2017年11月1日にFOMC(Federal Open Market Committee=連邦公開市場委員会)の声明文が公表されましたので全訳を下記します。
ちなみにFOMCとは、アメリカの金融政策を決定する会合のことで、日本でいう「日銀金融政策決定会合」に当たります。
年に8回開催され、現在の景況判断と政策金利の上げ下げなどの方針が発表されます。その結果が市場の予想とは違った場合には、株式市場や為替レートが大きく変動することがあり、世界の金融マーケットにも大きな影響を及ぼします。
~FOMC声明 2017年11月1日~1. ポイント・巨大ハリケーンの混乱にも関わらず、労働市場及び経済は引き続き堅調な伸びを示す。
・足元のインフレ率は依然として軟調なるも、中期的には目標の2%付近に安定させられると予想する。
・現在の状況を鑑みて、政策金利目標は1.00%〜1.25%を維持することを決定。
2. 全文和訳9月開催のFOMC以降、労働市場は引き続き力強く、巨大ハリケーンの混乱にもかかわらず経済活動が堅調に伸びていることが示された。9月のハリケーンは雇用者数を減少させたものの、失業率はさらに低下した。家計支出は緩やかに拡大しており、直近の四半期では設備投資の伸びが加速している。ガソリン価格はハリケーンの余波の後に上昇し、9月の全体的なインフレを押し上げたが、食品やエネルギー以外の項目のインフレ率は依然として軟調だった。 12ヵ月ベースでは、インフレ率は減少し、2%を下回っている。ブレークイーブンインフレ率は低いままで、長期的なインフレ期待も結局ほとんど変わらない。
法的義務に則った形で、FOMCは最大限の雇用と物価安定の促進を目指す。ハリケーン関連の混乱と再建は、短期的に経済活動、雇用、インフレに影響を及ぼし続けるだろうが、過去の経験から、ハリケーンが中期的には経済へインパクトを与える可能性は低いことが示唆される。結論として、委員会は、金融政策を段階的に調整しながらも、経済活動が緩やかに拡大し、労働市場が更に強化されると予想している。 12ヶ月ベースのインフレ率は、短期的には2%を若干下回るものの、中期的には目標の2%程度に安定させられると予想する。経済見通しに対する短期的なリスクは概ねバランスが取れているように見えるが、委員会はインフレの動きを注意深く監視する。
今までの労働市場とインフレ率及びその予想を考慮して、委員会は、1.00%〜1.25%の政策金利目標を維持することにした。金融政策の姿勢は依然緩和的であり、労働市場の状況の一層の強化とインフレ率2%への回復を支えている。
政策金利目標の調整タイミングと規模を決定する際、委員会は、最大雇用と2%のインフレという目標に関連するそれまでの経済状況及びその予想を評価する。この評価では、労働市場の状況、インフレ圧力とインフレ期待、財政的および国際的動向に関する指標など、幅広い情報を考慮に入れる。委員会は、インフレ目標と比較して、実際のインフレと予想インフレの動きを慎重に監視する。FOMCは経済状況が、金利の段階的な上昇を後押しするように進展すると予想している(一方で、政策金利は長期的に予想される水準を下回る可能性はある)。しかし、実際の政策金利の将来推移は、データに基づいた経済見通しに依存することになる。
2017年10月に開始されたバランスシートの正常化プログラムが進められている。
(訳終わり)
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以上
りろんかぶお
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