算情報>

・売上は162,465百万ドルと前年対比72.0%増加。前年はコロナの影響で原油ガス価格の急激な下落による上流部門売上減少、経済活動収縮に伴う航空機用燃料・ガソリンなどの需要急減による下流部門の減収があったが、2021年はワクチン普及に伴う需要で原油価格も回復してきたことが売上急回復の主因。

・純利益は15,625百万ドルで黒字転換、上述の増収が主因。

<原油価格の損益分岐点>

・下表は、Chevronの原油販売価格と開発コストの推移です。

・2021年時点の開発コストはUS$9.9/bllであり、原油価格がこれを上回っていれば何とか原油の販売によって利益を出せるということになります。

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出典:Chevron 10K

<財務情報>
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りろんかぶお

※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
「低年収・子持ち・投資知識ゼロの人がFIREするためにやるべきたった一つのこと」を、31歳でFIREした僕が自身の実体験をもとにnoteにまとめました。

また僕がFIRE計画時に実際に作成した収支計画表(Excel)も添付してます。必要な資産額や何歳でFIREできるかがわかりますので是非ご覧ください。

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[ 2022/04/12 21:01 ] 7.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(0)

【時価総額】 世界時価総額ランキングTop 50

時価総額ランキング 




出典: https://companiesmarketcap.com/

時価総額は株価×株式数で算出され、まさに企業の価値を表します。
時価総額は、その企業の収益力、将来の成長性、ブランド力などを全て織り込んだ会社の価値となるので、
企業の実力を測る上で有用な情報となります。

世界のTop 50は米国企業が約7割を占めます!
次に多いのが中国!

日本勢として唯一ランクインしているのはトヨタのみ。。

米国や中国は自国経済規模が巨大なので時価総額が大きくなりやすいのもありますが、
ランクインしている米国企業はほとんどがグローバルで活躍している企業ですから他国との実力差は歴然です。

更に最近では、テスラ、エヌビディア、ネットフリックス、セールスフォースなどの比較的若い企業も続々とランキング上位に姿を見せ始めたのは印象的です。

時価総額の高さは実力の高さを示すので、
そういった素晴らしい企業に適正価格で投資できれば優れたリターンを得ることができます。

とは言っても、この適正株価というものがわからないから株式投資って難しいのですが、このサイトではりろんかぶおがM&Aを通じて培った企業価値評価法を用いて、米国の大型優良企業30社を集めたNYダウ銘柄各社+αの理論株価を算出しております。

NYダウ銘柄理論株価一覧はこちらご参照ください!

また、本サイトではFIREを達成するためのノウハウも公開しています。

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著者がFIRE計画時に実際に作成した収支計画表(Excel)も添付しており、FIREに必要な資産額や何歳でFIREできるかがわかります。

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以上

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【JPモルガン・チェース】 時価総額世界最大の銀行の理論株価は?(2021年12月期)

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<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒★★★★

・JP Morganは時価総額が米国最大の銀行。近年日本では、フィンテックの登場や、IT企業の銀行業参入などで既存の銀行のほとんどはなくなる、等の話があります。個人的な意見としては、確かに日本でいうと地方人口の減少により地銀は経営が苦しくなりどんどん合併吸収等の再編が進むと思います。しかし、いわゆるメガバンク等の大きな銀行は必ず残り続けると思います。

・資本主義経済では、経済発展の最大のエンジンは人間の利益追求欲求です。お金が世の中を巡れば巡るほどこの利益追求欲求が刺激され、経済が好循環となりその結果世の中が豊かになっていきます。
お金が血液だとすれば、銀行はそれを流す心臓の役割を果たしており、資本主義社会になくてはならない機能なのです。更に、銀行は信用創造により、お金を作り出す機能を持っており、中央銀行は金融政策などで、この銀行の信用創造の仕組みをうまく使って世の中のお金の量をコントロールしている為、もはや今の経済は銀行抜きには考えられません。

・では、どのような要素が各銀行の競争優位性となるのか?銀行業をする上での一つの大きなポイントはいかに低コストで多くのお金を集められるか、といった点です。これは、顧客にとっての利便性を究極迄極めることに加え、同じ銀行間での送金・決済が最も低コストなので、みんなが使っている銀行を使うといった規模の経済が有効に働きます。

・JP Morganは1871年設立の老舗で顧客の利便性を追求する企業です。このインターネット社会において、2017年に今後更に400店舗の支店を開設すると発表しております。多くのことがオンラインで完結するようになった現在においても、やはり、ちょっとしたことで対人で相談したいこととかっていっぱいあると思います。そういったニーズにもしっかり答えるべく、JP Morganはオンラインもリアル店舗も充実させるという戦略をとっているのです。このように顧客第一の経営の下、現在は米国No 1の銀行となっており、規模の経済からもJP Morganの今後の競争優位性は強固なものとなっていくのではないでしょうか。


<理論株価>
151.80ドル(2021年12月31日時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に続くと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要はこちらご参照。

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<セグメント毎ビジネスモデル>
Consumer & Community Banking
・ATMやオンラインバンキング、住宅ローン、クレジットカード等のConsumer向け商業銀行サービス

Corporate & Investment Bank
・M&Aアドバイザリー、株式・債権発行業務、送金決済などのトレジャリーサービス、法人向け資金調達・デリバティブ関連金融サービス

Commercial Banking
法人向け銀行サービス(貸付、決済等)

Asset & Wealth Management
機関投資家向資産運用サービス、個人投資家向け投資信託商品提供

<決算情報>

・売上は121,649百万ドルと前年対比1.4%増加。M&Aアドバイザリーフィーや資産運用サービスが好調だったことを、低金利による金利収入減が一部相殺。

・純利益は48,334百万ドルで前年対比65.9%増加。前年に計上していた貸倒引当金を取り崩した+約9,300百万ドル。

<財務情報>
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りろんかぶお

※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。
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[ 2022/04/05 15:11 ] 7.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(0)

自分のポートフォリオ(2022年3月末時点)


1. りろんかぶおの基本投資方針

資本を通じて世の中に貢献すること

を基本理念とし、以下4つを満たす企業への投資を行う。


1. 今後も人々の生活に不可欠な事業を行っている企業

2. 業界内で確固とした競争優位性を持っている企業

3. 株主利益の最大化を重視する企業

4. 割安な企業


いろいろ勉強していくうちに微修正していくかもしれませんが、
大まかには変わらないと思います。


2. りろんかぶおのポートフォリオ

りろんかぶおポートフォリオ(2022_3_31時点)


3. りろんかぶお vs S&P 500

<投資期間平均年率リターン>
りろんかぶお:7.146%
S&P500(配当込):13.97%

<前提条件>
計算方法:投資期間のキャッシュフローをIRRベースで計算
投資期間:2015年9月29日(投資開始日)~現在
配当込・手数料込・税引後

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[ 2022/04/01 13:48 ] 3.著者ポートフォリオ | TB(-) | CM(0)
プロフィール

りろんかぶお

Author:りろんかぶお
【名前】:りろんかぶお
【生年】:1987年
【出身】:千葉
【性格】:感情の起伏ゼロ。声低め。
【学歴】:東京大学大学院卒
【職業】:現在はセミリタイアし専業投資家。元総合商社勤務(M&A等)
【資格】:証券アナリスト
【趣味】:投資・麻雀・ランニング
【目標】:資本を通じて社会に貢献すること


プロフィール詳細はこちら

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株式投資本の王道
















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