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M&Aを手掛けた東大卒元商社マン(証券アナリスト資格有、現在はFIREを達成し専業投資家)が主に米国株の理論株価を全力分析!(平日毎日12時更新)

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ズーム2Q決算 次Q予想EPSは事前予想を下回った理由

ime-ji_20210602.png


8月30日にズームビデオが2021年5月~7月の決算発表を行いました。
結果は、次Q予想EPSのみ事前予想を下回る結果。

<ZM 2021年5月~7月期決算概要>

ZM (単位:$)
予想実績前年同期比
売上高990.96M1,021.495M54%
調整後EPS1.161.3648%
次Q予想売上高
通期予想売上高
1.01B
4.01B
$1.015B ~ $1.020B
$4.005B ~ $4.015B
-
次Q予想EPS
通期予想EPS
1.09
4.67
1.07 ~ 1.08
4.75 ~ 4.79
-


・次Q予想EPSのみ事前予想を下回る。

・売上高推移。今期以降は前年対比が厳しくなる。
売上推移_20210831
出典:ズーム決算資料

・地域別売上では米州以外が伸びている。
地域別売上推移_20210831
出典:ズーム決算資料

・ズームフォンでは、年間収益$100K以上の顧客が前年比241%増加。
ズームフォン_20210831

・各項目マージン。売上に対する角費用の比率が上がり、Non GAAPの営業マージンは微減。R&D費用やマーケティングでかなり投資している印象。
マージン_20210831
出典:ズーム決算資料


<コメント>

・成長に陰りが見えるということで、アフターマーケットでは10%超の下落。

・カンファレンスコールでCFOから、今後人々が外に出回ることに関してオンラインセグメントにとっては逆風。この逆風が想定よりも早く来た、とコメントあり。次Q予想EPSが事前予想を下回ったのはワクチン普及の速さが予想外だったのかもしれません。

・但し、人々がオフィスに戻ることで、ズームルームやズームフォンにとっては追い風。事実、ズームフォンでは、年間収益$100K以上の顧客が前年比241%増加。

・Net Dollar Expansion Rate(既存顧客の売上が前年度からどの程度増減しているかを示す指標)は相変わらず130%を超えており、既存顧客はZoomサービスの利用を拡大している。これが続くだけでもズームは既存顧客のみからでも成長できる。

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りろんかぶお

※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。


[ 2021/08/31 19:00 ] 8.企業研究 | TB(-) | CM(0)

ジャクソンホール パウエル議長講演で思ったこと。

イメージ_20210830


2021年8月27日にジャクソンホールにてFRBパウエル議長が講演を行いましたので要点を以下まとめます。
注目されたテーパリング(FRBによる資産購入の減少開始)時期は「年内が適切」との見方を示しました。

1.コロナによる米国経済の影響

・コロナパンデミックによる景気後退で、2か月のうちに約3000万人が失業

・GDP減少幅は、1929年の世界大恐慌時の2倍

・しかし、経済回復も想定以上で、GDPはコロナ前の水準をわずか4四半期で回復

2.雇用

・景気後退による失業は、主にサービスセクターの低賃金労働者、黒人、ヒスパニックに顕著

・コロナ化で消費が旅行やレジャーなどのサービスからモノへシフトしたことも要因

・現在に至っても、既にコロナ前を回復しているGDPの中で、サービス消費は以前コロナ前を7%下回る

・一方で雇用の今後は明るい

・新規雇用者数は堅調に増加傾向にあり、過去3か月の平均は83.2万人で、その内、約80万人がサービスセクター

・失業率は5.4%でコロナ以降では最低水準だが以前高い

・ワクチン普及、学校再開、失業特別手当の終了、等の要因で失業者を仕事に戻らせるだろう。

3.インフレ

・コロナ禍で国民の多くがサービス消費からモノ消費にシフト

・モノ需要ブームと急速かつ力強い経済再開が供給不足を招きインフレを押し上げ

・7月までの過去12か月のCPIとPCEによるインフレ率はそれぞれ4.2%と3.6%で、目標の2%を越える水準

・この水準は確かに懸念だが、いくつかの要因がこのインフレは一時的と示唆している

・高いインフレは、これまでのところ一部の製品のみにみられる

・耐久財がインフレを1%、エネルギー価格が0.8%も押し上げている。しかし過去の経験から言ってこれらのインフレは一時的だ

・かつ、12か月間のインフレ率は、コロナショック時の物価下落を取り込まずリバウンドのみを含む。これも時間の経過でインフレ率は自然と落ち着くことを示唆

・耐久財を除き、インフレ計算期間をコロナ前に引き延ばすという調整をした時、およそ目標の2%に近くなる

・過去25年間、耐久財価格は年平均で-1.9%減少している。このことからも耐久財のインフレが今後も続くとは考えにくい

・1990年代以降、先進国でのインフレは好景気時でも2%を下回っている

・これは、テクノロジー、グローバリゼーション、人口統計学的要因、等が要因

・これらの要因は今後もインフレ圧力となり続けるだろう

4.賃金

・賃金上昇が生産性や物価インフレを越えて上昇すると、企業は賃金上昇を物価に転嫁し、賃金と物価上昇のスパイラルに陥る

・但し、現時点では賃金上昇に関してそのような脅威は観測されない

5.金融政策

・金融政策については、雇用最大化と物価安定目標に著しい進捗が見られるまでFRBによる資産購入を続けるとしていた

・インフレに関しては著しい進捗が見られた

・雇用最大化に関しても明確な進捗が見られている

・ベースラインの予測は、インフレ率は平均2%の目標に戻っていき、雇用は最大雇用に向けて進捗を続ける、というもの

・経済がこのまま回復すれば、資産購入額の減少は今年中に開始するのが適切だろう

・一方、資産購入額減少のタイミングと減額幅は、利上げタイミングを示唆するものではない

・利上げについては、更に厳しいテストをクリアする必要がある

<コメント>

・テーパリング時期は想定通り。マーケットも好感し上昇。

・今回の講演では特にインフレ部分について念入りに説明があった印象。

・インフレは今は高いけど、それは複数の特殊要因によるもので、長い目で見れば落ち着いていくということを淡々と説明。

・更に、過去のケースでは、このような一時的なインフレ上昇圧力に対処しようと、金融引き締めを早まったりして、結果的に雇用回復の遅延や長期的なインフレ低下を招いたことも説明。

・パウエル議長の対応は、今までのFRBがやってきた教訓を生かしたものであり、今回のコロナからの景気回復は、これまでの景気回復局面よりも良好に進むかもと思わせました。

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[ 2021/08/30 19:00 ] 19.FRB | TB(-) | CM(0)

ARKキャシーウッドが悲観ムード一色の中国株を再び買い始めた理由!

イメージ_20210827


ARK社を率いるキャシーウッドが、8/25のブルームバーグのインタビューで、
悲観ムード一色の中国株を再び買い始めた理由を明かしているので紹介いたします。

<キャシーウッドの発言内容まとめ>

・ARK社が中国株から投資を引き揚げ始めたのは、アントのIPO延期がなされた昨年11月頃から。

・それは中国政府を脅かすほどの力をつけつつある巨大企業に対して、政府が厳しい姿勢を取っていくだろう懸念が増していったから。

・それ以降、我々は中国株から撤退していったが、そんな中で7月末に中国政府から「学習塾企業の非営利化」が発表された。

・このような衝撃的なことが起こった故に、中国政府リスクが嫌気され、中国株全体に下落圧力がかかった。

・ただ、ここで我々は、「中国政府に好かれそうなビジネスをしている企業はどこか?」ということを考えた。

・我々の出した答えは、低所得者に対するケータリング、宅配サービス、グローセリー等のサービスを行っている企業だ。

・だからこそ、それらのサービスを展開するJD.comやPin duo duoを新規購入した。(その後テンセントも新規購入している)

・我々は上述の企業と、今後も政府の圧力を受けるであろう企業、例えばアリババ等、とは分けて考えている。(アリババの持ち分は減らしている)

<著者コメント>

・今の中国株は恐怖にかられなんでも投げ売りされている状況。このような環境を逆にチャンスととらえ、しっかりと状況を整理し、勇気をもって立ち向かっていくあたりはさすがキャシーさん。

・このようなマーケット全体が恐怖に渦巻く中で、冷静な判断をし、バーゲン価格で優良企業に投資できた人が、大きなリターンを獲得する。ウォーレンバフェットもそうやって富を築いてきた。

・今の中国共産党は確かに、低所得者に寄り添った政策を次々に実行しており、それも鑑みた上でのJD.comやPinduoduoの購入とのこと。

・直近の報道でテンセントを新規購入したとのことだが、それも何かしらの分析に基づくものだろう。

・「アリババは引き続き政府の圧力を受ける」というたぐいのコメントがあるが、アリババホルダーとしてはガックシ。一方でアリババも地方在住の低所得層向けのTaobao Dealsというサービスの展開を急速で進めているので、キャシーの見解が正しければアリババも中国政府の好む企業という判断はできるのではないかと考える。

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[ 2021/08/27 19:00 ] 14.投資の勉強部屋 | TB(-) | CM(0)

メディアでは報じられないロシアによるクリミア併合の真実!

イメージ_20210826


2014年に、元々ウクライナの一部であったクリミア半島がロシアに併合されました。

このニュースは当時多くのメディアで報じられ、多くの方が耳にしたことがあると思います。

但しメディアでは、ロシアによる軍事介入の映像等のみが多く報道され、
世間に、ロシアがウクライナから非合法的かつ強硬的にクリミア半島を奪ったというイメージを植え付けました。

一方でマスメディアの報道だけを見てロシアを非難するのはお門違いで、しっかりと真実を丁寧に見ていく必要があると思います。

今回はロシアによるクリミア併合について詳しく見ていきます。

1.ロシアによる併合はクリミア人が望んだもの

まず、一番のポイントは、ロシアによる併合はクリミア人が望んだものであるということです。

事実、クリミアは2014年3月16日に住民投票の結果、ウクライナから独立し、その後自らロシアに対し併合を求め、ロシアもこれを承認したことで併合が行われました。

では、なぜクリミア人はウクライナから独立したかったのでしょうか?

それには大きく以下二つの理由があります。

①クリミア半島にはロシア人が多い

クリミア半島は18世紀以降実質的なロシアの影響下に入り、20世紀にソ連が成立して以降は、ソ連の一部であるロシア共和国の一部となっていました。

よって、クリミア半島は比較的温暖な気候ということもあり、ソ連時代はロシア人が多く移住し、クリミアの住民を構成するようになりました。

1954年に、クリミア半島はロシア共和国から同じくソ連の一部であったウクライナ共和国へ両国の友好の証として割譲されましたが、当時はソ連内での割譲ということもあり、特に何も問題にはなりませんでした。

そして、1991年にソ連が崩壊し、ロシア人が多く住むクリミア半島はそのままウクライナの一部として独立国としてのウクライナの一部となったのです。


②2014年のウクライナの政変

2014年にウクライナでは重大な政変が起こりました。

元々、親ロシア派のヴィクトル・ヤヌコーヴィチ大統領政権であったウクライナだが、
国内経済の不調などを理由にEUに歩み寄りたい勢力が育ち、そのような勢力が大規模な反政府デモを行い、
結果的にヤヌコーヴィチ大統領は隣のロシアに亡命し親EUの政権が誕生。

これが、合法的な政権交代だったかどうかはかなりグレーで、多くがロシア人で構成されるクリミア半島はこの動きに反発。

「こんなウクライナなら、我々はロシアになりたい!」

ということで、クリミア半島の住民たちは住民投票で大多数の賛成を経て独立し、自らロシアへの併合を願ったのです。


2.なぜロシアは非難されるのか?

上記の経緯を見ると、ロシアは何ら悪いことをしていないように思えますが、
クリミア半島併合後、ロシアは国際社会から非難され、経済制裁まで受ける羽目になりました。

それはなぜなのでしょうか?

国際社会の視点でいうと、クリミア半島の併合は非合法的に行われたと解釈されたからです。

なぜならウクライナ憲法では、

「領土変更は国民投票によってのみ議決することができる」

と定められており、ウクライナの一部であるクリミア半島が、その地域の住民投票のみで独立を強行したのは明らかな憲法違反なのです。

国際法的には、クリミア住民の意志でウクライナから離脱したい場合、1:非軍事化、2:民主化、3:非過激化という三つのルールを守ったうえで国連の管理の下で住民投票が行われれば、国際法的には独立が認められるが、
当時のクリミアには既にロシア軍が介入しており(ロシア主張では、親EU政権からクリミアのロシア人たちを守るため)、
「非軍事化」のルールが守られておらず国際法的にも非合法ということである。

このように、クリミア半島のウクライナからの独立、そしてすぐそのあとのロシア併合派、「非合法的に行われた」と国際社会には解釈され、EU諸国、米国、日本などからロシアは経済制裁を受けることになった。

STOP

<コメント>

・上記の経緯だけを見ると、一方的にロシアが悪いと判断するのは軽率だと思います。ロシアは、クリミア半島にすむ多くのロシア人のために行動したとも考えられるからです。

・ロシアにはロシアの主張があり、ウクライナ・国際社会には彼らの主張があるということです。

・ロシアやクリミア半島の言い分としては、「併合は国際法の観点で合法的に行われた」と主張していますが、それが非合法的と主張するウクライナ・国際社会に対し、「そもそもの発端は非合法的に行われたウクライナの政権交代でしょ?あれはどうなの?」という言い分もあるはず。

・クリミア半島をめぐる攻防に関しては、ウクライナ、ロシアの裏にある意図が存在するかもしれませんが、そこは我々にはなかなかわからないところ。クリミア半島の人がハッピーであることが一番では?とも思ったり。(つまりロシア政権下の今の状況)

・ここで心に留めておきたいのは、メディアの情報というのは非常に偏りがあるということ。我々はメディアの報道だけを見て「ロシアはけしからん」と考えるのではなく、特にこのような政治的なニュースはしっかりと客観的事実を見つめる必要があります。(あと歴史)

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[ 2021/08/26 19:00 ] 8.企業研究 | TB(-) | CM(0)

ソ連崩壊後30年間のロシア経済が意外!?資本主義は万能ではない?

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1991年12月にソ連が崩壊し、2021年はそれから 30 年が経過します。

ソ連崩壊後、いわゆる体制転換(社会主義に立脚した政治・経済体制から資本主義型の政治・経済体制への転換)を経て現在に至ります。

この30年の経済的な軌跡をマクロ的な観点で見ていくことで資本主義・市場経済の効力についてみていきたいと思います。

1.直近10年で低成長が定着

・ソ連崩壊後30年間で経済規模はたったの1.3倍

・1990年代は転換不況(市場経済化に伴う混乱での不況)、財政危機等を経験し苦境に直面。90 年代後半の一人当たり名目 GDPは一時2千米ドルを下回る。

・2000年代はプーチン大統領に政権交代が行われ、原油価格高騰も手伝って実質経済成長率は 5 年平均で 5%近くに達した。「繁栄の 10 年」を謳歌。

・2010年代は実質経済成長率は1%程度に落ち込み停滞。原油価格低迷と、欧米からの経済制裁が経済成長を下押し。

GDP_20210825.png
GDP成長率_20210825


2.原油一本足打法

・ロシア経済は原油に大きく依存。原油価格が下がればGDPも下がるという構図。

・この30年間で市場経済化や外資導入といった構造改革を進めて一定の工業力をつけてきたが、原油を輸出して消費財を輸入するという原油依存を脱し切れていない。

・一方、近年のロシアで戦略的な育成に成功した例外的な産業が農業。特に穀物栽培。輸出総額の2%を超える水準まで拡大してきており、すでに小麦の数量ベースの輸出では世界第一位。

原油依存_20210825


3.経済低迷の中で社会は安定

・2000年代、原油価格の高騰を受けて経済が「繁栄の10年」を迎えたことでロシアの貧困も徐々に改善し、生活保護制度などのセーフティネットの整備も進んだことから、社会も安定を強める。

・2010 年代は「停滞の 10 年」であったがロシア政府は生活保護の充実や最低賃金の引上げなどを通じて貧困の削減に取り組んでいる。

4.経済発展のための今後の課題

(1) 外資導入のためのビジネス環境整備

・ロシアの強みは今後も資源であることに変わりなし。効率的な資源開発を行うためには、ロシア企業のノウハウだけでは不十分で、投資資金を賄う観点からも外資参入が必要。

・原油依存からの脱却にも、国内技術だけでは限界があるため、外資導入が望ましい。そのためには、何よりもまずビジネス環境の整備が必要。

・近年、ロシアはビジネス環境の整備を急ピッチで進めており、世銀が毎年行う『ビジネス環境調査』の最新版では 190 ヵ国中 28 位にまでランクを上げた。

・一方で、投資家保護や納税、契約履行、破産処理などの項目で改善の余地が大きい。

(2) 欧米との関係の改善

・欧米とロシアの関係は2014年のクリミア危機を受けて悪化し、EUと米国はロシアに対して経済制裁を科した。

・ロシア経済が安定した経済成長を達成するうえで、欧米との関係改善はやはり不可欠

⑶ 権力のスムーズな移行

・直近20年間はプーチン大統領が一貫してロシアを率いてきた。2020年7月の国民投票で憲法が改定され、プーチン大統領は最長で 2036 年まで続投可能。

・足元のプーチン大統領への支持率は60%台後半だが浮上の兆しはなく、また政治家としての信頼感(図表 14)は低下。

・ソ連時代を知らない世代を中心にプーチン政権の長期化に対する反発が高まるなかで、有権者の支持をどう集めていくかが当面のプーチン政権の最優先課題

・プーチン大統領がいつまでもロシアのリーダーとしての責務を果たせるわけではない。後継者をどう育成し、権力の移行をスムーズに行うことができるかが、結局のところ、ロシア経済の成長の最大の課題。

プーチン支持率_20210825


参照元:「ソ連崩壊から 30 年が経過したロシア経済の軌跡~権力のスムーズな移行が最大の課題~」土田陽介

<コメント>

・結論からいうと、ロシア経済を見ている限り、今のところ資本主義の効力というのはあまり感じられません。

・原油依存すぎて、資本主義の効力よりも、原油価格の威力の方が大きすぎるというのもあるかもしれません。

・また法整備などがまだまだ甘いというのもあるかもしれません。戦後の日本は米国指導の下、先進的な法整備が急ピッチで行われたのに対し、ロシアではそれがなかったためにやや出遅れていると考えることもできるかもしれません。

・また、クリミア危機等、未だに国際社会から反感を買うようなことをしており、グローバル経済の一員になれていないことも原因かもしれません。

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[ 2021/08/25 19:00 ] 15.経済の勉強部屋 | TB(-) | CM(0)

ファイザーはもはや製薬会社ではなく〇〇!Trillium買収($2.26 billion)からの分析

rogo-PFE.png


ファイザーは、がん治療薬にフォーカスしたバイオテック企業Trillium Therapeuticsを、
$2.26 billionで買収することを発表。

買収株価は$18.50で先週金曜日の終値より208.8%高い価格。

これを受けTrilliumの株価は188.83%上昇

Trilliumの医療品ポートフォリオには、
がん細胞を発見・破壊するための自然免疫システムを強化するようデザインされたバイオ医薬品が含まれます。

同社がターゲットとする血液がんに関して、
2020年には世界中で100万人以上が血液がんと診断されており、(がん患者全体の6%)
70万人以上が血液がんが原因で亡くなりました。

Trilliumには、”Pfizer Breakthrough Growth Initiative”を通じて元々$25milionを出資しており、今回の買収につながったもの。

”Pfizer Breakthrough Growth Initiative”とは、2020年6月に立ち上げられたプログラム。

このプログラムを通じて、ファイザーは、総額$500 millionをバイオテクノロジー企業に出資することで資金調達を援助し、
また、ファイザーの知見を活用して最も有効的な臨床開発プログラムを提供することを目的とする。

<コメント>

・ファイザーは昔からそうですが、自社で薬を開発するというよりこういった買収で大きくなってきた企業。

・独バイオンテックとのコロナワクチンに関してもそうだが、ファイザーの役割は臨床開発プログラム。

・とは言っても小さなバイオテクノロジー企業にとって、臨床開発(最終的に国に製造販売の承認を受けることを目的に行われる開発業務)はとても難易度が高く、ファイザーの用のところがお金も出してくれて、臨床開発も一手に引き受けてくれるのであれば両社にメリットあり。

・コロナワクチンにしても、独バイオンテックだけではあそこ迄迅速でスムーズな臨床試験はできなかっただろう。

・ファイザーはこの臨床開発プログラムを武器に、今後も有望なバイオテクノロジー企業を買収していけば、今後更に明るい未来が期待できるかも。

・ファイザーはもはや製薬会社ではなく、有望な薬を作る企業を買収する「投資家」といえるかもしれません。

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[ 2021/08/24 19:00 ] 8.企業研究 | TB(-) | CM(0)

マイクロソフトのDCF法に基づく理論株価は〇〇ドル!(2021年6月期)~マイクロソフトはただのバケモン~

rogo-MSFT.png


<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒★★★★

1. 企業概要

・マイクロソフトはビルゲイツが1981年に創業したソフトウェアを開発・販売する会社です。

・PCに搭載されるWindows OSや、Excel、Word、PowerPoint等のMicrosoft Officeなどでも広く認知されてますが、最近は法人向けにクラウドを通じた業務支援サービスなども行っております。

2. 業界展望

・マイクロソフトのビジネスセグメントを大きく二つに分けると、①従来のWindows/Office関連サービスと②クラウドサービス、になるとかと思います。

・①に関しては、近年Office 365等のサブスクリプション型でのサービス提供などもして利用者増加につながっておりますが、もはやOffice(特にエクセル)は世界の経済活動においてなくてはならないツールとなっておりますので、世界経済の拡大と共に需要も増加していくでしょう。

・②に関しては、AIやデジタル技術を活用した業務効率化などは今後どんどん増えていくでしょうから、こちらもニーズは今後莫大に増えていくことでしょう。

3. 個別企業競争力

・このように、業界としては引き続き大きな需要があることが確認できる中、その中でのマイクロソフトの競争優位性とは何でしょうか? 上述の①Windows/Office関連サービスと②クラウドサービスに分けて考えていきたいと思います。

① Windows/Office関連サービス

・既存法人向けに関しては間違いなく抜群の競争優位性を維持し続けるでしょう。企業勤めをしたことがある人ならわかると思いますが、業務の全てがワード、エクセル、パワポで回っているのです。特にエクセルは秀逸で、「エクセルを止めたら世界が止まる」と迄言われる程、企業の業務はエクセルに依存しております。
このようにMicrosoft Officeは、もう世界の経済活動に組み込まれているわけです。これは今後もずっと使われていくでしょう。

・一方で個人向けはどうでしょうか?ワード、エクセル、パワポ、Outlookのようなオフィスツールは実はGoogleなどもクラウド上で無償で提供しているため、わざわざ高いお金を払ってMicrosoft Officeを買わなくても、無料で同じような機能が使えてしまうのです。(OSに関してもGoogleが無料でChromebookを提供してます)

・実際に私自身のPCはMicrosoft Officeは搭載しておらず全てGoogleのツールを使用しています。使い方はほとんど同じですし困惑することはありません。そして最近いろんな方とやり取りさせていただくと、Googleを使っている人がかなり多い印象です。

・スタートアップ企業なども、フラットな目線でマイクロソフトとグーグルを比較するでしょう。そういう意味ではかつて競合すら存在しなかったWindows/Officeも、クラウドの普及で他社との競争にさらされるようになったために、クラウド市場でのMicrosoft Officeの優位性は今後見極めていく必要があります。

② クラウドサービス
・クラウドサービスは先行者利益の大きいビジネスなので、そういう意味でアマゾンとともに業界の先頭を走るマイクロソフトの競争優位性も持続すると考えます。

・先行者利益が大きいビジネスと考える主な理由は以下です。

1.クラウドというのは業務プロセスの中枢を担うので、そもそも頻繁に他社サービスに乗り換えるものではない。
2.いったん使い方に慣れてしまうと他社への乗り換えには抵抗感がある。
3.大量の重要データを他社サービスに全て移行するのに抵抗感がある。

・このような理由からクラウド事業というのは乗り換えコストが高く、先行者利益の大きいビジネスと考えます。

・企業がクラウド導入時にどのクラウドベンダー(アマゾン、マイクロソフト、グーグル、IBM等)を起用するかに関して競争が激しいのは事実です。各社技術力の高い企業故に、サービスの差別化というのも年を追うごとに難しくなってきて、各社のサービスが均質化していくと考えられます。

・一方で、クラウド市場の全体のパイが増えていく中で、先行している各社が顧客を着実に獲得していけば、市場が飽和状態に達するときには、信用と実績も含めそこには大きな参入障壁が生まれていると考えることができます。

<理論株価>
215ドル(2021年6月末時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後、3%の成長が半永久的に続くと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要はこちらご参照。

NYダウ銘柄理論株価一覧はこちらご参照ください!

<セグメント毎ビジネスモデル>

1. Productivity and Business Processes
・Microsoft Office(ワード、エクセル、パワポ、Outlookをはじめとしたアプリケーション)のサブスクリプションやライセンス契約。
・LinkedIn(ビジネス特化型ソーシャル・ネットワーキング・サービス)
・Dynamics(法人向けに業務の生産性向上、迅速/最適な経営判断をサポートするアプリケーション。特にCRM(Customer Relationship Management、企業活動における顧客接点・関係を管理すること)やERP(Enterprise Resource Planning、企業の資産(ヒト・モノ・カネ)を一元管理)の分野にフォーカス。)

2. Intelligent Cloud
・クラウドサービス部門。
Microsoft Azureではクラウドを通じて、主にIT技術者やアプリケーション開発者向けに、システムやアプリケーションを開発するまでの業務の生産性、効率性を高める為のサービス(AI、IoT、ストレージ、他)を提供。

3. More Personal Computing
・ウィンドウズOSのライセンス販売。
・Surface等のデバイス販売。
・Xbox等のゲーム関連
・Bing等の検索エンジンやウェブ広告ビジネス。

ちなみにサービス/プロダクト別売上高は以下。
やはり、Azure等の法人向けクラウドサービス(Server products and cloud services)がかなり伸びてきているんですね。もはやクラウドサービスの会社と言えます。

セグメント別売上高_MSFT_2021

<決算情報>

・売上は168,088百万ドルと前年対比18%増加、コロナ化でクラウド化が進みAzureは売上が50%増加し全体を牽引。また急速な経済回復に伴い就職活動が活発化しLinkedInも好調。巣ごもり需要としてゲームも好調。

・純利益は61,271百万ドルで前年対比32%増。上述の要因で売上が好調だったことに加え、サーバーとネットワーク機器の減価償却期間を延ばしたことに伴いコストが軽くなったことが主要因。

<財務情報>
kabuka_MSFT_2021.png
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りろんかぶお

※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。

[ 2021/08/23 19:00 ] 7.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(0)

P&GのDCF法に基づく理論株価は〇〇ドル!(2021年6月期)~P&Gは最強すぎる~

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<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒★★★★★

1. 企業概要

・P&Gは、シャンプーや髭剃り、洗剤、おむつなどの生活必需品を販売する世界を代表する消費財メーカーです。

2. 業界展望

・P&Gが扱っている商品が上述したような生活必需品であるがゆえに、これは人類が生活を営んでいく限り必要とされる商品です。

・かつ、世界人口の増加、途上国経済の発展は、P&Gのような世界的企業が販売する優れた商品需要は今後も増加し続けると考えます。

・更に、消費剤の為、購入サイクルが短く、ロイヤルティの高い顧客を獲得することができれば定期的に売上がたつ優れたビジネス。

3. 個別企業競争力

・P&G個社の競争力に関しては、非常に高いものがあると考えます。

・なぜならP&Gは質の高い製品を作り出すことと同等以上に商品のマーケティングに力を入れており、その優れたマーケティング力により各商品が強いブランドを持ち、一般消費者がこれを買えば間違いないと自然と手が伸びるブランドを確立しているからです。

・P&Gはブランドがまだ重要視されていなかった1931年にブランドマネジメントという概念を発表し、今ではマーケティング戦略、ブランド戦略において他企業の模範となる企業でもあります。

・ブランドマネジメントとは、個別の商品を、ブランドを単位として管理することで、売り方や広告の仕方も含めたブランドという抽象的な存在をマネジメント・育成するという考え方です。各ブランドにはブランドマネジャーが存在し、全ての分野はブランドマネージャが戦略を立て、利益の先には常にブランドマネージャがいて、マネジャー同士の競争もあります。強いブランドを作るという企業文化があるのです。

・例えば我々がシャンプーを買う時の決め手は何でしょうか?多くの人は、スーパーのシャンプーコーナーに行き、まずは多くのメーカーの商品がずらりと並んでいるのをみて正直どれを選べばいいのかわからないと悩むはずです。

・シャンプ―は自分の頭皮につけるものなので、ある程度の質は求めたいものの、そもそも商品の説明書きを見たところでシャンプーの質を定量的に測ることはできません。

・そうなると、だいたいの人は「みんなが使っているものなら間違いないだろう、商品棚で一番目立つところに多く並べらているものがいわゆるみんなが使ってるものだろう」と考え、加えてその商品が自分も知っているブランドでかつ、値段も特別安いわけではないけど、特別高いわけでもないということであれば、この商品にしよう、という購買行動になると思います。

・ここで、購買基準となるのは、「みんなが使ってる」「商品棚の一番目立つところにいっぱいおいてある」「自分が知ってる」等といった点です。(実際にはもっと違う視点もあると思いますが)

・P&Gは消費者のこういった購買行動を長年ものすごく研究し、その上で、CM等の広告を作ったり、商品パッケージを作成したり、小売店に対して商品の陳列方法の提案・交渉を行ったりしているのです。ブランド価値を高めるために、この全てが徹底的に考え抜かれているのです。

・マーケットリーダーゆえに大量生産によるコストリーダーシップがあり、それゆえに他社よりもマーケティングに予算を割り当てることができ、売れる商品だからこそ商品陳列方法に関する小売店との交渉も他社より優位に進めることができるのです。

・このようにマーケティングのプロフェッショナルであり、長年の知見も豊富で、既にマーケットリーダーで強いブランドを確立しているP&Gの競争優位性は今後も永続するものだと思います。

<理論株価>
130ドル(2021年6月30日時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に続くと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要はこちらご参照。

NYダウ銘柄理論株価一覧はこちらご参照ください!

<セグメント毎ビジネスモデル>

1. Beauty (全世界マーケットシェア:約20%)
シャンプ―、コンディショナー等のヘアケア用品やスキンケア用品の販売。主要ブランドは、Pantene、SK-II等。

2. Grooming (同約60%)
主に髭剃り商品の販売。主要ブランドは、Gillette等。

3. Health Care (同約20%)
歯磨き粉などのオーラルケア商品、サプリメントなどのヘルスケア商品などの販売。主要ブランドはCrest等。

4. Fabric & Home Care (同約25%)
洗濯用洗剤、食器用洗剤、消臭剤芳香剤などの販売。主要ブランドはDowny、Tide、Febreze等。

5. Baby, Feminine & Family Care (同約25%)
オムツ等の子供用商品やペーパータオルやトイレットペーパーなどの家庭用品の販売。主要ブランドはパンパース等。

<決算情報>

・売上は76,118百万ドルと前年対比7.3%増加、主にFabric & Home Care部門とHealth Care部門の売上が二桁成長したことが主因。

・純利益は14,306百万ドルで前年対比9.8%増加、売上増加、営業マージン増加がプラスに寄与し、債務の期前返済にかかるペナルティ、実質税率増、為替によるマイナスインパクト535百万ドルが一部相殺。

・2022年6月期のガイダンスは以下。
売上:+2%~+4%
EPS:+6%~+9%

<財務情報>
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[ 2021/08/20 19:00 ] 7.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(1)

バフェットはおおむね〇倍のレバレッジをかけている

バフェット2


※平日毎日19時に最新記事更新中

バフェットは借金をしないことで有名ですが、実際にバークシャーハサウェイのバランスシートを見ると、
負債の規模はかなり大きなものです。

そして負債の大きな部分を占めるのが保険事業からの”フロート”です。

フロートとは何でしょうか?

これを説明するためには、バークシャーの主要ビジネスでもある損害保険会社のビジネスモデルを説明する必要があります。

保険会社では、基本的に保険料を先に受領し、保険給付金の支払いは後で行われます。

つまり、保険料を受け取ってから保険給付金を支払うまでの期間、余剰資金が生まれ、これをバークシャーでは「フロート」と呼びます。

保険会社の規模が大きくなると、連続的に保険料の受け取りと保険給付金の支払いが発生し、次第にフロートの額が安定してきます。

そして普通の借入だと当然金利がかかりますが、フロートには金利がかからないことも大きなメリットです。

一般的な保険会社はこのフロートを使って、債権投資等のローリスクローリターンの投資を行いますが、バークシャーではその財務基盤の強さを武器に、株式等のハイリスクハイリターンの投資を積極的に行っています。

この”フロート”こそがバークシャーハサウェイの高リターンの秘密だったのです。

バークシャーにおける、フロート、有価証券投資額、債務比率の推移を表したのが以下です。

(単位:百万ドル)
フロート有価証券投資債務比率
1970年39
1980年237530
1990年1,6325,119
2000年27,87137,61953.61%
2010年65,83259,81956.23%
2020年138,000281,17048.34%

※バークシャーの年次報告書から筆者が作成

バークシャーでは有価証券投資(上場企業への投資)のみならず、非上場企業への投資や買収による子会社かも含まれるので、有価証券投資の額がバークシャーの投資の全てではないことには注意が必要です。

但し、それでも有価証券投資に対して、フロートはおおむね半分くらいあり、2000年に至っては有価証券投資りもフロートの方が大きいです。

実際の負債比率(バランスシートの負債÷総資産)を見てもおよそ50%前後です。

これらからわかることは、バークシャーではおおむね2倍のレバレッジがかかっていることがわかります。

バークシャーの平均年率リターンがS&P500のおよそ2倍なので、バフェットの驚異的リターンはレバレッジで全て説明できてしまうことになります。

但し、企業というのは元々企業自身で借入をしていることがほとんどの為、レバレッジをかけて投資をするということは二重にレバレッジがかかっていることを意味します。

「レバレッジをかけて株式投資を行うのは危険!」といわれるのはこのような理由から、ボラティリティがかなり高くなり、全損というリスクもはらむからです。

その点、バフェットは生活必需品系企業等、株価の動きがマイルドで安定した企業への投資が多く、
ほんとに強い企業に2倍程度のレバレッジをかけて集中投資してきたのがはまり、ここまで有名になったと言えます。

ここからわかるのは、大きな成功をつかむには、レバレッジと適切に付き合っていく必要があることを意味します。

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[ 2021/08/19 19:00 ] 12.バフェットの投資哲学 | TB(-) | CM(0)

【ナイキ】 世界最大のスポーツ用品メーカーの理論株価は?(2021年5月期)

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<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒★★★★★

・ナイキは世界一のスポーツシューズ、スポーツウェアメーカーです。ナイキの競争優位の源泉はなんといっても「ブランド力」。ナイキ製品は売上マージン(売上―原価)が40%を優に超えますが、この超高収益率はブランド力という無形価値から生み出されております。

・筆者自身もナイキが大好きですが、その理由は、ナイキのあのロゴに対して「かっこいい」、「クールだ」、「洗練されている」、というイメージを持っており、それを身に着けることにワクワクするからです。よく街中でも歩いている人の靴をついついチェックしてしまいますが、ナイキを履いている人ってほんとに多いです。

・このような「なんかかっこいい」に、ナイキのブランド戦略が詰まっております。ナイキのような消費者向けの企業では、ブランド戦略が非常に重要で、ナイキは自社製品の抜群の機能性を生かして、多くのスポーツのトッププレイヤーと独占契約をして、プレー中にナイキ製品を身に着けてもらい、それをテレビで見る多くの人達にナイキブランドを植え付けております。筆者はスポーツ観戦も好きですが、注目されるゲームでは必ずナイキブランドを目にします。

・更に、ナイキはランニング文化を最初につくった企業でもあり、スポーツシューズやウェアが使われる機会を生み出す、Demand Creationにも非常に積極的です。これからAIやロボットの時代に移行する中、人々の働く時間が徐々に減っていき、スポーツなどのエンタメに費やされる時間が増えていくであろうことを考えるとナイキの業績は今後も引き続き伸びていくことが容易に想像できます。

・既に強力なブランドにより、大きな競争優位性を発揮しており、今後もブランド戦略を間違えなければ、この競争力は今後も維持・向上していくだろうと考えられます。

<理論株価>
65.01ドル(2021年5月31日時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後2%(米国の平均インフレ率)で成長していくと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要はこちらご参照。

NYダウ銘柄理論株価一覧はこちらご参照ください!

<セグメント毎ビジネスモデル>
・スポーツシューズ
・スポーツウェア
・スポーツ用品
・コンバース(ナイキブランド以外のシューズブランド)

<決算情報>
・売上は44,538百万ドルと前年対比19%増。コロナ禍からの経済回復で、地域別では北米、中国、EMEAでの売上が増加。セグメント別では、主力のシューズが20%増と牽引し、アパレルやコンバースも健闘した。

・純利益は5,727百万ドルで前年対比126%増加。昨年度4Qはコロナ直撃で厳しいロックダウンが行われたために、純利益が落ち込んでいたことと、経済急回復による売上好調が純利益を押し上げた。

・ナイキは中国において強烈な成長を見せていたが、今年3月に「自社のサプライチェーンで中国のウイグル族や少数民族出身者に対する強制労働は行われておらず、新疆ウイグル自治区産の原材料も使用していない」とする声明を発表したことで、中国で抗議の声があがり不買運動につながっている。2021年3月~5月の四半期は前四半期対比で売上は減少しており、中国の動向は今後も要注視。

<財務情報>
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出典:Yahoo Finance
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[ 2021/08/18 19:00 ] 7.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(0)

バフェット最新ポートフォリオ(2021年6月30日時点) 2Qに最も多く買い増した銘柄は?

バークシャーハサウェイ社資産内訳(2021年6月30日時点)
資産合計BS_20210817

バークシャーハサウェイ社有価証券&持分法適用会社(2021年6月30日時点)
※米国市場上場の有価証券&持分法適用会社のみ
PF2_20210817.png


CompanyValue on
2021/6/30
(US$ mil)
%
AAPL121,50241.45%
BAC41,64614.21%
AXP25,0518.55%
KO21,6447.38%
KHC13,2794.53%
MCO8,9403.05%
VZ8,8993.04%
USB7,3432.51%
DVA4,4451.52%
CHTR3,7611.28%
BK3,7071.26%
GM3,5501.21%
VRSN2,9181.00%
CVX2,4220.83%
KR2,3670.81%
V2,3350.80%
ABBV2,3120.79%
LSXMK2,0040.68%
AMZN1,8350.63%
BMY1,7570.60%
MA1,6670.57%
SNOW1,4810.51%
RH1,2170.42%
AON1,0500.36%
STOR8430.29%
TMUS7590.26%
STNE7170.24%
MRK7120.24%
LSXMA6920.24%
GL6050.21%
MMC5900.20%
TEVA4240.14%
SIRI2860.10%
JNJ540.02%
LBTYK510.02%
OGN470.02%
PG430.01%
LILA360.01%
MDLZ360.01%
WFC310.01%
LILAK180.01%
VOO170.01%
SPY170.01%
UPS120.00%
293,122100.00%


バフェット2021年4月~6月売買銘柄(単位:百万ドル)
※米国市場上場の有価証券&持分法適用会社のみ

buysell2_20210817.png
※売買金額については、米国証券取引委員会に提出された売買株数に各銘柄の四半期末時点株価をかけて仮計算しております。
バフェットの実際の売買金額は当該四半期中のどこかで行われております(期末価格ではない)ので、上記計算とは異なることご了承ください。

バフェットの投資戦略
こちらの記事ご参照!

バフェットの4つの投資戦略に学ぶ!~「事業内容を理解できる企業」~

りろんかぶおコメント

・買い増しでは、クローガー、AON、RH等の既存保有銘柄の追加購入に加え、Organonとい今年5月にIPOしたばかりの製薬会社を新規購入。

・売却の注目はバイオジェン。全売却しました。バイオジェンといえばアルツハイマー治療薬の承認観測で大幅に上昇。この際に売却したものと思われます。買われすぎと判断したのか?

・その他、昨年コロナ禍で大量購入したアッヴィ、ブリストルマイヤーズ、メルクなどの製薬大手、シェブロンなどは1Qに引き続き売却。GMも一部売却。

・そしてクローガーを差し置いて、2Qに最も購入した銘柄があります!それはバークシャー自身。つまり自社株買いです!自社株買いに今期も6,000百万ドル以上投入。バークシャーは現金の大量に積みあがっていることが問題視されており、6月末時点でも$140bil超の現金及び短期国債を保有しています。自社株買いの流れは今後も続くでしょう。

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バフェットの個人資産の推移~資産の99%は50歳以降に築かれた~

バフェット2


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ウォーレンバフェットは今年で91歳になります。

フォーブスによると2021年8月15日時点のバフェットの個人資産は

$104.4B(約11.5兆円)

です。

今回はそんな彼の個人資産の推移と、バフェットが何歳の時に何をしていたかを見ていきたいと思います。

バフェット個人資産推移
出典:dadaviz.com


6歳:
チューイングガムパックの販売と、コカ・コーラ6本セットを25セントで買って、1本5セントで売ってお小遣い稼ぎをしていた。

11歳:(バフェットの資産は120ドル)
バフェットが初めて株式を購入した年齢。
Cities Service株を38.25ドルで購入し、その後含み損を抱えたが40ドルに戻ってきたところで売却。
しかし、同株はその後202ドルまで上昇。
ここで、株式投資には忍耐が必要であることを学ぶ。

13歳:
新聞配達の仕事を開始。
週に175ドル稼いでいた。

17歳:
友達と共にピンボールマシンを販売するビジネスを開始。
高校卒業前に、同ビジネスを1200ドルで売却。

19歳:(バフェットの資産は1万ドル)
ネブラスカ大学に通学。
彼の投資哲学を形作ったベンジャミングレアムの「賢明なる投資家」を読む。

21歳:(バフェットの資産は2万ドル)
グレアムが自動車保険のGEICOの会長を務めていることを知り、
彼の全資産の65%を投資。

24歳:
バフェットは尊敬するグレアムが運営するグレアムニューマンコーポレーションという投資ファンドで働くことに。
初年の年収は1.2万ドルだった。

26歳:(バフェットの資産は14万ドル)
バフェットアソシエイツという投資ファンドを設立。
自身の資産に加え、家族及び友達が10.5万ドルを出資。

29歳:
後にバークシャーの副会長となるチャーリーマンガーと出会う。

30歳:(バフェットの資産は1百万ドル)

31歳:
この時点で7つの投資ファンドを運営。
風車製造会社に初めて百万ドル規模の出資を実行。

32歳:(バフェットの資産は1.4万ドル)
7つの投資ファンドを合併して”バフェットパートナーシップ”という投資ファンド1つに。
この年に、繊維会社であるバークシャーハサウェイを買い始める。

33歳:(バフェットの資産は2.4百万ドル)
風車製造会社の株価が3倍になったところで売却。
バフェットパートナーシップはバークシャーハサウェイの筆頭株主に。

35歳:(バフェットの資産は7百万ドル)
ウォルトディズニーに投資。
バークシャーハサウェイの支配株主に。

39歳:(バフェットの資産は25百万ドル)
バフェットパートナーシップの資産が140百万ドルに達したところで解散することを決意。

40歳:
バークシャーハサウェイの会長に就任し、株主への手紙を書き始める。
元々繊維会社であったバークシャーハサウェイは、バフェットが経営し始めてから保険、銀行、投資がメインのビジネスに。

45歳:
バークシャーハサウェイとチャーリーマンガーが運営していた会社を合併。
チャーリーマンガーがバークシャーハサウェイの副会長に。

53歳:(バフェットの資産は620百万ドル)
バークシャーの投資ポートフォリオは$1.3bilに。
この年にフォーブスの長者番付にデビュー

58歳:(バフェットの資産は$2.3bil)
コカ・コーラ株式を買い始め、最終的に7%を保有する。

76歳:
バフェットの全個人資産を寄付することを発表し、
85%をビルゲイツの財団に寄付することをコミット。

80歳:
バーリントンノーザンを$44bilで買収。
バークシャーがS&P500指数に採用される。

83歳:
3Gキャピタルと共にH.J.ハインツを$28bilで買収。

87歳:
アップルへの投資を積み増し。
バンクオブアメリカの筆頭株主に。

90歳:
コロナ禍で低迷していたエネルギー関連資産に投資。
パイプラインビジネスやシェブロン株への投資等。

現在:(バフェットの資産は$10.4bil)

STOP

<著者コメント>

・バフェットも30歳の時はわずか1百万ドルしか持っていなかった。(但し当時の物価水準を考えれば現在の価値に直すと10百万ドルくらいか)

・資産の99%は50歳以降に築かれた。

・30歳の時から換算すると資産は10万倍に。平均年率リターンは21%。

・複利のパワーはすごいことがわかる。投資はなるべく早く始めることが大事。

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[ 2021/08/16 11:56 ] 13.バフェット関連その他 | TB(-) | CM(0)

レイダリオ:中国の昨今の規制強化の動きについて「メディアは中国で何が起こっているのかを見逃している」

イメージ_20210806


世界最大のヘッジファンドであるブリッジウォーターアソシエイツの創業者でヘッジファンドマネジャーとして有名なレイ・ダリオ。

彼が、昨今の中国政府の規制強化の動きに関して、マーケットは誤解しているという見解を、自身のインスタグラムで述べた。

概略は以下の通り。
原文

・中国政府による、①DiDiのアプリ配信停止命令、②教育関連企業の非営利化、の動きについて、36年間中国の資本市場を見てきた立場から補足する。

・まず、欧米メディアは中国共産党が国家の繫栄のために資本市場を利用している事実を信じない傾向あり。過去40年間、中国は資本市場と共に市場経済を力強く発展させてきたにも関わらず。

・その結果、欧米メディアは中国で何が起こっているのかを見逃してきており、おそらく今後も見逃し続けるだろう。

・①のケースでは、中国の政策立案者はDiDiに、上場することはベストではない可能性があり、データプライバシーの問題に対処したいと考えていることを通知した。

・②のケースでは、政策立案者は民間の教育サービスを公的教育として広く利用できるようにすることで、子供たちの教育格差と家計負担を減らすことを意図した。

・政策立案者の考えとしては、これら二つの動きは、株主にとってBad newsかもしれないが国にとっては良いことだと考えている。

・以前もこれらに類似した誤解はあった。例えば、バブル崩壊時の中国政府の市場介入や、PBOCのバンド拡大による人民元の急落時等。

・これらと同じような動きは、他国の資本市場でも何度も起こってきたし、米国や他の先進国市場での財政・金融政策介入は中国政府の介入よりも巨大であるにも関わらず、一部の投資家は中国政府の動きを反自由市場的な不適切な介入と見なした。

・上記の中国政府の対応により、中国は副次的影響をうまく抑え込んだし、彼らの行動の方向性は決して変わらなかった。そしてそれは、中国の資本市場と起業家精神の迅速かつ着実な発展、および外国投資家からの投資呼び込みの助けとなってきた。

・私からのアドバイスは、細かい動きに注目しすぎて誤解をせずに、大きなトレンドをみることだ。

・まず、中国が国営資本主義であることを理解することだ。つまり、国家は多くの国民の利益に奉仕するために資本主義を運営し、政策立案者は資本家の利益よりも国民の利益を優先する。むしろ、資本家は自身がシステムの下位に位置していることを理解する必要がある。

・また、この急速に発展する中国の資本市場で、中国の規制当局が適切な規制を検討しているため、規制が急速に変化し明確でない場合、冒頭のように反資本主義の動きと誤解されることもしばしばあると理解する必要がある。

・また、外国との政治的なリスクがあることも理解する必要がある。米国政府による、中国企業の米国市場での上場に関する政策の変更や、米国年金基金による中国への投資を禁止しようとする動きがそれに当たる。

・そのようなことが将来起こると想定した上で投資を行うべき。しかし、これらの細かい動きを中国における長期的なトレンドの変化と誤解すべきでない。また、中国の国営資本主義が西洋の資本主義のようになると期待すべきでもない。

・そうは言っても、中国の政策立案者が彼らの動きの背景をより明確に公表していないのは残念。

・アメリカと中国のシステムと市場は両方ともチャンスとリスクがあり、お互いに競争し多様化するだろう。したがって、それらは共に投資ポートフォリオの重要な部分と見なされるべきだ。冒頭のような動きを、中国における過去数十年間の大きなトレンドの逆転と誤解しないように、そしてそれを必要以上に怖がることのないようにすべきだ。

<コメント>

・中国といえば、共産党の一党独裁、人権侵害、というイメージが強烈だが、習近平政権というのは国民のマス層である低所得者や弱い立場の人に寄り添う政策を立案してきた政権でもある。

・現に、個人データの保護や、教育改革に関して、大半の中国国民は歓迎している。

・また、データ保護に関して、ネット企業にとって短期的には悪影響があるも、中国のデジタルマーケットの長期的な発展にとっては欠かせないルールだ。

・中国の政策を一つ一つ見ていくと、至極まっとうな政策である。

・これを、冒頭の「一党独裁」と「人権侵害」という強烈なイメージが邪魔をして、投資家の中で「中国政府は何をするかわからない」という恐怖が広がっている。

・今中国の株式市場では、実際に起こっていることと、マーケットのとらえ方に大きなギャップがある。中国の優良企業がとんでもない安値で売られている。ここに大きなチャンスがあると思う。

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※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。



[ 2021/08/06 10:09 ] 14.投資の勉強部屋 | TB(-) | CM(0)

アリババ 2021年4~6月期決算速報

アリババ_20200714


中国Eコマース大手のアリババが2021年4~6月期決算を発表しました。

<決算結果>

Alibaba
予想実績前年同期比
売上高32.54B31,86B64%
調整後EPS2.242.5712%


セグメント別売上高
セグメント売上_20210804

セグメント別EBITA
EBITA_20210804.png

<著者コメント>

・EPSは予想を上回るも売上高は下回る。

・売上高は前年同期比34%増と好調。けん引役は中国国内コマース(34%増)、海外コマース(54%増)、中国→海外コマース(37%増)、配送サービス(50%増)。

・中国国内コマースの成長は、買収したスーパーマーケット大手Sun Artの取り込みによるものが大きく、Eコマースの伸びは鈍化。既に飽和状態か。その分海外コマースに期待。

・注目のCloud部門は前年同期比29%増。米国のクラウド大手と比べて低成長なのは、最大顧客であるTikTokを運営するBytedanceの海外事業のクラウドをアリババから他社に乗り換えたことが主因。今期いっぱいはこの要因が成長率を押し下げる。

・調整後EBITAは前年同期比8%減。戦略的投資分野への先行投資(特にマーケティング費用)を前年同期比2.7倍の2,000百万ドル超に増やしているためEBITAは減少。

・戦略的投資分野には、Freshippo等のリアル店舗、地方在住の低所得層向けのTaobao Deals、フリマアプリのIdle Fish、食品デリバリーのEle.me、東南アジアECのLazadaなどが含まれる。

・アリババはコアとなる中国国内EC以外の柱を作ることを優先しかなりの投資をしているので、売上の伸びに対して利益の伸びは当分期待できない可能性あるが、これはかつてアマゾンがたどった道か。

・自社株買いを10Bから15Bに増額。中国政府リスクで株価低迷中なので絶好の機会。

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[ 2021/08/04 11:22 ] 8.企業研究 | TB(-) | CM(0)

自分のポートフォリオ(2021年7月末時点)


1. りろんかぶおの基本投資方針

資本を通じて世の中に貢献すること

を基本理念とし、以下4つを満たす企業への投資を行う。


1. 今後も人々の生活に不可欠な事業を行っている企業

2. 業界内で確固とした競争優位性を持っている企業

3. 株主利益の最大化を重視する企業

4. 割安な企業


いろいろ勉強していくうちに微修正していくかもしれませんが、
大まかには変わらないと思います。


2. りろんかぶおのポートフォリオ

りろんかぶおポートフォリオ(2021_7_31時点)

(2021年7月売買銘柄)

<取得>
Nasdaq100 14,824.0ドル(継続、CFD)

<売却>
NCNO 61.01ドル(全売却、取得時81.21ドル)
WFC 44.07ドル(一部売却、取得時45.93ドル)


3. りろんかぶお vs S&P 500

<投資期間平均年率リターン>
りろんかぶお:10.01%
S&P500(配当込):15.03%

<前提条件>
計算方法:投資期間のキャッシュフローをIRRベースで計算
投資期間:2015年9月29日(投資開始日)~現在
配当込・手数料込・税引後

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[ 2021/08/02 09:45 ] 3.著者ポートフォリオ | TB(-) | CM(0)
プロフィール

りろんかぶお

Author:りろんかぶお
【名前】:りろんかぶお
【生年】:1987年
【出身】:千葉
【性格】:感情の起伏ゼロ。声低め。
【学歴】:東京大学大学院卒
【職業】:現在はセミリタイアし専業投資家。元総合商社勤務(M&A等)
【資格】:証券アナリスト
【趣味】:投資・麻雀・ランニング
【目標】:資本を通じて社会に貢献すること


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