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M&Aを手掛けた東大卒元商社マン(証券アナリスト資格有、現在はFIREを達成し専業投資家)が主に米国株の理論株価を全力分析!(平日毎日12時更新)

フードロスの現状

フードロスimage_20210127


1.フードロス問題の現状

食べ残し、売れ残りや期限が近いなどさまざまな理由で、まだ食べられる食品が廃棄されるフードロス問題。

FAO(国際連合食糧農業機関)の報告書によると、世界では食料生産量の3分の1に当たる約13億トンの食料が毎年廃棄されています。

日本でも1年間に約612万トン(2017年度推計値)ものフードロスがあり、これは東京ドーム5杯分とほぼ同じ量。


2.フードロスの原因

フードロスの原因には大きく以下二種類があります。

①事業系食品ロス(328万トン)
スーパーマーケットやコンビニエンスストアなど小売店での売れ残りや返品、飲食店での食べ残し、売り物にならない規格外品

内訳は以下。

食品製造業・・121万t
食品卸売業・・16万t
食品小売業・・64万t
外食産業・・・127万t

フードロス量_20210127


②家庭系食品ロス(284万トン)
家での料理の作り過ぎによる食べ残しや、買ったのに使わずに捨ててしまうこと、料理を作る時の皮のむき過ぎなど


3.フードロスの影響

フードロスが多くなると何が問題なのでしょうか?

SDGsの観点でいえば、資源の無駄遣いと環境負荷が挙げられます。

せっかく作った食品を廃棄してしまうわけですから、当然使われた資源、投入された労働やエネルギーが無駄になってしまいます。
これは、貧困により満足に食べ物を得られない人々が世界に多くいる中で、食料資源が有効に活用されていないということを示しているのです。

また、食品を焼却処理する際に排出されるCO2が地球温暖化の要因となる温室効果を助長します。


4.フードロスをビジネスで解決する取組

Tabete
つくり手の想いを、最後の1食まで食べ手に届ける。
フードシェアリングアプリTABETEが、
食品ロスを「おいしく」「お得に」解消

tabeloop
包装が汚れている食品、賞味期限の問題で食品スーパーなどの店頭にならばない食品、味は問題ないが形が不揃い、傷がついているなどの理由で市場に流通されない食品を販売するためのフードシェアリングプラットフォーム

フードレス救
賞味期限切れや賞味期限間近でまだ食べられるのに廃棄するのは「もったいない!」
そんな商品をお値打ちな価格で販売し「製造者の想い と 生活者の暮らしを繋いでゆきたい」をコンセプトにした店舗


5.我々にできること

まずは、フードロス問題を知り、問題への意識を高めることだと思います。

そして、これを自分の周囲の人に伝えて少しずつ問題意識をみんなに浸透させていくことが必要です。

フードロス問題を改善していくのは、一人一人の小さな行動の積み上げだと思います。

例えば、買い物で買いすぎない、冷蔵庫の中は整理しておく、レストランで食べきれなかったものは持って帰る、等。

更には、上述したようなフードロス削減をビジネスで解決するようなところを積極的に使っていくことも一案です。

みんなで世の中の非効率を取り除いていきましょう。

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※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。


[ 2021/01/27 12:06 ] 22.投資家としてSDGsに取組む | TB(-) | CM(0)

温暖化は世界ぐるみのウソなのか?

地球温暖化20200217


世界中で叫ばれる地球温暖化。

日本でも菅総理が昨年の所信表明演説で「2050年までに温室効果ガスの排出を『実質ゼロ』とする」方針を示し、話題を呼びました。

国際的に組織された「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」によると、

気候システムの温暖化には疑う余地がなく、
大気と海洋の温暖化、雪氷量の減少、海面水位の上昇は数十年から数千年間にわたり前例のないもので、
産業革命以降の人為期限の温室効果ガス排出量が急増していることも踏まえると、
気候システムに対する人為的影響は明らか


との分析。




これに真っ向から異を唱えるのが本書。



本書の主なメッセージは、

・地球温暖化を人為起源とするのにはまだまだ科学的根拠が少なすぎる
・地球の気候は膨大な量の要因が複雑に絡み合って変動するもので、人間が排出した温室効果ガスが与える影響は軽微
・IPCCは今まで科学的データを捻じ曲げてきた事実もありとても信用できる組織ではない
・このような状況下、温室効果ガスを犯人と決めつけ排出削減に巨額費用を投じるのはばかげている

というようなものです。

米国では本書がものすごく売れていて、かなり地球温暖化に懐疑的な人が多いようです。

トランプ大統領就任直後に米国がパリ協定離脱を表明し、日本ではトランプ氏がまたおかしな行動をしたと報じられましたが、
トランプ氏はパリ協定離脱を選挙公約として掲げており、それも含めて大統領に当選したわけですから、パリ協定離脱は米国民の意思とも取れます。

ただ本書も、地球温暖化の主要因はCO2ではないと科学的に立証したものではないので一つの意見として受け止める必要ありっますが、少なくとも現在の地球温暖化人為起源説をうのみにすべきではないということだと思います。


本書を読んで特に思ったことは世界的なメディアの質の悪さです。

メディアというのは人目を引くのが仕事なので、人の恐怖心をあおるのが合理的なのです。

故に、かなり偏った見方が報道されることが多く、物事に対する俯瞰的な見方が欠如してしまいます。

日本でもYoutubeなどが普及してきたことにより、Youtubeでテレビの闇を暴いたり、マスコミの報道の裏にある意図が暴かれたりしています。

ただ、Youtubeも玉石混合で、もっともらしいことを言っている人が、実は全然間違ったことをいってたりもします。

こういった状況下、我々個人が唯一信じられるのは科学だと思います。

科学的データは捻じ曲げようがなく、これだけは唯一無二の信じられるものだと思っていました。

ところが本書によると、IPCCは科学的データすら捻じ曲げた過去があることを明かしています。

科学的データですら政治的意図で捻じ曲げられてしまうとすると、我々個人としては何を信じていけばいいのでしょうか?

「メディアは人の思考を形作る」といいます。

質の悪いメディアが大半を占める今、人々の思考の質も悪化し、これは民主主義国家を誤った方向に導いてしまうのではと危惧します。

現時点で抜本的な解決策はないものの、少なくとも我々一人一人が、テレビや新聞で報じられていることを鵜呑みにせず、自分の思考に大きな影響を与える場合は自分で一次情報にあたるという習慣が必要な時代なんだなと思います。

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[ 2021/01/13 11:01 ] 22.投資家としてSDGsに取組む | TB(-) | CM(0)

電気自動車は本当にエコか?ライフサイクルの視点で考える

EV_20201216.png


地球温暖化問題が叫ばれる中、世界の二酸化炭素排出量を大幅に減少させなければいけない中、走行時に二酸化炭素を排出しない電気自動車は救世主的な注目を浴びています。

但し、そもそも電気を作るために石炭や石油、天然ガスなどの化石燃料を燃やして二酸化炭素を排出しているわけですよね?

であれば、化石燃料(ガソリン)を燃焼してそれを直接的な原動力として走るガソリン車と、化石燃料を燃焼して、そのエネルギーをいったん電気に変換し、その電気で走る電気自動車では、トータルの二酸化炭素排出量は変わらないのでは?、もっと言えば車体の製造工程でも二酸化炭素は排出しているわけで、それらも総合的に考えなければいけないのでは?という疑問が出てきます。

この観点で、電気自動車は本当に二酸化炭素排出量がガソリン車と比較して少ないのかを評価するのがライフサイクルアセスメント(LCA)です。

今回はこのLCAの評価にのっとって電気自動車がガソリン車と比較して本当にエコか(CO2排出量が少ないか)?という点を分析していきます。

1.LCAとは?

LCAは自動車の生産/使用/リサイクルといったライフサイクル全体で環境に与える負荷を総合的に評価する手法です。

自動車に関しては、大きく以下4つのポイントに分けられます。

A. Well to Tank
燃料を生産から自動車の燃料タンクに入れるまでに排出したCO2量。EVであれば発電、電池貯蓄時のCO2の合計排出量。

B. Vehicle Production
車両生産時のCO2排出量

C. Tank to Wheel
車両走行時のCO2排出量

D. End of life
リサイクル時のCO2排出量

LCA_20201216.png

出典:ゴールドマンサックス
「CO2規制の新局面:EVは「走り方」だけでなく「作り方」も問われる時代に」


2.LCA評価の注意点

EVについては、製造/走行地域の電源構成によってライフサイクル全体でのCO2排出量が大きく異なります。

なぜなら電源構成におけるクリーンエネルギーの割合が大きければLCA評価によるCO2排出量は小さくなるし、化石燃料発電の割合が多ければCO2排出量は大きくなるためです。

よって、例えば電源構成におけるクリーンエネルギー割合の大きい欧州と、化石燃料割合の大きいその他地域では、EV化による環境負荷低減メリットは大きく異なるのです。

このような理由から以下では、欧州と日本を分けてLCA評価します。


3.LCA評価結果

LCA結果_20201216

出典:ゴールドマンサックス
「CO2規制の新局面:EVは「走り方」だけでなく「作り方」も問われる時代に」

Conventional:ガソリン車
HEV:ハイブリットカー
Next gen HEV:次世代ハイブリットカー
BEV:電気自動車

結果として、欧州ではガソリン車やハイブリットカー、次世代ハイブリットカーと比較しても電気自動車のCO2排出量が少ないことがわかります。

日本では、電気自動車はガソリン車やハイブリットカーよりかはCO2排出量が少ないものの、次世代ハイブリットカーと比較するとCO2排出量が多くなるという結果になります。

また、電気自動車はガソリン車と比較して製造時に多くのCO2を排出するため、長く使わないとエコの効果が表れません。

下図は何km走ると、ガソリン車よりもエコになるのかを表したものです。

LCA走行距離_20201216

出典:ゴールドマンサックス
「CO2規制の新局面:EVは「走り方」だけでなく「作り方」も問われる時代に」

Sedan (40kWh):40kWhバッテリー(平均的容量)を搭載した電気自動車
Luxury Sedan (75kWh):75kWhバッテリーを搭載した電気自動車
ICE:ガソリン車

40kWhバッテリーを搭載した電気自動車は約7万キロ以上、
75kWhバッテリーを搭載した電気自動車は約15万キロ以上
走ることでようやくガソリン車よりも「エコ」と言えることになります。

<まとめ>

結論としては、ガソリン車との比較であれば欧州でも日本でも電気自動車は「エコ」であると言えることがわかりました。

日本においては、電源構成における化石燃料(石油、石炭、天然ガス)の割合が大きいためこれらの改善余地は大きく、そうすることでさらなる電気自動車による「エコ化」が実現できると思われます。

以上

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[ 2020/12/16 13:42 ] 22.投資家としてSDGsに取組む | TB(-) | CM(0)

日本でも脱物質化が始まってきた

20201215_toppu.png


資本主義というのは、無限に人間の欲望を拡大させ、限りある地球資源を無限に消費していくものだと思われてきました。

経済成長を目指すということは、資源消費を増やすことと同義であり(実際にはサービスも含まれますが)、現在のシステムを続ける以上、資源の消費は増え続けるものと思われています。

そこに反論を示したのが、今年9月に日本で発売された「More from less」


この本では、

経済が成長しても資源は枯渇しない。
大量消費の資本主義は終わり、先進国の資源消費量はピークを越えた。
技術の進歩は、経済の繁栄と脱物質化を両立させる

というような内容が紹介されています。

資本主義、技術革新、政府、人民の自覚の4つが揃えば、世界は資源問題やあらゆる環境問題にうまく対処していけるだろうと説明するのです。

本の中では、米国の実質GDP(つまり消費)が長期にわたって順調に成長してきたのに対し、エネルギー消費量、金属消費量、建築材消費量などが2000年以降にピークに達し、近年では減少傾向にあるという衝撃の事実を紹介しております。

つまり、技術革新により、我々は少量の資源からより多くのモノを作れるようになったことを示しているのです。

言い方を変えれば、生産性の向上ペースが、消費の増加ペースを上回ったと言えます。

そしてこの技術革新には資本主義という競争社会が原動力になっているのです。

つまり、環境問題や資源問題を語るときに、必ずといっていいほど資本主義が悪者にされてきましたが、これらの問題を解決する上で資本主義はなくてはならない、と説明するあたりが今までと異なる面白いポイントです。


今回は、本書で語る脱物質化が日本でも起こっているのかを調べてみました。

1.実質GDP

20201215GDP.png
出典:世界経済のネタ帳

日本の実質GDPはバブル崩壊以降、長期停滞しているイメージですが、緩やかではあるものの、上昇基調にあることがわかります。

つまり消費は緩やかに増えている。

普通に考えれば、消費が増えているということは、投入されるエネルギーや資源の量も増えていくことが予想されますがどうでしょうか?

2.国内最終エネルギー消費量

20201215_最終エネルギー消費
出典:エネルギー白書2020

最終エネルギー消費量ですが、実は2000~2005年あたりにピークを付け、それ以降減少傾向にあります。

これは、LEDやハイブリッド車、高効率家電など、省エネ技術の進歩などによるエネルギー効率改善が急速に進んだ結果といえます。

3.金属消費量

20201215_普通鋼材
出典:日本鉄鋼連盟

20201215_銅消費
出典:JOGMEC

20201215_鉛消費
出典:JOGMEC

20201215_アルミ消費
出典:日本アルミニウム協会


金属消費量に関して言うと、銅や鉛の消費量に関して言うと明確な現象トレンドは確認できないものの、増加しているとも言えない状況。

普通鋼材やアルミに関して言うと、明確に減少トレンドが確認できます。


4.温室効果ガス排出量

20201215_GHG排出量
出典:環境省

次に温室効果ガス排出量に関してですが、これも2013年をピークに減少傾向にあります。

近年、地球温暖化が世界的な問題と認識されており、それに伴い、課題解決のためのスタートアップ企業が続々と出てきて、それらの企業に資本が集まるという構図が生まれているため、技術革新に拍車がかかっている言えます。

この地球温暖化問題をドライバーとして、技術革新がおこりエネルギー消費量が減少しているということも言えるかもしれません。


5.まとめ

上記で見てきた通り、日本では実質GDPが緩やかな上昇傾向にある中、エネルギー消費量、金属消費量などは減少傾向にあることが見て取れ、More from lessで謡われているように日本でも脱物質化が進行していることが確認できました。

更に、2020年は世界的な新型コロナ蔓延に伴い、急速なデジタル化(リモートワーク、ビデオ会議)がおこり、今後もこのような習慣が定着すると、人々の移動は大幅に減少し、作業は効率化すると思われます。

これを期に、エネルギー消費量のさらなる低下、温室効果ガス排出量のさらなる低下が見込めると思われます。

但し忘れてはならないのは、これはあくまで日本単体で見た時の話です。

世界全体でみると、以下の通りエネルギー消費量はいまだに増加傾向にあります。

20201215_最終エネルギー消費 世界
出典:エネルギー白書2020

これは、発展途上国や新興国では、まさに急速な経済成長の最中にあり、人々の消費の拡大ペースが、生産性の向上ペースをまだまだ上回っているからといえます。

このように、先進国でいくら頑張っても新興国が急速に伸びてきてしまうと、結局全体でみると環境問題は当分悪い方向に進んでしまうので、ここは難しい問題で、今後世界全体で解決していかねばならない問題でしょう。

以上

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[ 2020/12/15 12:20 ] 22.投資家としてSDGsに取組む | TB(-) | CM(0)

太陽光発電は本当にエコか?

太陽光発電_20201214


地球温暖化が叫ばれる中、その救世主的な位置づけとなっている太陽光発電。

太陽光を原料としてエネルギーを作り出すということで究極のクリーンエネルギーともいわれたりします。

一方で、「太陽光はエコではない」とする意見も。

この意見の根拠は、「太陽光システムは製造過程で大量のエネルギーを必要とし、二酸化炭素も排出するため、それも含めるとかえって火力発電の方がまだましだ」というようなものです。

今回は、太陽光発電は本当にエコなのか?という疑問に関して、データを基に分析します。

1. 発電システム別 kW当たり化石燃料消費量

kwあたり燃料消費量
出典:電力中央研究所(1999年)
https://criepi.denken.or.jp/jp/kenkikaku/report/download/dZeCT6QaPvORKVk4Xe28UygcPpJ1g0tr/Y94009.pdf

上記資料は1999年時点のものでかなり古いですが、この時点で既に太陽光発電の発電量当たり化石燃料消費量は火力発電と比べると10分の1程度で、太陽光発電は火力発電よりもエコである、ということが言えます。

その後の発電効率上昇や製造工程の改善などで、現在ではさらに化石燃料消費量は少なくなっているものと思われます。


2.Energy Payback Time、CO2 Payback Time

少し違った見方としてEnergy Payback Time(EPT)とCO2 Payback Time(CO2PT)があります。

EPTとは、太陽光発電施設の製造から廃棄までに投入したエネルギーの総量を、太陽光発電によって生み出されるエネルギーで回収するのに何年かかるのか表す指標です。

EPTは短ければ短いほどいいということになります。

CO2PTも似たような考え方で、製造から廃棄までに排出されたCO2の総量を、太陽光発電によるCO2削減分で回収するまでにどれくらいの時間がかかるかを表す指標です。

これも短ければ短いほどいいということになります。

例えば、CO2PT=2年とすると、3年目以降は発電すればするほど火力発電などと比べてCO2削減効果が増していくということになります。(太陽光発電の寿命は通常20~30年といわれます)

EPT CPT_20201214
出典:国立研究開発法人産業技術総合研究所、NEDO(2001年)
https://www.aist.go.jp/Portals/0/resource_images/aist_j/aistinfo/aist_today/vol08_01/vol08_01_p16_p17.pdf

上記は2001年のデータで少々古いですが、太陽光発電のEPTは0.9年~1.5年、CO2PTは1.4年~2.4年です。

太陽光発電設備の寿命が通常20~30年であることを考えれれば、太陽光発電のCO2削減効果は、製造や廃棄のプロセスを考慮しても、かなり高いといえるでしょう。

ちなみにもう少し新しいデータを見てみると以下の論文を発見。

論文名:ENERGY PAY BACK PERIOD AND CARBON PAY BACK PERIOD FOR SOLAR PHOTOVOLTAIC POWER PLANT
https://www.tsijournals.com/articles/energy-pay-back-period-and-carbon-pay-back-period-for-solar-photovoltaic-power-plant.pdf

これによると、EPTは2.14年、CO2PTは224.35日、ということで上記の数値とそん色ないことが確認できる。

<まとめ>

kW当たり化石燃料消費量、EPT、CO2PT、のどの数値を見ても、製造・廃棄過程を含めても太陽光発電システムはCO2削減効果が高く、エコであるといえそうです。

以上

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[ 2020/12/14 11:51 ] 22.投資家としてSDGsに取組む | TB(-) | CM(0)

資本を通じて気候変動問題に貢献しよう~代替肉編~

畜産業_20201211


実は地球温暖化問題を改善していく上で、私たちが日常的に食べているお肉の消費量を減らすことがとても重要になってきます。

なぜなら、食肉用の家畜は、鶏が214億羽、豚が10億頭、牛が15億頭、その他にも羊、山羊などが、地球上に大量に存在します。

家畜数_20201211
出典:FAO

そしてそれら家畜の食糧、げっぷや排泄物から排出される温室効果ガスは実に81億トン(CO2換算、2010年、FAO出典)といわれます。

これは、世界の温室効果ガス排出量が2010年時点で465.5億トンであることを考えると、畜産業のしめる割合は実に17.4%になります。

家畜別に見た排出量は以下の通りで、牛からの排出量がかなり多いです。

家畜別GHG排出量_20201211
出典:FAO

また排出量を要因別に分けると以下の通りになります。

ソース別GHG排出量_20201211
出典:FAO

食糧:41%
消化管内発酵(げっぷ等):44%
排泄物管理(糞尿など):10%
使用エネルギー:5%

げっぷにはCO2の34倍の温室効果があるメタン(CH4)が、排泄物からは298倍の温室効果がある亜酸化窒素(N2O)が多く排出されます。

そしてそれらは、牛から多く輩出されるということです。

排出量を地域別にみると以下の通りとなります。

地域別GHG排出量_20201211
出典:FAO

ここまで見てきた通り、畜産業は実は地球温暖化の大きな要因となっています。

我々が何気なく食べているお肉の向こう側にはこのような大きな問題が眠っているのです。

このようなことから、欧米では近年、それらのお肉を食べないビーガンが急激に増えています。

日本ではまだ認知度が低いのですが、このような問題があるという事実を是非知っていただきたいと思います。

そしてこれらの問題の解決に取り組む企業も多く存在します。

有名なのは代替肉の開発販売を行うビヨンドミートでしょう。

彼らは味は動物由来のお肉にそっくりな植物由来の代替肉を開発しております。

その他にも、ネスレやユニリーバなども代替肉の開発販売に動いており、投資家としてはこのような企業を応援していきたいです。

以上

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[ 2020/12/11 12:11 ] 22.投資家としてSDGsに取組む | TB(-) | CM(0)

資本を通じた気候変動への取組み~Breakthrough Energy Ventures~

bir_20201210.png


資本を通じた気候変動への取組みとして世界の大富豪たちが立ち上げた「Breakthrough Energy Ventures(BEV)」というファンドがあります。

これはビル・ゲイツやジェフベゾス、マークザッカーバーグ、孫正義、ジャックマーなどの、世界の名だたる大富豪33名が2016年に立ち上げた10億米ドル規模のファンドです。

投資対象は再生可能エネルギー分野の推進や技術開発分野で有望なベンチャー企業。


BEVのミッションは以下。(BEV HP参照)

(引用)

毎年、世界では510億トンの温室効果ガスを排出されている。

これにより地球規模の深刻な温暖化が進行中。

気候変動の壊滅的な影響を避けるためには、2050年までに温室効果ガスの排出をストップする必要がある。

我々には、全ての人にクリーンで十分なエネルギーを届けられるような、前例のない技術革新が必要だ。

我々はすぐに行動を起こさなければならない。

今日の我々の選択が、自分たちの子供や孫世代の世界の姿を決定するだろう。

温室効果ガス排出ネットゼロ目標は人類史上最大のチャレンジだ。

なぜなら、我々の日常生活のほぼすべてが温室効果ガス排出に結び付いているからだ。

しかしもし我々が、未だ見たことのない最も野心的なイノベーションを起こすことを目的として、今すぐ行動を起こせば気候変動を止めることができる.

温室効果ガス排出ネットゼロとは、電力、農業、製造、輸送、建物など、我々の生活及び経済活動の全てを変えていかなければならないことを意味している。

まだ、我々はこの困難を乗り越えることに楽観的だ。

温室効果ガス排出ネットゼロのためには、

①問題を理解すること

②解決策を練ること

③一緒に取組むこと

が必要だ。

我々は既に温室効果ガス削減に役立ついくつかのツールを持っている。

そして我々は残りのソリューションを作り上げていくコミットメントと科学的知識を備えている。

”ミスは許されない。我々の前に立ちはだかる問題は巨大でとてつもなく複雑だ。しかし、我々は問題に対処するための戦略を知っている。イノベーターとパートナーシップにフォーカスすることが適切な方法だ。”
by ビルゲイツ

BEVのミッションは最先端の研究開発を支援し、クリーンな商品や技術をもつ企業に投資し、ラボからマーケットへ、イノベーションを加速させることで、2050年までに世界で温室効果ガス排出ネットゼロを達成することだ。

我々は、クリーンエネルギーによって動かされる世界を作るために人々を一致団結させる。

(引用終わり)

BEVの現時点の投資先企業は以下です。ベンチャー企業ということで全て未上場だと思われます。

1366 technologies(ローコストウェハーの製造)
75F(建物用スマートセンサー)
Arnergy(太陽光リチウムイオン蓄電システム)
Baseload Capital(ヒートパワープラントへの投資)
Biomilq(培養ミルク)
Boston Metal(CO2排出のない鉄製造)
C16(パーム油の代替製品)
CarbonCure(脱炭素化コンクリート)
CommonWealth Fusion Systems(核融合用超伝導磁石)
DMC(微生物発酵)
enVerid(建物のエネルギー効率化)
ESS(蓄電システム)
etc

<所感>

革新的な技術というのは、研究開発に長い時間がかかり、かつ実際に成功するかどうかが不透明なので、なかなか大規模な投資はためらわれます。

そういう意味では、投資リターンが最優先指標でない、このようなファンドの資金が世界中の有望なイノベーションに長期的に投下されるというのは、まさに資本によって世界が変わるような取り組みだと思います。

BEVの発起人はビルゲイツのようですが、彼個人の問題意識と個人の行動によって世界が救われるかもしれないという意味では、資本が及ぼせる影響力というのは計り知れないです。

以上

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[ 2020/12/10 12:05 ] 22.投資家としてSDGsに取組む | TB(-) | CM(0)

投資を通じて地球温暖化問題の改善に貢献する

社会貢献


現在世界的に大きな課題として地球温暖化があります。

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、科学的な根拠を基に現在の温暖化は人為的要因である可能性が極めて高い、という見解を示しております。

IPCCによると、今の状況を放っておくと、2100年までに1986~2005年の世界平均気温から最悪のケースで4.8度も上昇してしまうとのこと。

これは人間の体温に置き換えて考えてみるとわかりやすいです。

人間の体温が1度上がると体調が悪いなと感じ、2度上がると日常生活に支障をきたすほどの体調不良を感じるはずです。

人類は、今まで様々な公害問題や大気汚染問題にうまく対応して、そのような問題を迅速に対処してきました。

一方で、温暖化問題は今までの環境問題と比較して厄介な相手です。その理由は以下二つです。

①温暖化は人の寿命と比べるとゆっくりと進むため、なかなか喫緊の課題としてとらえにくい

②排出された温室効果ガスは長い時間をかけて世界中に蔓延していくため世界全体で取り組む必要のある問題だが、温暖化対策に取り組まず経済成長ばかり追い求めるような抜け駆けする国が出てくると世界全体の足並みがそろわなくなる

このような問題があるために、地球温暖化というのはなかなか対処しづらい問題です。

しかし、このまま放っておけば我々の子供世代、孫世代では甚大な影響を被ることを、全ての人が自覚し、行動を起こしていく必要があります。

著者としても、日々の生活の中で、節電、無駄な消費の排除、ごみの分別、自転車の利用、無駄な食事をしない(一日二食)、などなど、地球温暖化改善に向けた生活を心がけています。


そして、投資家としても地球温暖化問題に貢献していきたいと思います。

具体的には、地球温暖化改善に重要な技術を開発している企業などに今後は積極的に投資を行っていきたいと思っています。

また、自分のポートフォリオの中には化石燃料のビジネスをしている企業などもありますが、そういった企業は徐々にポジションを減らしていく考えです。


株式市場での投資によって温暖化に貢献するなんて無意味だ、と思うかもしれません。

但し、自分の投資によって、少しでも対象企業の株価が高まり、当該企業の資金調達コストが少しでも減るのであればそれは貢献と呼べるのではないでしょうか?

もちろん一個人投資家の規模での投資でそのようなインパクトを与えることはかなり難しいです。

但し、選挙の投票と同じで、自分の一票で結果が変わるはずがないと思って投票に行かなければ、結局政治は何も変わりません。

投資も一緒です。

結局は小さな一票の積み上げで世界は変わっていきます。

一人一人がそれを自覚して、自分の意思を持って投資をしていけば、きっと世界はいい方向に変わっていくと思います。

以上

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りろんかぶお

※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。


[ 2020/12/09 12:12 ] 22.投資家としてSDGsに取組む | TB(-) | CM(0)
プロフィール

りろんかぶお

Author:りろんかぶお
【名前】:りろんかぶお
【生年】:1987年
【出身】:千葉
【性格】:感情の起伏ゼロ。声低め。
【学歴】:東京大学大学院卒
【職業】:現在はセミリタイアし専業投資家。元総合商社勤務(M&A等)
【資格】:証券アナリスト
【趣味】:投資・麻雀・ランニング
【目標】:資本を通じて社会に貢献すること


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