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日本の資本主義はどのように始まったのか?①

明治維新_20200703


日本の資本主義はどのように始まったのか?

時期としては一般的に明治初期、急速に欧米文化を取り入れる中で、その一環として資本主義が導入されていきました。
(1868年に幕を閉じた江戸時代は封建制の時代でした)

資本主義の導入と、欧米の先端的な政治制度や文化を取り入れ、奇跡的な近代化を遂げた日本は、江戸時代が幕を閉じたわずか26年後の1894年に大国中国(当時は清)を日清戦争で破り、さらに1904年には超大国ロシアを日露戦争で破り、列強の仲間入りを遂げました。

日露戦争のわずか36年前まで侍文化だった日本がなぜこの短期間で急速に成長できたのでしょうか?



ここでは、主に経済の視点で、明治時代にどのように資本主義が浸透していったかを見ていきたいと思います。


まず、資本主義はどのように始まったのかを考える上で、資本主義とは何か?を考える必要があります。

資本主義は、各自が自由競争により利益を追求して経済活動を行えば、それが市場を通して最適化され、社会全体の利益も増大していくという考え方に立脚しています。

資本家は利益を追求して財・サービスをつくりだしますが、そのために必要な工場・土地・機械などの生産手段を私有でき(私有財産制)、生産手段をもたない者は労働力を提供して資本家から賃金をもらう(労働力の商品化)といった特徴があります。

また、市場を通じて、需要と供給のバランスが調節されて価格が決まり、その価格に応じて生産者が商品を生産する量や消費者が商品を購入する量が決まっていきます。

この経済原理を市場経済といいます。


これらを踏まえると、資本主義にはどのような基本要件が必要でしょうか?

ポイントは以下であると考えられます。

①私有財産権
土地、工場、機械など生産手段の私有が認められることで、資本家はこれらを駆使して利益を出そうとするからです。

②貨幣経済
資本主義の根幹である「市場」は、しっかりとした貨幣が存在し、商品の売買が広くなされる必要があるためです。

③機械
資本家が大きな利益を出すためには、ヒトの手だけではなく、大きな機械を使って効率よく大量の商品を生産できるようになることが必要だからです。



それでは、これらの要素がどのようにそろってきたのかを次回見ていきたいと思います。
以上

りろんかぶお

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※当ブログで紹介する理論株価は、いくつかの前提条件をりろんかぶおが独自に設定している為、その前提条件次第では計算結果が異なってきます。また当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。





[ 2020/07/03 16:28 ] 14.経済 | TB(-) | CM(0)

日本人が労働ではなく資本で稼がなければいけない理由~ソ連に酷似する日本の状況~

ソ連崩壊_20200629


<ソ連崩壊の歴史からの考察>

1991年にソ連が崩壊しました。

なぜか?

1917年にロシア革命がおこり、ソ連が誕生して以降、ソ連経済は社会主義体制でした。

国民は、割り当てられた労働を行い、国が作った経済計画を達成しながら、生活に必要な食量や物資は国から無料で配給され、学費はタダ、医療費もタダ、年金ももらえる、といった万民が等しく暮らす建前の国でした。

一方で、頑張っても頑張らなくてもみな平等という状況下、当然労働者の意欲は低下し、生産性は低下。

そんな中でも、ソ連は米国に対抗して、軍事費に国費の多くを費やし財政状況は悪化。

つまり、人々の生活に必要なモノの生産量が減少しているのに、それらを生活に必要なものを生み出さない軍人に配給し、戦闘機の購入などに充てられてしまうので、当然国民全員が食料やモノが足りない状況に陥っていくわけです。

その結果、ついに行き詰って1991年にソ連が崩壊し、ロシアは共和国となり一気に資本主義化していくわけです。

今まで食料や物資は無料配給され、学費は医療はタダで、年金も支給されていた状況はどのように変わったのでしょうか?

①ハイパーインフレ

まずはハイパーインフレが起こりました。

これはソ連崩壊後、急速に市場経済を導入したためと考えられます。

元々、社会主義の下、供給能力が非常に低かったため、市場経済を導入後は、一気に供給不足・需要過多の状況が浮き彫りになり、市場メカニズムが働き一気にインフレしたのです。

1992年~1995年の間に物価は1000倍以上になったといわれています。

②年金・医療保障などの社会保障制度崩壊

次に、年金や医療保障などの社会保障費の大幅カット或いは全廃が行われました。

元々、国の財政状況が悪く社会保障費を負担する余裕はなかったわけですから、これらは当然カットせざるを得ない状況となりました。

その結果どのようなことがおこったのでしょうか?

高齢者や病人が数百万人死亡したとされています。

1986年と1994年を比べると、平均年齢は男性で約7歳、女性で約3歳も縮まりました。


このように、社会主義による生産性の低下と、軍事費などへのなりふり構わぬ放漫財政のツケは、数百万人の死者をもってして払われたといっても過言ではありません。

<ソ連に酷似する日本の状況>

ソ連のこのような状況、実は今の日本と似ていると思いませんか?

ソ連時代の最後の最高指導者であるゴルバチョフは「日本は最も成功した社会主義国」と表現しました。

日本経済は基本的には資本主義経済です。
企業同士は資本主義システムの下、競争を強いられます。

一方で、企業の中の労働者を見るとどうでしょうか?

古い大企業の多くは、年功序列の賃金で頑張っても頑張らなくても同期はみんな給料が一緒、終身雇用なのでクビになる心配もない。

つまり、労働者は社会主義制度の下で働いているのです。

この結果、日本の生産性はバブル崩壊以降停滞したままで、他国に一気に置いて行かれました。

生産性_20200629


さらに、言わずもがなですが日本の財政状況は非常に厳しいものがあります。(下図は日本の国債残高)

財政赤字_20200629

出典:財務省



そして、少子高齢化という致命的な構造的問題も抱えています。

人口_20200629

出典:総務省



以前MMTを紹介しました。

MMT(現代貨幣理論)とは?

MMTを誤って解釈している人は、

「日本に財政問題はないのだから、お金を刷れば年金や医療費はいくらでも捻出できるんだ!」

といいます。

MMTは簡単に言うと、財政政策の基準を財政均衡からインフレ率に変更するものです。

つまり、MMTでも通貨発行にはインフレ率という制約があるのです。

現在のようなデフレ期は、供給能力に対して需要が不足している状況なので、通貨を発行してもインフレはおきませんが、この供給能力が今後少子高齢化で減少していくことが予見される中、社会保障費を通貨発行に頼るというのはばかげた理論です。


<日本人はどうすればいいのか?>

ではこのような、国で生きていくためにはどうすればいいのでしょうか?

生産性の向上、女性の社会進出などが叫ばれますが、これらは当然必要でしょう。


ただ著者の意見としては、今後定着するであろう超少子高齢化社会においては

「高齢者は生産力の高い若者に支えられる」

という前提を覆す必要があると思っております。

つまり、高齢者であっても自分の面倒は自分でみていかなければならないと思っています。

こういうことを言うと、「体力的に衰えた高齢者に、死ぬまで働けというのは現実的ではない!」という人がいるかもしれません。

但し、モノの生産というのは、「労働」と「資本」の二つの要素で成り立っているのが資本主義の原理です。

労働で生産活動に関与できないのであれば、資本の面で関与すればいいのです。

つまり、若い時にたくさん労働をして資本を築き、年をとったら資本の面で生産活動に携わっていけばいいのです。



年金は破綻しないといえば破綻しないでしょう。

国がお金を刷ればいいわけですから。

但し、国内の供給能力を上げる努力をせずに、そんなことを続ければ長期的に見れば確実にインフレが起こります。

よって将来もらえる年金で生活費が賄えるとは思えません。


世界に先駆けて少子高齢化が急速に進む日本においては、国に頼らず、若者に頼らず、自分自身が生涯にわたって生産活動に携わっていく覚悟を持たなければならないのです。

そしてその第一歩は資本主義を理解することだと思います。

以上

りろんかぶお

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[ 2020/06/29 12:26 ] 14.経済 | TB(-) | CM(0)

自由貿易と保護貿易について考えてみる

自由貿易と保護貿易_20200622


これまでの世界は、資本主義の最大の特徴である自由市場を世界に広げ、「ヒト・モノ・カネ」の国境を極力取り除くことで世界全体が豊かになっていくことを目指す潮流がありました。

一方現在、米国トランプ大統領や英国のEU離脱などに代表されるように、世界の最先端を走る国が自国第一主義や保護主義を掲げるようになってきました。

ここでは特に「モノ」の流れ、つまり貿易に注目し、自由貿易と保護貿易、どちらが今後の世界の潮流となるかを考えてみます。

<自由貿易>

自由貿易とは簡単に言えば関税などの国家の介入を排除した貿易を指します。

こうすることで、世界規模での分業が進み、適した場所で適したものが生産され、とても生産性が高まり、世界全体が効率的に豊かになっていきます。

例えば、農作物であればそれにあった気候や土壌を持っている地域が生産に適していますし、AIやロボットなどのハイテク分野でいうと地理的な特性は関係なく地域の教育レベルに大きく左右されるでしょう。

一方、デメリットとしては、グローバルで競争が繰り広げられるので、自国に競争優位のない分野はどんどん淘汰されていき、それらの分野に携わっていた人たちは職を失います。

つまり、完全な自由貿易を目指すと、最終的には生産性が高く豊かな世界に到達できる可能性が高いモノの、短期的には各国で大量の失業者が発生するというカオスな期間を経る必要が出てきます。

<保護貿易>

保護貿易は、こういった状態を避けるものです。

保護貿易は、関税をかけることで、海外の安いモノやサービスが流入してくるのを防ぎ、国際的に見れば競争力がない事業でも、国内で生き残っていけるようにするのです。

日本での代表例はお米でしょうか。

日本でコメを買うと、だいたい5kgで約2000円、つまり約400円/kgするわけです。

一方で、国際的なコメ相場は農林水産省によると50円~60円/kg(2020年6月現在)のようです。

日本のコメは国際的には競争力が全くありません。

ただ、現在の日本では海外の米を輸入する場合、402円/kgの関税がかかります。

こうすることで日本の農家さんを守っているわけです。

<自由貿易 vs 保護貿易>

本題に戻ると、自由貿易と保護貿易、どちらが世界の潮流となるか?

世界経済全体を考えれば答えは当然生産性の高い自由貿易でしょう。

但し、自由貿易を徹底してやるためには、「ヒト・モノ・カネ」のヒトとカネについても徹底的に自由化しなければならないと考えます。

例えば、日本の人件費では、農業を行うのは合理的ではなく、日本の強みである自動車産業などで働くことが求められてきます。

一方で日本の中にも、自動車関連の仕事はどうしても苦手だけれども、農作業がとても得意な人だっているわけです。

そのような人が簡単に農業を強みとしている国・地域に移住できるのならばいいかもしれません。

但し、そこは言語や文化の問題でなかなか難しいわけです。

そうなると、やはり自由貿易を突き詰めると、局所的には各国で格差が広がり、生きていくことが困難な人達がたくさん出てきてしまいます。

そして、世界の大半を占める民主主義国家というのは、そういった弱い立場の人を守る傾向が強いので、やはり世界の潮流としては保護貿易が軸足としてあって、部分的に自由貿易を行っていくという方向性にならざるを得ないということになるでしょう。

以上

りろんかぶお

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[ 2020/06/22 14:17 ] 14.経済 | TB(-) | CM(0)

MMT(現代貨幣理論)とは?

MMT_20200619.png


日本において通貨発行権は日銀にあります。

日銀は政府からは独立した機関で、政府が発行する国債を日銀が直接買い取ることは財政法で禁止されています。

一方で、日銀は市場で国債を購入することは禁止されておらず、発行済国債の約半分ほどを日銀が保有しているのが実態です。

つまり実態としては、政府は日銀の通貨発行に基づいて資金を調達して様々な財政支出を行っていることになります。
(正確には民間銀行でも信用創造を通じて通貨発行をしていることは後述)

そして現在では、政府の債務残高(地方債含む)が1,000兆円を越えていることからも、政府は早期のプライマリーバランス(国債の元利払いなどを除いた基礎的財政収支)黒字化を目標としています。

「借金は返さなければいけない」

というのはごく当たり前のことですから、多くの人がこの「プライマリバランスの黒字化」に疑問に思うことはなかったのですが、MMTはこれに対し異論を唱える理論です。

MMTとは?

MMTとはModern Monetary Theoryの略で、日本語では現代貨幣理論と呼ばれています。

これは経済理論の一つで、ものすごく簡単にいうと

「自国で通貨を発行できる国は、過度なインフレにならない限り、税収によらず、通貨を発行して財政支出を行うことができる」

というもの。

普通に聞いていると、とても違和感を感じませんか?

どこに違和感を感じるのでしょうか?

よく挙がる疑問は以下のようなものです。

①税収によらずお金を発行していいのであれば、それを国民に配れば、もう働かなくていいということ?(そんなおいしい話があるわけない)

②政府は自身の借金残高を減らす努力をする必要はないということ?

③財政支出に財源が不要なら、そもそも国は税収入がいらないのでは?(そんな馬鹿な話がある?)

ここでは、これらの疑問についてのMMTの考え方を見ていくことで、この理論の理解を深めていきます。

①自由にお金を発行していいのであれば、それを国民に配れば、もう働かなくていいということ?(そんなおいしい話があるわけない)

この疑問に対する回答は、”No”です。

もう働かなくていいということはあり得ません。

経済というのは、モノやサービスを生産する人(供給)と消費する人(需要)があって初めて成り立ちます。

お金を刷ってばらまいたところで、供給が変わらないのであれば、増えたお金の分だけ物価が上がる(お金の価値が下がる)だけです。

つまりお金というのは供給と需要の仲介役であるということに変わりはありません。

ではなんでお金を刷るのか?

例えば少し前までの日本のように、デフレに悩んでいる国は、供給が多くて需要が少ないという状態です。

デフレというのは、

物価が下がる→企業業績が下がる→企業は新規投資もせず、給料も下げる→消費が下がる→物価が下がる

という負のスパイラルに落ち込むことです。

デフレは、企業が新規投資を行いにくい環境なので、より良いモノやサービスが生まれにくい社会になります。

つまり、より豊かな状態を求める資本主義にとって、デフレは非常によくない状態なのです。

日本はバブル期に供給能力を拡大しすぎた結果、バブル崩壊以降、需要は冷え込んだものの、供給能力は簡単に引き下げることができずにデフレ状態に陥りました。

企業業績悪化に伴い税収入は下がり、さらに少子高齢化による社会保障費拡大で、財政状態が悪化。

その結果、増税を繰り返すことでさらに消費を冷やして、デフレが泥沼化して現在に至るというような状況です。


MMTの考えにのっとれば、デフレ下では需給ギャップが発生しているので、政府が通貨を発行して、需給ギャップを埋めるように財政支出により需要を創出することで経済を支えることができます。

一方で注意が必要なのが、経済にとって健全な新陳代謝(過剰で無駄な供給能力の淘汰)は必要なので、需給ギャップを完全に埋めるようなことが必ずしも良いこととは限りません。

但しMMTの考えでは、消費が冷え込んでいる時にそれに追い打ちをかけるような増税というのは全く不要なのです。

なぜなら政府の様々な支出に財源は不要だからです。

増税がなかっただけでも今の日本経済は全く違う姿になっていたでしょう。

②政府は自身の借金残高を減らす努力をする必要はないということ?

この疑問に対する回答は、”Yes”です。

MMTでは、国債の発行とは、政府の借金の増加というよりも、通貨の発行ととらえます。

よって借金を返済するということは、通貨の量を減らすということになります。

通貨の総量というのは、経済規模やその時の状況に応じて適した量というのがありますから、政府の借金を返済する=通貨の総量を減らすことを目的とすることはナンセンスなのです。

MMTでは通貨の総量は、通貨の価値を維持するようにコントロールすればよいということになります。
通貨の価値というのは物価に現れるので、指標となるのはやはりインフレ率です。


ちなみに国債発行と通貨発行が同義であるのは、通貨発行権のある日銀が買い取った国債に限定はされるのでは思う方がいるかもしれませんがそんなことはありません。

なぜなら、民間銀行であっても、信用創造によって実質通貨を発行していることになるからです。

例えば、私が民間のA銀行に100万円を預金したとします。

A銀行は政府の国債発行に応じて、政府に100万円を貸し出します。

政府はこの100万円をつかって、私のおじいちゃんに年金を払うべくおじいちゃんの銀行口座に100万円をふりこみました。


整理してみると、私は引き続きA銀行に100万円の預金残高があります。

さらに、私のおじいちゃんの預金口座にも100万円があります。

つまり、元々100万円だったものが200万円に増えているのです。

民間銀行でも、このような信用創造を通して実質通貨を生み出していることがわかります。

③財政支出に財源が不要なら、国は税収入がいらないのでは?そんな馬鹿な話がある?

MMTの考えでは、政府の収入源としての税収というのは不要になります。

但し、通貨の価値を維持する上で徴税は必要になります。

例えば、現在の政府の年間予算はおよそ100兆円ですが、国民から税金はいっさいとらずに、毎年100兆円のお金を刷って財政支出していれば、すぐに需要過多のインフレになるでしょう。

ただここで仮に、消費税を10%から50%に上げたらどうでしょう?

需要は一気に覚めますよね?

つまり、徴税というのは需要をコントロールする力があります。

そういう意味で、MMTの考え方でも、インフレをコントロールする=通貨の価値をコントロールする意味で徴税というのは意味を持ってきます。

また、自国通貨での納税を義務化することで、その通貨に流通通貨としての価値が備わります。

例えば日本円での納税義務がなければ、流通通貨はビットコインでもいいのです。

日本円で税を納めなければいけないからこそ、日本円に皆が価値を感じ、日本円で経済が回るようになるのです。

まとめると、収入源としての税金は不要なるも、通貨価値維持のために徴税というのは必要になってきます。

STOP

ここまで見てきたように、MMTというのは、今までの財政政策の制約を

「財政収支の均衡」から「インフレ率(通貨の価値)」

に変えることであるといえます。

MMTはまだ賛否両論ある理論ですが、通貨の考え方などは単なる事実を述べているもので、そういう意味ではもっともっと広まって議論が深まっていくといいなと思います。

以上

りろんかぶお

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[ 2020/06/19 17:29 ] 14.経済 | TB(-) | CM(0)

イールドカーブコントロールとは?

イールドカーブ図


現在、日銀の金融緩和政策として導入されているイールドカーブコントロール。

これは日銀が2016年に世界で初めて導入した金融政策ですが、現在のコロナ禍で米国FRBにても導入を検討している手法です。

今回は、イールドカーブコントロールとは何か?ということを徹底解説いたします。

1.イールドカーブとは?

イールドカーブとは、債券の利回り(金利)と償還期間との相関性を示したグラフで、横軸に償還までの期間、縦軸に利回りを用いた曲線グラフのことを指します(下図)。

利回り曲線ともいい、金利の期間構造を表し、債券投資で重要視される指標のひとつです。右上がり(償還までの期間が長いほど利回りが高い)のときを順イールド、右下がり(償還までの期間が短いほど利回りが高い)のときを逆イールドといいいます。

イールドカーブ
出典:大和証券

2.イールドカーブコントロールとは?

長期金利と短期金利の誘導目標を操作し、イールドカーブの形状を人為的にコントロールすることを意味します。

日銀で行われているのは、民間銀行の日銀当座預金金利(付利)の一部をマイナス0.1%(短期金利操作)にし、10年物国債金利を同国債の購入を通してゼロ%に誘導することで、イールドカーブをコントロールしています。

従来の金融政策では、短期金利のみを操作していたので、その点が異なります。

3.イールドカーブコントロールの狙いは?

まず前提知識として、イールドカーブには、経済に中立的な「均衡イールドカーブ」が存在します(金融緩和的でもなく金融引き締め的でもない)。

実際のイールドカーブが、均衡イールドカーブに対してギャップがある場合、金融緩和或いは金融引き締め作用が働き、これが需給ギャップ(※)に作用していきます。

(※)需給ギャップとは、一国の経済全体の総需要と供給力の差のこと。需給ギャップがマイナスになるのは、需要よりも供給力が多いときで、企業の設備や人員が過剰で、物余りの状態。逆に、供給力より需要のほうが多いとプラスになり、物価が上がる原因になります。

均衡イールドカーブ
出典:日銀

さらにイールドカーブの変化は、

①水準(全体が平行に下方シフトする効果)
②傾き(短期金利が低下し傾きが急になる効果)
③曲率(下方に凸の形にたわむ効果)

の3つの要素に分解することが可能で、それぞれに固有の定数をかけて足し合わせたものが需給ギャップになります。

ちなみに、①>②>③の順で、需給ギャップに働きかける効果が大きいことも分かっています。

均衡イールドカーブ ギャップ要素
均衡イールドカーブ ギャップ要素足し算
出典:日銀

また、金利低下が経済・物価与える影響度合いは、金利の年限によって異なることがわかっていて、短期~中期の金利低下による効果がより大きいと考えらています。


このようなことからイールドカーブコントロールでは、その水準、傾き、曲率をしっかりと操作し、さらに金融緩和効果の高い中期ゾーンの金利もしっかりと低下させることで、より効率的な金融緩和を行うことができるというものです。

以上

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[ 2020/06/16 16:23 ] 14.経済 | TB(-) | CM(0)
プロフィール

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Author:りろんかぶお
【名前】:りろんかぶお
【生年】:1987年
【出身】:千葉
【性格】:感情の起伏ゼロ。声低め。
【学歴】:東京大学大学院卒
【職業】:2019年にセミリタイアし現在は専業投資家。
元総合商社勤務(M&A等)
【資格】:証券アナリスト
【趣味】:投資・麻雀・ランニング
【家族】:妻、子供2人
【目標】:資本を通じて社会に貢献すること
【投資デビュー】:大学3年生(小遣い稼ぎのつもりがぼろ負け。。)

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