バフェット部 FIRE達成の東大卒元商社マンの米国株情報サイト

M&Aを手掛けた東大卒元商社マン(証券アナリスト資格有、現在はFIREを達成し専業投資家)が主に米国株の理論株価を全力分析!

月別アーカイブ  [ 2021年04月 ] 

GAFAM 2021年1~3月決算まとめ

GAFA決算_20201030


2021年1~3月決算
Google
予想実績前年同期比
売上高51.7 B55.314 B34%
調整後EPS15.8220.51108%
次Q予想売上高53.01 B開示なし
次Q予想EPS15.69開示なし
<コメント>
Google Cloudの売上高が前年対比46%増、営業利益ベースでも黒字化の兆し
YouTubeの売上高が前年対比49%増、好調
4/23に追加で最大50Bまでの自社株買いを決定
保有株式の価格上昇で4.2 Bほどのキャピタルゲイン
Apple
予想実績前年同期比
売上高77.3 B89.58 B54%
調整後EPS0.991.4119%
次Q予想売上高開示なし
次Q予想EPS開示なし
<コメント>
個別商品の前年同期比の売上高増加率は、iPhoneが66%増、Macが70%増、iPadが79%増。どの商品も絶好調。前年はロックダウンなどで振るわなかった要因もある。
地域別だと北米、欧州は引き続き好調で、中国に至っては87%も増加。
$90 bilの自社株買いを発表。
Facebook
予想実績前年同期比
売上高23.72 B25.439 B46%
調整後EPS2.613.393%
次Q予想売上高開示なし
次Q予想EPS開示なし
<コメント>
ユーザー数の伸びは前年同期比10%前後の増加に過ぎなかったものの、広告単価が3割増加したことが売上を牽引
2Qの前年対比成長率は1Qと同等以上の伸び率を示す予想だが(前年同期がコロナ禍で業績が悪かったため)、年後半の伸び率は急激に減速する見込み。
Amazon
予想実績前年同期比
売上高104.46 B108.518 B44%
調整後EPS9.5415.79215%
次Q予想売上高108.68 B110.0 B ~ 116.0 B24% ~ 30%
次Q予想EPS10.81開示なし
<コメント>
特に米国以外のEコマース売上高が堅調に増加したことがけん引。
利益の約半分を占めるAWSの売上高は前年同期比32%増も、GoogleクラウドやAzureと比較すると伸びが弱い。
Microsoft
予想実績前年同期比
売上高41.03 B41.7 B19%
調整後EPS1.781.9539%
次Q予想売上高42.98 B開示なし
次Q予想EPS1.78開示なし
Azureは前年対比50%増と引き続き好調


<まとめ>
・これからの10年もGAFAMがけん引するであろうと思わせる業績!!
・やはり21世紀の石油といわれるデータを支配するGAFAMは最強。
・GAFAMに死角なし!!

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りろんかぶお

※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。

[ 2021/04/30 10:26 ] 8.企業研究 | TB(-) | CM(0)

僕がグーグルの将来に強気な理由

Alphabet.png


私は、GAFAの中でもとりわけGoogleの将来性が期待できると思っています。

まずは4/27にGoogleの親会社であるアルファベットが2021年第一四半期の決算を発表したのでこれを確認してみます。

結果はぶっちぎりに良い内容でした。

<2021年1Q決算結果>

予想実績前年同期比
売上高51.7 B55.314 B34%
調整後EPS15.8220.51108%


※調整後EPSは以下の計算
Diluted EPS +26.29
減価償却期間変更によるEPS押上効果の削除 -0.95
保有株の株価上昇によるEPS押上効果の削除 -4.83

20210428_Google決算
出典:Google決算資料

<コメント>

・売上高、調整後EPSの伸び、予想の上回り方、各セグメントの伸び、どれをとってもほれぼれとするような非の打ちどころのない内容。

・Google Cloudの売上高が前年対比46%増、営業利益ベースでも黒字化の兆し

・YouTubeの売上高が前年対比49%増で絶好調

・追加で最大50Bまでの自社株買いを決定

<僕がグーグルの将来に強気な理由>

・まずは既存ビジネスの圧倒的な強さです。Googleの利益の大部分は、検索エンジンやクロム、マップ、アンドロイド、YouTube等のGoogleプロダクトから得られる広告収入です。

・例えば大黒柱の検索エンジンは、その圧倒的なクオリティの高さから、既に消費者からも圧倒的な信頼を獲得しており、今後Googleを脅かす検索エンジンを提供できる企業は現れないでしょう。正直、自分もいくつかの検索エンジンを使ってみて、やはり自分の得たい情報がダイレクトに表示されるのはGoogleだけです。

・またYoutubeも確固としたプラットフォームになったといえるでしょう。自分自身も家事や寝る前などはラジオ代わりにYoutubeを聞くのが習慣ですし、日本では多くの芸能人がYoutubeに参入してここ1~2年でコンテンツが莫大に増えました。

・そして僕が今後のGoogleにとっても期待しているのはSegmentの中の「Other Bets」です。

・Googleは既存プロダクトから得られる莫大な広告収入を、未来の収益の柱となりうる対象に投資しまくっています。これを既存プロダクト以外に賭けるという意味で「Other Bets」としています。

・例えば、よい例は自動運転です。2020年代に確実に自動運転が商用化されるとみられていて、その最先端を走るのがアルファベットの子会社であるウェイモなのです。自動運転にとって最も重要なものの一つは走行データであり、ウェイモは世界の自動運転システムを牛耳る可能性があります。グーグルは自動運転を10年以上前から研究していたのです。

・また、マイクロソフトCEOのサティアナデラが著した「ヒットリフレッシュ」では我々の未来を大きく変える以下3つのテクノロジーを紹介しました。GAFAM各社それぞれ、以下三つに莫大な研究開発費を投じていますが、少なくとも量子コンピューターに関してはGoogleが頭一つ抜けています。

①AI
②量子コンピューター
③MR(仮想現実(VR)と拡張現実(AR)を合わせた複合現実)

・その他にもGoogleは、老化とそれに伴う病気に関する研究を行うバイオテクノロジーの研究や、気球を用いた空の移動体通信基地局事業も行っています。

・つまり、「Other Bets」の中身は様々な研究対象から構成され、短期的にいうと自動運転、中期的にいうと量子コンピューター・MR、長期的にいうとバイオテクノロジーと、結果的にはうまいこと世に出る時間軸が分散され、今後10年20年の内に、この「Other Bets」の中から、次々と世の中をがらりと変えるサービスが出てくると思います。

・グーグルのやっていることに関する深い分析は以下ご参照。

Alphabetはどこへ向かうのか?①
Alphabetはどこへ向かうのか?②
Alphabetはどこへ向かうのか?③

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りろんかぶお

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[ 2021/04/28 11:57 ] 8.企業研究 | TB(-) | CM(0)

【ボーイング】 世界最大の航空機メーカーの理論株価は?(2020年12月期)

rogo-2016_BA.png


<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒★★★☆☆

・Boeingは米国の航空宇宙機器メーカーです。中でも主力は民間用航空機の製造・販売となります。

・民間用航空機業界の長期的な見通しについては、従来の明るい見通しからは下方修正せざるを得ません。何といってもコロナの影響です。新型コロナの影響で失われた旅行客需要はいずれ戻ってくると思われますが、ビジネス客に関してはそうはいかないでしょう。なぜならビデオ会議の便利さを多くの人が実感したことで確実に海外出張は今後も激減することが予想されるからです。
国際航空運送協会(IATA)が2020年5月に発表した今後20年間の旅客需要は以下で、コロナ化で行動様式が変わるとは言え年率3.7%ずつ伸びていくと予想しています。
旅客需要_BA_2020
出典:IATA

・Boeingは航空機需要がコロナ以前のレベルまで戻ってくるのに3年を要すると見込んでいます。旅客が戻ってきても、Boeingの直接の顧客となる航空会社の財務が改善してくるのにはタイムラグがあるためとのこと。

・こういった業界の中で、Boeingの競争力はどうなのでしょうか?以下は、メーカー別ジェット機受注数の推移です。Boeingは最大のライバルである欧州のAirbusとマーケットリーダーを激しく争っておりますが、ほぼこの二社で90%程度のマーケットシェアを占めております。
受注機数_BA_2020
出典:日本航空機開発協会

・旅客機は大きく、主要ジェット機(100座席以上)とリージョナルジェット機(100座席以下)の二つに分けることができますが、航空機市場全体においては主要ジェット輸送機需要が占める割合が大きいです。Boeing、Airbusともに主要ジェット輸送機の製造に注力しており、同市場はこの2社の独壇場になっておりますが、その理由は、航空会社にとって現行機と異なるメーカーの機体導入はパイロット育成に時間とコストを要することや、リージョナルジェット機と比較して主要ジェット輸送機は高い開発コストを要するという参入障壁があることなどが挙げられます。一方で、リージョナルジェット機の市場シェアは混戦状態となっています。

・しかし主要ジェット輸送機に占めるBoeingの立ち位置は悪化しています。Boeingは主力の737MAXの事故で生産停止が続き、2019年は新規受注の多くをAirbusに持っていかれこれは2020年も継続しています。737MAXは2020年12月に生産再開したものの、一度シェアを奪われると航空会社側でのパイロット育成の問題などで長期的な影響を及ぼすために、今後BoeingとAirbusの競争はさらに激化していくことが予想されます。

<理論株価>
直近3年間のフリーキャッシュフローが赤字の為計算不可。

※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に続くと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要はこちらご参照。

NYダウ銘柄理論株価一覧はこちらご参照ください!

<セグメント毎ビジネスモデル>
1. 民間用航空機
民間用航空機の製造、販売、及びアフターサービスの提供。
現在生産中の機体は、737、747、767、777、787の5種類。現在797を開発中。

2. 軍事、防衛及び宇宙関連
軍事用航空機、防衛関連機器、宇宙航空関連製品(衛星、スペースステーション等)の製造、販売。

3. サービス&サポート
自社製品のメンテナンスやアップグレード等のサービス提供。

4. ファイナンスサポート
自社製品購入顧客に対する融資などを通じたファイナンスソリューションの提供。

<決算情報>

・売上は58,158百万ドルと前年対比24.0%減少。主力の民間用航空機部門の売上が、以下三つの要因で半減(マイナス16,093百万ドル)したことが主因。
→コロナ禍による航空需要の激減に伴い、納入機数が激減したこと
→主力製品ボーイング737MAXの事故に伴う生産停止(一部の国では2020年12月から納入再開)
→準主力製品ボーイング787の製造上の欠陥による減産の影響

各機体の納入機数は以下。(2019年→2020年)
737:127機→43機
747:7機→5機
767:43機→30機
777:45機→26機
787:158機→53機

・純利益は▲12,767百万ドルと赤字の深堀(前年は▲1,975百万ドル)。上述の通り、様々な要因で主力の民間用航空機部門の売上が激減したことに加え、2022年に納入開始予定であった開発中の777Xの納入開始時期が2023年後半にずれ込む見通しとなり$6.5 bil規模の減損を行ったことが主因。

・受注残は金額ベースで2019年末の376,593百万ドルから2020年末に281,588百万ドルに激減。生産停止していた737MAXのキャンセルに加え、コロナ禍の影響で新規注文が激減したことが主因。

<財務情報>
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[ 2021/04/27 12:16 ] 7.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(2)

僕が実践したFIREまでの具体的なステップ

イメージ_20201221


私は2019年にFIREを達成ししたのですが、実はその6年程前からFIREするための具体的な財務シミュレーションを作っていました。

今回は、経済的自由を達成し、働かなくても生きていける状態(ここではこの状態をFIREと呼ぶことにします)を作るために、実際に私が実践した具体的なステップを紹介します。

イメージしやすいように具体的な金額の例(ここでは独身の方を想定。私には家族がいるので私が実際に使った計画の数値とは異なるのでご了承を)も交えながら紹介していきます。


<FIREまでの具体的なステップ>

①FIRE後の生活費を計算
②運用資産の選定
③目標資産額を算出
④今後の想定収支から資産推移をシミュレーションし目標資産到達時期を算出
⑤後はひたすら計画を実践

一つ一つ詳しく説明していきます。



①FIRE後の生活費を計算

FIRE後は企業に勤務しなくていいので住む場所に制限はありません。
その前提でFIRE後の生活を具体的に計算します。

<主要生活費項目>

・家賃

FIRE後なので家賃の高い都会に暮らす必要なし。
田舎の一人暮らしであれば3万円あれば十分でしょう。
自分の住みたい場所の家賃相場を調べましょう。

→ここでは仮に年間36万円

・水道光熱費・インターネット代

FIRE後でも大差ないはず。
月1万円程度か。

→年間12万円

・携帯代

格安スマホであれば月1800円程度

→年間2.2万円

・食費

一食500円、一日1500円だとしても、月に4.5万円。

→年間54万円

・娯楽費、その他

友達と飲みに行ったりする費用や衣服代などとして月2万円程度。

→年間24万円

・国民年金保険、国民健康保険

純粋な配当金生活の場合、確定申告不要制度(自動的に税額控除)を使えば所得がゼロという扱いになります。

よって国民年金保険料は免除、国民健康保険は均等割と平等割のみで市町村によって金額は異なりますが年間4万円程度か。

→年間4万円

STOP

これらの合計は

132.2万円

おそらく皆さんが思ったよりはるかに少ない金額だと思いますが、無駄な出費を省いてシンプルに生きていくだけなら、実はこの程度の金額があれば生活できちゃうわけです。

「こんな生活じゃFIREしても楽しくなさそう」と思うかもしれませんが、サラリーマンがFIREするのであればお金を使わずに人生を豊かにする方法を知っておく必要があると思います。


②運用資産の選定

FIREを達成するためには、どの程度の運用利回りを想定するかで必要となる資産額が変わってきます。

更に、FIREする上では月々のキャッシュフローが重要なので、配当金、金利、家賃収入などを安定的に得られるように運用していく必要があります。

しっかりとした資産運用をするために勉強は必須です。例えばFPの資格の勉強などをすれば包括的に学べるのではないでしょうか。
(自分の場合はサラリーマン時代の仕事が投資だったので元々最低限の知識はあり、後は証券アナリストの資格も持ってたりします)


さて、運用利回りは各資産ごと(株、債権、不動産)に異なりますが、ご自身の得意とする分野や興味を持てる分野で運用することをおススメします。


自分が選択したのは米国の長期連続増配株。

これを選んだ理由はなんといっても米国企業の力強さ。(米国株の魅力は以下)

【米国株入門】 米国株が日本株よりも魅力的な4つの理由

更に、慎重に連続増配株を選べば、安定的に配当金をもらえる上に、債権とは違ってある程度の高利回りが狙えます。

米国株では30年以上連続して増配している企業でも配当利回り5%をこえる銘柄がたくさんあります。(但し、高配当銘柄の中には単純に先行きが暗く株価が低迷している銘柄も多いので注意が必要。)

【連続増配】 米国の30年以上連続増配銘柄と配当利回りを全公開



③目標資産額を算出

経済的自由を達成するためには

(資産×運用利回り)>生活費

を達成する必要があります。

よって目標資産額は以下のように求められます。

目標資産額=生活費÷運用利回り


仮に米国長期連続増配銘柄で運用し、配当利回り5%、税後利回り3.5%(※)とすると目標資産額は以下の通り。

132.2万円÷3.5%=3777万円

少しだけ余裕をもって4000万円としましょう。

つまり4000万円ためてしまえば、働かずに生きていくことができるようになるのです。


※米国株のデメリットは外国源泉税10%が控除されてしまう点。

日本の配当課税20%と合わせて28%((1-10%)×(1-20%))の税金が取られてしまいます。

本来確定申告すれば外国源泉税は所得税から控除されるので還付されるのですが、所得税のない配当金生活では還付されません。



④今後の想定収支から資産推移をシミュレーションし目標資産到達時期を算出

次に目標資産をどう作っていくか、サラリーマンとしての想定収支を基に実際にエクセル等を使って今後数年間、数十年間の財務シミュレーションを作り、資産到達時期を算出します。

収支項目は以下のような感じでしょうか?

+給与収入(税後、社会保険料控除後)
+配当収入(これは最初は小さいモノの徐々に大きくなっていく)
ー家賃
ー水道光熱費・インターネット代
ー携帯代
ー食費
ー娯楽費
=本年度キャッシュフロー

資産額=前年度資産額+本年度キャッシュフロー


伝統的な日本企業に勤めている方であれば今後の給与収入はある程度想定を立てられるはず。

支出も無理のない範囲でできるだけ絞って、コツコツ資産を積み上げ、随時積立投資していけばいいのです。(随時投資をしていけば福利の力も手に入れることができます)


⑤後はひたすら計画を実践

おそらく目標資産額に到達するためには、人によっては数十年かかる人も出てくると思います。

なので、支出額もあまり無理をしすぎると持たないので要注意。

FIREする前でも後でも重要なのは、しっかり支出の予算を決めてその予算の中でやりくりしていく技術です。

実はこれができない人がとても多い印象ですが、逆にいえばこれさえできれば、後はコツコツやっていくだけで誰でも経済的自由を達成し、FIREできると思います。

STOP

皆さんも、経済的自由を手に入れ、自分の本当に好きなことに打ち込む人生を共に送っていきましょう!

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[ 2021/04/26 10:35 ] 16. FIRE(セミリタイア) | TB(-) | CM(0)

動画配信サービスが好調なAT&Tはグロース株に変貌できるのか?

ATT.png


4/22にAT&Tの決算が発表され、好決算を受けて株価は終値で4%上昇しました。

特に好感されたのは以下の3点。

・携帯の新規加入者数が予想を上回ったこと。
・コロナ化でストップしていたスポーツなどが再開しメディア部門の広告収入が戻ってきたこと。
・昨年サービス開始した動画配信サービスのHBO Maxの加入者が順調に伸びていること。


こんな中、私が注目したのが、動画配信サービスのHBO Maxです。

HBO Maxの2021年3月末の有料会員数は米国内では1Qだけで2.7百万人増加し44.2百万人、全世界で63.9百万人に達しました。

ちなみに競合他社の有料会員数は以下。

Netflix:米国・カナダで74.4百万人、全世界で207.6百万人(2021年3月末時点)
Disney+:全世界で94.9百万人(2021年1月2日時点)

HBO Maxは現在米国本土及び米領国のみでサービスが提供されていますが、2021年中に追加で一気に60か国でサービスが開始される予定です。

更に、先月のインベスターデイでは2025年までに有料会員数が120百万人に達する予想であることを発表。


動画配信の皮切りはNetflixやHuluから始まり、映画配給会社はそれらのプラットフォーマーに自身の作品を提供してきました。

ちなみに米国の映画配給会社ビッグ5は以下。

ウォルト・ディズニー・スタジオ
ワーナー・ブラザース・エンターテイメント
ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント
パラマウント映画
ユニバーサル・スタジオ


ところが最近、これらの映画会社も動画配信サービスが優良事業であることを認識し、各社独自の動画配信サービスを続々と開始し始めたのです。

ウォルト・ディズニー・スタジオ→Disney +(2019年11月~)
ワーナー・ブラザース・エンターテイメント→HBO Max(2020年5月~)
ユニバーサル・スタジオ→Peacock(2020年7月~)
パラマウント映画→Paramount +(2021年3月~)


このように動画配信サービスというのは現在戦国時代に突入しているのです。

Netflixはこのような時代がきて、映画会社各社がNetflixへの作品提供を断り始めることがわかっていたこともあって、独自コンテンツの制作に巨額の投資を行ってきて、実際に優良なコンテンツが続々とネットフリックスから生まれています。

但し、ビッグ5は古くから映画製作を続けてきてことによる膨大なコンテンツがあります。

中でもディズニーはこれまで、マーベル、ピクサー、20世紀スタジオなどの有力映画会社を次々に買収してきた経緯があり、コンテンツの質と量で他社を圧倒している感があります。

そういった意味ではDisney+は今後の動画配信事業を牽引していくでしょう。

但し、二番手としてはAT&T傘下のワーナー・ブラザーズが挙げられるでしょう。

ハリウッド映画の歴史はワーナーブラザーズ抜きには語れません。

例えば一度は聞いたことがある以下のような超有名映画は全てワーナーブラザーズが提供してきたものです。

インセプション
インターステラー
オーシャンズ11
スーパーマン
シャーロックホームズ
バットマンシリーズ
ハングオーバー!シリーズ
マトリックスシリーズ
ハリー・ポッターシリーズ


コンテンツの質と量においては、やはりディズニーには劣るものの、その次には位置しており、米国でも好調なスタートを切ったHBO Maxは今後世界に展開していくことで大きく有料会員数を増やしていけると考えられます。


但し、一点注意が必要!

仮にHBO Maxの有料会員数が2025年に120百万人に達したとしましょう。

HBO Maxの月額料金は約15ドルです。

すると年間の予想売上高は120百万人×15ドル×12か月=$21.6 billionとなります。

これに対し2020年通期のAT&Tの売上高は$171.7 billionです。

つまり、売上ベースで見るとせいぜい10%程度の構成比しか持ちません。

AT&Tのような超巨大企業で10%の売上を担うことは重要なインパクトがあるものの、HBO MaxだけでAT&Tの株価を爆上げできるかというとそうでもないような気もします。

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[ 2021/04/23 17:23 ] 8.企業研究 | TB(-) | CM(0)

【メルク】 米国大手製薬会社の理論株価は?(2020年12月期)

rogo_MRK_2016.png


<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒★★★☆☆

1. 企業概要

・メルクはファイザーと並ぶ世界的製薬会社。ビジネスは医薬品販売に特化しており非常にシンプル。

2. 業界展望

・製薬業界は、今後世界的な高齢化が進むことによって大きな成長が見込まれ、非常に魅力的な業界。

3. 個別企業競争力

・製薬会社の競争優位を与えている最大の要因は特許です。特許があるからこその超高収益なのです。一方、特許には期限があるので、現時点で特許があることが超長期で見た場合の競争力とはなりません。

・特にメルクのような純粋な製薬会社では、一部の大型医薬品に売上高の多くを依存(メルクでは売上上位6種の医薬品で全売上高の7割超を稼ぐ)する企業にとって特許切れは業績を大きく左右します。よって、ニーズのある医薬品を生み出し続ける研究部門の強さが競争力の源泉となります。

・大きな製薬会社では、より多くの研究開発費をかけることができ、かつ多額の報酬を払うことで優秀な研究者を雇うことができ、医師とのネットワーク、大量のデータなどから効率的な研究開発をすることができます。

・よってメルクのような世界的製薬会社は今後も、優れた医薬品を作り出していくことが予想されますが、競合他社と比較したときに、特別な競争優位性というのは発揮しづらい業種ではないかと思われます。

<理論株価>
84.42ドル(2020年12月末時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に続くと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要はこちらご参照。

NYダウ銘柄理論株価一覧はこちらご参照ください!

<セグメント毎ビジネスモデル>

1. 医療用医薬品
2. 動物用医薬品

<決算情報>

・売上は47,994百万ドルと前年対比2.5%増加、稼ぎ頭のがん治療薬のキイトルーダの売上が30%増加し、これ一つで売上高約3,300百万ドルを押し上げる効果。キイトルーダは総売上高の約30%を占めるまでに至った。一方で、コロナの影響で他の病気の患者が治療を受ける機会が減り売上を圧迫。

・純利益は7,067百万ドルで前年対比28.2%減少、これは2020年11月に買収したVelosBio社(抗ROR1抗体薬物複合体の開発を手掛ける)の買収金額$2.7 bilを研究開発費として一括費用計上したことが主因。

・2021年通期のガイダンスは以下。

売上高:$51.8 billion ~ $53.8 billion
Non-GAAP EPS:$6.48 ~$6.68

<補足>

1.売上トップ5の特許満了時期(トップ5の薬品で総売上の50%以上を稼ぐ)

Keytruda(2020年売上:14,380百万ドル):米国:2028年、EU:2028年、日本:2032-2033年、中国:2028年
Januvia/Janumet(5,276百万ドル):米国:2022年、EU:2022年、日本:2025-2026年、中国:2022年
Gardasil/Gardasil 9(3,938百万ドル) :米国:2028年/2028年、EU:2021年/2025年、日本:満了済、中国:NA/2025年
ProQuad/M-M-R II/Varivax(1,878百万ドル) :NA
Bridion(1,198百万ドル) :米国:2026年、EU:2023年、日本:2024年、中国:2020年

総売上(47,994百万ドル)

2.パイプライン(開発段階の薬品)

Phase 2: 38
Phase 3: 22
承認審査中: 5

Phase 1(1~2年):ごく少人数の健康な方を対象に少量と投与を行なって作用と安全性を確認。
Phase 2(1~2年):少数の患者さんを対象に安全性の確認と、適切な容量設定を行うための試験。
Phase 3(2~3年):多数の患者を対象に有効性、安全性の確認。

<財務情報>
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りろんかぶお

※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。

[ 2021/04/22 10:58 ] 7.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(0)

ネットフリックスの加入者は頭打ちなのか?

image_NFLX.png


ネットフリックスが2021年1~3月期の決算を発表。
結果は以下の通りでした。

<決算結果>
1.2021年1Q実績

売上高:$7.16 bil (前年同期比24.2%増、アナリストの事前予想:$7.13 bil)
Diluted EPS:$3.75 (予想:$2.97 bil)
有料会員純増数:398万人(予想:600万人)

コメント:売上高とEPSの実績は事前予想を上回ったのですが、有料会員純増数は予想より悪かったです。

2.第二四半期ガイダンス

売上高:$7.30 bil (前年同期比24.2%増、アナリストの事前予想:$7.39 bil)
Diluted EPS:$3.16 (予想:$2.68 bil)
有料会員純増数:100万人

コメント:第二四半期の会員純増数は100万人と、例年よりかなり低めとなっています。

3.有料会員数データ

下表は、年別の12か月間の会員の伸び具合を表したグラフ。

会員純増数_NFLX
出典:ネットフリックス投資家情報

これを見ると明らかに2021年は例年に比べて伸び具合が悪いですね。

ネットフリックスによると、これは2020年のコロナ禍での有料会員激増の反動とのこと。

但し、2021年下半期は人気コンテンツを投入するので伸び率は再度加速するだろうとの説明。

次に、地域別の会員数の伸びを表した表です。

会員純増数地域別_NFLX
出典:ネットフリックス投資家情報

特に伸び率が悪いのが米国&カナダ(UCAN)と中南米(LATAM)です。


<ネットフリックスの加入者は頭打ちなのか?>

この問いに対する結論としては、

米国&カナダでは既に頭打ちで伸びるとしても微増程度しか期待できなそうだが、その他海外ではまだ加入者獲得余地はあり、ネットフリックスもそこに注力していく戦略(後述)なので、まだまだ伸びは期待できそう

と考えております。

その理由について順を追ってみていきます。

まず最大市場である米国&カナダについて。

米国の総世帯数は1.3億世帯、カナダは0.1億世帯程度なので、合計1.4億世帯。

その内、既に半分以上の0.74億世帯がネットフリックスの有料会員になっているので、2世帯に1世帯はネットフリックスに登録している計算です。

普及率は既にかなり高く、直近の伸びもかなり鈍いことから、ここから有料会員数を急激に伸ばしていくことは難しいでしょう。


一方で他エリアはどうでしょう?

例えばアジア(APAC)などはいまだに力強い伸びを見せています。

ネットフリックスはこれまでその独自コンテンツで競合他社との差別化に成功してきました。
但しその独自コンテンツの大半は米国の俳優と英語で制作されたものでした。

但し、今後の注力分野として、事業展開しているそれぞれの国の俳優と言語を用いたオリジナルコンテンツ制作に力を入れ始めており、実際に以下のような海外発の人気コンテンツが誕生しています。

Below Zero、スペイン (配信後4週間の視聴者数が47百万人)
Space Sweepers、韓国 (26百万人)
Squared Love、ポーランド(31百万人)
Who Killed Sara?、メキシコ(55百万人)

私自身はネットフリックスは利用していないのですが、どうやらネットフリックス制作の韓国ドラマが面白いらしいという話は小耳にはさんだりします(愛の不時着や梨泰院クラス等)。

更に、ネットフリックス独自の映画も近年ではアカデミー賞作品賞によくノミネートされており(2021年はノミネート8作品中2作品がネットフリックス)、コンテンツの強さも明らかです。

そしてこれらの強力なコンテンツを制作するために、ネットフリックスは2020年には制作費だけで$15 bil(約16兆円)費やしており、この巨額の製作費から生まれる優良コンテンツがさらに競合他社を引き離していくのです。

これらを踏まえれば、確かにネットフリックスは最大市場の米国&カナダはやや飽和状態で、これまでのような加入者の伸びは見られないかもしれないものの、その他海外ではまだまだ成長途上にあると考えられます。

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[ 2021/04/21 15:43 ] 8.企業研究 | TB(-) | CM(0)

【トラベラーズ】 米国最大の損害保険会社の理論株価は?(2020年12月期)

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<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒★★★☆☆

・トラベラーズは米国最大手の損保会社。個人的には損保は競合他社との差別化が難しく、基本的には保険料の安さで比較されてしまう業界なので、なかなか競争優位性を持続するのは難しいと感じる業界。

・一方、保険金支払い時等の顧客対応は唯一、顧客のロイヤルティーを獲得する上で非常に重要で、トラベラーズもこの顧客対応にものすごく力を入れています。

・保険加入時は多くの人が保険料の安さ重視で保険に加入しますが、トラベラーズとしていったん顧客を獲得した後は、自慢の顧客対応で顧客を囲いこみ、その後もずっとトラベラーズを使い続けてもらう戦略なのでストック型ビジネスに近いですね。保険料収入も長期安定的に入ってくるので、収入も安定しております(コストにあたる保険金支払いは毎年ぶれますが)。

・但し、上述の通り顧客獲得時に保険商品の差別化が難しいことに変わりははないので永続的な競争優位性があるかというと疑問。

<理論株価>
146.79ドル(2020年12月31日時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に続くと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要はこちらご参照。

NYダウ銘柄理論株価一覧はこちらご参照ください!

<セグメント毎ビジネスモデル>
1. Business Insurance
ビジネス向けに、労働者災害保険、企業自動車保険、財物保険、賠償責任保険、企業総合保険を提供。

2. Bond & Specialty Insurance
信用保険、保証保険、賠償責任保険を提供。

3. Personal Insurance
個人向けに住宅保険、自動車保険などを提供。

<決算情報>

・売上は31,981百万ドルと前年対比1.3%増、Bond & Specialty Insurance部門とPersonal Insurance部門で保険料収入が堅調に増加したことが主因。

・純利益は2,697百万ドルで前年対比2.9%増、Personal Insurance部門の自動車保険に関して、コロナの影響で人々の外出が減り自動車事故も減ったことで支払保険料が減少したことが主要因で売上以上に伸びた。

<財務情報>
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[ 2021/04/20 16:27 ] 7.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(0)

【ダウ】 米国最大の素材化学メーカーの企業分析(2020年12月期)

ロゴ-DOW-2019


<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒★★☆☆☆

・ダウは、2019年に化学・農業大手ダウ・デュポンが3分割されたことで誕生しました。元々、総合科学メーカーであった、旧ダウケミカルと旧デュポンは、両社の事業を統合して、そののちに事業を横割りで分割する、という計画の下、2017年に合併し、一時的な姿であるダウデュポンとなり、2019年に計画通り分割されたのです。

・ダウデュポンは、事業を、素材化学、特殊化学、農業関連、の三つに分け、これをそれぞれ、ダウ、デュポン、コルテバ・アグリサイエンスに分社化したのです。(下表ご参照)

分社-DOW-2019

出典:東レ経営研究所

・化学製品の大元は原油であり、そのことから石油化学製品と呼ばれたりします。石油化学製品の流れは以下の通りです。

石油化学-DOW-2019

出典:石油化学工業協会

・つまり、原油が精製されて、そこで得られたナフサを分解して、エチレンやプロピレンなどの基礎製品を得て、これに更に手を加えてプラスチックや合成繊維、合成ゴムなどの誘導品ができ、これを使って最終製品である自動車や衣料、タイヤなどを作っていくわけです。

・我々の生活の中には、プラスチック、繊維、ゴムなどの石油化学製品があふれており、もはや石油化学製品なしの生活というのはあり得ないでしょう。そういう意味では、世界人口が増え、更に中流層が増えるとされる今後の世界では引き続き大きな需要がある有望な市場といえるでしょう。

・新生ダウの主要事業である素材化学とは、文字通り、最終製品の素材となる、基礎製品の製造から誘導品までを取り扱っており、主に、包装、インフラ、コンシューマーといった成長著しい市場に注力しています。

・一般的に石油化学業界では、バリューチェーンの上流の方が低付加価値で下流の方が高付加価値といわれます。つまり、エチレンやプロピレンなどの基礎製品等は差別化できないので価格競争になりやすい一方、それらの原料や素材を組み合わせたりして特別な機能を持たせた化学製品は付加価値が高く収益性も上がります。但し、下流分野も競争が激しいので、一つ革新的な製品を作ったとしても他社がいつかは真似して商品として陳腐化してしまうので、常に新しい発明をし続けていく必要があります。

・そういった意味では、例えばコカ・コーラのように一つの製品が100年以上も消費者から支持を得ているように、消費者へのブランディングによって付加価値を付けているビジネスモデルとは異なるといえるでしょう。機能の模倣はできるけども、長年かけて築き上げたブランドの模倣は容易ではないからです。

・新生ダウは、バリューチェーンでいうと付加価値の相対的に低い上流、中流辺りで事業を行っているといえます。この分野では、競合他社も多く、長期的な競争優位性というのは形成しづらいのではないかと考えられます。

<理論株価>
28.27ドル (2020年12月末時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に続くと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要はこちらご参照。

<セグメント毎ビジネスモデル>
1. PACKAGING & SPECIALTY PLASTICS
食品、工業、医療、自動車、インフラ向けに、ポリオレフィン製品を使った高耐久・高性能のプラスチック、包装材を販売。

2. INDUSTRIAL INTERMEDIATES & INFRASTRUCTURE
家庭器具、塗装、インフラ、オイルガス業界向けに、酸化エチレンや酸化プロピレンを用いて、製品の製造工程に欠かせない、潤滑剤やオイルなどを販売。

3. PERFORMANCE MATERIALS & COATINGS
農業・工業用の塗装、ホームケア、パーソナルケア等向けに、アクリル・セルロース・シリコーンベースの技術プラットフォームを用いて幅広いニーズに応える化学製品を販売。

<決算情報>

・売上は38,542百万ドルと前年対比10.3%減、コロナ禍で主に北米の需要減が響き、かつ原油価格下落に伴う販売価格下落が売上を押し下げた。

・純利益は1,225百万ドルで黒字転換、2019年はPerformance Materials & Coatings部門の減損及びその他リストラ費用などで$3.2 billionの一過性の損失があったこと、冒頭説明の合併分離関連費用が$1.1 billionを計上したことが主因で赤字転落していたため。その他の内容を見ると、2020年はコロナ禍による需要減で、工場稼働率が低下し営業利益率は低下。

<財務情報>
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※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。

[ 2021/04/19 11:16 ] 7.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(0)

【ユナイテッドヘルス】米国最大のヘルスケア企業の理論株価は?(2020年12月期)

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<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒★★★☆☆

1. 企業概要

・ユナイテッドヘルスは医療保険を軸としたヘルスケア企業で、保険料収入で世界最大の企業です。

2. 業界展望

・ユナイテッドヘルスの利益の大部分を占める米国の医療保険業界の展望については非常に明るいと思っております。米国では人口増加と高齢化により医療ニーズが高まり、これによって今後も医療保険加入者増加が見込まれております。

・懸念材料としては、米民主党の中には「メディケア・フォー・オール(国民皆保険制度)」法案を提唱している議員がいることです。これは、オバマ大統領時代に提唱したオバマケア(既存の民間および公的医療保険制度の対象者を拡大・義務化)から更に一歩踏み込んだもので、保険加入の義務化はもちろんのこと、その加入先を全て公的医療保険にするというものです。仮にこれが成立した場合、医療システムにおける民間保険会社の役割はなくなる可能性があるため、同法案が提案された2019年2月には医療保険銘柄の株価は大幅に下落しました。長期目線では常にこういったリスクに見舞われる可能性が付きまといます。

3.個別企業競争力

・さて、このように今後も成長が見込まれる業界においてユナイテッドヘルスの他社に対する競争優位性はあるのでしょうか?競合他社には、アンセムやCVSヘルス(2018年にエトナを買収して医療保険に参入)がおりますが、ユナイテッドヘルスは保険料収入ベースでは競合他社の倍近く稼いでおり圧倒しております。

・利用者目線でいうと医療保険を選ぶときのポイントは何でしょうか?それはやはりコスパだと思います。できる限り安い保険料で、多くの補償を得られる保険が選ばれると思います。保険会社としては顧客へのサービスとなる「補償」での差別化が難しいと考えるとやはり価格競争力が非常に重要になってきます。

・ここで、米国の医療システムは日本とは違うので簡単に説明です。米国の医療システムの中にはPBM(Pharmaceutical Benefit Managemet:薬剤給付管理)が存在します。PBMは保険者、製薬企業、医薬品卸、薬局、医療機関、患者 といった様々な利害関係者の間に立って、医薬品のコストや疾病管理の観点から薬剤給付の適正マネジメ ントを行います。
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・中でも、PBMの重要な役割の一つにフォーミュラリーの作成があります。これは、PBM会社が医療保険者(ユナイテッドヘルス等)に代わって,臨床的,経済的な見地から高品質でかつ安価な薬剤を選択し,保険者に推奨する医薬品リストのことで、保険者は契約先のPBM会社がフォーミュラリーに採用した医薬品しか保険償還の対象としません。医療保険会社としては、自社のコストとなる医療費を低く抑えるために、PBMが作成するフォーミュラリーが安価に仕上がっていることが重要になってきます。

・製薬会社は自社の医薬品がフォーミュラリーにリストインされることが自社医薬品の販売増に繋がるため、何とかしてフォーミュラリーに自社医薬品を入れてほしいという思いがあります。このような構造からPBMは製薬会社より強い立場にあり、大きな価格交渉力を持っているので、ここで医療コストを下げる役割も担っているのです。

・話をユナイテッドヘルスに戻すと、ユナイテッドヘルスはOptumRxというPBMがグループ傘下におります。よって、OptumRxを通じて、製薬会社との交渉及びコスト競争力のあるフォーミュラリー作成をすることで、コストを最適化し競争優位性を築いているといえます。

・ただし、CVSヘルスは元々、薬局から始まり、現在は医療保険(エトナの買収)、PBM(PBM大手への出資参画)へも参入しており、ユナイテッドヘルスと同様、医療システムの中での守備範囲を広げて競争優位性を築こうとしております。つまり、ユナイテッドヘルスの戦略は競合他社にも模倣可能な戦略であるため、今後も価格競争が激化し、業界の中で確固として競争優位性は堅持できないのではと考えます。

・一方で、業界としては伸び行く業界なので、業界の伸びと同程度の伸びは期待できると考えます。

<理論株価>
331.29ドル (2020年12月末時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に続くと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要はこちらご参照。

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<セグメント毎ビジネスモデル>

1. UnitedHealthcare
・企業及び個人向けの医療保険
・高齢者向けヘルスケアサービス
・州向けの管理医療システム提供(医療サービスの提供を保険者側がコントロールすることによって,効率的に医療サービスを供給するシステム)
・海外での総合ヘルスケアサービス

2. OptumHealth
医療介護などのヘルスケアサービス、ファイナンスサポート等を提供。

3. OptumInsight
医療機関向けに、医療技術、医療データ、コンサルティング、医療管理サービスを提供。

4. OptumRx
医薬品メーカーと薬局の仲介としての薬剤給付管理、処方薬配送サービスを提供

<決算情報>

・売上は257,141百万ドルと前年対比6.2%増加、メディケア(高齢者向医療保険)とメディケイド(低所得者向医療保険)の加入者数が増えたこと、Optum事業拡大で増収となったことを、コロナによる失業者急増で従業員向け医療保険の収入が減少したことなどが一部相殺。

・純利益は15,403百万ドルで前年対比11.3%増加、上述の増収に加え、コロナの影響で一時的にコロナ以外の病気の治療が見送られたために医療コストが縮小したことが主因。但しこれは、翌年以降の利益圧迫要因となる。

<財務情報>
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[ 2021/04/16 11:46 ] 7.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(0)

【IBM】 IT業界の巨人の理論株価は?(2020年12月期)

ろご

<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒★★☆☆☆☆

1. 企業概要

・IBM社は長年IT業界を牽引してきた企業です。多くの方がご存知の通り近年、ハードウェア中心のビジネスから、AIやクラウドといったより付加価値の高い分野に軸足を移しております。

2.   個別企業競争力

・IBMと言えば投資家の間では、バフェットに「IBMへの投資は失敗だった」と言わしめたあまりいけていない企業として有名なのではないでしょうか?バフェットは、IBMが注力するAIやクラウドの分野では、Google、Amazon、Microsoft等の超優良企業が大規模な投資や研究開発をしており、そのような競争が激化している分野でIBMが競争優位性を発揮できるかどうかという点に疑問を持ち、IBMから撤退しました。実際にクラウド業界では以下グラフの通り、上述三社とアリババの後塵を拝す結果となっています。

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・一方IBMは、長年法人顧客向けに業務システム等の企業内ITインフラの構築をしてきて、上述三社と比較しても法人顧客の抱える業務プロセス上の課題やニーズに対する知見が豊富で、顧客ネットワークも強いのではないかと考えます。実際にIBMは法人顧客に特化して、既存の基幹システムも有効活用した上でのクラウドやAIも組み入れた最適なITプラットフォームの構築を提供するサービスに注力しています。

・IBMのクラウド部門は前年対比で20%の増収を達成しているものの、クラウド企業に強烈な追い風が吹いた2020年、アマゾンやマイクロソフトのクラウド部門は30%程度の増収、Googleは40%程度の増収を達成しており、クラウド企業全体に占めるIBMのマーケットシェアは逆に低下しています。

・更にIBMはクラウドの普及により、元々のメインビジネスであったITインフラ部門などはどんどん縮小していくとみられ、全体的には今後も厳しい業績展開が予想されます。

<理論株価>
209.73ドル(2020年12月31日時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に続くと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
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<セグメント毎ビジネスモデル>

1.Cloud & Cognitive Software
・IBMが保有する有名なAIであるWatsonが、言語、画像、音声データなどを、機械学習を通して大量に解析し、顧客の業務上の課題やニーズに対してソリューションを提供するサービス。
・ハイブリッドマルチクラウドという、既存基幹システムも有効活用しながらのクラウド化及び他のクラウドサービスとの組み合わせのシステムに関するオペレーションに必要なオペレーティングシステムやプラットフォームソフトウェアの提供。
・企業内で独自に構築するITインフラに対する各種ソフトウェアの提供。

2.Global Business Services.
業務の自動化やデジタル化、効率化を志向する顧客に対するコンサルティングやソリューションを提供するサービス

3.Global Technology Services
顧客企業のITインフラのデジタルトランスフォーメンションに必要なサービスの提供及びそのテクニカルサポート。2021年末までにスピンオフされる予定。

4.Systems
サーバーやストレージ、ソフトウェア等の、ITインフラ構築に必要なハードとソフトの提供。

5.Global Financing
ITインフラ構築の初期費用を抑えたい顧客に対するファイナンスプランの提供。


<決算情報>

・売上は73,620百万ドルと前年対比4.6%減。コロナの影響でクラウド部門は大幅増収したものの、Global Business Servicesはプロジェクト遅延で減収、Global Technology Servicesは経済活動の収縮により減収、Systemsはプロダクトサイクルの問題で減収し、トータルでは減収。

・純利益は5,590百万ドルで前年対比40.7%減。上述の売上減少に加え、業績不調の中、1万人以上の大規模な人員削減を行いそれに伴う費用を約$3bil計上し、純利益は大幅に減少。

<財務情報>
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[ 2021/04/14 11:50 ] 7.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(0)

アリババを覆っていた霧が晴れてきた!

アリババ_20200714


昨今、中国EC大手アリババには問題が山積しており、株価もかなりの安値圏で低迷していました。

そんなアリババを覆っていた分厚い霧がようやく晴れてきたので概略を見ていきます。

1.アリババが抱えていた主な問題

そもそもアリババが抱えていた主な問題を今一度整理してみたいと思います。

①中国独占禁止法の改正(2021年中)によるIT大手への規制強化の行方(2019年~)
②アリババ傘下のアントグループに対する金融規制の行方(2020年11月~)
③アリババの独禁法抵触にまつわる当局調査の行方(2020年12月~)
④アリババが米国HFCA法(会計監査が不透明な中国ADR株の締め出しを意図)の対象になるかどうかの行方(2020年12月~)
⑤アリババ傘下のメディア企業に対する中国政府からの売却要請の行方(2021年3月~)

このように多くの先行き不透明な問題がありました。

しかも相手は中国政府と現在中国と対立を深めている米国政府ということで、極端な仕打ちを受ける可能性も排除しきれず、アリババ株は業績好調にも関わらずかなり売り込まれていました。


2.一部の問題は終息へ

そんな中、直近のニュースによると②と③についてはようやく霧が晴れてきたのです。

③の独禁法抵触にまつわる当局調査の行方ですが、
4月10日の中国当局の公表によると、約$2.8bilの罰金、内部統制の強化、今後の定期的な中国当局への報告、等により大方終息したと考えられます。$2.8bilの罰金は巨額ではありますが、アリババの財務状況からいえば大したことないです。
またアリババのコメントによれば、これら対応が今後アリババのビジネスに重大な影響を与えることはないとコメントしてます。


②のアントグループに対する金融規制の行方についても、
4月12日に金融当局がアントの再編計画を発表し、それによると、電子決済サービス「アリペイ」と、短期消費者ローン「ジエベイ」、クレジットサービス「ファーベイ」の「不適切な」関係を断ち切り、アントを持ち株会社化するとのこと。こちらもある程度今後の道筋が見えました。


3.中国当局の対応に対する所感

これらのアリババに対する中国当局の対応は、独裁国家ならではの過激な仕打ちかというと全くそんなことはないと言えそうです。

独占禁止法関連に関しては、アリババに対する罰則は独占禁止法に則っていますし、独禁法改正も海外の独禁法をお手本にしており中国内の健全な競争を促す意味ではとてもポジティブなものです。

またアントに対する規制も、決済のみならず融資も行っているため金融企業としての規制はしっかり受け入れるべきです。

メディアの売却要請に関しても、メディアへの規制が強い中国というのは横に置いておいたとしても、アリババのように多くの事業を手掛ける巨大企業がメディアに対して大きな影響力を持っていることは好ましくありません。なぜなら、メディアを使った自社サービスへの誘導などができてしまうためです。
例えばGoogleなども過去に、Google検索でGoogleのサービスが検索上位になるようになっていたことに対して指摘を受けたことがあります。

つまり中国というのは健全な市場経済を維持するために必要な当たり前の規制がまだまだ整っていないために、急にアリババへの圧力が増しているように見えますが、これは中国経済が今後も力強く発展していくために必要なことです。

そして中国当局の一連の対応を見ている限り、「習近平指導部の影響力を強大化させること」というよりも「中国経済をより成長させること」にフォーカスしているように見えます。

そして、中国経済の発展はアリババにもポジティブに働くので、アリババを取り巻く今回の一連の規制強化というのは長期で見ればそれほど気にすることはないように思います。

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[ 2021/04/13 12:20 ] 8.企業研究 | TB(-) | CM(0)

【ゴールドマンサックス】 世界的投資銀行業界の理論株価は?(2020年12月期)

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<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒☆☆☆☆

1. 企業概要

・ゴールドマンサックスは投資銀行業務、証券業務および投資運用業務を中心に、企業、金融機関、政府機関、個人など多岐にわたる顧客を対象に幅広い金融サービスを提供している世界有数の金融機関です。

2. 業界展望

・ゴールドマンサックスのように、投資銀行業務や投資運用業務が中心の金融機関では、業績が景気に左右されやすいものの、M&Aや資産運用ニーズは資本主義が続く限り今後も永続的に存在するものなので、業界としては緩やかに拡大していくことが予想されます。

3. 個別企業競争力

・ゴールドマンサックスがビジネスを行う分野では、モルガンスタンレー、JPモルガンチェース、バンク・オブ・アメリカ、シティグループ、クレディ・スイス、ドイツ銀行、UBS、バークレイズ等、非常に多くの競合が存在します。

・そういった中でゴールドマンサックスを他社から差別化する要因は何でしょうか?
それはやはりいかに優秀な人材がいるか、に尽きるのではないかと考えます。

・実際に、ゴールドマンサックスは自社の経営戦略の中に以下の記載あり、金融サービス事業において、いかに優れた人材が重要かが記されております。

QTE
わが社は、すべての職務に最高の人材を発掘し獲得することに並々ならぬ努力を傾注している。我々の業務は巨額の数字によって測られるが、人材は一人一人に焦点をあてて選んでいる。金融サービス事業においては、すぐれた人材なくして最良の企業たり得ないということをわが社は承知している。
UNQTE

・りろんかぶおは会社勤務時にM&A業務に携わったことがあり、FA(ファイナンシャルアドバイザリー)を起用させていただいたこともありますが、FA選択の決め手は、業界の知見及び今までの実績に加え、やはり担当者がいかに優秀かといった点が重要になります。

・ゴールドマンサックスは優秀な人材を採用するために、多額の報酬及び成果を出せばしっかり評価されて昇進できるといった人事制度に力を入れております。但し、これは競合他社にもまねできることであり、ゴールドマンサックスが将来も優秀な人を集められるかといったところはかなり不透明であり、個社の競争力を維持することが難しい業界との認識です。

<理論株価>
258.10ドル (2020年12月末時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に続くと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要はこちらご参照。

NYダウ銘柄理論株価一覧はこちらご参照ください!

<セグメント毎ビジネスモデル>

1. Investment Banking
典型的な投資銀行業務。M&A(企業の合併・買収等)等に関するアドバイザリー業務、資金調達(株式・債券の発行等)等に関する引受業務、企業融資・買収時ファイナンス等

2. Global Markets
機関投資家に対して、主にマーケットメーカー(※https://www.ig.com/jp/glossary-trading-terms/market-maker-definition)として、金融商品の売買、資金調達、リスクマネジメント業務を行う

3. Asset Management
投資信託業務や、企業、不動産、インフラ、証券などの資産に対して投資・貸付を行う

4. Consumer & Wealth Management
投資家への運用助言サービスや、一般個人向けの消費者金融・クレジットカードサービス等を行う

<決算情報>

・売上は44,560百万ドルと前年対比21.9%増、金融緩和下で、債券・為替・コモディティ・株式の売買が活発化しマーケットメーキング業務が好調でGlobal Marketsが大幅増収したこと、IPO市場が活況を呈し株式や債券発行時の引受業務が好調でInvestment Bankingが大幅増収したことが主因。

・純利益は8,915百万ドルで前年対比12.9%増、Investment Banking部門では貸倒引当金を積み減益、Asset Management部門も投資・貸付が前年対比減益だったものの、Global Markets部門の利益が倍増したため、全体としては増益を確保

<財務情報>
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りろんかぶお

※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。


[ 2021/04/12 11:10 ] 7.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(0)

【アムジェン】 米国大手製薬会社の理論株価は?(2020年12月期)

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<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒★★★☆☆

1. 企業概要

・アムジェンは、バイオ医薬品の草分け的な企業。腎臓病治療薬やがん支持療法薬を専門的に開発してきた歴史を持つ。ビジネスは医薬品販売に特化しており非常にシンプル。

2. 業界展望

・製薬業界は、今後世界的な高齢化が進むことによって、今後大きな成長が見込まれ、非常に魅力的な業界。

3. 個別企業競争力

・製薬会社の競争優位を与えている最大の要因は特許。特許があるからこその超高収益なのです。一方、特許には期限があるので、現時点で特許があることが超長期で見た場合の競争力とはなりません。

・特にアムジェンのような純粋な製薬会社では、一部の大型医薬品に売上高の多くを依存(アムジェンでは売上上位8種の医薬品で全売上高の7割を稼ぐ)する企業にとって特許切れは業績を大きく左右します。よって、ニーズのある医薬品を生み出し続ける研究部門の強さが競争力の源泉となります。

・大きな製薬会社では、より多くの研究開発費をかけることができ、かつ多額の報酬を払うことで優秀な研究者を雇うことができ、医師とのネットワーク、大量のデータなどから効率的な研究開発をすることができます。

・よってアムジェンのような世界的製薬会社は今後も、優れた医薬品を作り出していくことが予想されますが、競合他社と比較したときに、特別な競争優位性というのは発揮しづらい業種ではないかと思われます。

<理論株価>
323.20ドル(2020年12月末時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に続くと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要はこちらご参照。

NYダウ銘柄理論株価一覧はこちらご参照ください!

<セグメント毎ビジネスモデル>

1. 医薬品
主要医薬品は以下。
Enbrel:抗体医薬の関節リウマチ薬
Prolia:骨粗鬆症
Neulasta:持続型G-CSF

2. その他
・アムジェンがライセンスを持つ医薬品がライセンシーによって販売されたときにアムジェンが受け取るロイヤルティー
・自社の特許技術、R&Dサービス、製造サービスなどをパートナー企業に提供することで得られる収入

<決算情報>

・売上は25,424百万ドルと前年対比8.8%増加、コロナ禍で主要医薬品売上が横ばいの中、2019年11月に約134億ドルで買収した乾癬(かんせん)治療薬「オテズラ」の売上がフルに貢献したこと、その他新ブランド医薬品の売上が伸びたことが貢献。これらの増加要因を、特許切れ大型医薬品Neulastaの売上減少が一部相殺。

・純利益は7,264百万ドルで前年対比7.4%減少、売上は伸びたものの、オテズラ買収費用の償却費が増えたことで純利益は逆に減少。

<補足>

1.売上トップ5の特許満了時期(トップ5の薬品で総売上の50%を稼ぐ)

Enbrel(2020年売上:4996百万ドル):米国:2023年
Prolia(2763百万ドル):米国:2021年、EU:2021
Neulasta(2293百万ドル) :特許満了済
Otezla(2195百万ドル) :米国:2023年、EU:2023
XGEVA(1899百万ドル) :米国:2021年、EU:2021

総売上(25,424百万ドル)

2.パイプライン(開発段階の薬品)

Phase 1: 20種
Phase 2:3種
Phase 3:15種

各フェーズの説明
Phase 1(1~2年):ごく少人数の健康な方を対象に少量と投与を行なって作用と安全性を確認。
Phase 2(1~2年):少数の患者さんを対象に安全性の確認と、適切な容量設定を行うための試験。
Phase 3(2~3年):多数の患者を対象に有効性、安全性の確認。

<財務情報>
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[ 2021/04/08 12:03 ] 7.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(1)

お金持ちからもっと税金をとるべきなのか?

税金_20210407


お金持ちからもっと税金をとるべきなのか?というのはテレビなどでよく議論されるテーマですね。

私の個人的な意見としては普通のサラリーマンと同じような条件になるように税率を上げてもいいと思ってます。

今回はその理由と具体的な税率について説明します。

1.前提知識

お金を稼ぐ人を労働者と資本家の二種類に分けた場合、資産を数百億以上持つようなとんでもないお金持ちというのはたいてい資本家です。

自身で起業した会社が大きくなったり、親から受け継いだ資産を引き継いだりした人たちです。

多くの場合、彼らは自身の資産を株式で持っています。

つまり超お金持ちのメインの収入は保有株からの配当や株式の譲渡益です。

日本の税務申告は、総合課税と分離課税の二種類があるのですが、株の配当や譲渡益は分離課税申告することが可能で、この場合収入の額を問わず税率は約20%固定(所得税+住民税)です。

サラリーマンの給料は総合課税でしか申告できないので年収4千万円を越えると最高税率55%(所得税+住民税)が適用されます。

これを踏まえた上で、お金持ちからもっと税金を取るべきという人たちは、

「サラリーマンの最高税率は55%なのに、金持ちの資本家たちはいくら稼いでも税率20%というのはおかしい!!分離課税の税率ももっと上げるべきだ!」

というものです。

2.抜けているポイント

上記の主張には一つ抜け落ちているポイントがあります。

それは、分離課税の20%というのは株主にとって二回目の税金支払いなのです。

では一回目の支払いとは?

それは法人税です。

株主というのは会社の所有者です。

そして会社は稼いだ利益に対して法人税約30%を支払ってます。

つまり、株主というのは稼いだお金に対して、法人税約30%を払って、その残りを配当として受け取った時にさらに20%の税金を支払っているのです。

よって、株主の実質税負担は44%です!(1-0.7×0.8=0.44)

二重課税とは言え、サラリーマンの最高税率が55%なのに、株主の実質負担税率は44%というのは確かにおかしい気もします。

個人的な意見としては株主の収入に関しても、累進性を持たせ、実質負担税率(法人税+分離課税)がサラリーマンと同じような税率になるように分離課税の税率を調整するというのはありだと思ってます。

3.富の再分配の必要性に関する議論

上記の意見だと、株の配当収入が1億円の人も、100億円の人も同じように税率55%が適用されます。

こうなると年間で100億円を稼ぐような人からはもっともっとたくさん税金を取って、貧しい人に分配していくべきだと主張をする人もいます。

確かに、インターネットが普及した資本主義社会では資本家が青天井に資産を拡大させていけるようになっていってしまったので、資本家と労働者間の不平等を是正するようにある程度の富の再分配は必要だと思います。

一方で、頑張って努力して新たな価値を創造した人にはそれなりの報酬があるべきですし、頑張らない人が頑張った人に養ってもらうような社会では、人々のやる気をそぎかつて社会主義国家が失敗したように社会全体が沈没していくことでしょう。

また、お金持ちというのはものすごい行動力があって、先見の明があって、世の中を便利にする新しい価値を創造する才能を持ち合わせた人なので、そういう人から国がお金を奪い取って国にその資金の使い道を決めさせるより、すごい才能を持った人たちにどんどん事業を拡大してもらったり、新しい事業を作っていってもらった方が雇用が生まれ、結果的に社会全体にプラスになると思います。

そもそも、税率が固定だとしても、収入に応じて納めなければいけない税金は増えるますし、稼いでいるからといってもっともっと税率を上げるというのはそこまで追求すべきではないと思ってます。

4.結論

上記の議論を総合的に考えると、自分が税制改革するのであれば、以下のような変更をするのかなと思います。

「株主に係る税率(法人税+分離課税の税率)が、サラリーマンに係る税率(総合課税の税率)と同程度になるように、分離課税の税率を調整する」

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[ 2021/04/07 18:21 ] 15.経済の勉強部屋 | TB(-) | CM(0)

りろんかぶおポートフォリオ(2021年3月末時点)


1. りろんかぶおの基本投資方針

資本を通じて世の中に貢献すること

を基本理念とし、以下4つを満たす企業への投資を行う。


1. 今後も人々の生活に不可欠な事業を行っている企業

2. 業界内で確固とした競争優位性を持っている企業

3. 株主利益の最大化を重視する企業

4. 割安な企業


いろいろ勉強していくうちに微修正していくかもしれませんが、
大まかには変わらないと思います。


2. りろんかぶおのポートフォリオ

りろんかぶおポートフォリオ(2021_3_31時点)

(2021年3月売買銘柄)

取得
・ZM 取得単価351.36ドル
・DOCU 取得単価206.01ドル

売却
・FB 売却単価292.96ドル


3. りろんかぶお vs S&P 500


<投資期間平均年率リターン>
りろんかぶお:11.60%
S&P500(配当込):13.94%

<前提条件>
計算方法:投資期間のキャッシュフローをIRRベースで計算
投資期間:2015年9月29日(投資開始日)~現在
配当込・手数料込・税引後

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りろんかぶお

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[ 2021/04/02 10:34 ] 3.著者ポートフォリオ | TB(-) | CM(0)
プロフィール

りろんかぶお

Author:りろんかぶお
【名前】:りろんかぶお
【生年】:1987年
【出身】:千葉
【性格】:感情の起伏ゼロ。声低め。
【学歴】:東京大学大学院卒
【職業】:現在はセミリタイアし専業投資家。元総合商社勤務(M&A等)
【資格】:証券アナリスト
【趣味】:投資・麻雀・ランニング
【目標】:資本を通じて社会に貢献すること


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株式投資本の王道
















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