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米国大統領の役割と仕事を解説

米国daitouryouimage


今回は、知っているようで知らない米国大統領の仕事を解説していきたいと思います。

大統領の仕事を理解するうえで、米国の国家形態、政治形態を理解する必要がありまずはそこから説明していきます。

1. 米国の国家形態

米国の国家形態は連邦制です。

つまり、米国は50の異なる国(州)が一つの主権の下に結合された国家なのです。

合衆国憲法では、連邦政府の権限は帰化、破産、通貨、度量衡、通商、郵便、著作権、国際法、宣戦、軍の統制規律、徴税と借金などに関する事項に限定されており、それ以外の全ての権限は州に任されると規定されているのです。

州が一つの国として成り立っている為に、各州には州憲法、州政府、州議会、州裁判所がしっかりと存在します。

法律も違うということで、例えば死刑制度がある州もあれば無い州もある、消費税率も州によって違う、学校教育制度も小中高の年数が6・3・3制、4・4・4制、6・6制等さまざまです。

このように、まったく違う州が集まってひとつの国を作っているのが米国です。よって米国内の政治、つまり内政に関しては州が主体で連邦政府は大きな力は持っておりません。

2. 米国の三権分立

連邦政府は、①立法府(合衆国議会)、②行政府(大統領を長とする15省から成る)、③司法府(連邦最高裁判所、下級裁判所)の三つの部門からなる三権分立システムです(日本と同じ)。

米国三権分立
出典:Wikipedia

① 立法府:合衆国議会
上院(日本でいう参議院)と下院(日本でいう衆議院)からなる二院制。
法律制定に加え、条約の批准承認、予算策定、外国への宣戦布告および軍事行動の承認などがある。

下院は定数435で各州からの選出定員は人口に比例。2年ごとに全議員が改選。
上院は定数100で各州一律2名ずつ。任期6年で2年ごとに3分の1の議員が改選。

② 行政府
合衆国議会にて成立した法律に従って国を統治していく部隊。大統領の指揮の下15の省が存在する。

大統領が居住し執務を行う官邸がホワイトハウスであり、ホワイトハウスはしばしば行政府の代名詞として使われる。

③ 司法府:最高裁判所、下級裁判所

3. 大統領の権限

大統領は、憲法上は行政権の単独保有者で、軍隊の最高司令官です。

憲法上定められた代表的なものとして、

・軍の統帥権
・議会に教書(Message)を送って立法措置を勧告・要請する権限
・臨時議会の召集権
・議会の停会権
・法律の実施権
・法案の拒否権 (前述)
・外交使節・最高裁判事・各省長官の任命権
・条約の締結権
・大統領令の発令
Etc.
などがあります・

行政権としては、各省長官の任命権、条約の締結権(上院出席議員2/3の賛成が必要)などがあり、行政府や軍に対して、議会の承認を得ることなく、直接命令できる大統領令の発令権限があります。
権限の制限範囲は憲法で明記されていないが、議会が反対法案を作ることや最高裁判所による違憲判断がブレーキ役となるようです。

立法関連では、基本的には議会の制定した法律を執行するのみで、議会に対して法案提出権も解散権もありません。大統領が議会に対して行なえるのは、議会に教書を送って立法措置を勧告・要請することと法案の拒否権(但し両院ともに2/3以上の賛成で再可決可能)があります。

司法府に対しては、最高裁判事の任命権を有していることで影響力があります。

軍の指揮権に関しては、大統領は合衆国軍(陸軍・海軍・空軍・海兵隊・沿岸警備隊)の最高司令官としての指揮権があります。

宣戦布告、軍隊の編成は議会権限ですが、今日では、議会による宣戦布告を悠長に待っていては敵対国から先制攻撃を受けてしまったりする危険性があるため、大統領はこの指揮権を根拠に宣戦布告なしで戦争を開始できることが慣例的に定着しています。

つらつらと書きましたが、大統領の仕事の多くは、軍事関連を含めた外交の仕事ではないでしょうか。大統領はあくまで法の執行者であり、決まり事(法律)をつくる権限はないのです。
また前述の通り、内政に関しては州が主体であり連邦政府の役割は限られているので、目立つ仕事というのは自然と外交がメインになってくるのです。

4. 大統領権限においてなされたこと(例)

・米中貿易戦争における関税引き上げ

基本関税のような決め事は基本的に議会によって決められるものでは?と思うのですが、通商法301条というものが存在し、そこでは「外国による不公正な貿易慣行に対し、大統領の判断で一方的に関税引き上げなどの制裁措置が取れる」と規定されているのです。これを根拠にトランプ大統領が自身の判断で貿易戦争できてしまっているのです。

・メキシコ国境への壁建設

これは大統領令として発されたものですが、壁建設の予算は議会の承認が必要な為、実質的には議会の判断が加わります。但し、2019年9月に国防総省の予算から壁建設費用の為の予算を転用することが承認されたようで、現段階において壁建設を進めることが可能になっているようです。但し、これに関しては多くの反対もあるので実際に進むかどうか。。ちなみにこれも誤解している人が多いですが、米国とメキシコの国境沿いには既に一部区間で壁が存在しています。トランプ大統領はこれの追加建設を言っているんですね。トランプ大統領がいきなり変なことを言い出したわけでもないようです。

・TPP離脱

これは大統領令として発されたものです。民主党オバマ政権下ではTPP締結すべく最終調整に入っていたところですので、民主党としてはTPP締結したかったので、大統領令に反対する法案を作成すればいいところですが、当時上下院共に共和党が過半をとっていたので何もできなかったものです。

ちなみに2017年に大規模な法人減税が行われましたが、これはしっかりと議会で可決されたものです。あまり事情を知らないと、トランプ大統領が大胆なことをやったと思いがちですがしっかり議会の承認のプロセスを経ているのですね。

STOP

・トランプ大統領就任当時は上下院共に共和党が過半を握っていた為、議会の承認を必要市内大統領令を使っていわばやりたい放題の状態でした。

・一方2018年の中間選挙以降、下院では民主党が過半を握ったので(上院は引き続き共和党が過半)、あまり大胆な政策を打てなくなってきているのが現状というところでしょうか。

・トランプ大統領の政策はかなり過激で突飛な印象が強いですが、基本的には共和党の思想の下行われているものが多く、過激なツイッター発言などを差し引けば、自身の強力な交渉力を武器にうまくやっているという評価もされております。

以上

りろんかぶお

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[ 2019/12/27 14:20 ] 13.投資の勉強部屋 | TB(-) | CM(0)

米国大統領選挙のプロセス解説

2020年大統領選挙


2020年は米国大統領選挙の年です。

ここで、米国大統領選挙をより楽しむために、知っているようで詳しく知らない米国大統領選挙のプロセスと概要について記載してみたいと思います。

1. プロセス
大統領選挙の流れは以下の通り。
一般的に各政党の候補者を一人に絞る過程を予備選挙(予備選挙・党員集会~全国党大会)といい、実際に大統領を選出する過程を本選挙(一般投票~選挙人投票)といわれます(詳細は後述)

大統領選挙の流れ

出典:朝日新聞

2. 政党
米国には共和党と民主党の二大政党が存在します。

もちろん他にも第三勢力はありますが、多くの州では、二大政党以外の立候補者には一定数の有権者による署名を必要としているので、第三勢力の候補者にとって立候補のハードルは高く、署名が揃わず一部の州でしか立候補できない事例が多いです。こういったこともあり1853年以降は共和党か民主党の候補のどちらかが大統領になっております。

政党のカラーとして一般的には、共和党は保守主義(従来からの伝統・習慣・制度・社会組織・考え方などを尊重)、民主党はリベラル(自由と平等な権利を尊重、男女平等、人種の平等、言論の自由等)といわれております。

3. 予備選挙(予備選・党員集会~全国党大会、2月~8月)

予備選挙は各政党内の選挙ということもあり、政党毎、各州毎でルールが異なりかなりややこしいですが簡単に説明します。

予備選挙は形式としては州毎に行われる間接選挙です。
各州の有権者が代議員を選出し、その代議員が全国党大会で党の公認候補を選出します。

ここでいう代議員は、各大統領候補の支持者、支援団体の代表者などからなっており、基本的に特定の候補者に投票することをあらかじめ宣言している為、実質的には有権者が直接、各政党の公認候補を選出することになります。

そして、有権者が代議員を選出する方法が予備選(大きなくくりの予備選挙と区別)と党員集会の二種類です(州ごとに違う)。

① 予備選
各州の有権者が、秘密投票(無記名投票方式)で特定の候補者投票を宣言している代議員に投票する方式。

投票権は党籍がなくても可能だが、選挙人登録が必要。

② 党員集会
こちらは複雑で、州毎、政党ごとで異なるものの、よくあるものとして、党員が集まって議論を行い、議論を深めながら最終的に各党員が公開投票(各自が投票先を公開)を行い代議員を選出するやり方。予備選と比べると少々原始的です。

投票権は党籍が必要なるも、一般人が直前でも党籍登録できるので、実質的には州民の意見を反映させることが可能。



代議員の議席数は、民主党では一般代議員と特別代議員に分けられており、一般代議員は予備選・党員集会の得票数に応じて議席が割り当てられる比例配分方式で、特別代議員は党の幹部役員等。

一方、共和党では多くの州で、各州の勝者が各州に割り当てられた議席を総取りできる勝者総取り方式をとっております。

そして、7月~8月に行われる全国党大会において、正式に代議員の投票によって各政党の公認大統領候補が決定され、公認候補が副大統領候補を指名します。

4. 本選挙(一般投票~選挙人投票、11月~12月)

本選挙も予備選挙同様、形式的には間接選挙です。

有権者(35歳以上の米国籍者で選挙人登録を行っている者)が選挙人団へ投票し、選挙人が後日大統領候補者の中から大統領を選出します。
但し、選挙人団は特定の大統領候補に投票することをあらかじめ宣言している為、実質的には国民投票によって大統領が選出されることになります。

ここで疑問なのが、予備選挙も本選挙も、なぜ実質的には機能していない間接選挙なのでしょうか?

これは、交通・通信が不便な数十年前以前においては、国土の広い米国では間接選挙は有効な手段だったためです。しかし、交通・通信の発達によってその意義は薄れ、事実上間接選挙制の形骸化が進んでいるものの、間接選挙は憲法で定められている為、憲法を変えてまで、制度を変えようという動きがまだないというのが現状のようです。

さて話を元に戻すと、各州から選出される選挙人の議席数は、その州の上院と下院の議員数に等しい人数(合計535人)と決められています。上院議員は各州から2名ずつ、下院議員は州の人口に基づいて比例配分的に決められるので、人口の多い州に、より多くの議席が割り振られます。最も議席数が多いのはカリフォルニア州で55議席あります。

そしてほとんどの州では、勝者総取り方式を採用。よって、カリフォルニア州では最も投票を得た選挙人団に55議席が与えらます。そして当然その55人の選挙人はあらかじめ宣言している候補者に投票するということです。

よって、人口の多い(議席数の多い)州で僅差で勝ちまくって、人口の少ない(議席数の少ない)州で大敗しまくると、全有権者から最多得票をえた候補者が大統領選に敗れるという逆転現象すら起こりえるのです。
(実際に2016年大統領選ではヒラリークリントンがトランプを得票数では上回っていましたが、大統領に選出されたのはトランプです)

このようにして選出された選挙人が、12月に選挙人投票を行い、全538人の選挙人から過半数の投票をえた候補者が正式に大統領に選出されます。

仮にどの候補者も過半数票を獲得できなかった場合、大統領は大統領候補高得票者3名以下の中から下院が、副大統領は副大統領候補高得票者2名から上院が選出することになっているようです。これによって選ばれた例としてアダムズ大統領(1825-1829年)がいます。

STOP

・米国大統領選て、予備選挙と本選挙の二回あったり、形骸化している間接選挙があったり、勝者総取りによる逆転現象があったりで複雑ですね。

・現在は予備選挙直前で各候補者が演説バトルを繰り広げ始めており、上記の仕組みをしった上で、見てみると楽しめるかもしれません。ちなみに、近年は、ビルクリントン(1993年~2001年)、ジョージブッシュ(子、2001年~2009年)、バラクオバマ(2009年~2017年)と3代続けて、再選を果たしており、今回のトランプ大統領も順当にいけば再選されそうだというのが大勢の見方ですね。

以上

りろんかぶお

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[ 2019/12/25 11:58 ] 13.投資の勉強部屋 | TB(-) | CM(0)

ビヨンドミートの企業研究③

beyond meat


次回に引き続き、植物性由来人口肉の生産販売を手掛けるBeyond Meatについて研究していきます。

前回記事↓
ビヨンドミートの企業研究①
ビヨンドミートの企業研究②

今回はBeyond Meatの業績と今後の成長性について見ていきます。

<Beyond Meatの業績(2019年9月期時点)>

前回記事で見た通り、Beyond Meatのビジネスモデルは、スーパーマーケットなどの小売り店舗での商品販売と、ファストフードショップなどのへの卸販売の二つです。

当然、自社製品を扱ってくれる提携先が増えれば増える程いいのですが、小売店舗との提携数の推移に関しては以下の通りです。

retail rollout_beyond beef
出典:Beyond Meat 2019年第三四半期決算プレゼンテーション

このように提携先の数をかなり順調に増やしていることがわかります。
2019年5月の上場で、認知度やブランド力は更に向上したため今後飛躍的に提携数を増やしていくことが期待できます。

ファストフードショップへの卸販売に関しても、既に多くのショップで販売が開始されていることに加え、2019年後半は、マクドナルド、KFC、Subway、Denny’sなどの影響力の巨大な超グローバルなチェーン店でテスト販売を開始しており、仮に正式販売に繋がれば一気に販売量を拡大することが見込まれます。

これらの提携数の増強を反映して、以下の通り四半期ごとの売上も急激に伸ばしてきております。

rev_beyond beef
出典:Beyond Meat 2019年第三四半期決算プレゼンテーション

そして、注目すべきは、創業以来ずっと赤字が続いておりましたが、2019年第三四半期でとうとう四半期ベースの黒字を達成しました。

PAT_beyond beef
出典:Beyond Meat 2019年第三四半期決算プレゼンテーション

売上規模の拡大に伴いGross Marginが大幅に改善し、利益の出せる体質に転換したのではないかと考えられます。

このように需要拡大に伴い生産力もどんどん増強していく必要があり、大きな資本が必要となってきますが、今年のIPOに伴いキャッシュも潤沢にあるため、そこらへんも問題なさそうです。

<Beyond Meatの競争優位性と今後の成長性>

実は人口肉というのは何十年も前から存在していました。
但し、コストは高いし、味も本物とは程遠い、ということでなかなか浸透してこなかった歴史があります。

Beyond Meatは、人口肉なのに本物の肉の味とほとんど変わらず、しかも値段もリーズナブルということで、人口肉業界に革命を起こしたといえます。
なかなか人口肉が浸透しなかった歴史を鑑みても、Beyond Meatの技術力の高さがうかがえます。

Beyond Meatの現時点での最大のライバルは同じく米国ベンチャーのインポッシブルフーズでしょう。
同社も、バーガーキングと提携し、2019年8月から「インポッシブル・ワッパー」を全米展開したことで有名です。

他にも、食品大手のネスレや米タイソンフーズなどもこの業界に参入し始めております。

このように、植物由来人口肉の潜在市場規模(ビヨンドミートの企業研究②ご参照)や将来性の高さから、Beyond Meatやインポッシブルフーズなどのベンチャーのみならず、他の大手食品会社も莫大な研究開発費とマーケティング費用をかけて参入してくるはずで、いずれ競争が激化することは必然です。

そんな人口肉の競争優位性は何でしょうか?

価格や味は当然、他社との差別化要因になりますが、食品業界においては、競争が激化し、業界が成熟していく毎にこれらの要素は平準化していくのが一般的ではないでしょうか。

そうなるとやはり「このメーカーの人口肉なら間違いない」といった消費者のロイヤルティーを勝ち取るためのブランド力が重要になってきます。

こういったブランドは通常、確かな味(技術力の高さ)を裏付けとして、長い時間をかけて入念にマーケティング活動していく中で確立されていくものです。

現時点ではBeyond Meatやインポッシブルフーズに先行者メリットがありますが、今後食品大手がその巨大資本にものを言わせ、大規模なマーケティングを行ってきた場合、果たしてBeyond Meatのような駆け出しのベンチャーが立ち向かえるのかは疑問です。
スイッチングコストが非常に安い業界なので、ちょっとしたことでも他社に乗り換えられてしまうのです。

但し、他社の追随が少ない今のうちにブランド力を磨いていくことで、マーケットリーダーになれるかどうかは別としてやはり市場規模の大きさに比例した企業に成長できることは期待できると考えます。

STOP

・上述の通り、食品販売事業における他社との差別化というのは非常に難しく、将来的に競争激化が予想される中、Beyond Meatが業界の中で確固としたポジションを確立できるかどうかは現時点では不透明です。

・但し、人類の健康、地球環境問題、動物福祉などといった素晴らしい理念を掲げており、一投資家として応援したい企業ではあるので引き続きWatchしていこうと思います。

以上

りろんかぶお

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[ 2019/12/23 11:41 ] 7.企業研究 | TB(-) | CM(0)

ビヨンドミートの企業研究②

beyond meat


次回に引き続き、植物性由来人口肉の生産販売を手掛けるBeyond Meatについて研究していきます。

前回記事↓
ビヨンドミートの企業研究①

今回はBeyond Meatの製品や、植物由来人口肉の市場規模について見ていきます。

<Beyond Meatの製品>
※出典:Beyond Meatホームページ

大きなカテゴリーとして以下三つの商品があります。
1. BEYOND BURGER
beyond burger

2. BEYOND BEEF
beyond beef

3. BEYOND SAUSAGE
beyond sausage

4. BEYOND BEEF CRUMBLES
beyond crumble

Beyond Meatの大きな特徴として、生肉用な状態で販売されており、実際に調理する過程で油や肉汁が滴るところまで再現しているところです。

見た目や、調理過程、食感、味等、どれも高度に本物の肉を再現しておりますが、いったいどのように作っているのでしょうか?

原材料としては以下5種類が使われております。
1. タンパク質:Pea • Mung Bean • Fava Bean • Brown Rice • Sunflower
2. 脂肪:Cocoa Butter • Coconut Oil • Sunflower Oil • Canola Oil
3. ミネラル:Calcium • Iron • Salt • Potassium Chloride
4. 香料、色素:Beet Juice Extract • Apple Extract • Natural Flavors
5. 炭水化物:Potato Starch • Methylcellulose

生産プロセスとしては、まずタンパク質の食材を、加熱、冷却、プレスなどを用いて本物の肉のような繊維状の質感を再現します。その後、脂肪、ミネラル、香料、色素、炭水化物を混ぜて、本物の肉のような、見た目、ジューシーさ、香りなどを再現して完成です。

<Beyond Meatのビジネスモデル>

Beyond Meatのビジネスモデルは、自社で生産したこうした生肉の状態の人口肉を、Whole FoodsやWalmartなどの小売り店舗や、SubwayやCarl’s Jrなどのレストランやフードショップに販売することです。

これらの幅広い販売先に、販売していくために多数の配送拠点を持っており、以下の通り2019年5月のIPOから5か月で配送拠点を倍にする等、急速に拠点を増加中です。
BYND haiso kyoten
出典:Beyond Meat 2019年第三四半期決算プレゼンテーション

<植物由来人口肉の市場規模>

人口肉の市場規模について、Beyond Meatは人口牛乳の例を活用しております。

植物由来の人口肉も人口牛乳と同様、採食主義者や健康・動物愛護に関する意識の高い人が需要者となることが予想されるので、この考え方には一定程度の納得感があります。

実際にこれを基に計算したのが以下の図です。(但しこれは米国市場のみ)
BYND sijoukibo
出典:Beyond Meat 2019年第三四半期決算プレゼンテーション

米国における牛乳市場における人口牛乳のシェアが13%なので、これを肉の年間市場規模$270billion(30兆円弱)にかけると、米国における人口肉の市場規模は年間$35billion(4兆円弱)と計算できます。

世界の肉の市場規模は年間$1,400billion(154兆円程)といわれているので、仮に上述の13%をかけると年間$182billion(20兆円程)と計算できます。(実際には、米国における需要者の比率と世界の需要者の比率は異なるので注意)

こう考えると、かなり大きなマーケットであることがわかります。
更に、Beyond Meatは自身では自社ブランドの店舗を持たず、卸売に徹している為、実際の小売業者やフードショップなどに認められれば一気にマーケットを取りに行くことができると予想されます。

STOP

・上述の計算結果だけでも、市場規模としては十分なサイズがあると思いますし、健康問題、地球温暖化の問題、動物福祉の観点からも、今後ますます注目を浴びる業界のはずなので、更なる市場規模の拡大が見込めると思います。

次回は、Beyond Meatの財務面を研究していきます。

以上

りろんかぶお

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[ 2019/12/20 17:56 ] 7.企業研究 | TB(-) | CM(0)

ビヨンドミートの企業研究①

beyond meat


今回は、植物性由来人口肉の生産販売を手掛けるBeyond Meatについて研究していきます。

Beyond Meatについて調べようと思ったのは、サピエンス全史という本を読んでいる中で、現在の畜産業が動物たちにとっていかにひどいものかということを思い知らされたのがきっかけです。

市場経済に巻き込まれた動物(主に牛や豚や鶏)たちは、人間の都合により、いかにコストを抑えて、おいしい肉を生産するかという点が過度に追求されてきました。

メスの母胎を気にかけず次から次へと妊娠させる大量生産、遺伝子組み換えによる短期間での巨大化、スペースの節約のためほとんど身動きができないほどの空間での劣悪な飼育環境。

家畜たちは、人間に食べられるためだけに生まれてきて、その短い一生を、糞尿まみれの身動きのほとんどできないところで、座ったり立ち上がったりじっと壁を見つめたりしながらただただ時間をつぶしていくのです。

鶏に関しては、最近こんな記事も見つけました。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/68975?page=7

過度に工業化された畜産業は、まるで工場と一緒で、我々人間と同じく感情を持っている動物たちが、最終製品(肉)を作るためのただの機械や部品として扱われているのです。。

人類と資本主義の犠牲になってしまった罪のない動物たちを助けるために、投資をする者としても力になりたいと思い、見つけたのがBeyond Meatでした(市場では既にかなり注目されている企業のようですが自分は知りませんでした)。

かつて奴隷制度が普通だった時代に、そんなのはおかしいと立ち上がった人たちがいました。奴隷を利用した生産物というのは当然コストが安く需要者にとって都合がいいのですが、国や需要者の意識が変わって、コストは高くなるけども奴隷制度をなくすという方向に舵を切ってきたのです。

現在の家畜たちもまさに奴隷です。一見、利益が全てに見える資本主義社会においても、かつての奴隷制度を駆逐したように、現代の奴隷も駆逐できると思っております。

<Beyond MeatのMission>

Beyond MeatのMissionは、”タンパク質の未来を創ること” であり、動物性食肉から植物由来の人口肉に代替することで以下4つの課題を解決するとしております。

1. 人類の健康の改善

牛肉などの肉は、タンパク質が豊富で、私たちが生きていく上で必要な必須アミノ酸を含みますが、肉の摂取が健康を害するという研究が多いことも事実です。

一般的には動物性脂肪の過剰摂取によって血液がドロドロになり、心臓病や脳卒中、糖尿病などの原因になるとも言われております。

また、世界保健機関(WHO)は、牛肉などの”赤肉”を、グループ2発がん性物質に指定し、ベーコンやソーセージなどの”加工肉”はグループ1発がん性物質にリストアップされています。(※グループ1が最も発がん性が高く、加工肉以外にタバコやアスベスト、プルトニウムなどもリストに含まれる)

植物由来の人口肉に切り替えることで、こういった健康上の問題を解決することが期待できるのです。

2. 地球温暖化への貢献

家畜のげっぷや排泄物からは温室効果ガスに分類されるメタンや亜酸化窒素が放出されます。一見、大した量には思えないかもしれませんが、全世界で莫大な数の家畜が存在する中、国連食糧農業機関(Food and Agriculture Organization、FAO)の調べによると、人為的に排出されている温室効果ガスの14.5%が畜産業から排出されているものとしております。
https://www.afpbb.com/articles/-/3000579

植物由来の人口肉生産過程でも当然温室効果ガスが排出されますが、畜産業と比較すれば圧倒的に少ないといわれており、温暖化に貢献できると期待できます。

3. 食料資源の確保

世界の食料問題は、人口の増加と資源利用上の制約、地球環境の変化によって深刻化することが予見されていて、食料の生産と消費がもたらす環境への負荷が増大する一方で、この増大しつづける地球環境への負荷が、回帰的に食料生産に影響を及ぼすことが考えられます。

過度な食肉への偏重を防ぎ、代替肉という選択肢が増えることで食料資源の確保を促進することができます。

4. 動物福祉

冒頭に記載の通り、市場経済に組み込まれてしまった動物たちは、人類の欲を満たすためのモノとして扱われているのが現状です。

市場経済においてこのような動物たちを守るためには、需要者に対してもっと魅力的な代替物を提供する必要があり、Beyond Meatはその役割を果たすことができます。

<Beyond Meatの歴史>

2009年:
創業者のEthan Brownは、学生時代から環境問題や持続可能な社会の実現に関して興味があり、そうした問題解決に貢献したいという思いから、再生可能エネルギーに注力する会社に勤務するも、環境問題解決には食からのアプローチが必要不可欠と思い、ビヨンド・ミートを設立。
当初、多くの企業や個人から資金調達を行い、ビルゲイツも当初の出資者として有名。

2013年:米国のスーパーマーケットであるWhole Foodsで初めて植物由来の人口鶏肉を販売開始し、翌年人口牛肉を販売。

2015年:植物由来バーガー肉のブランドである“The Beast”が販売開始。

2017年:植物由来の人口ソーセージである“Beyond Sausage”を販売開始。

2018年:
米TGIフライデー、加A&W、英Tesco、英Honest Burger、英All Bar One、米カールスジュニア、米Del Taco等、多くのレストランやファーストフードがBeyond Meatを採用、販売開始(一部地域でのテスト販売含む)。
また、9月には国連からEnvironment Champion of the Earth Awardを受賞。

2019年
加Tim Hortons、米Dunkin' Donuts、独Lidl’s、独METRO Cash & Carry、ニュージーランドHell Pizza、Subway、米KFC、米McDonald’s、米Hardee's等、がBeyond Meatを採用、販売開始(一部地域でのテスト販売含む)。
5月に米NASDAQに上場。公募価格25ドルに対し初値は46ドル、7月には高値の239ドル迄上昇し期待感の高さがうかがえた(その後急落)。

現在、世界50か国でBeyond Meatが取り扱われており、今後も拡大予定。

STOP

・2018年あたりから急激に、様々な店で取り扱われるようになっており、既に世界進出もしているので、今後も大きな伸びが期待できそうです。

・出資者の中には、ビルゲイツの他、俳優のディカプリオがいたり、日本では三井物産が出資しております。

次回は、人口肉業界の将来性などについて研究していきます。

以上

りろんかぶお

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[ 2019/12/19 12:26 ] 7.企業研究 | TB(-) | CM(0)

セミリタイアしてみてぶっちゃけどうか

セミリタイアしてみてぶっちゃけどうか


今年(2019年)8月に前職の最終日(有給含めた退職日は9月末)を迎え、セミリタイア生活からおよそ4か月が経ちます。

今の生活にもある程度慣れてきたので、セミリタイアしてみて実際どうなのかということを自分の中で整理する意味でも記録しておきたいと思います。

1. セミリタイアをしてみて良かったこと
2. セミリタイアの負の側面
3. 幸福を突き詰めた仏教

1 セミリタイアをしてみて良かったこと

・経済的に自由になったことで無理にお金を稼ぐ必要がないので、自分の好きなことに無理なく集中できるのがやはり最大のメリットだと感じます。

・例えば自分は、経済や歴史にすごく興味があるので、1日の中でそれ関連の本や新聞を読む時間を多く取っていますし、ランニングをしながらあれこれ考えることが好きなので今では毎日小1時間ランニングしていますし、麻雀も大好きなのでこれは家庭の事情もあって2週間に1度やっています。

・読書やランニング、麻雀は直接的に収入に結びつかないのですが、興味があるから本を読む、好きだからランニング・麻雀をする、というただそれだけでいいという、こういった状況はとても心地よく感じます。

・あとは、心に余裕ができた気がします。

・セミリタイア前はなんだか生き急いでいた気がするのです。周りのみんなに負けないようにもっと勉強しなきゃ、成長しなきゃ、大きなことをするために頑張らなきゃ、と自分がどこへ行こうとしているかもボヤっとしている中、なぜか脅迫観念のようにこのような感情が常にあったような気がします。

・それもあって、セミリタイア前は暇が大嫌いで何かしていないと不安でした。自分は子供がいるのですが、正直、子供と遊んでいる時間って、自分自身にとってはそんなに有意義なことをできている気がしないので、以前はこの時間にもっと自分にとってためになることをしたいなーとか考えてました。周りの大人(特にパパ)もみんなそうです。公園に行くと、子供を遊ばせながら自分はずっとスマホいじっている親(特にパパ)がほんとに多いです。

・でもセミリタイア後は、この「常に何かに頑張ってなきゃ不安」というのがなくなってきたような気がします。自分自身が一生懸命頑張らなくても配当は振り込まれてくるし、逆に自分が必死に頑張ったところで必ずしも収入が上がるものでもない。但し、正しい投資をしていれば収入は時間と共に増えていく。資本を通じて世の中に貢献する、という自分なりの軸も定まった今、他のことをむやみやたらに頑張る必要もない。だったら、お金を稼ぐのは資産に任せて、自分はもう少し今に目を向けようと。

・そう考えることで、子供と遊ぶ時間も、その時間を楽しもうと思えるようになってきて、純粋に子供の笑っている顔を見るのが幸せに思えるようになってきました。

2 セミリタイアの負の側面

・こう書くと、なんだかいいことばかりのように思えるかもしれませんが、セミリタイアによる負の側面も感じています。

・それは何かというと、ずばり「なんか物足りない」のです。

・セミリタイアに至るまでに、色々人生について考えましたが、その時の一つの結論として、「好きなことに熱中する人生を歩もう」というのがありました。

・今までの人生は、部活の大会で優勝したいとか、立派な高校や大学に入学したいとか、立派な企業に就職したいといった思いがあって、それを目標として頑張ってきた人生だった気がします。実際、目標を達成できたりできなかったりでしたが、達成できた時も、その喜びというのは長続きせず、常になんだかモヤモヤしている自分がいました。

・そういう経験を通して思ったことは、何か目標を設定してそれをクリアするということでは、心を満たすことはできないのではないか、ということです。それだったら、自分が今この瞬間を楽しめる好きなことをやろう、と思ったわけです。

・その好きなことの一つとして、投資を選んだわけですが、今までの自分だったら、目標の資産額を設定したり、市場平均に打ち勝つという目標を設定していたのだと思います。ただ、上述のような経緯もあったので、自分としては必要最低限の収入があればよくて、自分の楽しいという感情を大事にしながら、世の中に貢献できるような投資をしようと思っています。

・ただ、好きなことを好きな時にしているだけなので、なにか自分の人生を目いっぱい生きている感じがせず、なんか物足りないのです。

・今の生活では、嫌なことはないし、嫌なことはしなければいいのです。ただ、人間が幸福を感じるのって実は感情が幸福に向かって上昇した時だけなんじゃないかと思うのです。

・例えば感情を10段階評価した時(高いほど幸せ)、常に7を維持するような生活では感情が一定の為幸福は得られず、逆に、いったん-5迄下がってまた0まで戻ってくるような生活だと、0から-5まで下がる時に苦しいものの、-5から0に上昇するときに幸せを得られるのではないか?

・つまり7を維持する人生よりかは、極端な話、マイナス圏内だとしても感情に起伏がある方が充実した人生になるのではないか、目標達成による充実感が長続きしないのはわかっているものの、だからといって目標設定せずに好きなことだけやって感情の起伏がない生活よりかは、目標に向かって四苦八苦している人生の方がまだましなのではないか、と。

・こんな感じで、また幸福の迷路に迷い始めました。

・そういう意味では、会社員時代は、上司に新しい仕事を振られたり、不定期での部署異動などがあったりするので、強制的かつ定期的に新しいことにチャレンジさせられて、人間が陥りやすい悩みから救ってくれているのではないか、実はその方が余計なことで悩む必要もなく幸せだった?とも考えたりします。

3 幸福を突き詰めた仏教

・最近遅ればせながら、世界的ベストセラーのサピエンス全史を読んだのですが、そこで仏教のルーツが紹介されていました。仏教って日本にはなじみの深い宗教のはずですが、自分自身この宗教について全く何も知らなかったというのを思い知らされたと同時に、ものすごい興味深いルーツがあるんだなと感じました。

・宗教というと、キリスト教やイスラム教等、万物を創った神様がいて、その神様の教えを大事にしていくというのが普通のイメージだと思うのですが、仏教は神様とかではなく、「幸福とは何か?」というのを突き詰めた宗教といえます。

・紀元前5世紀、仏教の始祖であるゴータマシッダールタは、たいていの人は幸福を求め、これを追求するが、いざそれを達成してみても、幸福という感情はつかの間のもので、時間がたてば普通の状態に戻ってしまい、幸福を求めるためにまた別のことを追求しだすと説きました。

・幸福というのはつかの間の感情なので、これを追い求める限り決して心は満たされない。なので、このむなしい幸福追求のループから解放されるためには、幸福を割愛することをやめて、あるがままに現実に向き合うことが重要で、その時に初めて苦しみから解放されるというのです。そして、幸福への割愛を捨て去るためには、心を鍛えることが必要で、その具体的な訓練方法が禅なのです。

・2500年前のゴータマシッダールタの考えは、現代の生物学でもほぼ同じ見解が得られています。生物学的に言うと、人間が幸福を感じる要因は快感を得る時で、快感をえる要因は、単純に、血流内における快感を得るためのホルモン濃度などで決まるというのです。ただ、このホルモン分泌は一時的なもので、永続せず、次第に薄まって、血流内の濃度はまた通常に戻るのだそうです。つまり、仏教の教えと同じく、幸福というのはつかの間の感情であり、時間がたつと必ずまた普通の状態に戻ってしまうというのが生物学的にも正しそうだということがわかっております。

・自分としては、仏教の教えがとっても腑に落ちた一方、人間が持つ、誰かを助けたい、誰かに喜んでもらいたい、といった感情も捨てることが良しとしているように見えて果たしてそれもどうなんだろうと思ったりもします。(仏教の神髄を理解できてないと思うので自分自身もっと勉強する必要ありですが。)

・ほんとに全ての欲求を捨て去って、ただただ自分自身に目を向け現実をあるがままに経験するような人生って、ほんとに満たされるんだろうか。自分が満たされても、ほんとにそれだけでいいんだろうか(人生に意味を持たせる必要もないのかもですが)、と思ったりもします。

・ただ、富とか肩書とか外部の要因で決まる幸福を追い求めるのはまるで無意味というのは非常に共感できますし、とりあえず禅をやってみようかなと思っている今日この頃です。

・悩みは尽きないのですが、人生そんなもんなんだなと思って、色々やってみます。

以上

りろんかぶお

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※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。



[ 2019/12/17 12:18 ] 15. セミリタイア | TB(-) | CM(0)

米国株ーネット証券会社徹底比較

本日は米国株をするならどの証券会社を使えばよいかについてご説明いたします!

証券会社を選ぶ際に重要になってくるポイントは以下4点!

1.売買手数料

手数料は取引回数が多くなってくると地味に結構な費用になります。
投資で勝つには手数料を徹底的に抑える必要があり、証券会社を選ぶ上で、
最も重要なポイントなるといえます!

2.為替両替手数料(スプレッド)

米国株取引では当然、まずは米ドルに両替した上で取引を行うので、その際に為替両替手数料がかかります。
通常、スプレッド○○銭と記載ありますが、円を両替して1米ドルを入手するためにかかる手数料です。
例えばスプレッド25銭で、円を両替して10,000ドル入手する場合、為替両替手数料は0.25円×10,000=2500円となります。
更にドルを円に戻す際も同様の計算で手数料がかかるので、大きな額を運用するときにはバカになりません。

3.取扱銘柄数

こちらは言わずもがなですが、証券口座を開設してみたのはいいものの、
いざ投資してみようとすると、自分の投資したい銘柄がないってことになったら嫌ですよね。。
基本的にどこの証券会社も主要な銘柄はそろえているのですが、長い目で見るとやはり
取扱い銘柄数が充実証券会社を選ぶべきだと思います。

4.非課税口座(NISA、iDeCo口座)や特定口座の有無

日本では税優遇策として、NISAやiDeCoなどの非課税制度があるので、これらの口座開設が可能かどうかは重要。
更に、サラリーマン投資家は基本的に自身で確定申告をしないと思うので、源泉徴収してくれる特定口座の有無も非常に重要。
(特定口座がない場合、株の売却益や配当金にかかる税金は自身で確定申告する必要があります)

STOP

基本的には上記のポイントを押さえた上で証券会社選びをすればよいと思います。
(他にも、預託証券手数料やSEC手数料などがかかったりしますが、これは各証券会社で差異はほとんどありません)

米国株を取り扱っている証券会社は、現在では複数社存在しますが基本的には以下4社を抑えておけば問題ないです。

手数料面ではサクソバンク証券が優れているのですが、非課税口座や特定口座がなく、株式売却時や配当受領時に必ず円に戻されるためそのたびに両替手数料が発生するため、ドルのまま再投資したい場合には不向きです。

バランスを考えればマネックス証券などが優れていると考えます。
(りろんかぶおもマネックス証券を使っております)

Untitled spreadsheet
順位 株式売買手数料(税込) 約定金額
1000ドル
約定金額
4000ドル
約定金額
10000ドル
為替両替手数料
(スプレッド)
非課税口座 特定口座 取扱銘柄数 備考
1位 マネックス証券
約定金額の0.45% (+税)
最低0ドル~最大22ドル
4.95ドル 19.8ドル 24.2ドル 25銭(片道)
※2019年7月8日~2020年1月7日約定分(予定)まで、米国株取引にかかる米ドル買為替手数料は無料
約3,500銘柄 国内初のプログラムであるゼロETFでは、対象ETFの米国株取引手数料(売買ともに)を実質無料
2位 楽天証券
約定金額の0.45%
最低0ドル~最大22ドル
4.95ドル 19.8ドル 24.2ドル 25銭(片道) 約2600銘柄 注文方法は米ドル決済と日本円決済のどちらでも可能
3位 SBI証券
約定金額の0.45%
最低0ドル~最大22ドル
4.95ドル 19.8ドル 24.2ドル 25銭(片道) 約2300銘柄 各種レポートや市況コメントなど投資情報も充実
4位 サクソバンク証券
約定代金の0.20%
最低5.5ドル~最大16.5ドル
5.5ドル 8.8ドル 16.5ドル 0.2% (片道)
(110円/ドルであれば22銭)
※株式売却時や配当受領時に必ず円に戻されるため両替手数料が発生
× × 約6000銘柄 唯一配当金再投資(DRIP)機能あり(配当再投資時の買付手数料は無料)。
但し、株式売却時や配当受領時に必ず円に戻されるため両替手数料が発生するため、ドルのまま再投資したい場合には不向き。


以上

りろんかぶお

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【ディズニー】 世界中で愛されるディズニーの理論株価は?(2019年9月期)

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<りろんかぶおコメント>

りろんかぶおの競争優位性評価(5段階評価)⇒★★★★★

1. 企業概要
・世界最大のエンターテインメント企業。ディズニーは強力な独自コンテンツ(ミッキーマウス、トイストーリー、スターウォーズ等々)を持ち、それをテーマパーク、テレビ、映画、音楽などを通して世界中で展開。

・日本にいると東京ディズニーランドのイメージが強くテーマパークの会社と思いがちですが、ディズニーはコンテンツ開発を行い、それを映画で全世界に周知し、そのキャラクターをテレビやテーマパークなどの有料課金プラットフォームで稼ぐというのが常套手段です。

2. 業界展望
・今後AIが急速に発展し世の中の生産活動が更に効率化されることで、人々の労働時間が短縮され、より余暇を楽しむ生活スタイルになるものと思われます。(例えば日本では昭和の時代は週休1日が一般的で、それが今では週休2日が普通となり、現在徐々に週休3日の企業が出始めてきている)

・よって、よりエンターテインメントを楽しむ人が増えることが予想されるので業界としては今後需要が増えていくものと思われます。

3. 個別企業競争力
・今後需要の増加が見込まれるエンターテインメント業界においてディズニーの競争力はどうなのでしょうか?

・ディズニーのような企業にとって、最大の競争要因はなんといってもコンテンツの強さです。そしてディズニーは今後も、他者と比較してもより強靭なコンテンツのラインナップを維持・拡大し続けることができると考えます。

・なぜなら、強いコンテンツを持つためには自社開発のみに頼る必要はないからです。ディズニー傘下の人気コンテンツであるトイストーリー、アバター、アベンジャーズ、スパイダーマン、スターウォーズ、インディジョーンズ等は全て買収によって獲得しました。

・そして、ディズニーは獲得したコンテンツを、映画、テレビ、テーマパーク、ネット配信、グッズ販売等、幅広いチャネルを通して収益化することができます。また、この収益化の過程でそれぞれのコンテンツが育ち更にブランド力に磨きがかかるという好循環がうまれます。

・この優れたコンテンツ収益化プラットフォームにより莫大な利益を得ることができるため、その利益を新たなコンテンツ開発や、優れたコンテンツの買収にあてることができ、更に収益が増加していくという好循環が生まれるのです。

・このように、優れたコンテンツ収益化プラットフォームを基に、強靭なコンテンツのラインナップを維持・拡大し続けることができるディズニーの競争優位性は今後も永続するものと考えます。

<理論株価>
62ドル(2019年9月28日時点)
※1 直近3年間のフリーキャッシュフローの平均が今後半永久的に続くと仮定し、Discounted Cash Flow(DCF)法で計算。
※2 DCF法の概要はこちらご参照。

NYダウ銘柄理論株価一覧はこちらご参照ください!

<セグメント毎ビジネスモデル>

1. Media Networks
以下コンテンツを通して、ケーブルテレビ会社からのアフィリエイト収入、広告収入、ライセンス収入を得るビジネス。
・ケーブルテレビチャンネル(Disney、ESPN(スポーツ関連)、Freeform(若年層向け番組)、FX(ドラマやコメディ)、National Geographic(ドキュメンタリー))
・ABCブランドでのブロードキャスティング事業
・その他(テレビ制作、雑誌等)

2. Parks, Experiences and Products
・ディズニーランド(米フロリダ、米カリフォルニア、パリ、香港、上海、東京)
・クルーズ、ホテル、ディズニーアドベンチャーズ、ディズニーリゾートアンドスパ(ハワイ)などの他エンターテインメント
・キャラクターなどのグッズ販売。

3. Studio Entertainment
・映画(Walt Disney Pictures, Twentieth Century Fox, Marvel, Lucasfilm, Pixar, Fox Searchlight Pictures, Blue Sky Studios)
・舞台、劇場(Broadwayなど)
・音楽
・他

4. Direct-to-Consumer & International
・自社保有チャンネルの海外放送
・ネット配信サービス(Disney+、ESPN+、Hotstar、Hulu)
・他デジタルコンテンツ、出資

<決算情報>

・2019年3月にTFCF(21世紀フォックスの映画・テレビ部門)を買収。これにより21世紀フォックスが保有していたタイタニックやアバター等の超人気作もディズニーの傘下に。

・元々ディズニーはHuluの株式の30%を保有していたが今回のTFCF買収で同社保有の30%も追加され、単独で6割超えとなりHuluを連結子会社化。

・売上は69,570百万ドルと前年対比17%増加、主にTFCFとHuluの連結化が寄与。

・純利益は11,054百万ドルで前年対比12%減少、TFCFとHuluの連結化により、売上の増加幅以上にコストが増加したことで純利益が減少(つまりは赤字会社を連結化したということ)。

<財務情報>
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以上

りろんかぶお

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[ 2019/12/13 11:36 ] 6.理論株価&財務分析 | TB(-) | CM(0)

Uberの企業研究③

Uber rogo


前回に引き続き、ライドシェア界のパイオニアであるUberについて研究していきます。

前回記事↓
Uberの企業研究①
Uberの企業研究②

今回はUberの今後について簡単に記載してみます。

<ライドシェア市場規模の推移>

全世界のライドシェア企業の合計売上高予測
(※但しここでいうライドシェアの定義はオンライン配車サービス全て。よってUberのようなビジネスモデルのみならずオンラインでタクシーを配車できるサービスなども含む)
Ride hailing revenue forecast_2019

全世界のライドシェアユーザー数予測
Ride hailing user forecast_2019

・ライドシェア業界の2019年の売上高は183,677百万ドル(予測)。

・これが年間平均14.8%ずつ伸びて2023年には318,765百万ドルまで増加すると予測されている。

・また2023年までにユーザー数も1.5倍以上に増加する見込み。

<ライドシェア企業の競争要因>

・上記のようにライドシェア業界は今後も力強い伸びが期待できそうです。そんな中、世界にはUber、DiDi、Grab、Lyft等々、多数プレイヤーがいる中、他社との競争に勝っていくためには何が決め手になりそうでしょうか?

・ユーザーがどのアプリを使うかを選択するときのポイントは何でしょうか?大きなものは、やはり運賃の安さと、乗りたいときにすぐ乗れるか、がポイントになると思います。

・ドライバーがどのアプリを使うかを選択するときのポイントも、ドライバーの取り分の多さと、すぐ客が捕まるかだと思います。

・つまり、ポイントは運賃と、いかにすぐにユーザーとドライバーをマッチングできるか、ということになると思います。

・ユーザーが支払う運賃は、①ドライバーの取り分と②ライドシェア企業の取り分に分類できますが、いずれも複数の競争相手がいる場合、市場の原理が働いてある均衡点に収束していきます。つまり、十分な競争がある下では、ユーザー目線での運賃もドライバーの取り分も、どの企業のアプリを使っても変わらないということになります。

・ではもう一つの要素であるユーザーとドライバーのマッチングにおけるポイントは何でしょうか?最も大きなポイントは、ユーザーとドライバーの多さですね。だからこそ、各社紹介料やキャンペーンなどあの手この手を使って、利用者を増やそうとしているわけです。

・よって一つのポイントは、この利用者獲得争いの中での赤字を垂れ流す期間に耐えられる資本力の強さというのがあるかなと思います。

・ただ、Uberのライバルである、DiDi、Grabなどは資本力の面でもUberに負けてないと思いますので他にポイントはあるのでしょうか?

・ユーザーとドライバーのマッチングにおけるポイントで、もう一つ重要な要素があると思います。それがAIによる客位置予測機能です。

・ライドシェア各社はAIを使って、例えば1時間後にどのエリアで、どれくらいの需要が発生しそうかを、客の行動パターンやその日の天気、イベント情報などあらゆるデータから予測させる、客位置予測機能を備えております。

・この客位置予測の精度が高ければ高い程、ドライバーにとってはアイドリング時間を減らせるので自分の稼ぎを増やすことができるのです。

・各社この技術には取り組んでいるのですが、AIによる予測には多くのデータが必要であり、つまり現時点でより多くのデータを収集できた企業がより精度の高い客位置予測機能を構築でき、そうするとドライバーが増え、ユーザーが増え、そうすると更にデータが集まりAIの精度が高まり、更にドライバーとユーザーが増えるという好循環が生まれます。

・よって、現時点で最も多くの顧客データを持っている企業が今後も強くなっていく業界なのかなと考えます。

・資本力、顧客データの量、この2点において現時点でのNo 1は紛れもなくライドシェアのパイオニアで早くから全世界で事業を行うUberでしょう。こう考えると、今後の市場規模拡大の多くの部分をUberが取り込んでいくのではないかと思います。

<今の株価は安いか>

・Uberは世界中の投資家が期待する企業でもあり、既にその成長が十分に織り込まれている可能性もあります。

・Uberの現時点(2019年12月5日時点)での時価総額はおよそ50,000百万ドルです。Uberのように、成長市場に属する現時点では赤字の企業の企業価値を測るのは非常に難しいです。

・仮に、市場が成熟した時にPERが20倍程の利益を稼いでいればいいとすると、時価総額50,000百万ドルにたいしてPER20倍なので純利益が2,500百万ドル。

・2018年10月~2019年9月までのUberの配車サービス部門のEBITDA(但しコーポレート費用を除く)が合計1524百万ドル、これが2023年までの市場の成長率14.8%/年(冒頭の<市場規模の推移>ご参照)で伸びていくとすると、2023年には、2647百万ドルに達します。

・実際には、ここから研究開発費やコーポレート費用、支払い利息、減価償却費、税金などが引かれ、更に他事業で赤字を出し続けている可能性もあるので、純利益にするともっと小さくなるはずですが、更に長期的な目線で考えれば、純利益2500百万ドルというレベルは達成できるのではないでしょうか?

<自動運転の未来、将来の脅威>

・モビリティの世界での、次のもっと大きな革命は自動運転技術といわれていて各社が研究開発を競ってますね。

・Uberも自動運転の分野に大きな研究開発費を投じているのですが、激しい研究競争の中では後手に回っているイメージです。自動運転の分野でトップを走るのはGoogleのウェイモ。GoogleはUberの株主でもあるので、Uberの味方かと思いきや、数年前にUberがウェイモの自動運転技術を盗もうとしたことがあり、そこでウェイモに嫌われて、現在ウェイモはLyftと組んでおります。

・では、自動運転が商用化されたときに今のライドシェア企業は淘汰されていくのでしょうか?

・そんなことはないと思います。配車サービスの機能は、あくまでユーザーとドライバーをマッチングさせることにあります。自動運転が普及してドライバーのコストがかからなくなって運賃が下がったとしても配車サービス企業は自動運転車とユーザーをマッチングさせるだけです。

・仮にGoogleが自動運転車の商用化に唯一成功して、Lyftと独占契約を締結して自動運転車による安い運賃はLyftでしか実現できないとしましょう。しかし、世界中に何十億といる配車サービスの利用者全てに自動運転車による低運賃サービスを提供するにはものすごい時間がかかるでしょう。なぜなら、自動運転車はそこらじゅうの道路を走りまわっているわけではなく、1から製造していかなければならないので。

・そしてその間にGoogle以外の企業が自動運転を商用化させるので、Uberはそういった企業と組んで自動運転車による低運賃をユーザーに提供していけばいいのです。

・こう考えると、自動運転車は将来のモビリティを大きく変えるのはそうなのですが、配車サービス企業の役割はあくまでユーザーとドライバーのマッチングなので、これは今後もモビリティのインフラとして残り続けるものと考えます。

以上

りろんかぶお

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[ 2019/12/05 12:09 ] 7.企業研究 | TB(-) | CM(0)

Uberの企業研究②

Uber rogo


前回に引き続き、ライドシェア界のパイオニアであるUberについて研究していきます。

前回記事↓
Uberの企業研究①

今回はUberの現状を知るという意味で、業績と競合状況について簡単に記載してみます。

<Uberの業績(2019年3Q時点)>
(出典:Uber IR)

1. 損益計算書
Uber PL_2019_3Q

・2019年1Q~3Qの純損失は▲7,410百万ドルと巨額の赤字。

・売上は堅調に伸びているものの、ドライバーを囲い込むためのインセンティブ費用(紹介料やボーナスなど)がかなりかさんでいることと、自動運転などへの研究開発費が膨らんでいることが主要因。

・損益計算書を見る限り、ドライバーへのインセンティブを除いたドライバーの取り分は売上の半分程度。ドライバー目線では、なかなか稼げないということでドライバーの離職率が非常に高くそのつなぎ止めに苦戦しているようですね。

・今後規模をどんどん大きくしていく過程で、ドライバーの取り分を増やしていく必要がありそうです。

2. セグメント別業績

セグメント概要以下

Ride:配車サービス
Eats:食事宅配サービス
Freights:輸送業者と荷送人のマッチング
Other Bet:電動バイク・電動キックボードのシェアサービス、他
ATG & Other Technology Program:自動運転や航空機チャーターの研究開発

Uber Adjusted NR_2019_3Q
※Adjusted Net Revenueは売上からドライバーの取り分及びドライバーへのインセンティブを差し引いたもの。

・やはり収入の中核は配車サービスなるもやや売上の伸びが鈍いのが心配。

・EatsやFreightsもまだ規模は小さいものの、急激に売上を伸ばしており将来に期待。

Uber Adjusted EBIT_2019_3Q

・配車サービス単独(コーポレート費用などは除く)で見ると、既に黒字化していることは好材料。

・EatsやFreightsは初期段階ということでマーケティング費用がかさんでいてEBITDAがマイナスなのはやむなし。ニーズはあるので今後の収益化に期待。

3. 地域別売上高
Uber area_2019_3Q

・Uberは既に70か国、700都市ほどで事業を展開しており、急速にグローバル化をしております。

・配車サービスのようなビジネスモデルでは、技術的な難易度が低いため、大きなライバルが出てくる前に市場を押さえてしまうことが重要。現時点では赤字覚悟で規模の拡大を優先させているがこれは戦略として間違っていないかと。

<競合他社>
Uber Competitor

・現在Uberの株価下落に伴い、時価総額は減少しておりますがいずれにしても業界トップの企業でしょう。(米国ではシェア70%程)

・Uberは2012年から世界進出をしており、各国で上記にリストされている地元企業との激しい競争を展開。

・既にUberの中国事業は滴滴出行(DiDi)に売却(DiDiの18%持分取得)、東南アジア事業はGrabに売却(Grabの27.5%持分取得)、ロシア、アルメニア、アゼルバイジャン、ベラルーシ、ジョージア、カザフスタンでの事業をロシアのYandex Taxの配車事業と統合して新会社設立(新会社の36.6%持分取得)しており、巨大ライバルがいるエリアでは、ライバルの株式取得と引き換えに既に撤退済み。

・ライバルの株式と引き換えに、同エリアの収益は享受できるので、最低限のことはできているイメージ。

STOP

次回は、ライドシェア業界の今後、Uberの今後について見ていきたいと思います。

以上

りろんかぶお

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[ 2019/12/04 11:36 ] 7.企業研究 | TB(-) | CM(0)

Uberの企業研究①

Uber rogo


今回はライドシェア界のパイオニアであるUberについて研究していきます。

日本ではUber Eatsが有名ですが、Uberの本業は、移動したい人と、人を運んで運賃を稼ぎたい一般ドライバーを結びつける配車サービスです。

私がUberと出会ったのは2015年春に米国出張に行ったとき。

このビジネスモデルに衝撃を受けました。世の中の使われていない潜在的な資源(使われていない車や使われていない労働力)を有効活用して、世の中の既存の需要(移動したい)を満たすというモデル。

世の中がすごく効率化されて、それでいて利用者側のコストも下がるという、驚くべきビジネスモデルだなと思ったことを今でも覚えております。2015年の米国ではもうみんなが普通にUberを使っていました。

Mobilityの業界に大きな革命をもたらしたUberについて、今回は設立当初から現在までの歴史と現在のサービス概要について簡単に記載してみます。

<Uberの歴史>

2009年:Uber設立(当時の社名はUberCab)

2010年6月:配車サービス開始。(当時はドライバーを自社雇用し、リムジンなどの高級車による高価格対の配車サービスを提供)

2010年10月:シードマネーとして1.25百万ドル調達

2011年2月:シリーズAで11百万ドル調達、企業価値評価額は60百万ドル

2011年12月:
・フランスを皮切りに世界進出(ウーバーのビジネスモデルは先行者利益が大きいため、初期の段階で世界進出を視野に)
・シリーズB 32百万ドル調達、ここでジェフベゾスも出資

2012年7月:Uber Xを提供開始(ここで、一般ドライバーとユーザーを結びつけるマッチングサービスとなり現在のビジネスモデルとなる。当時の運賃はタクシーと同程度)

2012年8月:現在北米市場のライバルであるLyft設立

2013年8月:
・インド、アフリカに進出。
・シリーズCでGoogleから258百万ドル調達。企業価値は37.6億ドル

2014年7月:
・中国進出。
・シリーズDで1200百万ドル調達、企業価値は170億ドル。

2014年8月:
・Uber Pool開始(目的地が似通った異なる利用者を相乗りさせて、運賃を割り勘にすることで安くするサービス)
・Uber Eats開始。食事配達サービス(日本では自転車が多いが米国では車で配達がメイン。ドライバーの業務の選択肢の一つ)

2015年5月:自動運転の研究開始

2016年7月:Uber中国法人を現地配車サービス大手滴滴出行(DiDi)に売却し、DiDiの18%の株式を取得。

2018年2月:ロシア、アルメニア、アゼルバイジャン、ベラルーシ、ジョージア、カザフスタンでの事業をロシアのYandex Taxの配車事業と統合して新会社設立。Uberは225百万ドルを出資し、新会社の36.6%のシェアを獲得。

2018年3月:東南アジアの事業をGrabに売却し、Grabの27.5%の株式を取得。

2019年5月:米国株式市場に上場。初値での時価総額は697億ドル

<Uberのビジネス>

① 配車サービス

移動したい人と一般のドライバーを結びつける配車サービス。特徴は以下。

・オンデマンド(スマホ上で簡単に配車可能)

・シェアリング(元々他用途に使われている車をシェアすることで低価格を実現)

・評価(利用者がUber利用後にドライバーを評価できる為、ドライバーによるサービス向上を促進)

・ダイナミックプライシング(需給バランスによって運賃が変動。利用者が多い時間帯や場所では運賃が自動的に高くなるも、高い運賃を目当てに多くのドライバーが集まるので次第に需要と供給がバランスされるという市場原理を持ち込んだ仕組み。また、料金はメーター制ではなく距離で決定するため配車依頼時に確定)

・スムーズ決済(支払いはアプリ上で完了するため決済は不要。ドライバーと利用者の間で直接お金のやり取りがないので利用者の心理的安心度が向上)

・Uber Pool(目的地が似通った異なる利用者を相乗りさせて、運賃を割り勘にすることで安くするサービス)

・AI導入(どの時間帯にどこでUberの利用者が多そうかというのを大量のデータを基にAIが予測し、あらかじめドライバーが集まる仕組みを導入)

② Uber Eats

食事を配達してほしい人と、配達をしてお金を稼ぎたい人を結びつける食事宅配サービス。日本では自転車が多いが米国では車で配達がメイン。(ドライバーの業務の選択肢の一つ)

③ Uber Freight

荷物を運びたい人と、輸送業者をつなぐマッチングサービス。

④ Uber Jump

電動自転車や電動キックボードのシェアリングサービス。

⑤ 研究開発

・自動運転

・Uber Elevate(航空機チャーターに関するもので、航空機での移動を身近なものにするために、障壁を取り除く様々な研究を行っている。)

⑥ その他

Uber Health、Uber Workなど。

STOP

・歴史をみて思ったことは、Uberはほんとに早い段階で世界展開したんだなと。Uberのようなサービスでは、ユーザー目線ではより多くのドライバーがいるアプリを選びたいし、ドライバー目線でもより多くのユーザーがいるアプリが良いと思われます。よってマーケットリーダーがどんどん強くなるので先行者利益が非常に大きく、これを十分に理解してまだ米国で足場が固まらないうちに一気に世界に進出したんですね。すごい。

・各国で、地元企業との激しい競争があって結果的に撤退している国もあるのですが、撤退と引き換えに、ライバル(DiDi、Yandex、Grabなど)の株式をしっかり取得しているので、撤退した市場の利益もしっかり取り込める形になっております。Uberブランドを浸透できないのは確かに痛いのですが、これはこれでいいのかと。

・ビジネスに関しては、Uberの配車サービスがいかに多くの革新的な要素から成り立っているかがわかります。ダイナミックプライシングによる需給バランスの平準化や、AIによる客位置予測などは、一見細かいことに思えるかもしれませんが、ドライバーのアイドリング時間(仕事をできてない時間)をできるだけ減らすためのこういった仕組みに磨きをかけることが、他社との大きな差別化要因になってくると思います。

・電動自転車や電動キックボードの事業も始めてますが、これは自転車やキックボードを自社保有しているので、マッチングサービスに特化していた従来のビジネスモデルとは全く異なるものです。この分野は一気に広めることは難しいと思いますが、あらゆるロジスティクスの分野で革命を起こそうとするUberの意思が感じられます。



次回はUberの収益性や将来予測などについて見ていきます。

以上

りろんかぶお

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※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。


[ 2019/12/03 11:28 ] 7.企業研究 | TB(-) | CM(0)
プロフィール

りろんかぶお

Author:りろんかぶお
【名前】:りろんかぶお
【生年】:1987年
【出身】:千葉
【性格】:感情の起伏ゼロ。声低め。
【学歴】:東京大学大学院卒
【職業】:2019年にセミリタイアし現在は専業投資家。
元総合商社勤務(M&A等)
【資格】:証券アナリスト
【趣味】:投資・麻雀・ランニング
【家族】:妻、子供2人
【目標】:資本を通じて社会に貢献すること
【投資デビュー】:大学3年生(小遣い稼ぎのつもりがぼろ負け。。)

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