バフェット部 FIRE達成の東大卒元商社マンの米国株情報サイト

M&Aを手掛けた東大卒元商社マン(証券アナリスト資格有、現在はFIREを達成し専業投資家)が主に米国株の理論株価を全力分析!(平日毎日12時更新)

月別アーカイブ  [ 2021年05月 ] 

自分のポートフォリオ(2021年5月末時点)


1. りろんかぶおの基本投資方針

資本を通じて世の中に貢献すること

を基本理念とし、以下4つを満たす企業への投資を行う。


1. 今後も人々の生活に不可欠な事業を行っている企業

2. 業界内で確固とした競争優位性を持っている企業

3. 株主利益の最大化を重視する企業

4. 割安な企業


いろいろ勉強していくうちに微修正していくかもしれませんが、
大まかには変わらないと思います。


2. りろんかぶおのポートフォリオ

りろんかぶおポートフォリオ(2021_5_31時点)

(2021年5月売買銘柄)

<取得>
VZ 57ドル(追加)
DOCU 195.04ドル

<売却>
V 230ドル(取得180.71ドル)
WBA 55.1ドル(取得54.91ドル)(一部売却)


3. りろんかぶお vs S&P 500

<投資期間平均年率リターン>
りろんかぶお:10.59%
S&P500(配当込):14.59%

<前提条件>
計算方法:投資期間のキャッシュフローをIRRベースで計算
投資期間:2015年9月29日(投資開始日)~現在
配当込・手数料込・税引後

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りろんかぶお

※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。

[ 2021/05/31 10:44 ] 3.著者ポートフォリオ | TB(-) | CM(0)

ARKキャシーウッドが「ビットコインは500,000ドルに達する」と考える理由

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今年に入り、ビットコインは史上最高値の63,000ドルを越えました。

そうかと思いきや、直近では40%以上下げて38,000ドル近辺にあります。

この暴落を見て、多くの人がビットコインに対して悲観的になったと思います。

そんな中で、「ビットコインは近い将来500,000ドルに達する」とコメントしている人がいます。
(50,000ドルではなく500,000ドル)

それが今グロース投資家界隈で有名なARKのキャシーウッドです。

今回はそんな彼女が「500,000ドル」と言っている根拠について、ARK社の「Big Ideas 2021」に基づいて解説していきたいと思います。

出典:https://research.ark-invest.com/hubfs/1_Download_Files_ARK-Invest/White_Papers/ARK%E2%80%93Invest_BigIdeas_2021.pdf?hsCtaTracking=4e1a031b-7ed7-4fb2-929c-072267eda5fc%7Cee55057a-bc7b-441e-8b96-452ec1efe34c

※ちなみに自分はビットコインを投資対象として考えたことはないし、今後もないと思います。

1.ビットコイン投資家の60%は1年以上の中長期保有者で、短期トレードの対象ではなく強い信念に基づいた保有者が増えている。
長期保有者_20210528



2.ビットコイン保有者の取得単価上昇から見て、早期参入者は既に利確し、投資家が成熟してきていることが垣間見える。
コストベース_20210528



3.2017年に高値を付けたときに比べ現在は、熱狂が少ない中で高値を更新しており、単なるバブルとは言えない。
熱狂_20210528



4.SquareやMicrostrategyが保有現金の一部をビットコインに変えているようにビットコインは正当な現金代替物となってきており、S&P500採用企業の全てが、保有現金の1%をビットコインに変えるとすればそれだけでビットコイン価格は$40,000に。
SP500_20210528.png



5.ビットコインへの信用は継続して増加している。

・ビットコインにまつわる規制緩和
・大手銀行も仮想通貨取引所の開設
・著名機関投資家も続々とビットコインに投資を開始
・有名企業もビットコインに投資



6.ビットコインの値動きは、株、債券、金、原油、新興国通貨等、多くの資産価格との相関性が低く、機関投資家のポートフォリオマネジメント上、価値がある。
相関_20210528




7.ビットコインは流動性が非常に高く、アップルなどの巨大企業株式の流動性とそん色ないレベル。

出来高_20210528



8.投資理論のシミュレーションによると、機関投資家のリターンを最大化するビットコインへのアロケーションは6.55%。



9.仮に全機関投資家が保有資産の6.5%をビットコインに割り当てた時、ビットコインは500,000ドルに。
500000ドル_20210528

以上


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りろんかぶお

※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。





[ 2021/05/28 12:14 ] 14.投資の勉強部屋 | TB(-) | CM(0)

【ウォルマート】 小売り世界No 1企業の理論株価は?(2021年1月期)

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<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒★★★☆☆

・Walmartは米国最大の小売事業者です。Walmartはなぜ小売業の中でここまでの地位を確立することができたのでしょうか?その主要因の一つとしてWalmartの価格戦略"Every Day Low Price(EDLP)"が挙げられます(いつでも他社より安い、ということ)。

・米国では絶えず移民が流入したことや、不況に伴うレイオフなどにより、常に低所得グループが存在し、WalmartのEDLPはそのような価格に敏感な消費者の心をつかむことができました。また、EDLPの効果は,全商品が安く売られているというイメージを作り出すことで、顧客に対しては他店との比較購買をあきらめさせ、競合他社にはウォルマートとの価格競争をあきらめさせるように作用しました。

・ではWalmartはなぜ他社が追随出来ないEDLPを達成できたのでしょうか?それは物流及び在庫管理の戦略的効率化によるものでした。Walmartは大手小売店が避けてきた郊外エリアの中でも,都市の成長が波及して将来人口増加が見込まれるところを狙って立地戦略を練り、そうしたエリアに物流センターを設置し, そのセンターがカバーできるエリアに店舗を集中的に展開して物流コストの最適化を図り、自社店舗を飽和状態になるまで配置していくことで競合他社の参入を阻み競争の少ない環境で事業展開を行うことに注力しました。

・また、Walmartは早くからコンピュータを駆使して、顧客や商品の動きから膨大なデータを収集し、店舗・バイヤー・本社・メーカーを結び、顧客ニーズに適した商品を調達し、タイミングよく配送することで過剰な在庫を抑えることに成功。これらのことを徹底して行うことでEDLPを達成し、他社と差別化することができたのです。

・一方、近年Amazonの台頭で、リアルな小売業は大きなダメージを受けております。いわゆるアマゾンエフェクトで、ラジオジャック、トイザらス等多くの小売業は廃業に追い込まれました。更にAmazonは近年、難しいだろうとされていた生鮮食品の配送サービスも開始するようになり、そういった中果たしてWalmartは生き残ることができるのでしょうか?

・Walmartは小売りの中ではうまく適応しているといえるでしょう。アマゾンに対抗する形でオンライン販売も開始しており、2021年は前年対比60%以上の伸びを見せております。ウォルマートはそもそも、全米各地に店舗を持っており、強力な物流網を持っているため、オンライン販売においてもアマゾンと互角以上の戦いができると言えます。但し、アマゾンは強力なライバルであることに変わりはなく、飽和状態のマーケットの中で限られたパイの奪いあいをする中、シェアを奪われていく立場のウォルマートは苦しいと言わざるを得ません。

・これからのリアルな小売りで重要なのは、わくわく感や楽しいといった顧客体験を店舗で提供することではないかといわれております。例えば、イタリアの総合食材店イータリー(Eataly)は、食品スーパーと飲食店、料理教室を融合させ、食にまつわる豊かな顧客体験を提供していますし、会員制スーパーのコストコでは巨大な売場を回遊しながら、限定商品や割引商品を見つける「宝探し」のような仕掛けを組み込んだ顧客体験を提供しています。このように価格や利便性でAmazonに太刀打ちできない中、リアル店舗はリアルでしか味わえない価値を提供していく必要性があると思われます。

<理論株価>
151.39ドル (2021年1月末時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に続くと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要はこちらご参照。

NYダウ銘柄理論株価一覧はこちらご参照ください!

<セグメント毎ビジネスモデル>
1. 米国内小売業

2. 海外小売業

3. 会員制スーパー(Sam’s Club)
顧客は会費を払う代わりに、通常よりも安価に製品を買うことができるスーパー。

<決算情報>

・売上は559,151百万ドルと前年対比6.7%増加、米国内小売業とSam’s Clubの売上が堅調に伸びたことが主因。コロナ禍でも食品や生活必需品販売がメインのウォルマートはほぼ無傷であったといえる。

・純利益は13,510百万ドルで前年対比9.2%減少。前年にJD.comの評価益などで$1.9billionを計上していたことと、今期海外部門の売却で一時的な税負担増があったことが主因。営業利益ベースでは前年比9.6%増加しており、本業は堅調。

<財務情報>
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[ 2021/05/27 11:07 ] 7.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(0)

【ホームデポ】 米国最大の住宅リフォーム店の理論株価は?(2021年1月期)

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<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒★★★★

・Home Depotは米国最大の住宅リフォーム・建設資材・サービスの小売チェーンです。

・業界の展望としては、住宅にまつわる買い物・サービスということで底堅い需要が継続すると思われる一方、伸びは限定的ではないかと考えます。Home Depotの主要顧客層の一つにDIY(Do It Yourself)顧客がいますが、彼らは家を自由にリフォーム・改造できる持家族です。米国の持家率は下図の通り引き続き高水準ですが、近年シェア社会が主流となっている中、長期的に見たときにDIY顧客というのは減少していくと考えられるからです。

米国内の持家比率(%)
持ち家比率_2021_HD

・そんな中、Home Depotの競合他社に対する競争力はどうなのでしょうか?小売業ということでなんといっても最大の競合はやはりアマゾンです。アパレルやスーパーなどの小売りではアマゾンの影響をもろに受けていますが、Home Depotの売上及び営業利益の推移(下図)を見ると、特段アマゾンの影響を受けているようには見えません。

rev_2021_HD.png

・Home Depotの顧客層を大きく三つに分けると、一般顧客、DIY顧客、リフォーム・改修業者となります。一般顧客の購入製品の内、特に自身で体感する必要のない製品(装飾関連、電化製品、家具など。逆にソファなどは体感が必要ですね)に関してはおそらくアマゾンに取って変わられるでしょう。

・一方で、DIY顧客や業者は、実物を自身の目で見て、触って、試しに使ってみて、専門知識を持つ店員に色々とアドバイスをもらいながら購入するので、こういった顧客層はアマゾンに取って変わられることはないでしょう。また、Home DepotはVR(バーチャルリアリティ)の技術を使って、店舗で実際のリフォームの方法などを体感できるサービスなども提供しており、アマゾンとの差別化を図っております。

・リアル店舗の競合である業界第二位のロウズに対しても売上高、利益水準共に大きく水をあけております。これは、Home Depotは利益率の高いリフォーム・改修業者を囲い込むことに力を入れており、業者向けのウェブサイトの開設等、IT関連に大きな投資を行い顧客利便性を高め、業者からのロイヤルティーを獲得し、顧客の囲い込みに成功している為です。また、Home Depotは自社の最大の競争力の一つとして専門スタッフによる接客を挙げておりますが、店舗での徹底したサービスによってブランドを確立していると考えられます。

・上述の点を総合すると、Home Depotの売上の一部はアマゾンにとって代わられることが考えられる一方、DIY顧客、業者からの需要は堅調に推移すると思われ、より高収益企業となると考えられます。ブランド力も高く今後も競争優位性を発揮していくと思われます。

<理論株価>
150.66ドル (2021年1月期時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に続くと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要はこちらご参照。

NYダウ銘柄理論株価一覧はこちらご参照ください!

<セグメント毎ビジネスモデル>

1. Building Materials
建築材料、電気、照明、木材、木工、および配管の販売

2. Décor
電化製品、装飾、フローリング、キッチン・バス、ペイントの販売

3. Hardlines
ハードウェア、屋内外園芸用品の販売

<決算情報>

・売上は132,110百万ドルと前年対比19.9%増加、顧客数及び顧客単価の増加が寄与。オンライン販売は売上の14.4%を占め、前年対比86%増加。コロナ禍でリフォームや日曜大工需要が増えたことが影響。

・純利益は12,866百万ドルで前年対比14.4%増加、売上増加に伴った増益。

<財務情報>
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[ 2021/05/25 12:09 ] 7.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(0)

FIREで早期リタイア者が続出すると働く人がいなくなって経済は回らない?

イメージ_20201221


FIREに関する極論として、

「早期リタイア者が続出すると働く人がいなくなって経済が回らないのでは?」

という疑問を抱く人がいます。

今日はこの問いに関して考えていきたいと思います。

<資本主義経済の回り方>

まず資本主義経済の回り方についておさらいします。

資本主義は”資本家”と”労働者”で成り立っています。

例えばパン屋で考えると、まずパンの原材料やお店の賃貸料を支払うためには最初に資本が必要。

その資本を出すのが資本家。

そして、原材料からパンを作るためには小麦粉をこねたり焼いたりする人が必要。

これが”労働者”。


パン屋から労働者がいなくなるとパン屋が経営できないのは確かにその通り。

冒頭の疑問を抱く人はつまりこういう状況を想定しているわけです。


<労働者がいなくなれば経済は回らない?>

確かに資本主義経済において、労働者が完全にいなくなれば経済は回りません。

しかし労働者が完全にいなくなるという事態は資本主義の仕組みからいってあり得ません。

なぜなら資本主義の最も重要な仕組みとして「価格調整機能」があるからです。

例えば、みんなが資本家を目指して労働者が減ってきた場合、

労働者がいないと困る企業はどうするでしょうか?


そうです、賃上げをするのです。

労働者の賃金を上げるということは、逆に資本家の取り分が減るわけで、

賃上げをしていく過程のどこかの時点で、

「資本家として資本収入を得るより、働いて稼いだ方がたくさんお金を稼げるぞ」

或いは、

「最近の賃上げで、資本収入が減ってきたから、また働いて稼がなきゃ生活できない」

となってきます。


資本主義経済の中では、”労働力”も一種の商品と考えることができ、
供給が減れば価格(賃金)調整が行われ、十分な供給を確保できる価格(賃金)水準に収束するのです。


このような理由から、労働者が完全にいなくなるということはあり得ないのです。


<労働者はほとんどいらない世の中になってきている>

上述のように、労働者が完全にいなくなる事態は起こりえない、という前提を踏まえた上でですが、

今の世の中は今後ますます労働者が必要ない世の中になっていくでしょう。


18世紀の産業革命以降、人間や動物の筋力以外の動力源(蒸気等)が活用できるようになり、人間の肉体労働の多くは機械に代替されるようになりました。

そして余った労働力は、今までになかった新たなものを作るために活用されました。

このサイクルを急速に回すことで、人類の生活は急速に便利になっていったわけです。


そして今、AIによる新たな産業革命が起ころうとしています。

AIの進歩により、今後多くの知的労働がAIに代替されるようになるでしょう。

これによって余ってくる労働力はどこへ向かうのでしょうか?

問題は、第一次産業革命のときと比べて、現代というのは生活が便利になりすぎて、生活を豊かにする「今までになかった新しいもの」というのが限られていると考えられます。

これはバブル崩壊以降低迷する日本を見てもわかる通り、我々にとってもうこれ以上の豊かさというのはほとんどないのでは?ということを思わせます。

であれば、無理に生活を便利にすることを追い求めるのではなく、労働はAIと機械に任せて、人間はもっと自由な時間を楽しめばいいと考えることもできます。

つまり、今の生活水準を維持するのに、もう労働はほとんどいらなくなってきているし、今後AIが進歩すればますます労働はいらなくなります。

であればかつてよりも労働者が減ったとしても、経済は今の水準を維持することは可能だということです。


<まとめ>

「早期リタイア者が続出すると働く人がいなくなって経済は回らないのでは?」

に対する回答は以下。

①労働者が減れば、必要な労働力を確保できるまで賃金が上がるので、人類に利益追求欲求がある限り、労働者が確保できないという事態は起こらない。

②機械やAIの進歩により、今の経済水準を維持するのには労働というのはどんどん必要なくなってきているので、無理に労働力を確保する必要性が薄れてきている。

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[ 2021/05/24 10:48 ] 16. FIRE(セミリタイア) | TB(-) | CM(0)

【インテル】 半導体業界王者の理論株価は?(2020年12月期)

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<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒★★★★

1. 企業概要

・インテルは世界的半導体メーカーです。半導体の中でも演算処理などを行うマイクロプロセッサー(MPU)に強みがあり、PC向けのCPU(中央演算処理装置)では80%程のシェアを持っておりほぼ独占状態。インテル Core iシリーズが有名。

2. 業界展望

・半導体市場規模の推移は以下の通りです。

market size_2020_INTC
出典:World Semiconductor Trade Statistics (WSTS)

・半導体の歴史では、1980年代からPC向けで爆発的に需要が伸び、その後デジタル家電、スマホ、クラウドなどの需要が出てきて、拡大の一途をたどっております。

・今後、世の中に普及されることが確実視される、IoT、AI、自動運転などにおいても多くの半導体が必要となり、更にデータの世紀ともいわれる今世紀では、大量のデータを処理する必要があり、データのストレージや処理に欠かせない半導体は今後も需要が堅調に伸びていくものと考えられます。

3. 個別企業競争力

・堅調な伸びが期待できる半導体業界において、インテルの競争力はどうなのでしょうか?

・<セグメント毎ビジネスモデル>で詳細説明しますが、半導体は”種類”と”製造工程”の二つの軸で考えていく必要があります。

・まず半導体の種類は大きく、メモリIC、ロジックIC、アナログICの三つ。インテルは中でも技術難易度が高いロジックICに強く、MPUやCPUなどもここに分類されます。AMDやクアルコム、エヌビディア等もここに分類されます。

・次に製造工程でいうと、コアIP、チップデザイン、製造の三つに分けられます。インテルはこのすべてを自社完結でやっておりますが、通常はそれぞれの製造工程ごとでプレイヤーが異なりロジックICでいうと以下が主要プレイヤーになります。

コアIP:ARM、AMD
チップデザイン:AMD、クアルコム、エヌビディア、アップル、etc
製造:台湾セミコンダクター(TSM)、サムスン電子、etc

・次に、それぞれの製造工程別にインテルの競争力を見ていきます。

・まずはコアIP。ここは実質インテルとARMの二強状態。PCはインテル、スマホ・AIはARM、データセンターは両社で激しくシェア争い中という状態です。PCに関してはインテルの競争優位性は圧倒的でこれは簡単に揺らぐものではないでしょう。

・次にチップデザイン。こちらもPCはAMDが激しい追い上げを見せるもののインテルはいまだに8割以上のシェアを持っており強い競争優位性あり。またデータセンターにおいてもAMD、そして近年ではエヌビディアと激しいシェア争い中。一方でスマホはクアルコムに、AIはエヌビディアにシェアをほとんど持っていかれている状況。

・次に製造工程。最大のライバルはTSM。製造というと付加価値の低い工程ととらえられがちですが、半導体の場合は異なります。なぜなら半導体素子の大きさは現在最小で5nm迄小さくなっており、製造難易度が非常に高いためです。

・また、半導体の処理能力を上げる手っ取り早い方法は、単位面積当たりの半導体素子の数を増やすことで、そのためには半導体素子が小さければ小さい方がいいわけです。そして、小さい半導体素子を製造する技術の面でインテルはTSMに大きく後れを取っているのです。以下は半導体素子の大きさとそれを量産開始した年です。

インテル
22nm:2011年
14nm:2014年
10nm:2019年
7nm:2022年末~2023年初頭

TSM
16nm:2015年
10nm:2017年
7nm:2019年
5nm:2020年
3nm:22年後半

・半導体処理能力には素子の大きさのみならず密度も重要なので、一般的にはインテルの10nmとTSMの7nmは同程度の処理能力といわれますが、それにしてもインテルの遅れは否めません。

・製造能力で後れを取ることはかなり重大です。というのも、製造をTSMに委託するAMD、クアルコム、エヌビディアは既に5nmの半導体素子で製品開発ができるのでその分、性能面でインテルに差をつけやすいからです。これを受け、大きな危機感を感じ取ったインテルは一部製品の製造をTSMに委託することで合意しています。

・ここまでを総括すると、インテルの競争優位性がある部分は、PCとデータセンターにおけるコアIPとチップデザインということになります。一方で、スマホやAI等のコアIP、チップデザインでは競合他社が優勢となっており、製造に至ってはTSMに完全に後れを取っているのが現状です。

・半導体が多くのデジタル製品で使われるようになり市場規模が大きくなってきた中、かつてよりもプレイヤーが多く現れてきており、インテルとしても自社の競争優位性がある分野に徐々に事業領域を狭めていくものと思われます。(特に製造分野等)

<理論株価>
78.9ドル(2020年12月26日時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に続くと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要はこちらご参照。

NYダウ銘柄理論株価一覧はこちらご参照ください!

<セグメント毎ビジネスモデル>

・まず、半導体は大きく以下のように分類できます。

半導体-INTC-2018
出典:群馬大学 https://kobaweb.ei.st.gunma-u.ac.jp/news/pdf/2018/2018-10-16nakatani.pdf

・上記のSoC (System on a Chip)は、一つのLSIチップ上に、各種デジタル回路、メモリ回路、アナログ回路およびソフトウェアが混載された半導体です。

SoC-INTC-2018.png
出典:群馬大学 https://kobaweb.ei.st.gunma-u.ac.jp/news/pdf/2018/2018-10-16nakatani.pdf

・メモリICはロジックICに比べて技術難易度が低く低付加価値といわれ、サムスンや東芝などの日韓勢が強いです。

・より高付加価値のロジックICやSoCにおいて、PCやデータセンター向けはインテル、スマホ向けは米クアルコム、画像処理・AI向けは米エヌビディアが強いです。一方、以下の通りインテルとクアルコム・エヌビディアなどは以下の通りビジネスモデルが異なります。

type-INTC-2018.png
出典:群馬大学 https://kobaweb.ei.st.gunma-u.ac.jp/news/pdf/2018/2018-10-16nakatani.pdf

・半導体企業として英ARMは有名ですが、自社技術のライセンス販売に特化しております。低消費電力のCPU(中央演算回路)が売りでCPU分野ではインテルと並ぶ二大巨頭でインテルがPC向けCPUで8割のシェアを持つといわれるのに対し、スマホのCPUの9割はARMといわれてます。

・このようにインテルの主力製品であるマイクロプロセッサーはコンピューターの中核を担う司令塔の役割を果たします。現代のコンピューターは、プログラムに書かれている手順に従って忠実に動作します。プログラムは、マイクロプロセッサーが理解できる命令が多数並べられたもので、計算対象となるデータとともにメインメモリーに記憶されています。コンピューターは、メインメモリーに格納されたプログラムから命令を 1個ずつ取り出し、マイクロプロセッサー内部に送り込んで実行していきます。マイクロプロセッサーが命令を実行する手順は、大きく分けて以下の 4つの基本工程から成り立っています。

フェッチ:メインメモリーから命令を取り出す
デコード:取り出した命令の具体的な指示内容を解読する
実行:計算対象となるデータをメインメモリーから読み出し、命令の指示内容に従って計算処理を行う
ライトバック:計算結果をメインメモリーに書き戻す

・マイクロプロセッサーは、これらの工程を何度も繰り返すことで、複数の命令を次々と実行していきます。

・マイクロプロセッサーの役割がざっくりわかったところで、以下インテル社のビジネスセグメントを見ていきましょう。

1. Client Computing Group
主にPC向けのプロセッサー(インテル Core iシリーズ等が有名)の販売。(この分野はインテルと米AMDの2社でほぼ独占。インテルがシェア80%を占める)

2. Data Center Group
データセンター向けプロセッサー(Xceonシリーズ等)や高性能メモリ(Optane等)

3. Internet of Things Group
IoT化を志向する工場や病院、エネルギー企業等向けへのプロセッサーやワイヤレス関連半導体などの販売。

4. Non-Volatile Memory Solutions Group
Optaneや3D NANDなどの半導体メモリの販売。

5. Programmable Solutions Group
FPGA(Field Programmable Gate Arrayの略で、ユーザーが半導体ICの入手後、開発現場で書き換えることができるもの)の販売。

<決算情報>

・売上は77,867百万ドルと前年対比8.2%増加、コロナ化でクラウド化が一気に進みそれに伴うデータセンターやプラットフォーム増強需要が旺盛だったこと、在宅勤務やリモート授業用にノートPCやWiFi需要が旺盛だったこと、5Gの設備投資に伴う半導体需要が旺盛だったことが牽引。

・純利益は20,899百万ドルで前年対比-0.7%減少、主に10ナノメートルのプロセッサーの製造コストが増加したこと、中国のメモリー事業売却に伴る税負担増が、売上増の影響をかき消した。

<財務情報>
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以上

りろんかぶお

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※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。


[ 2021/05/21 12:00 ] 7.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(0)

AT&Tがメディア事業をスピンオフ! 現在とスピンオフ後の妥当な株価は?

ATT.png


5/17に米国通信大手のAT&Tが傘下のメディア事業をスピンオフすることを発表しましたので概要を下記します。

<取引概要>

・AT&Tは傘下のワーナーメディアとメディア大手ディスカバリーを合併させることでディスカバリーと合意。

・AT&T株主は新会社の71%、ディスカバリー株主は29%持分を受領。

・加えて、AT&Tは本合併に伴い新会社から現金、債券など合わせて$43 billionを受領。

Tメディアスピンオフ_20210519
出典:AT&Tプレゼン資料

<新会社>

・合併後の新会社は、ワーナーメディアのHBO MaxとディスカバリーのDiscovery +を合わせて世界最大級の動画ストリーミングサービスを提供する会社となる。

・2023年の予想売上高は$52billion(内、動画ストリーミング売上高$15billion)、予想調整後EBITDA $14billion。

・合併によるシナジーで$3billion/年の余剰が生み出されることが期待でき、コンテンツ制作投資の原資として活用。

<スピンオフ後のAT&T>

・本業の通信事業に注力。特に5Gと光ファイバー。

・配当性向は予想フリーキャッシュフロー$20 billionに対し40%~43%。

・新会社から受け取る$43 billionにより、ネット債務が減少。取引後のネット債務は調整後EBITDAの2.6倍。

STOP

<著者コメント>

・基本的にはいいスピンオフだと思います。

・動画ストリーミングサービスはネットフリックス、ディズニーなどを筆頭に映画制作会社が自社コンテンツを武器に次々に自社のストリーミングサービスを展開。

・今後は自社コンテンツを自社サービスで配信することが主流となると予想され、良質なコンテンツをどれだけたくさん持っているかが勝負。そういう意味で、優良コンテンツと優秀な制作部隊を持つ大手同士の合併というのは大きなシナジーあり。

・更に、AT&Tとしても5Gと光ファイバー普及に合わせ、基地局やファイバー設置のために巨額の資金が必要で、かつ重しとなっていた借入比率を今回受け取る$43billionである程度緩和できることはプラス。

・これらから両社にとってWin Winの取引と考えられる。

・一方で本発表後の2日間で9%超下落。これはスピンオフに伴い、AT&Tから受け取る配当は減額となることが予想されるため、配当目的の投資家が売却したことが響いた。

・但し、規模が小さくなるためにそれに配当を合わせるのは当然で(確かに配当性向を元々の60%程度から40%程度に下げてはいるが)、その代わりにAT&T株主は新会社の株式を受領できるわけで、ここは冷静に考える必要あり。

<新会社とスピンオフ後AT&Tの適正株価>

・バロンズによると、スピンオフ後のAT&Tの適正株価と新会社の適正株価を足し合わせたもの(スピンオフ前、つまり現在の株価)は$30.37~$41.28の間とのこと。

・まずスピンオフ後のAT&Tの適正株価は、同業のベライゾンの配当利回り4.3%/年とAT&Tの配当利回りが同じになると仮定し算出。結果は$25.88/株

・次に新会社の適正株価は、プレスリリースに記載ある予想EBITDA$14billionと競合他社のEBITDA倍率を基に算出。競合他社としては、市場で評価の高いDisneyと評価の低いViacomCBSを採用。

・DisneyのEBITDA倍率を用いると$15.40/株、ViacomCBSのEBITDA倍率を用いると$4.49/株。

・これらに上述の$25.88/株を足し合わせると$30.37~$41.28という結論になる。

・現在(5/18時点)のAT&T株価は$29.55だが、これは安すぎであまり気にする必要はないということ。

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りろんかぶお

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[ 2021/05/19 11:17 ] 8.企業研究 | TB(-) | CM(0)

バフェット最新ポートフォリオ(2021年3月31日時点) 製薬大手とシェブロンを売却!

バークシャーハサウェイ社資産内訳(2021年3月31日時点)
資産合計:$884 billion

バークシャーハサウェイ社有価証券&持分法適用会社(2021年3月31日時点)
BRK PF_20210518

CompanyValue on
2021/3/31
(US$ mil)
%
APPLE INC (COM)10836440.07%
BANK AMER CORP (COM)3908114.45%
AMERICAN EXPRESS CO (COM)214447.92%
COCA COLA CO (COM)210847.79%
KRAFT HEINZ CO (COM)130254.81%
VERIZON COMMUNICATIONS INC (COM)92363.41%
MOODYS CORP (COM)73672.72%
US BANCORP DEL (COM NEW)71732.65%
DAVITA INC (COM)38901.43%
GENERAL MTRS CO (COM)38501.42%
BANK OF NEW YORK MELLON CORP (COM)34221.26%
CHARTER COMMUNICATIONS INC N (CL A)32171.18%
VERISIGN INC (COM)25470.94%
CHEVRON CORP NEW (COM)24810.91%
ABBVIE INC (COM)24750.91%
VISA INC (COM CL A)21150.78%
BRISTOL-MYERS SQUIBB CO (COM)19590.72%
LIBERTY MEDIA CORP DELAWARE (COM C SIRIUSXM)19060.70%
KROGER CO (COM)18380.67%
AMAZON COM INC (COM)16500.61%
MASTERCARD INC (CL A)16250.60%
SNOWFLAKE INC (CL A)14040.51%
MERCK & CO. INC (COM)13790.50%
RH (COM)10480.38%
AON PLC (SHS CL A)9430.34%
STORE CAP CORP (COM)8180.30%
T-MOBILE US INC (COM)6570.24%
LIBERTY MEDIA CORP DELAWARE (COM A SIRIUSXM)6550.24%
STONECO LTD (COM CL A)6550.24%
MARSH & MCLENNAN COS INC (COM)6440.23%
GLOBE LIFE INC (COM)6140.22%
TEVA PHARMACEUTICAL INDS LTD (SPONSORED ADR)4940.18%
AXALTA COATING SYS LTD (COM)4110.15%
SIRIUS XM HLDGS INC (COM)2660.09%
LIBERTY GLOBAL PLC (SHS CL C)1880.06%
BIOGEN INC (COM)1800.06%
LIBERTY GLOBAL PLC (SHS CL A)860.03%
JOHNSON & JOHNSON (COM)540.01%
PROCTER & GAMBLE CO (COM)430.01%
MONDELEZ INTL INC (CL A)340.01%
LIBERTY LATIN AMERICA LTD (COM CL A)340.01%
WELLS FARGO & CO NEW (COM)260.00%
LIBERTY LATIN AMERICA LTD (COM CL C)170.00%
VANGUARD INDEX FDS (S&amp;P 500 ETF SHS)160.00%
SPDR S&P 500 ETF TR (TR UNIT)160.00%
UNITED PARCEL SERVICE INC (CL B)100.00%



バフェット2021年1月~3月売買銘柄(単位:百万ドル)
※有価証券&持分法適用会社のみ

BRK Buysell_20210518

※売買金額については、米国証券取引委員会に提出された売買株数に各銘柄の四半期末時点株価をかけて仮計算しております。
バフェットの実際の売買金額は当該四半期中のどこかで行われております(期末価格ではない)ので、上記計算とは異なることご了承ください。

バフェットの投資戦略
こちらの記事ご参照!

バフェットの4つの投資戦略に学ぶ!~「事業内容を理解できる企業」~

りろんかぶおコメント

・なんといっても注目は昨年に大規模に投資を行った製薬大手(BMY、MRK、ABBV)とシェブロンの大幅な売却。
投資金額が巨額であったことからバフェットの投資判断と思われたので、長期保有されるかと思いきや早速の売却で驚きです。5月の株主総会でもバフェットの口からシェブロンへの投資に言及あったため、売却の背景は謎です。

・ウェルズファーゴは完全処分まであと一歩のところまできてます。

・新規買付でいうと、ベライゾンやクローガーは引き続き強気。その他には保険コンサル・ブローカーのAONを新規取得。一方取得金額は300百万ドル台故にバフェットの投資判断ではないと思われます。

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りろんかぶお

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【ハネウェル】 米コングロマリットの理論株価は?(2020年12月末)

img_HON_2020.png


<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒★★☆☆☆

・ハネウェルは、航空宇宙用機器・システム、ビル関連機器・システム、自動化システム、化学品、セーフティ・セキュリティ関連機器などを手掛ける米国のコングロマリット。

・業界の展望として、航空機需要はコロナの影響でビデオ会議が定着しビジネス利用は今後も激減する見込み、ビルもリモートワーク普及で需要縮小、一方で宇宙産業はこれから大きな伸びを見せる産業、化学品なども今後環境を意識して技術開発が望まれる業界。コングロマリットゆえにひとくくりにはできないが総じて緩やかな業界を土俵としているといえる。

・ではハネウェルの個別の競争優位性はいかに?

・ハネウェルは航空機、ビル、工場等向けに製品・システムを販売していますが、このような重厚長大産業の製造者(ハネウェルの顧客)は失敗が許されないので基本的にはメーカー選びの際に重要なの実績になります。

・その点でハネウェルは1886年設立で歴史も長く実績も十分です。但し例えば、最も利益の占める割合が大きい航空宇宙部門の代表製品航空機エンジンでいうと、マーケットシェアは以下の通りで、競合他社の後塵を拝しているといえるでしょう。

engine share_HON_2020
出典:Flightglobal Insight Commercial Engines 2019

・航空宇宙の次に利益の大きい機能化学品・テクノロジーズ部門に関しても、競合には ABB, Albemarle, Arkema, BASF, Dupont, Emerson Electric, Exterran, Grace、Yokogawa等が存在し、その中で圧倒的な位置を占めているわけではないのでこちらもやはり結果的には価格競争が激しくなります。

・このように製品・システムを販売するビジネスモデルの企業にとっては、圧倒的なシェアを確保して、「この製品を買うなるハネウェル」顧客に思ってもらえるようにならなければ、高い利益率を望むことはできません。

・そういう意味では、どの部門でももちろん一定のマーケットシェアはあるものの、圧倒的地位を確立しているわけではないハネウェルの競争優位性は高いとは言えないと思います。

<理論株価>
113.44ドル(2020年12月末時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に続くと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要はこちらご参照。

NYダウ銘柄理論株価一覧はこちらご参照ください!

<セグメント毎ビジネスモデル>
1. 航空宇宙
航空、軍需、宇宙産業向けにあらゆる製品、ソフトウェア、サービスを提供。具体的には航空機エンジン、補助動力源、コントロールシステム、電気制御システム、衛星やロケット向け機器、アフターサービス、オーバーホールサービス等。

2. ビルディングテクノロジーズ
ビル建設向けに、主に安全性、エネルギー効率、生産性向上に必要な製品、ソフトウェア、テクノロジーを提供。具体的にはビルの管理・最適化システム、エネルギーマネジメントシステム、センサー、カメラ、火災用機器等。

3. 機能化学品・テクノロジーズ
・主に、オイル&ガス、製油所、発電所、化学工場など向けに操業効率向上のための自動化システムなどを提供。
・製油所や化学工場向けに、生産性向上に必要な触媒や吸着剤、機器やコンサルサービスなどを含むプロセステクノロジーを提供。
・高性能の機能化学品を開発・製造。

4. セーフティ&プロダクティビティソリューションズ
安全用防護服、セーフティ関連機器、ガス検知器、緊急システム等を販売。

<決算情報>

・売上は32,637百万ドルと前年対比11.1%減少。コロナによるあらゆる需要の減少、最も打撃の大きかった航空宇宙部門を筆頭に、セーフティ&プロダクティビティソリューションズ以外の部門で売上が減少したことが主因。

・純利益は4,779百万ドルと前年対比22.2%減少。セーフティ&プロダクティビティソリューションズはコロナの特需で増益となったものの、その他部門は減益となった。

<財務情報>
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りろんかぶお

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[ 2021/05/17 11:48 ] 7.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(0)

アリババ 2021年1~3月期決算速報

アリババ_20200714


中国Eコマース大手のアリババが2021年1~3月期決算を発表しました。

<決算結果>

Alibaba
予想実績前年同期比
売上高27.8B28.6 B64%
調整後EPS1.791.58 (※)12%
通期予想売上高143.75B141.95
通期予想EPSNANA
※独禁法違反の罰金$2.8bilは除く。これを含めるとEPSはマイナス0.3


<著者コメント>

・売上高は予想を上回るも、調整後EPSと売上予想は事前予想を下回った。

・主力のEC売上は前年比40%と引き続き堅調。海外向けECも77%増と好調。
また、主に地方在住の低所得層向けのTaobao Dealsも年間Active Userが1.5億人に達し急成長中(競合のPinduoduoは7.8億人)。

・戦略的重点分野のNew Retail(主に生鮮食品などを扱うリアル店舗)は前年同期比134%増加。昨年末買収を発表した中国スーパーマーケットチェーン最大手Sun Artの業績を今期から取り込んだことが寄与。

・将来の収益の柱として期待のCloudは前年同期比37%増と伸び率は縮小。大口顧客の解約が主因。

・食品デリバリーのEle.meも前年同期比50%増と好調。

・売上の伸びに対して、EPSが伸びなかった理由はコスト増が原因。Sun Art等、利益率の低いリアル店舗事業の割合が増えたこと、Ele.meで顧客獲得費用が増加したことが等により営業利益率が悪化。

・Ele.meは先行投資と考えられるが、近年割合を増やしているリアル店舗事業による利益率悪化は恒常的なものなのでアリババの評価が下がる要因になりうる。

・アリババはコマースのサプライチェーン全てを取り込むべく、Sun Art、Tmall Mart、Freshippo等のリアル店舗事業、Ele.me等の食品デリバリーなどにも事業を拡大している。コマースにおいてオンラインとオフラインを融合することで効率的なコマースを目指す。
その一方で、利益率の悪い分野に足を踏み入れていることにもなり、これが将来的にアリババの成長にどう寄与するかは要注目。

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りろんかぶお

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[ 2021/05/14 11:57 ] 8.企業研究 | TB(-) | CM(0)

市民政府論 ジョン・ロック


市民政府論(光文社)を読んだのでその感想です。



【著者と時代背景】

ジョン・ロック(1632年~1704年)
イギリスの哲学者・思想家。

イギリスにおける清教徒革命(1642年~1649年)、名誉革命(1688年~1689年)を経験し、長らく続いた絶対王政から民主化していく時代を生きた。

市民政府論は、名誉革命後の1689年に刊行され、民主化を行った名誉革命の妥当性を理論的に証明したもの。

後に、アメリカの独立宣言、フランス革命にも影響を与えた。

【本の概要】

ロックは、人は生まれながらにして生命・自由・財産を守る権利を持っていると考えた。
この三つの権利を人権と考え、これらの人権は、どんな権力によっても制限されない、と主張した。

但し、自然状態では他者からそれらを侵害されることがあるため、人々は共同体を作り、人権を守るために国民の代表者で構成される立法部が法律を作り、執行部が法を執行し、独立した裁判官が争いごとを法律に従って仲裁する、という法治国家を作り上げた、というのがロックの語る国の起源。

つまり、国ができたのは、人権を守るために便利であったため。

よって、王様が自己の利益のために、国民の人権を侵害するような行為を働くようなことは間違っているという主張し、絶対王政を否定。

【感想】

ロックのように「そもそも国というのは、はじめどのようにして生まれたのか?」を順を追って考えていくやり方はとても説得力があります。

そこでは、まず国という共同体がない完全な自然状態における人間を考察。

そして、自然状態を放棄して共同体を作るに至る合理的理由を解説。

そして、共同体を作るに至った目的を柱として、その目的を達成するために最適な統治形態を説明していくというやり方。

非常にすっと頭の中に入ってきて読みやすいです。

またロックの時代には、未だキリスト教の教えが人々の思想の中心にあり、ロック自身もキリスト教の考え方に一部影響を受けているものの、例えば、市民政府論の冒頭で、

「アダム(最初の人類)に世界を治める支配権があったというものがいるが、アダムはそのような権限を神から明示的に与えられたわけではない。

仮にアダムにそのような支配権があったとして、アダムの正当な後継者を確定するすべ聖書には示されていない。

仮に後継者を確定できたとして、アダムの直系の子孫は誰か、はるか昔にすっかりわからなくなっている。

従って、世に無数の血統や家計がある中で、我こそはアダムの直系の子孫であると言い立てることはいささかもできない。

その点で万人は平等である。」

と、当時当たり前のように考えられていた王権神授説(王権は神から付与されたものであるという考え方)を論理的に否定している。

今でこそ世の中の事象や人間の起源が科学で解明されていき王権神授説を肯定することの方が難しいが、科学が発達していないロックの生きた時代でも、論理的思考によって、よくよく考えれば不自然な統治形態である絶対君主制を否定できるというのは非常に面白いです。

というのも、私たちも、当然のように生まれた国の国民として生き、当然のように法律を守り、当然のように税金を納めていますが、そもそも我々はなぜそのようにしているのか?と考えていくことも重要だと思ったからです。

これは、当たり前のように大学に行き、当たり前のように会社に勤め、当たり前のように毎日満員電車に揺られ出勤し、当たり前のように上司の指示に従っているという、一般的な生き方についても疑問を投げかけることが大事であるのと一緒です。

ロックが提唱した三権分立的な考え方や間接民主制は、まさに現在の先進国の統治形態でそのまま採用されており、なぜこのような統治形態になっているか、その根本を考える上で非常に学びがある本でした。



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[ 2021/05/13 08:00 ] 20.株式投資お勧め本 | TB(-) | CM(0)

バフェットの年率リターン20%の源泉は銘柄選択や投資タイミングではなく〇〇だった!

バフェット2


ウォーレンバフェットは超長期でS&P500をはるかにしのぐリターンを上げていることで有名です。

それゆえに彼は投資の神様とまで言われています。

世の中一般的には、彼の投資手腕、つまりは銘柄選択と投資タイミングが賞賛されています。

今回は、実は彼の高リターンの源泉は銘柄選択や投資タイミングではなく違う要素があった、というお話をします。

1.バフェットの長期リターン

実際にバークシャーの2020年Annual Reportによると、1965年~2020年の55年間におけるバークシャーとS&P500の平均年率リターンは以下の通りです。

バークシャー:20.0%
S&P500:10.2%


年率リターンでいうと、バフェットはS&P500にほぼダブルスコアをつけるような驚異的なリターンを挙げています。

これがいかにとんでもないことであるかはトータルリターンをみるとわかります。

例えば、1965年に両者に100ドルを投資すると、2020年には以下になります。

バークシャー:2,810,626ドル
S&P500:23,554ドル


年率のリターン差は9.8%しかないのに、トータルではなんと100倍以上の差がついてしまいます。

これが複利の力です。


ところで、ここでちょっとした疑問がわきます。

長らくバフェットの代表銘柄であったコカ・コーラ、アメリカンエクスプレスなどは、確かに長期で見るとかなり株価は上昇したのですが、ここ数年の株価はぱっとしません。

ここで実際にバークシャーによる、コカ・コーラとアメリカンエクスプレスへの投資のリターンを計算してみましょう。


2.バフェットの代表銘柄のリターン

①コカ・コーラ

バフェットがコカ・コーラに大規模な投資を行ったのは1988年~1989年です。(その後少しだけ追加投資してますがここでは無視)

仮に1988年末の株価でコカ・コーラに投資をした場合、2020年末までの配当を含む平均年率リターンは

12.31%/年

となります。

②アメリカンエクスプレス

バフェットがアメリカンエクスプレスに大規模な投資を行ったのは1994年~1995年です。(その後少しだけ売却してますがここでは無視)

仮に1994年末の株価でアメリカンエクスプレスに投資をした場合、2020年末までの配当を含む平均年率リターンは

12.25%/年

となります。

STOP

つまり、バフェットの代表銘柄は年率リターン20%には遠く及んでいないことがわかります。

では、バフェットはどのように年率リターン20%を達成しているのでしょうか?


3.年率リターン20%の秘密

この秘密は「フロート」にありました。

実際に、バークシャーの高リターンの源泉はフロートにあると、毎年のバフェットからの手紙でも繰り返し説明されています。

それではフロートとは何でしょうか?

これを説明するためには、バークシャーの主要ビジネスでもある損害保険会社のビジネスモデルを説明する必要があります。

保険会社では、基本的に保険料を先に受領し、保険給付金の支払いは後で行われます。

つまり、保険料を受け取ってから保険給付金を支払うまでの期間、余剰資金が生まれ、これをバークシャーでは「フロート」と呼びます。

保険会社の規模が大きくなると、連続的に保険料の受け取りと保険給付金の支払いが発生し、次第にフロートの額が安定してきます。

一般的な保険会社はこのフロートを使って、債権投資等のローリスクローリターンの投資を行いますが、バークシャーではその財務基盤の強さを武器に、株式等のハイリスクハイリターンの投資を積極的に行っています。

バフェットは借金をしないことで有名ですが、このフロートを実質的なレバレッジとして使っていることがバフェットのリターンの源泉だったのです。


4.フロートの推移

ちなみに、2019年のバフェットの手紙によると、バークシャーのフロートの推移は以下の通りとのこと。

フロート推移_20210511


2020年末時点では$138 billionのフロートがあるとのことで、フロートの巨大さが良くわかります。

5.まとめ

バフェットの年率リターン20%の源泉は銘柄選択や投資タイミングというよりも「フロート」の存在が大きかったことがわかりました。

要は、バフェットと言えど純粋な銘柄選択だけで超長期で20%以上のパフォーマンスを上げているわけではなかったのです。

ここから得られる教訓としては、バフェットのようなとんでもないリターンを上げるためにはやはりレバレッジが必要ということです!

銘柄選択に時間をかけるよりも、どのようにレバレッジを利かせるかに時間をかけるほうが、リターンを押し上げてくれるかもしれません。

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[ 2021/05/11 11:46 ] 13.バフェット関連その他 | TB(-) | CM(0)

FIREを勘違いしている人

イメージ_20201221


最近になって、FIRE(Financial Independence, Retire Early)という言葉が広く認知されるようになってきました。

FIREは米国で広まった言葉ですが、ウィキペディアで調べると以下のような定義です。

「経済的独立と早期退職を目標とするライフスタイル」
by ウィキペディア


しかし、テレビやYoutubeでこのFIREが語られるとき、勘違いしている人がとても多い印象を受けます。

というのも、FIREを達成した人に対する質問として以下のようなものがあるからです。

「仕事せずに毎日遊んでいるだけだと退屈にならないですか?」
「仕事をしていないと社会とのつながりがなくなって孤独を感じませんか?」
「私は今の仕事が好きだからFIREなんてする必要ない」
etc


このような質問をする人は、FIREの一部の側面だけを見ているような気がします。

その一部の側面とは「早期退職」です。

つまり、FIREとは「リタイアして遊んで暮らす」という風に解釈しているのです。

この解釈は決して間違っているわけではないのですが、FIREの一部の側面でしかありません。

では、FIREの全体像をとらえる解釈とは何か?

個人的な見解では、重要なのは「経済的自立」の方だと思います。

これは、生活費を賄えるほどの不労所得があり、生活をするために労働をしなくてよい状態と言えます。

例えば画家として食べていけるほどではないけど絵をかくのが大好きという人は、
経済的自立を達成していれば収入を気にせず大好きな絵を描き続けることができます。

逆に、経済的自立をしていないと、大好きな絵を我慢して、食べていくために好きでもない仕事をせざるを得ません。


ではなぜ、経済的自立の方がFIREを捉える上で重要なのか?

それは、経済的自立の方が、早期退職よりも上位の概念だからです。

つまり、経済的自立をするということは、お金にとらわれず多くの選択肢を自由に持てる状態であり、
退職するというのはそのうちの選択肢の一つでしかないからです。

FIREを達成していれば、仕事をしてもいいし、しなくてもいい、という選択肢を持つことができるのです。

では、そもそも仕事と遊びの違いとは何なのでしょう?

一般的には、仕事とは「働いて給料をもらうこと」と解釈している人が多いと思います。

給料をもらうということは、その先に商品やサービスを提供した対価としてお金を受け取る、という商業的な行為が発生しています。

つまり、仕事とは「他者に貢献する」ことを指すといえるでしょう。

逆に、誰かのためにならず、単純に自己満足のために行うことを「遊び」ととらえることができます。

こう考えると、FIREをして会社勤めはしていない、但し他者に貢献するような活動はしている、しかしお金はもらっていない、

という人は果たして、「仕事をしていなくて社会に貢献していない」と、周囲からとがめられる筋合いはあるのでしょうか?

この人は立派に社会に貢献していますし、何もとがめられる筋合いはないと思います。

世の中の人は、会社に勤めてお給料をもらうのが「仕事」で、それ以外は仕事ではない、つまり会社に勤めてない人は社会に貢献しておらず、けしからん、となるわけですが、もう少し本質を理解する必要がありますね。


まとめると、

FIREを捉える上で重要なのは「経済的自立」であり、「早期退職」は経済的自立の状態における選択肢の一つでしかありません。

また、経済的自立を達成したからこそ、お金をもらわずに社会貢献活動(一般的には仕事)をしているFIRE民も多く存在していることも見逃すことはできません。



ちなみに、自分自身がFIRE生活を1年半してみて思うことは、結局人間、自分が何してもいいとなった時に、最後に辿り着くのは、「他者に貢献したい」という気持ちだと思います。

会社員の時にはこういう感情は一切持ちませんでした。

単純に目の前のやらなければいけないことを粛々と対応していただけです。

そういう意味では、多くの人がFIREを達成して、内から湧き出るような他者貢献への気持ちをもつと、社会はもっと良くなるのでは?とも思います。


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りろんかぶお

※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。

[ 2021/05/10 10:20 ] 16. FIRE(セミリタイア) | TB(-) | CM(0)

バークシャーハサウェイ株主総会(2021年5月)~6つのポイント~

誠実な経営者ロゴ4


2021年5月1日にバークシャーハサウェイの株主総会が開催されました。

同総会には、会長のバフェット、副会長のチャーリマンガー、保険および非保険事業の責任者であるアジートジャインとグレッグアベルが出席。

総会は5時間超に及び、冒頭でバフェットからバークシャーの業績などに関するプレゼンが行われ、その後株主の質疑応答に移りました。

今回は同総会で特筆すべき6つのポイントについて紹介します。


1.ロビンフッドについて

ロビンフッドのような売買手数料無料のトレーディングアプリの爆発的な人気について、

バフェット:

「ロビンフッドは、近年株式市場に参入したカジノグループにとって重要なカジノの役割をはたしている。
これに関して違法なことは何もないし、不道徳なことも何もない。
しかし、それをしている人々の周りに良い社会が構築されるとは思わない」

マンガー:

「そのようなものが文明人やまともな市民から資金を引き出すことはひどいことだ。
それはひどく間違っている。
我々は人々に悪いものを売ってお金を稼ぎたくない」


2.シェブロンへの投資と気候変動問題

気候変動問題が深刻化する中、石油・ガス産業に投資したバークシャーの意思決定について尋ねられ、

バフェット:

「Chevronはちっとも悪い会社ではないし、Chevronに投資したことについて何の罪悪感もない。
もしChevronの全体を保有することができたとしても、Chevronの現行ビジネスを行うことに不快感を感じることはないだろう。
Chevronはこれまで、幾多の面で社会に貢献してきたし、これからも貢献し続けるだろう。

ある事柄に対して両極端の意見を持つ人間はばかげていると思う。
私は、3年以内に石油の使用を禁止されることは嫌だが、その一方で、気候変動で起こっていることは、私たちがあらゆるものに適応したのと同じように、時間の経過とともに適応するだろうと思っている。

私は、現在まっとうなビジネスを行っている会社に投資する際に道徳的な判断をしたくはない。
全てのビジネスに、あなたが嫌う何かしらの要素があるはずだ。」

マンガー:

「地球温暖化に関するこれらすべての質問に対する明確な回答を我々が知っているとは思わない。
質問をする人々は、自分自身は答えを知っていると思っている。
私たちは自分の考えにもっと控えめです。」


3.アップル株

バークシャーが2020年中にアップル株の一部を売却したことについて、

バフェット:

「おそらく間違いだった。
アップルのブランドと製品は素晴らしい。
これらは人々にとって不可欠な製品だ。」


4.SPAC

近年急増している特別買収目的会社(SPAC)について

バフェット:

「私が理解している限りでは、SPACは2年以内にその資金を使う必要がある。
仮にあなたが私の頭に銃を突きつけて「2年以内に何かしらのビジネスを買いなさい」と言うのであれば、私は何かしらを買うでしょうがそれはたいしたことのないビジネスでしょう。

もし、あなたが他者のお金で投資ができる立場で、それによって手数料を得ることができ、アップサイドもあり、それでいてダウンサイドがないとしたら、あなたは何かしらに投資を行うことでしょう。

率直に言って、私たちはSPACとは競争していません。
これは、ギャンブル相場で我々が見てきたものの中でも酷いモノです。」


5.S&P500

バークシャーの株価がここ十数年、S&P500をアンダーパフォームしていることについて、

バフェット:

「私はS&P 500インデックスファンドをお勧めします。
ほとんどの投資家は、バークシャーハサウェイを含め、個別株に投資をするよりも、単純にS&P500に長期投資するだけの方が優れたリターンを得るでしょう。
私の死後、私の遺産の90%がS&P500インデックスファンドに投資されることになっています。」

マンガー:

「個人的には市場全体を保有するよりもバークシャーを保有する方を好んでいる。
私はバークシャーを保有することに非常に満足しています。
長い年月の中で市場平均にアンダーパフォームをすることもあるだろうがそれは一時的で、長期で見ればバークシャーのリターンの方が優れているだろう。
私たちが保有しているビジネスは市場平均よりも優れている。」


6.ビットコイン

現在史上最高値を更新し続けるビッドコインに関して、

マンガー:

「私をよく知っている人は、ビッドコインへの投資に赤旗を振っています。
もちろん、私はビットコインの成功を願っていません。
私は誘拐犯や強奪者などにとって非常に便利な通貨を歓迎しません。
また、何もないところから新しい金融商品を発明しただけの人に、大金を授けるのも好きではありません。
控えめに言っても私はいまいましい仮想通貨全体が嫌いで、文明の利益に反していると思います。」

STOP

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※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。



[ 2021/05/07 12:33 ] 12.バフェットの投資哲学 | TB(-) | CM(0)

りろんかぶおポートフォリオ(2021年4月末時点)


1. りろんかぶおの基本投資方針

資本を通じて世の中に貢献すること

を基本理念とし、以下4つを満たす企業への投資を行う。


1. 今後も人々の生活に不可欠な事業を行っている企業

2. 業界内で確固とした競争優位性を持っている企業

3. 株主利益の最大化を重視する企業

4. 割安な企業


いろいろ勉強していくうちに微修正していくかもしれませんが、
大まかには変わらないと思います。


2. りろんかぶおのポートフォリオ

りろんかぶおポートフォリオ(2021_4_30時点)

(2021年4月売買銘柄)

取得
DOCU 205.4ドル


3. りろんかぶお vs S&P 500

<投資期間平均年率リターン>
りろんかぶお:10.59%
S&P500(配当込):14.70%

<前提条件>
計算方法:投資期間のキャッシュフローをIRRベースで計算
投資期間:2015年9月29日(投資開始日)~現在
配当込・手数料込・税引後

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[ 2021/05/06 10:21 ] 3.著者ポートフォリオ | TB(-) | CM(0)
プロフィール

りろんかぶお

Author:りろんかぶお
【名前】:りろんかぶお
【生年】:1987年
【出身】:千葉
【性格】:感情の起伏ゼロ。声低め。
【学歴】:東京大学大学院卒
【職業】:現在はセミリタイアし専業投資家。元総合商社勤務(M&A等)
【資格】:証券アナリスト
【趣味】:投資・麻雀・ランニング
【目標】:資本を通じて社会に貢献すること


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